ドレイク軍を撃滅後、我々の艦隊はアメリカ地区東西二手に分かれる事になった。理由は地球連邦軍ニューヨーク基地でゴラオンの、キャリフォルニア基地でグラン・ガランの改装……と言うよりも改造と、宇宙対応を行うためだ。次なる大目標は宇宙、ザンスカール帝国である。
クロノクル氏より
その様なわけで、地球連邦軍としてはグラン・ガランとゴラオンの強化改造と宇宙対応措置が完了次第、真ドラゴンと連結して宇宙へ打ち上げ、宇宙の地球連邦軍やリガ・ミリティアと協力して対ザンスカールの大規模作戦を開始する予定である。無論地球上の連邦軍からも、多数の艦艇や
なおグラン・ガランとゴラオンの強化改造は、『わたし』がプランを立てて技術も提供した。主推進機関のオーラコンバーターを改良強化した事により、宇宙空間において並の連邦軍艦艇に比肩する航行能力も、計算上は得られることになる。大気圏内の速度も、これまでよりも高まるはずだ。
それを支えるエネルギー源を得るため、両艦とも疑似オーラ
なお、宇宙へはスプリガン以外の小型艦は連れて行かない。小型艦と言っても、オーラ・バトル・シップと比べての事なのだが。スプリガンの宇宙対応改装はもう少しで完了するはずだ。
グラン・ガランとゴラオン、スプリガンに搭載可能な限りの、オーラ・バトラー始めとしたオーラ・マシンは、これも今現在急ピッチで宇宙対応の改装が行われている。それと宇宙へ行く全乗員への、連邦軍最新式のノーマル・スーツ支給が行われた。オーラ・バトラー乗員には当然ながら、
地球上に残される予定のオーラ・シップとオーラ・バトラー他のオーラ・マシン及びその乗員たちは、リガ・ミリティアなどレジスタンス組織を一時的に連邦軍の指揮下に置くあの要領で、地球連邦軍の指揮下に置かれる事になる。彼らにはシーラ女王陛下、エレ女王陛下より直々に訓示が行われた。そして将来的に与えられる
そして『わたし』はシロウや銀河少年、北斗少年と共に、マスター・アジア師匠監修の元で鍛練を行っていた。周辺には、ゴラオンの乗員やニューヨーク基地の連邦軍軍人などが
まあそんな状況下だから、あくまで基本中の基本な型の反復練習だけで、基本技の中でも奥義に繋がる様な技の練習は控えている。なお電子頭脳にデータとして記録できる『わたし』に、型の反復練習が意味があるのか、という話はあるが、実は意味はあるのだ。
まあ『わたし』は人型ロボットであるとは言え、骨格の構造や間接可動範囲など、色々と人間とは違っている。だからまず基本の型をどれだけ正確に、『わたし』の身体構造で再現できるかを確認しなければならない。そして技の術理に従い、『わたし』の身体構造でその技を再現できる様に、型を組み立て直す。そして改めて型を試して見る。この様な過程が、必要なのだ。
ズン!!
お、今の踏み込みの『感じ』は良かったな。データを解析して、失われない様に多重セーブしておこう。足元で眺めているマスター・アジア師匠の表情も、少し満足気だ。
と、そうしていた時の事だ。唐突に、弁慶宛てにキャリフォルニアのブライト准将から通信が送られて来た。まあシグコン・シップは『わたし』の一部ではあるから、シグコン・シップに送られてくる通信は全部分るんだがな。個人向けの通信を聞くほど常識が無いわけじゃない。とりあえず『耳』を塞いで聞かないでおく。というか、普通は他人宛ての通信は基本は聞かない。
ところが当の弁慶が、『わたし』にその通信を繋いでくる。『わたし』はマスター・アジア師匠に断りを入れて、通信に集中する事にした。
『師匠、キャリフォルニアのブライト准将からの通信だ。弁慶は『わたし』にも聞いて欲しい模様でね』
「フム、わかったわい。ワシはシロウの出来上がりを見るとしよう。シロウ! さっさと次の型を見せぬか!」
「わ、わかったってばよ師匠」
『さて……』
そして通信の内容は、次のような事だった。アフリカはソマリア地区に、ジオン残党軍の過激派組織が潜んでいるそうだ。だがそれらは、人類圏がこの様な有様であると言うのに、地球連邦政府の申し出を蹴ってテロ活動をやめない、最近に於いては極少数派の類であった。
いや実は、一時は態度がやや軟化しつつあって、この分ならばジオン共和国へ恭順して地球連邦と共に戦ってくれるのでは、と思われていたらしいのだが。しかしながら、極最近の事である。このグループに、新たなリーダーが出現したらしいのだ。
