天与の少女 刃にて荒事を成す   作:皐月の王

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お久しぶりです!


最終選別閉幕

カッコつけて登場したけど何とか間に合って良かったぁ!!! 食われる一歩前とか洒落になってないよ!下ろした真菰を庇うように前に出てる私。構図的にはカッコイイね。内心はかなりドキドキだったけど。

 

「舞銀……ありがとう」

 

真菰がお礼を言ってくる。

 

「礼には及ばないよ!それより、まだ動ける?動けるなら、この三下を二人で狩ろうよ。因縁もあるみたいだし」

 

手鬼を見て私は言う。私一人でもどうとにもなるどころか一人の方が早く首を落とせる苦戦なく。だけど、それじゃあ意味が無い。真菰の怒りを優しい真菰の思いを無駄にしないため、そして鱗滝一門の仲間として、二人で仕留めないと意味が無いと私は感じた。

 

それを見ていた手鬼が。

 

「また、鱗滝の弟子が、俺の可愛い狐が来たのか。お前も含めたら十三人目だな。他の奴と同じようにお前達も俺の胃の中に……」

 

「そっか。私と真菰を食べれると思ってるんだ」

 

手鬼の煽りに私の心の熱が一気に冷めてくる。ヒヤリとする感覚と不快感に身を委ねながら私は手鬼に対して言葉を発する。

 

「お前が私達二人を喰えると思っているなら、その認識の尽くを削ぎ落としてやる。覚悟はいいな?」

 

自分の想像以上に低い声が出た。ただの原作を知る人だけであるなら、ただ手鬼の首を刎ねるだけでいいかと思えたんだろうけど。ダメだ、世話になった人をバカにされて大人しくしてるなんて今の私にはできない。

 

「真菰、私がアイツの注意を引きながら削るから。真菰はアイツの首を斬ることだけを考えて」

 

真菰は少し驚いた表情を浮かべるが、直ぐに手鬼の方に視線を向けて

 

「……分かった。あいつの手は地面から出てくることがあるから気をつけて」

 

「分かった」

 

それを合図に手鬼に突っ込む。手鬼は無数の手を伸ばしてくる。だが、そんな遅い手を相手にどう捕まれと言うか……。そのことごとくの手を居合でその全てを切り落とす。

 

(な、なんだコイツ!?今、何をした!?俺の手を切り落とした?しかも、後ろの奴に伸ばした分も含めて!?なら、切れない太さと速度で真っ先に押しつぶす!)

 

手鬼は俺を目掛けて巨人の腕を彷彿とさせる巨大な腕で殴りつけてくる。その速度はさっきの比じゃないが、それを当たってやるほど……私は……この体は甘くない。

 

 

右手に持つ日輪刀を逆手に持ち直し、拳に合わせ前方へ宙返りしつつ日輪刀を振り下ろす。体を回転させ拳を斬りつけながら上昇する。

 

「!?」

 

「え!?」

 

真菰の驚愕の声が耳に入ってきたがそのまま続ける。そしてそのまま、腕を沿うように移動しながら腕を切る。

 

そして、眼前に迫って腕に着地して勢いを殺さないまま突っ込みながら手鬼の目に技を打つ。

 

「水の呼吸 漆の型 雫波紋突き・連撃!!!」

 

深々と手鬼の目に日輪刀を突き刺す。

 

「ウギァああああああああぁぁぁ!!?眼が!!!この野郎!!!」

 

私はそのまま日輪刀を抜きと飛び降りながら多い手を足場にして、手鬼の体を削ぎ落とす。

 

「なっ……だぁ!?」

 

手鬼は体のバランスを崩されて、体勢を崩す。

 

「真菰っ!」

 

私は真菰の名を叫ぶ。真菰もそれに応えてくれた。体勢が崩れた鬼の絶対的な隙を逃さない。しかし、相手は鬼。目を再生させ真菰を迎え撃とうとするけど、もう詰みだ。

 

(目はもう治った。前から来ることは……!何っ!?もう間合いの中に!?)

