俺「お前、○にたいんだってえなぁ…望み通りにしてやる!」モタモタ 幻想郷の住民共「ヒエッ」 作:月食 撮影に失敗した姿
思ってみれば、ここに来るまで散々だった。特に人間、最初に出会ったのは新手のカツアゲ、その後は新興宗教に村ごとハマっている頭おかしい奴ら、そしてついさっきは基地外ときた。もう何が来ても驚かんぞ。そう思いながら神社に来た俺は神社の中にいるであろう神主?を呼ぶ。
「あのー、いますかー?」
いくら呼んでも来ない。俺は神社を一周して賽銭箱を見る。試しにコインゲームで使うコインを賽銭箱に投げ入れた。
「お金!」
「え?」
突如、人が出てくる。金に困っているのだろうか、賽銭箱に体ごと突っ込んでいる。
俺はこの女に話しかけることにした。
「…なあ君」
「何?」
不満そうだ。だが関係ない。
「ここに来れば外の世界に返してもらえると聞いてきたんだけどさあ、今はできるかい?」
少し彼女は黙る。そして口を開いて言った言葉は…
「…お金、お金をくれれば」
…そうなるか…今の持ち金は少し心許無い。使用はなるべく避けたいが…
「分かった。どれだけいる?」
「…500円くらい」
500円を取り出そうとする。しかしサイドバッシャーに財布を忘れてきてしまった。
「財布を忘れてしまったらしい。取りに行ってくるから待っててくれるかい?」
「分かった。ちゃんと500円きっちりと持って来るのよ」
石段を降りる。サイドバッシャーにつくまでは石段を登る時とは違いそうかからなかった。
今度は石段を避けてサイドバッシャーに乗りながら神社を目指す。別にサイドバッシャーに乗りながら来ては駄目だと言われていないから怒られはしないだろう。
神社に戻ってきた俺はサイドバッシャーを神社の前に停めて彼女のいる場所に行った。
「持った来たよ」
「貸しなさい。…うん、ちゃんと500円あるわね。外の世界のだけど」
「それじゃあこれで帰れるのかい?」
「今日はもう遅いわ。外が真っ暗よ。明日ちゃんと返してあげるから泊まっていきなさい」
「…そうだね、その言葉に甘えさせてもらうことにするよ」
そうして俺はこの神社に泊まることになったのだった。
「紹介が遅れたね、僕の名前は草加勝人、しがない学生さ」
「そう」
「…いや普通は自己紹介するんじゃないのかい?僕も自分の名前を教えたんだ」
「はあ、面倒くさいわね。どうせ今日の夜しか此処にいないんだから、どうでもいいでしょう?」
そうとは思わないが、これ以上面倒になっても困るので肯定しておく。
「それもそうか」
それにしてもお腹が空いた。
「今日の晩ごはんは鍋よ。ちょうど材料あったし」
…こいつ…心が読めるのか…?
「どうしてって顔に出てるわよあんた、気をつけた方がいいわ」
「忠告は素直に受け取っておくよ…」
こうして鍋を食べた俺は明日に向けての準備をして、寝床についたのだった。