そのリーダーであるのだが……。なんとオーラ・バトラー乗りであるらしい。機体のタイプはレプラカーン。そしてその実力がただ事では無い模様である。そのリーダーの意向であるらしいのだが、そのグループは一転して態度を硬化させる。そして新たなテロ活動を幾度も行ったのだ。
地球連邦軍は、こうなっては已む無しと本格的な討伐の部隊を編成し、差し向けたのだが……。そのリーダーのオーラ・バトラーに散々に引っ掻き回されて指揮官機を
……この一兵でも戦力が欲しいときに。なんてことをしてくれるんだ、そいつらは。しかしオーラ・バトラー……。普通に考えるのならば、ドレイク軍からハグレた奴だと思われるが。しかしその戦闘力、聖戦士クラス、か? ……ショウに心当たりが無いか、確認を取る必要があるな。アニメ知識からは、あまり当たって欲しくない予測はついているんだが。
『それで事態を重く見たキャンベル大将が、俺たちに話を持って来たってわけですかい』
『その通りだ、弁慶。ただ今回、グラン・ガラン隊とゴラオン隊は宇宙対応の改装作業中だ。それ故、ラー・カイラム、真ドラゴン、シグコン・シップ、それに既に先んじて改装が完了したスプリガン隊で出向く事になる。
ゴラオン隊の
『それは俺から話を通しておきますよ』
『万が一必要なら、オーラ・バトラーの改修は『わたし』がシグコン・シップ艦内でやってしまうから、大丈夫だ』
『そうか。では我々がそちらに合流次第、即座に出立できる様に準備を整えていてくれ』
『『了解』』
ブライト准将からの通信は終わった。『わたし』は足元に居るシロウ、マスター・アジア師匠、銀河少年、北斗少年に声を掛ける。
『皆、残念だが急ぎの出撃になりそうだよ。艦に戻ってくれ』
「む? それは仕方無いのう。シロウ、車椅子を押せ」
「了解。やれやれ、何処に行くんだ? ワンセブン」
『アフリカ大陸北東部、ソマリア地区だ』
「やーれやれ、だ。しっかし、こんな世界中回る事になるたあな……」
「勉強が遅れない事だけは、ありがたいよ銀河。甲児さんやリサさんには感謝しないとね」
「……帰ったら、隠してた答案用紙が、母ちゃんに見つかって無いか怖いぜ」
「……何点取ったのさ」
一同はシグコン・シップ艦内に戻る。『わたし』も『飛行ワンセブン』形態になり、艦の
*
今、我々は弾道飛行コースを取って、大西洋上空をソマリア地区目指して飛んでいた。ちなみにスプリガンは、シグコン・シップ甲板上にドッキングして固定してある。
『レプラカーンの聖戦士、か……。乗機からも考えて、可能性としてはジェリル・クチビが高いな。他の可能性としては……。聖戦士はフェイ・チェンカもアレン・ブレディも俺が
聖戦士クラスって言うならば、バイストン・ウェルの人間で正体バレバレの黒騎士って奴がいるが、そいつは新宿でズワースを撃破したからな。生きてても、バイストンウェル勢の誰かに救出されてない限り、日本地区から出られないと思う。機体も無いしな』
「ショウ、ジェリルってのはどんな奴なんだ?」
『弁慶さん、ジェリルは逆立った赤髪と青いメッシュが特徴の女で、ちょっとばかりヤバい奴です。殺人快楽症って言うんですか? ちょっとばかり、殺しを
「「「「「「うへぇ……」」」」」」
シグコン・シップ
「北斗と銀河に覚悟を決めさせる云々って話は、俺も聞いたがよ。少なくとも今回も、出撃は
「安心しろよってのも変だが、弁慶さん。奴らはまだ迷いがある。他の誰が許しても、マスター・アジア師匠が許さねえよ、出撃は」
肩を
うだうだと先延ばしにばかりしていたら、良い事は無いだろう。その場合は、『わたし』も覚悟を決めて、その責任の一端を担うぐらいはやって見せなくてはな。それが子供を護ってやれないという、あまりにも不甲斐無くとも、『大人』の責任だろう。
*
我々は、各々の艦より機動兵器を展開しつつ、目標の地域へと向かった。シグコン・シップ
更にちょっと残念なこともある。アムロ大尉とシャア大佐の、フル・サイコフレームの新型機が、今回までに間に合わなかったのだ。あと少しで完成という所だったのだがね。間に合っていれば、実機による実戦テストができたんだが。
