まだ今回はちゃんと動きはしませんが、チラッと外見のヒントが出てるんで誰なのかを想像していただければ…まぁ、安直なネタに走っているだけなんですけどね?
昨日の俺が寝ている間に起きて終わってた『置物争奪戦』は無事…というか何というか人手は足りないのに注文ばかり天井知らずにやって来る、ショタオジが率いる式神製造部に回収され、ショタオジ以外の製造系【俺ら】は普段の生産力が四割増しという凄まじい効率を叩き出したのだとか。
反対にそれ以外の製造系が午前中と比べてそこまで酷くない筈の落差をガッツリ受けて効率が下がり、午前中との比較でかなりお辛い状態だったとの事だったが、この結果見るに本当に分身の術式覚えておいて正解だったな。
尚、食堂なんかはステータスアップの恩恵しかなかったので、元に戻ったところで特に変わらなかったのだとか…飯関係は習得出来ないんだよなぁ…。
「と言っても俺が製造系やってるのって、ショタオジが依頼として割と良い感じの報酬用意してくれるからやってるのであって、依頼の期間が終わったら地方周るつもりなんだが?」
尚朝食の際にぶっちゃけた話をしたら大恐慌が起きた模様、さもあらん。
「え〜、困るよ君ぃ…正直昨日の強化受けちゃったらバフ無しでやる作業とかかなり苦痛なんだけど…」
「知らん、そんな事は俺の管轄外だ」
「とほほ…こりゃあ取りつく島もなさそうだね…」
偶然隣になった少佐ニキと話しながら朝食(回復しきっているので普通の食事)を摂っていると、食堂の入り口からショタオジが頭を覗かせてこちらを見てきた。
「ブーストニキ、後で渡しておきたいモノがあるから僕の部屋に寄っておいてね」
「うん? 別にここに持ってきてくれても良かったんじゃないのか?」
「それでも良いけど式神とはいえ自分の女の子の裸体を皆にみられる事になっても良いの?」
ショタオジからの用件はまさかの俺専用式神についてだった、予約混んでるって言ってたのにはえーな、オイ。
そんな俺の予想に漏れず食堂内では幾らかザワつきが起こったが、製造関係の【俺ら】は寧ろ納得の表情で頷いたりしていた。
「良かったじゃないかブーストニキ、専用式神おめでとう」
「あぁ、ありがとうな少佐ニキ…でもショタオジ、なんか式神貰えるの早くないか? 確か専用式神の予約って大分先まで一杯だっただろ?」
「いや、流石に既に持ってる人よりも持ってない人の方が優先されるよ? ただ単にそれよりも上の優先順位にガイア連合への貢献度が高い人が来たりしたりもするけれど」
まぁ、確かに【俺ら】に強くなって生き延びてもらいたいショタオジからすれば、新米への式神制作は優先度は高いよな。
「でもそれにしたって早くないか? 確か話が出たのって三日前だろ?」
「その三日前よりも先に『一緒に登山しただけで全員覚醒させた』なんていう非常識な功績立てられたら優先しない訳ないでしょ? 普通ならもっと時間は掛かる筈なんだよ?」
「ウチの組合が覚醒やレベル上げに苦戦していたのは分かってるけど、資質に溢れている転生者であってもそう上手い事は行かないんだな…」
中々世の中上手くいかないものである…としみじみしていると、何故か当のショタオジは苦い表情を浮かべていた…はてさて?
「まぁ、資質はあっても所詮は【俺ら】というべきか、【俺ら】だからこそというべきか…痛い事やキツイのを嫌がって楽な方に逃げちゃうんだよねぇ…」
「おい…オイィ? 折角覚醒したのに更に良くなろうとしないとかマジか?」
思わずジト目になって食堂内を見渡してみると、食堂に居たほぼ全員がサッと目を逸らして見ないフリである、これは酷い。
「少佐ニキは?」
「あー…私も前世では争い事からは程遠い一般人だったからねぇ? 結局中々覚醒しない事に業を煮やして『厳しいモード』を二日受けて覚醒した訳だが」
「ならばヨシ」
「あ、それでオッケーなんだ」
「あの痛みに立ち向かう覚悟があるのなら、俺はそれに敬意を払います」
正直アレは元とはいえ一般人が受けるべき内容じゃないからね、わかりみが深い…。
でも、それでも目を逸らしている輩が半数近くは居るんですが? 抜き打ちチェックという名のウザ絡みでもしてやろうか? 上手くいけば新しいスキルが手に入るかもしれないらしいぞ? そんな事俺には無かったが(嫉妬)
そんな俺の考えを悟られたのか、何人かが身震いしているのを見て思わずコイツらは駄目だなと溜め息を吐いてしまうが、もうそこら辺はまた後にしようとショタオジの部屋へと向かう事にした。
「まぁ、取り敢えず用件の方は了解した。俺も折角自分専用の式神なんだし、ちゃんと性能の確認とかしておきたいからな」
「あ、式神製造部も造形に手を入れている部分があるから、後で改良案とかあれば教えてくれって言ってたよ」
「前世どころか今世ですら美術の成績3の俺にどうしろと? てか多分だけど下手に俺が力を入れたら不気味の谷現象が起こりかねんぞ?」
いつもは手を抜いてやってた訳だけど、実際一度本気で作ってみた能面の粘土細工は周りからも「モデルと同じ能面の筈なのに生きているみたいで気持ち悪い」と気味悪がられてたし、そのせいなのかいつの間にか碌でもない気配纏いかけてたから速攻で潰す羽目になった位の嫌な思い出である…てか多分アレアクマ化してたんじゃなかろうか?