 

真菰は鱗滝一門の中でも私の次に速い剣士。ましてや大きく体勢を崩してる状態で再生が間に合ったとしても、真菰の速さがそれを迎撃を許すはずがない。

 

「水の呼吸 壱の型 水面切り!!!」

 

そして、真菰は手鬼の首を鮮やかに切って落とした。手鬼の首が地に落ちて崩壊が始まる。私は刀を鞘に収めて座り込む真菰の近くに駆け寄る。

 

「皆……敵はとっ……たよ……鱗滝さんの妹弟子の私……達が!」

 

真菰は泣いていた。食われた私達より前の弟子たちに報告しているんだろう。私の冷めた熱も徐々に戻ってきた。

 

「真菰……大丈夫?」

 

「うん……全然大丈夫」

 

そう言う真菰の足を掴んでみる。

 

「いっつ……!」

 

「大丈夫じゃないじゃん!?ほら肩貸すから、私の拠点に行こう!あっ、一応言うけど拒否権ないから!」

 

「え!?大丈夫!大丈夫だから!」

 

肩を貸すとは言ったけど……ダメだね。王道のお姫様抱っこをして真菰を運ぶ。走って自分が拠点にしている所まで行く。そして来ている服の布をちぎって、足を固定したり、川魚や山菜を取ってきて食事の用意をする迅速に!

 

「出来ました!」

 

「う、うん。落ち着いて?」

 

諭されて私も落ち着く。ふぅ……暴走してたね。いや、だってさあれ骨にヒビが入ってそうな痛み方だったもん。そんなんでまたねで別れることなんてできないよ。

 

「でも、私の声が聞こえたって耳がいいんだね、舞銀は」

 

「うん、耳と眼が良いのは自慢かな。まぁ、たまたま、近かったから聞こえたというのもあるけどね」

 

そう言って私は誤魔化す。天与呪縛で私の五感も強化されている。それで真菰の声が聞こえたから何とか間に合ったんだよね。もしも、真菰が静かで、潔く死を選んでいたら、私は救えなかった。真菰が大き声を……私を呼んでくれたから助けられた。

 

「でも良かった……本当に間に合って」

 

私は座り込んで大きく息を吐いて改めて言う。もう、それしか言葉が出ない。それを見て真菰が少し笑う。

 

「どうして笑うのさ」

 

「ごめんね。いや、何でもないよ。舞銀は舞銀だねって思っただけだよ」

 

「どういう事!?」

 

そんなやり取りをしていると日が登り、朝を迎えた。最終選別と言う名のサバイバル生活も残り二日になった。多分、この最終選別での異常な鬼はあの手鬼くらいだろう。この最終選別は生き残る事重視なのだから残り二日をやり過ごすだけだった。そして、残りの二日間は特に何も起きること無く、ただ時間が過ぎて行った。下山する頃には、真菰も問題無く歩けていて、肩を貸す必要もなかった。少し悲しい。

 

 

そして残ったのは私と真菰と真菰が庇った人物の3人だけだった。まぁ、こんなもんだよね。現実は厳しい。

 

「おめでとうございます。ご無事で何よりです」

 

白い髪の女性が残った私達に言う。そして鬼殺隊の説明が始まる。

 

まずは隊服の支給をするから寸法を測るとの事、そのあとは階級を刻まれる。うんうん、ここまではあるね。階級も上から甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸とあって私達は新参だから癸スタート。うん、だろうね。特に何もおかしなところがない。

 

「今からは鎹鴉をつけさせていただきます」

 

女性が手を叩くと空から鴉が降りてくるが、私の腕に止まったのは二人の鴉より大きい鷲だった。

 

「え?これ……鴉じゃないよね?」

 

「うん、鷲じゃないかな……」

 

真菰も困惑したようにこっちを見る。いや、困惑するよ。だって鷲だよ大きいよ?すっごい怖いんだけど……これが腕に止まってるの。

 

「では次はあちらで刀を造る鋼を選んでくださいませ」

 

女性が横にずれると、そこには鉱石がそこそこの数置かれていた。自分の身を守り、鬼を断つ刀の鋼は自分で選ぶ。ある種の運命を感じるけど、ぶっちゃけ何選んでも変わらない気がする。

 

「先に選んできなよ真菰」

 

「いいの?分かったじゃあ選んでくる」

 

真菰は鋼を選び女性に伝える。もう一人の合格者も選び終える。そして私の番がきた。そして残った鋼とにらめっこする。

 

(……どうすりゃ良いんだろう。鋼の善し悪しなんてやっぱり見ても分からないよ。でも、とりあえず)

 

私は二つの鋼を選び、女性に言う。

 

「この二つで刀二本をお願いできませんか?」

 

「二本ですか?」

 

「はい。私刀二本欲しいので」

 

