アホな事してショタオジが笑い死にしさせてから報復である真・地獄の詰め込み教育(時間加速結界まで作っての詰め込み)を経て、ショタオジから合格貰える程度には学びきった次の日。
休息も取れないまま詰め込まれ続けた結果ロクに働かない頭のまま、俺は現在分身して技術部や工作班達がそれぞれ確保している作業場へと一人ずつ分身を送り込んでいた。
「あれ、アンタは確か…ブーストニキだったか? こんな所で何やってんだ?」
「というか顔色真っ青だけど大丈夫なの? しっかりと休んでおいた方が良いんじゃない?」
「あ゛ぁ゛〜…アンタらは確かエドニキとアルニキさんだっけ? いやいや、こっちもショタオジから頼まれた依頼で来てるんだからそうもいかないんだよ…」
てか依頼とはいえ少しでも稼いでおきたいからな、顔見せついでに置物にでもなっておくつもりなのである。
「まぁ、それにショタオジも昨日についてはやり過ぎたって事で、今日は置物でも良いって言ってたからな、取り敢えず椅子一つ使わせてくれないか?」
そう聞くとエドニキは少し何かを考えてから倉庫の方へと向かい、抱えているエドニキが隠れる程度にはかなりの大きさを持つ安楽椅子を持って来た。
「座ってもたれ掛かるとと確定で【ドルミナー】によって眠るけど、揺れる度に【生命の泉】と【チャクラウォーク】の効果で回復出来る上、回復し切きるか飯時になったら自動で目が覚める安楽椅子でも良いか?」
「あ、それ確か大分前に休憩中に座っておけば回復が捗るとか言って作ったのに、実際の効果が揺れの間隔が遅くて微妙過ぎる&大き過ぎるから持ち運びに不便な上に、前提に『回復しきるまで起きれない睡眠』がデメリット過ぎる事で滅茶苦茶不評だったヤツじゃん…なんで分解してないの?」
「一部の奴等に変に人気で、そっから口コミで広まったのか時々注文が来るんだよな…」
※主にナルシストな連中から『安楽椅子で眠るボクも美しいっ!!』とかそんな感じの理由で人気だそうです…。
「あ〜…まぁ最悪天井の梁からハンモックぶら下げて使うつもりだったけど丁度良いから使わせてもらうか…その隅っことかに居ても良いか? 一応部屋に居る事が大前提だし」
「(大前提?)いやまぁ、そこって言っちゃえば完成品の集積所だし、そんなに動く訳じゃないんだったらいいんじゃないか?」
「おう、すまんな、一応明日まで依頼は続くし、そん時はちゃんと作業に参加させてもらうわ」
そう言ってから安楽椅子を許可された場所まで運び、用意しておいたアイマスクと防音ヘッドホンを装着し、ペルソナを出してから【軍勢変生】を作業室に範囲指定して発動、そして安楽椅子へ…あっ、これめっちゃ良い感じに眠れs( ˘ω˘ )スヤァ…。
「…おい、アイツ今どっからアイマスクとヘッドホン出した?」
「てかエジソン(?)出したまま寝てる…あの人ペルソナ使いだったの!?」
「うん!? なんかめっちゃ調子良い気がする…今なら一ランク…いゃ、二ランクは上の物が作れる気がする!!」
「なんかよく分からんがフィーバータイムktkr‼︎」
「笹食ってる場合じゃねぇ!!」
尚、俺が寝てからこんな騒ぎが起きていたのだとか…。
〜そして昼前になり〜
「ん…く、ふあぁ〜…よく寝たが…確かにこりゃあ効率悪いな…星霊神社っていう霊地で寝てたのに回復量が7%しか上がってないとか最早誤差だろ…てか利用者の回復状態分からないの微妙に使い回し辛くないか?」
「あっ、ブーストニキが起きたぞ!? 皆して囲め逃すな!!」
「うん?」
時間になった事で目が覚めて、最早アイテムメイカーとして癖となっている道具の性能チェックと改造をしていると、俺が起きた事に気が付いた技術部俺らの一人が声を上げて他の技術部俺らを呼び寄せ、それによって一瞬にして周りを囲まれてしまう俺。
「うぉぉっ、なんだなんだなんだぁっ!? あっ、術式乱れて分身消えた!!」
「そのアイマスクとヘッドホンはどっから出したんだ!?」
「そのペルソナの効果ってどうなってるのか教えてくれよ!!」
「めっちゃ技術力アップ出来たんだけど貴方が来てからそうなったんだよね、もしかして技術力の神様なの!?」
「てか他の技術系の作業場にも寝てるアンタが居たんだけど、簡単に分身出来る様になったのか!?」
