因みに現状のキョウジさんのレベルは18となっております、大体修練用の異界が浅い所だと1〜3となっており、深くに行っても10〜13程度で本当に新人研修向けな異界って事ですね、これも東京大結界のお陰という事で。
翌日以降の【軍勢変生】スキル検証を兼ねた根願寺戦力根本解決は滅茶苦茶順調に進んでいった、そりゃあ今まで憎くとも力が無くで恐れていた相手がただの雑魚に成り下がってる訳だし、そうとなれば狩りまくるわな…組合の時もそうだったから良く知ってるわ…普段温厚な広野さんでも鬼神もかくやな暴れっぷりだったからなぁ…。
そんな訳で今まで燻るだけでマグマの様に煮えたぎっていた意欲が爆発し、あっという間にレベルを上げていく霊能力者達を横目に俺は只管ドロップしたフォルマやマッカを回収していき、時折【アナライズ】を付与した眼鏡で状況を観測していく。
「ふむ、進捗はどうだねハジメ殿?」
「予測通りですねキョウジさん、覚醒した時に目覚めたスキル以外は其々の資質に合ったスキルを習得していってる様ですね…と言ってもまだ最大で中威力のモノまでしか出ていませんが、それでもある程度の資質の傾向は掴めてきたかと」
「ほう、生産が得意だとは聞いていたが、分析もかなりのモノなのか」
今現在は先日の補助として来ていた人達がそれなりと言える10レベルとなった事で、一度招集で呼ばれた人達と交代して彼等の本格的な覚醒とレベリングを行っており、そのついでに【アナライズ】によって各家に成長の傾向があるかどうかを確認し、各家の伝承についてどれくらい正しいのかを検証している最中なのである。
「何もかも道具で補ってるだけですけどね…それで本題に入るのですが、矢張り教えてもらった伝承と食い違う成長をしている者の数の方が多いですね…」
「矢張り…私も含めて本来組織を継ぐべき者ではなく分家等であったか…」
「ガイア連合で聞いた話によれば先の大戦、メシアン共に有力な霊能力者は根切りにされ、霊能の乏しい者や本来仲間である筈の他家を売った裏切り者だけが生き残ったとの事ですからね…葛葉ライドウなんかは余りにも強過ぎたから日本を人質にとって自害させたらしいですし…」
本当にメシアンは碌な事しないよな、マジで滅んでくれないかねぇ…。
そんな事を考えていると一通り狩り終えたのか、本日の参加者達が戻ってきたので一通り【アナライズ】して状態を確認する事に。
「おっ? 【ヒートウェイブ*1】習得とか中々安牌取れてるな…こっちは【会心波*2】とか中々の殺意ヨシッ!! こっちは…oh切なさ乱れ切り…じゃない【刹那五月雨斬り*3】かぁ…頑張って命中させれる様にしような?」
「なんだか物理系多くない?」
「まぁ、修行内容や本人の意思によって習得する技の傾向が変わったりするからなぁ…キョウジさんとか諸に物理・呪殺方面のスキルばっかり取得してるのも以前教えてもらった修行内容鑑みればそういう事なんでしょうし」
「そうだな、確かに私の修行内容からすればそうなるのも当然ではあるか」
まぁ、やってた事を覚えていくのは普通だし、術をメインに使ってた人は普通に術を覚えていくからただ単に今回は近接戦で挑んでいるばかり居たっていうだけの話だな。
因みに戦闘系の資質が死に切った俺氏、悪足掻きで道具関係のスキルを極める為に足掻いていたら、想定通りのスキルと予想外のスキルに目覚めてちょっとウハウハな模様…やっぱり人間何事も諦めずにチャレンジしてみる事だな!
…それに丁度ガイア連合の方でも新しい装備が開発されていってるらしいし、『アレ』が完成すれば中々戦力として活躍出来るのではないのだろうか?
