輝かせたくて   作:インスタント脳味噌汁大好き

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第70話 2D3D歌謡祭

2018年12月31日。今年は色んな年末イベントがあってそれらの大半に出演したが、メインはこれになるだろう。将来的には大問題となる2D3D歌謡祭。その第1回目が今日配信される。

 

事前に録画しているのを編集して流すので特に自分は問題なく12月の上旬辺りに収録したのだが、3Dモデルが遅れていた人は本当にギリギリのスケジュールで収録したようだ。ここら辺は2D3Dらしいとも言える。

 

で、年末の配信は2D3D歌謡祭を見ながらの雑談配信になるかな。同時視聴配信は見て感想を言うだけだからとても楽。あとは舞台裏のエピソードトークを幾つかするだけで良いかな。

 

【2D3D歌謡祭同時視聴枠じゃ!(2018年12月31日 21時00分開始)待機人数5587人】

 

どうでも良いけど自分の配信タイトルは、後でアーカイブを見返す時に分かりやすいタイトルを心掛けている。大体配信タイトル見れば何を配信したか分かるからねこれ。生配信を常に追ってくれるリスナーは少ないし、アーカイブの民もかなり多い。配信後に追ってくれる人への配慮は大切だ。

 

『毎年恒例の2D3D歌謡祭、今年もいよいよ開幕です!』

 

お、リリィさん上手い。この初回の2D3D歌謡祭、司会を担当するのは命様ととうこちゃん、そしてリリィちゃんの3人だ。そう言えば前世でもこの場面で未来人ムーブしてたわ。それにコメントは盛り上がり、良い感じでオープニングトークが進む。

 

もちろん、リリィさんは未来知識なんて持ち合わせていない。でもこの2D3D歌謡祭が、毎年恒例になると理解することは現段階でも可能だ。だからこそ毎年恒例と初回なのに言っただろうし、実際これが定番の挨拶になる。

 

そしてそれは、Vtuber界に波及し「Vtuberオタクにとって年末に見るべき配信は2D3D歌謡祭」という空気になっていく。少なくとも2020年の年末、第3回の2D3D歌謡祭の時にはそんな空気感が出来上がっていた。玉手箱も2019年の年末には開催しようとしたらしいけど、そこでは2D3Dに企画を譲ったのだろう。

 

「もう年の瀬じゃなー。この一年、すごく充実していたのじゃ。というか人生……鬼生で一番充実していたのじゃ」

 

コメント:(´;ω;`)

コメント《10000円》:今年1年お疲れ様でした!

コメント:そろそろあみちゃんの出番?

コメント《5000円》:この1年とても楽しかったです!来年もよろしくお願いいたします。

 

「そろそろじゃな。では行って来るのじゃ」

 

自分の出番が近づいて来たので、画面から一旦消えてマイクもミュートにする。別に2D3D歌謡祭、同時視聴枠の人でわざわざ自分の出番の時に消えるなんて操作をする人はあまりいない。何なら自分が歌っているのを見て「あ、自分が歌ってるー」ぐらいの反応でも良い。

 

2D3Dは基本、こういうところが緩いからね。でも自分は、ここで2人同時に存在したくはなかった。自分が消えると同時に、命様が鬼塚あみの名前を呼び、とうこちゃんが曲名を発表する。うん、良いタイミングで消えれたね。

 

その後の自分の歌は、何度も納得できるまで撮り直したから歌の方は完璧。ただ3Dモデルなのに、あまり大きく動いてないのは勿体ないんだよなあ。ダンスだの振り付けだのはド素人の域だから、下手に大きくは動かなかった。こっち方面も伸ばしていくべきなんだろうけど、モーションは最悪別撮りで何とかなるからどうするかちょっと考えよう。

 

ソロで1曲歌った後は、リリィちゃんと一緒に歌う動画が流れる。この場の歌でユニットを組む相手は結構迷ったけど、結局は同期で一番コラボした人に落ち着くんだよなあ。

 

コメント《2000円》:こんなんガチのライブやんけ…!

コメント:タッパがあるからリリィちゃんの3Dほんま映えるな

コメント《5000円》:最高

コメント:ハモり凄い

コメント:お嬢!!!!

 

……自分のチャンネルの方にもスパチャは飛んでるけど、歌謡祭の会場の方が圧倒的にスパチャ飛んでるね。初回は命様のチャンネルで配信しているから、これで命様のチャンネル登録数は爆上がりする。スパチャは出演した人数で等分です。ここら辺キッチリしている人だから命様は信用できる。

 

「戻って来たのじゃ。間近で見てて思ったのじゃが、リリィちゃんの3Dはマジでエロいのじゃ」

 

コメント:草

コメント:見てて思ったけど言わないようにしてたのに

コメント《1000円》:あれ無料で見るのは申し訳ない気がした

コメント:良かったよ!

コメント:格好良かった

 

自分の配信の方に戻って来ると、自分の出番の時だけ自分の配信では消えるところがプロ意識高いみたいなコメントもあって高評価なことを確認。まあ個人的にはこういうスタイルの方が人気掴めそうだったからやっただけであって、プロ意識は欠片もないんじゃないかな……。それに、自分が消えている間は休憩時間になるから純粋に楽。

 

後はとうこちゃんが歌っているのを見てコメントと一緒にかわいいかわいい言ったり、米田さんが歌っているのを見て米田ァ!と叫んだりして同時視聴配信は終了。2018年が終了した時点でチャンネル登録数は75万人の壁を突破し、76万人。少なくとも2019年中には100万人を突破しそうな勢いだね。


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