手鬼との戦いで日輪刀を二本使った時の感触がしっくり来ていた。まぁ、日輪刀を貰って直ぐに二刀流にするつもりは無いんだけどね。

 

「分かりました。では、そのように手配します」

 

「ありがとうございます」

 

そしてそのあとは寸法して狭霧山に帰りました。真菰は少し怪我をしているから私が肩を貸して歩きました。まぁ、お姫様抱っこして走った方が速かったのは内緒だけど。

 

「ただいま戻りました!」

 

「戻りました鱗滝さん」

 

小屋の前で言うと戸が開き

 

「二人とも通ったみたいだな」

 

「最終選別お疲れ。よく戻ってきたな」

 

半年早く鬼殺隊に入った錆兎と義勇が来ていた。そして、その後ろから鱗滝さんが来て

 

「無事によく帰ってきた」

 

そう言うと私と真菰を抱きしめてくれた。温かい。本当に優しい人だなぁと私は嬉しく感じた。その晩は、豪勢な料理が並んだ。合格祝いで錆兎と義勇が食材を買ってきてくれたらしい。試験はどうだったとか七日間どうすごしたかという話を沢山して、真菰は7日間の疲れ、錆兎と義勇は日々の任務の疲れで片付けをした後には直ぐに眠ってしまった。その時間に私は鱗滝さんと話した。

 

「鱗滝さん。水の呼吸以外にも呼吸ってあるんですか?」

 

「ある。炎、水、風、岩、雷という基本の五つの呼吸にそれぞれ自分に合わせて呼吸を変えるのが基本だ。それがどうかしたのか?」

 

私は正直に言う。苦しい思いを胸にしまいながら

 

「私、水の呼吸少し合ってないと思うんです。ですから……鱗滝さんの知り合いで育手をしている人がいたら、紹介して欲しいんです」

 

「そうか……。ワシもそうでは無いかと思っていたところだ。お主は良く水の呼吸を修めたが、鍛錬や技を見ると合わないと見えた。だから、ワシの知り合いの育手に紹介状をしたためてある。任務に合間に顔を出しに行き学ぶといい」

 

「ありがとうございます!」

 

私は鱗滝さんに頭を下げてその日は寝る。その日から数日が経った頃に

 

傘を被った男性が二人来た。

 

「俺は鐙蓮鉄という者だ。鱗滝真菰の刀と八雲舞銀の刀を打った者だ」

 

日輪刀が来た。鐙という人はそういうと荷物を置いて

 

「じゃあ、俺は帰る。精々頑張って鬼を狩ってくれ」

 

あっさり帰って行ってしまった。嘘でしょ!?なんの説明も無しに帰っちゃった!

 

「えぇ……こういう時どうしたらいいんだろうね」

 

「とりあえず、中に持ち入ればいいと思うよ」

 

私と真菰は箱を持ち入り、箱を開ける。私の方には刀は二本入っていました。真菰の方には一本ですね。

 

「抜いて持てば、色が変わる」

 

鱗滝さんがそう言う。ここで呼吸の適正が分かる。私は抜刀して日輪刀を見る。

 

刀の色は徐々に変わり、色は黄緑に変わりました。真菰は色鮮やかな青になりました。

 

「黄緑になりましたね」

 

「黄緑だね」

 

「黄緑だな」

 

「真菰は青だね、水の呼吸らしい色じゃないの!」

 

「そうだね。舞銀の黄緑だって綺麗だよ」

 

いやぁそんなに見つめられると照れてしまうんですけど!

 

そんな中、

 

「八雲舞銀!鬼狩リトシテノ初メテノ任務ヲイイワタス!北東ノ町二イケ!」

 

鷲が私の刀の鞘の上に着地して初めての任務を伝えてくる。と言うか、鷲も喋るのか……。

 

「初任務か……。とりあえず、鱗滝さん、真菰、私行くね。初任務が来たし」

 

そう言うと私は、隊服に着替えて青と白の羽織を纏って、両腰に日輪刀を帯刀して

 

「よっしゃ!じゃあ先に行くね!鱗滝さん例の件お願いします!」

 

「ああ」

 

「例の件?」

 

真菰は首を傾げるが、私は指を立てて口元に当てて

 

「今度会うまでの秘密!」

 

そう言って私は一足早く任務に趣く。私の合う呼吸を探しながら頑張るぞ!




ここからが本番ですね!
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