友人へ なぜか死んだので神に頼まれ異世界に行きます 作:ASSSr
少年と幼児は、酒場と宿屋が一緒になっている周りの建物より少し大きい建物から外に出た。
そして少年は、看板にある矢印の方向に顔を向けた、そこには山と山の隙間から明らかに大きいと思われる城の塔が見えた。
(あー、あそこですわ、確定だわ)
少年は、幼児の姉がいると思われる場所を特定して振り返り、ちょこちょことある建物をキョロキョロと観察していた幼児のもとまで行き抱えあげた。
「よし、ミニあそこに行くぞ」
少年は、幼児をミニと呼び、山の隙間から見える城の方向に指を指し走りだした。
幼児を担いだ少年がしばらく平坦の道を走っていると山の麓まで来て立ち止まっていた、そしてそこまでに少年は、違和感があった。
(全然疲れないし、息切れすらしない...思考もクリーンだし、なぜだ?)
少年は、村のような、建物の集まりある場所から一度も速度を落とさずにずっと全速力で走っているが足が重くなるどころか息切れすら起こしていなかった。
(チートじゃね?、これ)
少しながら少年のテンションは上がっていた、なぜならこの世界で無双できるかもしれないという可能性を帯びたからである。
そんな機嫌のいい少年に幼児が声をかけた。
「悪魔様悪魔様、あれは道ですか?」
少年は、抱えている幼児が指を指した方向に顔を向けた、そこには山の奥に続く獣道があった。
「ああ、一応道だ、ショウトカットできるかもな」
「ショウトカットですか?」
「ああ、近道って意味だ」
「ほんとですか!?じゃあ、あっち通りましょ」
「え、あ、おん...マジ?、わかった」
少年は、自分の言った言葉を少しばかり呪いながら幼児を抱え、足場の不安定な獣道を進んでいった。
そして悪魔と幼児は、日がほとんど沈み顔が少し見える程度まで暗くなった、草木の生い茂る山の獣道を歩いていた。
「うん、やっぱショウトカットしたのは、間違いだったな」
「えっ、悪魔様、こっちの方が速いっていたじゃないですか」
「速いかもって思っただけだ、絶対に速いなんて言ってない」
「...じゃあお姉ちゃんは?」
泣きそうな声で幼児がそう言った。
「ん?あー、その事なら大丈夫だぞ、ほらあそこ」
少年は、山の急斜の下の方をため息をつきながら指差した。
少年が指差した先に、微かには光があり煙が上がっていた。
「悪魔様、なんですかあれ」
「多分、お前の姉を運んでる連中が休んでるんだろ、多分、知らんけど」
「!、ならすぐ行来ましょ」
「おう、頑張れ、ここ降りれば速いぜ」
嫌に、ニコニコしながら少年は、急斜面
の下を指差して、そう言った。
幼児が急な坂を滑り下ろうと獣道から外れ降りようとしたが、幼児は急斜を音を立て転げ落ちた。
下にいた一人の男がその音に気付き音のした方向へ、草をかき分け慎重に近づき、途中途中辺りを見渡しながら、急斜の下まで進行した。
そこで先程悪魔のいた獣道から転げ落ちた幼児を発見し、意識を確認したあと幼児を担いで来た道を足早に戻っていた。
少年は、そのあとを透化した状態で獣道から木の上へ移り、人が乗っても大丈夫そうな木の枝へ次々とうまく跳び乗り、足早に戻って行く男を追った。
(うーし、予想道理たぶんこいつら奴隷商かそこらだ、このままついてけば運ぶための馬車か何かには乗れるな)
少年が男を追って行くうちに開けたところに男が出た、そこには、男の仲間とも思える、同じような格好の見張りをしてる五人の男たちと焚き火を囲んでいる二人の男。
幼児のお姉ちゃんを運んでいると思われる馬車があった。
少年は、馬車から一番近くの木の中に隠れ男たちの様子を伺った。
幼児を担いだ男がその集団のボスと思われる男の一人に近づき幼児を降ろし、話し始めた。
悪魔は、それを見て木の上を移動し、馬車の天井にゆっくり飛び乗った。
それと同時に三人の見張りが少し揺れた馬車に目を向けたがしかしなにも異変はないと判断したようで首を傾げたあと再び回りを警戒した。
悪魔は、見張りが見てないことを確認したあと馬車の屋根をとうり抜けて中に入った。
馬車の中には、食糧が入った袋がいくつかと五つの檻と本などがあった。
(よし、あいつの姉はどれだろうか?)
少年は、幼児のお姉ちゃんを探し始めた、一つ目の檻の中には獣の耳が生えたボロい服を着た人間が入っていたそれを確認したところで少年はあッ、となった。
(そういや特徴聞いてなかった...ま、いっか)
少年がそう思い探すのを諦めたころで拘束されてる幼児とランプを持った先ほどの男とそのボスと思わしき者が馬車の中に入ってきた。
「ほら、そこら辺に置いとけ」
ボスと思わしき者が男に指で少年の足元らへんを指しそう言った。
「わかりました」
男は、指示道理に行動して少年の目の前で止まり顔だけをあげ、少年の動かない目に視線を合わせた。
その行動に少年は、少し驚いていつでも先手をとれるよう看板を静かに振り上げ身構えた。
(バレたか?)
男はしばらく固まっていたがボスらしき者にせかされ少年の足元らへんに幼児を置き馬車から出て行った。
(助かったな、あいつには気を付けよう、てかここの護衛の奴ら結構な手練れなのかな?木から馬車に飛んだときもちゃんと確認してたし...)
少しそう考えたあと少年は、幼児を起こすため屈み、幼児の肩にを置き揺さぶった。
しかし幼児に起きる気配は、なかった。
少年は、幼児の口に手を当て呼吸を確認した。
(生きては、いるな)
少年は、立ち上がり馬車の壁から顔だけを出して外の様子を見た。
外には、見張りが四人しかいなかった、その中の三人の見張りが何かを話し合ったあと一人が指差した方へ、二人とも駆けて行きそのあとから他の見張りが一人その方向へ駆けていった。
(何かあったのか?、見張りが残っていないな...ちょと見に行って見るか)
そう思い少年は、馬車から外に出て一人の見張りを追いかけて森の中へと向かった、がしかし森の茂みに入り少し進んだところでいきなり木の板が目の前に出現した。
(うわっビックリした、何だ、魔法の類いか?)
少年は、そう考えながら振り替えるとそこには同じような板が少し先にあり、地面には食糧が入った袋と五つの檻に入った人影、本などが落ちていた。
(...戻ってきてるじゃねーか!)
少年は、身の内に一瞬にして溜まった困惑を静かにしばらく絶叫して発散した。