まぁ皮算用していても仕方ないので今は目の前の仕事に集中する事にしよう。
「さて、それでは皆さんはここ数日の努力によりガイア連合に於けるレベル15、世間一般で言えば『達人』とされる領域に辿り着きました…うん、分かります…『たった数日で成れる達人ってなんだよ?』って思いますよね? 実際本当の達人と比べれば自分のスキルによる促成は使い方だけ知っている一般人が銃を所持する様なもの…つまりは側だけのハリボテでしかありません」
「序でに言えばある程度レベル相応であっても自力で同レベル帯になった人より一枚劣るから注意」
まぁ、そこら辺は本人の努力で鍛え上げた技量で幾らでも補えるが、敢えてその事については言わない方が危機感持って鍛え続けてくれるだろうから言わないがな。
「しかしハリボテとはいえ達人レベルは達人レベル、普通に覚醒した人物でさえ碌に相手の事を見抜けない
実際アイツら神の声も聞こえないろうあだからね、そんな訪れかねない危機の説明に対して不安そうだったり怒りを滲ませる者達が居るが、ここで騒いでいても仕方がないので次善の策を授ける事にする。
「そんな訳で今回皆さんが戦闘を行なっている傍ら、自分が集めて素材から作ったこのミサンガを渡しておきます」
「ん、今回は一人二本ずつ」
そう言ってからユエと一緒に各人へ夜中の暇な時間にチマチマと作っていたミサンガを渡していく。
因みにこのミサンガ、白黒の凄まじく安っぽい見た目をしてはいるのだが、なんと百均【物理耐性】ブレスレットよりも高性能なR装備だったりするのである。
「因みに性能としてはカバーとしての効果は重複はしませんが『運』が僅かに向上し、本命の効果としてはレベル1未満に偽装する事が可能となります」
「更に力尽きてもミサンガが壊れる代わりに一度だけギリギリで耐えられる*4事も可能」
この通り大分過保護な内容なので、ミサンガという使い捨ての地味ビジュアルとなっているのである。
「ハジメ殿は神代の術者だったのか?」
「結局ただ同然で貰った槍(R相当)や剣(左に同じ)も下手な家宝より上等な代物だったからなぁ…」
「ウチの家宝だった宝刀(UC)に至っては何やら清浄な気配*5さえ漂わせている霊剣(HR)になったぞ…」
「もしやハジメ殿は現人神なのでは?」
「というか実質神なのでは?」
「見てるだけの実質ネグレクト野郎な四文字思い出すから神扱いは止めろ」
『アッハイ』
いかんいかん、思わず敬語投げ捨てて威圧してしまった…でもやっぱりあんな部下の統率さえマトモにしないクソ野郎を連想させる呼び方とか嫌だわ。
「まぁ、そんな訳でそれを装備していれば不意の事故でもなんとか…出来たら良いなぁ(遠い目)」
「そこは自信無くとも言い切って欲しいですぞハジメ殿…」
「いやだって現状の俺程度の奴なんてこれからの将来ポコジャカ出て来るって予測が立てられてるし、現状でも各地に支部が出来たからある程度補給はどうにかなったけれど、それでも各地の異界で連合員が事故ってたりする有様なんですよ? それなのに『やったか!?』させれるだけの装備とか不安でしかないというか…緊急離脱の護符*6でも作っておくべきか?」
でもあれどこでも使えるけれど素材が地味に重いからまだ量産に向いてないんだよなぁ…。
「ふむ? それはどの様な一品なので?」
「戦闘離脱と異界脱出を兼ねた使い捨ての護符ですね、材料が異界の霊木なのですが、言ってしまえば人様の土地の資源だから手を出し辛いというかなんというか…」
この護符を開発した結果、山梨支部の浅層に生えてた樹木が片っ端から切り倒されて荒野になり、結果として出て来るアクマが総取っ替えされたのを見て、人間ってやっぱり愚かなんだと再認識したわ…。
「ふむ、異界の樹木程度が必要なのであれば別に問題無いですな」
「え?」
「安全第一、皆の者!! 樹木を伐採してゆくぞ!!」
『『『おおぉぉぉぉぉーーーっ!!』』』
「MATTE!?」
流石に山梨支部の二の舞はアレだったので、組合に居た時の知識を元に間伐する程度に抑えました…てかたかがこの程度の人数に対してアホ程霊木貰ったんだけど、これどう消費しようかな?
たった数日でレベルが10以上上がる…普通だな!!(ゲ並感)
でも実際【俺ら】が死ぬ気で鍛えたら一日もせずに達人レベルには成れるんじゃないかと思ってる…まぁ、そんな事したところで本編で言ってる通りのハリボテの雑魚にしかなりませんが…。
後、彼等はガチ勢なので当然の事ですが『レベル10の壁』はアッサリ突破しております。
まぁ、アレってそもそも式神頼りな引き篭もりの事言ってるだけですからね、普通に前に出て戦ってる彼等には無縁ですし、同じく『レベル20の壁』も多少の怪我でなければ猛然とやれますからね、問題になるのは相手が必勝パターンとか持ち出す『レベル30の壁』ですが…まぁ、現状はブーストニキがそこまで行けてないのでね…悲しいなぁ。