それともう1つ、甲児が研究していた新型マジンガーも、今回には間に合わなかった。これについては、アムロ大尉とシャア大佐の機体に比しても、かなり進捗が遅れ気味である。ザンスカール攻めには間に合わせたい、と甲児も『わたし』も頑張っているのだが……。
ジュドー君が、ベースジャバーに乗ったサイコΖΖガンダムから訝し気に言う。
『ワンセブン、弁慶さん、周囲は連邦軍の部隊が敵を逃がさない様に閉鎖してくれてるんだろ?』
【その通りだ】
『だが、相手のボスが出て来たら、とうてい防げる戦力じゃないのも確かだな。少なくともボスの相手は俺たちがやらにゃならん』
『上等じゃねえか弁慶。叩き潰してやるさ!』
竜馬が咆えた。その竜馬に、隼人が突っ込みを入れる。
『ならやってみせるんだな。出て来たぞ』
隼人の言う通り、敵機が姿を現す。だがそれは、ギラ・ズールとギラ・ドーガだ。オーラ・バトラーは……レプラカーンは出て来ない。ギラ・ズール、ギラ・ドーガは手に持ったビーム・マシンガンで、濃密な対空砲火を撃ち放って来る。
そして奴らは、熱に浮かされた様にオープン回線で
『お、俺たちにゃ、『赤い彗星』の加護があるんだ……』
『そうだ……。『赤い彗星』が味方についてりゃ、負ける事なんか無え……』
『何を馬鹿な!』
シャア大佐が、一瞬だけ激高する。そのまま怒りに任せてビームを撃とうとした彼を、アムロ大尉が
『シャア! 待て、待つんだ! 無駄そうだが、まずは降伏勧告だ! 弁慶!!』
『わ、わかったぁ! あー、こちら地球連邦軍特務部隊、車弁慶少佐。貴官らに降伏を勧告する。地球圏、いや人類圏は今現在、外宇宙よりの侵略の脅威に晒されている。この様な戦いは無意味だ。それはこれまで何度もそちらに説明したことで、理解しているだろう。だがそちらは、地球連邦および連邦軍の度重なる譲歩にも応ぜず……』
そして濃密なビームが、弁慶の乗る真ゲッター1に集中する。竜馬の操縦で、真ゲッター1は一瞬でオープンゲットして分離すると、次の瞬間には真ゲッター2に合体して地上に降り立った。
竜馬が叫ぶように言う。その声には笑みが含まれていた。
『こいつらは降伏を拒んだ、って事でいいんだよな!』
『そうだな、交渉決裂って奴だ』
隼人も何処となく嬉しそうに語る。頼むから北斗少年も銀河少年も大作少年もウッソ君も、こんな大人にならんでくれ。
そして先頭に立って敵集団に斬り込む真ゲッター2に続き、我々は攻撃を開始した。
その直後である。真ゲッター2がいきなりオープンゲットで分離した。それまで真ゲッター2が居た場所には、巨大な爆炎が噴き上がる。3機のゲットマシンは、中空で真ゲッター1に合体した。
『どっから撃ってきやがったぁ!?』
『あちらだ、竜馬ぁ! 2時の方角!』
弁慶の言う方角を、全員が見遣る。いや、シャア大佐、アムロ大尉、カミーユ君、ジュドー君、ウッソ君、シロウと言った
そう、我々に警告させる事もなく、奴……『彼女』はオーラ・キャノンを撃ち放ったのだ。恐るべき
ギラ・ズールやギラ・ドーガの
『『赤い彗星』だ!!』
『おお! 俺たちの『赤い彗星』だ! 女神だ!』
『勝てる! 俺たちには『赤い彗星』の加護があるんだ!』
こいつら……。『彼女』の悪しきオーラ
そして『彼女』もまた、オープン回線で叫んだ。
『フハハハハハハ!! あたしが、この『赤い彗星』がやって来たからには、もうアンタらはオシマイだよ! 子分どもをいたぶってくれた礼に、一人ずつ地獄へ送ってやるさね! この『赤い彗星』ジェリル・クチビがね!』
たぶん、今ジェリルの配下になってる連中が、『まるで『赤い彗星』だ』とかでも言ったんだろう。レプラカーン、赤いし。それを意味も知らずにジェリルが気に入った、とか? しかし、よりによって『今の』シャア大佐の前でその名を名乗るか……。
ブチッ。
そして、シャア大佐が無言で切れる音が、サイコフレームを通してはっきりと聞こえた。
ジェリルさん、シャア大佐の逆鱗を逆なでする、でした。
そしてアムロ大尉とシャア大佐の新しい
あと、甲児が乗り換える用の新型マジンガーも、ちょっと遅れてはいますがあとしばしで完成です。今現在、マジンガーZには甲児とリサの2人乗りになっていますが、新型マジンガーが完成したなら甲児はそちらに乗り換えます。カ○ザーパイルダーはコックピット狭いので、リサとは乗れません。そしてマジンガーZはシローに渡りますが、リサは甲児以外とタンデムしませんので、シグコン・シップ