輝かせたくて   作:インスタント脳味噌汁大好き

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第115話 上場

2020年の6月に、2D3Dは上場を果たした。ここから2D3Dは運営の方向性を間違え続けることにより、最終的には玉手箱とアルチライブに負けるどころか2D3Dの社長である泉CEOがアドバイザーを務める『V女子生活』略称『V.E.』にも集客力で負ける状況となる。恐らく2023年はこの3箱で三大箱という扱いだろうね。

 

何で2D3Dの社長である泉CEOがライバル企業に塩送ってるんだという話だが、この上場以降泉CEOの発言力が2D3D内で無くなってるんじゃないかと一部からは言われていた。あとはまあ潤井ジュリアの転生先でもあり、また運営と対立し辞めた2D3Dライバーの受け入れ先にもなっていた。

 

この流れを防ぐために色々と準備してきたわけだが、ふとあることに気付いてしまう。

 

……あれこれ自分が有料化止めろって言ったら今の運営だと聞き入れる状態じゃないか?

 

米田さんという2D3D内でも屈指の苦労人兼人気者が真っ向から対立しても覆せなかったことから有料化は止められないものだという認識だったが、よく考えたら自分の言うことも聞き入れない可能性というのは低い。だって今の運営、ほぼ自分の信者か自分に畏怖している人しかいないもん。

 

せっかく色々と準備していたのに、これでは無駄な労力となってしまう。個人的には2021年の年末、有料化した2D3D歌謡祭に被せるよう、Vtuber歌謡祭を開催したかった。

 

実はこれ、2D3D歌謡祭に呼ばれなかった一部の2D3Dライバーの反骨精神を真似たものなんだけど……。この構図になれば、2D3D運営が目を覚ますだろうとか考えていた。でもよく考えてみたら自分の一言で全部覆ってしまう。

 

……個人で2D3Dを買収する必要もないのか。最悪想定で買い取れるようにかなりのお金を準備していたが、よく考えたら買い取る必要もなかった。予言の力は、自分が思っていた以上に大きくなり過ぎたのだ。

 

しかし会社を乗っ取って自分が指揮を分捕ったとして、それが華山亜季の率いる玉手箱の二番煎じにしかならない。会社と対立して、転生してファンを掻っ攫うムーブも黒桜の二番煎じ、というか時期を考えたら五番煎じぐらいになってしまう。

 

ここから先、如何に自分が目立った上でファンを稼ぐかを考えると……会社と対立して、上手く和解するムーブが最適か?やはり組織と対立する個人、という構図は映える。かつてのゲーミングクラブしかり、黒桜しかり、会社と戦う従業員という構図は、世間にいる従業員側の人間からの共感を得やすい。

 

そして世の中の大半は雇われる立場である。やはり巨悪に立ち向かう個人ほど燃えるシチュエーションもない。主人公感がめっちゃあるからね。というわけでこれをやろう。

 

「あの……要するに2D3D内に『ライバーから企画案件を強奪し公式チャンネルで有料化を推し進める巨悪』という架空の存在をでっちあげ、それに鬼塚あみが対立するということですか。いえ一部の社員は有料化した方が儲かるんじゃないかと考えていますが、鬼塚あみが『有料化は駄目じゃ』と言えば引っ込める面子しかいませんよ?」

「じゃから架空存在で良いと言っておるのじゃ。本当にいるかどうかは視聴者には関係ないのじゃ。無料が基本方針になるならそのままで良い、で静観してても何も得られんじゃろ?」

「ああ……会社が有料化を進めて、ライバー達が無料のままを主張。最終的にライバー側が勝利し無料となれば、何もしない時と結果的には同じことですがライバー人気は上がりますね。会社の悪名とトレードオフですが」

「最後に良い方の決断をしたとなれば運営も最終的な悪名はそこまで上がらないじゃろ。道中の罵詈雑言に耐えられるかになるのじゃが……」

「ライバー人気が高まるということは結果的に収益が増えるということです。文句を言う人は少ないでしょう」

 

1回マネージャーさんと相談すると結構高評価。あとやっぱり有料化しようとしている人自体はいたみたいだけど、まあ自分の予言があれば引っ込めるだろうね。競馬、地震、コロナ……よく考えたらこれだけ予言している人が反対すれば話は立ち消えるわな。

 

マネージャーに話した案件は、最終的には2D3Dの2020年度の重大な計画となった。まあ失敗したら逆風が凄いことになるだろうからね。そして米田さんにも流れを説明し、今年の2D3D甲子園は決勝のみ有料化という流れで行きたいと言うとわりと渋い顔で納得してくれた。

 

あとは2D3D歌謡祭を有料化して、それに被せる形で自分がVtuber歌謡祭を開催する。既に華山さんにはある程度計画を話していて、このVtuber歌謡祭には玉手箱が参加することは確定している。あとはアルチライブについて、アルチライブの鬼ことすみれさんやアルチライブの害鳥ことフェニックス・キニアさんとはコラボ後に「箱の枠を超えた歌枠への参加」について確認しており、両者共にいい返事を貰えている。

 

この2人はアルチライブ内でもかなり上位に位置するVtuberなので、この2人が参加するなら自動的にアルチライブのメンバーも参加してくれるだろう。特にキニアさんはシャークさんと仲がかなり良いため、もしかしたらシャークさんも引っ張って来てくれるかもしれない。これは今から半年後が楽しみだ。

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