「うおぉぉぉっ!? 寄るな押すな一人ずつ話sあっ」( ˘ω˘ )スヤァ…
『あっ…』
其々が目を迸らせながら詰め寄ってくるその姿に思わず怯んでいると、その間に詰め寄って来たエドニキ肩を捕まれ、不安定な安楽椅子に座っていた俺はそのまま背もたれへと凭れ掛かってしまい、分身の術式を発動したまま+ペルソナを出しっぱなしにしていた影響で回復し切っていなかった俺は無事再度就寝、作業場は沈黙に包まれた。
「おいエドニキ…」
「いやいや、確かに俺が触れた事でブーストニキがまた安楽椅子に座ったのかもしれないけれど、それ以前に皆して詰め寄ってたからブーストニキも大分仰け反ってたんだろ」
「…ねぇ兄さん、これって後どれだけ寝てるのか分かる機能とか付いてないの?」
互いに責任をなすり付け合おうとする実に【俺ら】らしい泥沼が繰り広げられそうになる前に、アルニキが先に確認しておくべき事を聞いておこうとしたのだが、当のエドニキは自身が作った物である為当然の様にそのスペックを把握していて…。
「いや、正直休憩用に作った物だからちゃんと休めきれば自動的に目が覚める様になってるし、それなら別に無駄な機能だと思って付けてなかった…ん〜だ〜が〜…うぅん?」
「どうかしたの?」
「なんかいつの間にか付けられてるな…利用者の回復状況確認出来るシステム…」
付けてないと告げようとしたらいつの間にか付けられていた件について…と言いたげなエドニキに対して周りが首を傾げ、放置されていた間に誰かが手を加えたんじゃないのかと質問するも、当のエドニキ本人が首を横に振って否定した。
「渡す前に問題無いか一通り点検してたけど、その時は別に前と変わらない状態だったからそれだけはない」
「って事は…どういうこった?」
「起動状態のアイテムに途中で手を加えるのは技術者として誰もやらないだろうし、だとすればついさっきブーストニキが目を覚まして再び寝る事になった間に誰かが機能を追加したか…だな」
「その誰かって…」
「そりゃまぁなぁ…」
その場の皆で見遣る先は当然の如くブーストニキであり、そんな彼が座る右手側の手摺りには『現在回復量79%:常時消費状態につき起床予定時刻:夕方』と書かれたホログラムモドキが浮かんでいる。
「…飯食って夕方まで作業しとくか」
『そだね〜…』
色々あり過ぎて逆に落ち着いた技術部の面々は取り敢えずどうしようもないという結論を出して食堂で昼飯を食べる事にした。
…まぁ、クッソ便利な置物があるのに、そんな上手い事話が纏まる訳もないんですがね?
「うん? 誰か廊下を走ってるのか?」
「足音の数からして結構いる感じが?」
入り口近くに居た技術部の【俺ら】が廊下から聞こえてくる音に首を傾げる、別段納期とか決まってる訳でもないガイア連合に於いて、こんなドタバタした騒動は逆に珍しかったりする為直ぐに気が付いたのだろう。
それによって足音に気づいたもう一人廊下側に居た技術部の【俺ら】もその足音の感じからして一人ではなく複数人居るのだという事に気が付いた。
…気付いた所で何も変わりはしないんだけどね?
ドタバタした足音が技術部の作業場前まで来ると勢い良く扉が開かれ…他の作業場で働いている製造系【俺ら】達が勢い良く入ってきた。
「ここにブーストニキの本体居ない!?」
「あっ居た!! てか寝てるぅ!?」
「取り敢えずウチのライン製造部に来てくれ!! いきなり効率が下がって滅茶苦茶になってるんだ!!」
「いやいやウチのホビー部にも来てくれないとこれから作業が大詰めなんですけどぉ!?」
「おいちょっと待てブーストニキは最初から俺達のところに来てたんだからこっちが優先だろうが!?」
居るだけで作業効率がアップする置物とか皆欲しいに決まってるんだよなぁ…尚最終的にには見兼ねたショタオジが全員制圧して式神製造部へとお持ち帰りしたんだそうな…ちゃっかりしているものである。
尚、当のブーストニキ本人は夕飯前に目が覚めての第一声は「腹減った…てかトイレトイレ…」だったそうな…そりゃあ丸一日寝てたらそうもなるよ。
後主人公の式神については作者が微妙に悩んでいるからであり、一応出す予定と候補は決まっていますのでご安心を。