「寧ろ何か作るだけで不気味の谷現象起こせるとか、どれだけ製造系に振り切れてるのさ…いや、寧ろ今回に至ってはそっちの方が効果があるのかな?」
「うん? どういう事だ?」
不気味の谷現象が有効になるとかどんな理由だよ?
そんな事を考えながら移動しているとショタオジの部屋に辿り着き、ショタオジは机に置かれていた一抱え程の箱を俺に渡してきた。
「はいこれ」
「うん? うわぁ…そういや式神って起動するまでは生首状態なんだったか」
入っていたのは金髪少女の生首にしか見えない待機状態の式神が入っていた…これパッと見猟奇殺人現場にしか見えねぇぞ…。
で、要望として意見が欲しいとの事だが…。
「やっぱり首だけしかないと容量が少なく感じるな…ふむ、この前やった『厳しいモード』で溢れた血肉の余りを使うのも良いけど、流石にそればかりだと性能が偏りそうだし…なぁなぁショタオジ、ちょっと後で他の仕事も手伝うからなんか材料分けてもらっても良いか? ちょっと全身造るわ」
「別に材料に関してはタダでも良いんだけど、仕事手伝ってくれるなら良い素材奮発しちゃおっかなぁ〜」
…という訳で作業場に向かう前に分身の術を使いそれぞれの作業場へと向かわせる、昨日は結局寝たままだったので実質初出勤である。
「おやブーストニキ君が来てくれた様だね、それじゃあ一つお願いしようかな」
「はいはい、ペルソナペルソナ〜…それじゃあ今日は俺専用式神の改造やってるから、なんかあったら連絡オナシャス」
同じ現場に居たフェイスレスオジに一言告げてから自らの作業へ移行し、肉体の素となる物体X(アレな成分多めな為に伏字)を練り上げていき、式神の頭部に記されたガワの情報を元に、更に人へと近付ける為に自身の体内を参照にしてそのデータを式神のガワに最適化させながら肉体を形成していく。
「うん? なぁなぁブーストニキ君、それは一体どういう作業をしているんだい?」
そう聞いてくるフェイスレスオジに先程の内容を説明すると、なんか色々説明し辛い難しい顔をして頭を悩ませていた。
「いやそれ…大丈夫なのかい? 式神のガワを使って身体を増やす事で色々出来る様になるのは分かるけど、自身の身体を参照にしたら呪いとか受けたりした時危なくないの?」
「スキル関係は殆ど無くしてデータを式神のそれに完全に最適化させてあるから問題無い、ちゃんと俺と彼女は別人扱いだし、レベルが上がれば更に別人として確立されていくから大丈夫だよ」
「はぁ〜何とも器用な事をするもんだねぇ…」
「まぁ、改造改良特化の俺はこの式神ヘッドみたいな素がないとどうしようもないけれど、その分それさえあれば幾らかやりようはあるからな」
そんな事を考えている間に術式が安定しだし、これで後はもう時間の経過を待つだけで式神の全身が完成するのを待つだけである。
「それにこれなら最初っから『俺に出来る事は式神にも出来る』様になるからな、これで容量までも大量に稼げるんだからめっちゃお得じゃね?」
「…ちょっとブーストニキ君、その話詳しく」
「え?」
この後他の製造部にも集られて複写術式を大量に造る羽目になったのだが、そんな事するくらいならレベル上げたりして術式覚えてくれませんかね? え? 餅は餅屋? 分かるけれどそれ面倒だからっていう本音が漏れてない?
因みに今回主人公が開発した術式ですが、普通に半終末前の技術を先取りしているヤバいものだったりしております。
…という事は実際に半終末前になったら更に技術が進む訳ですからね、ヤバいですね♪(他人事)
因みに複写術式は書いてある通り殆どスキルはありませんが『あれば便利だろう』というクッソ下世話なお節介で【房中術】のスキルだけは全部に搭載されていたりします。
これで式神に探索させてるだけのヒキニートでも、部屋でニャンニャン式神とやってればレベルも上がるのでショタオジもニッコリというもんですよ!!