スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情   作:神薙改式

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 前回の話で現地民にスキルカードを使っていましたが、感想でのご指摘によりスキルカードの内容を習得し易くなる装置と一緒に渡した事にいたしました、ご指摘感謝です。

 因みに現在の時間軸は原作の『★ガイア連合大蔵省スレpart7』以降の空白期ですね、多分色々やってる時間なので、折角だからこのタイミングで接触してそうな方を登場させる事にいたしました。


第二十三話 プライベートって言葉は存在しないんだろうか?

 未来ある若者を人生の墓場に突き落としてから更に数日、ショタオジと根願寺からの許可を得て大ターミナルを設置し、昼は根願寺で夜は連合の日々を過ごしていたら毎日のあまりの充実具合にウッカリ過労死してしまい、これはイカンと丸一日休みを取る事にして特に何も無い電脳空間でボケッとしている事にした。

 

 因みにユエは山梨支部に居る間は基本的に食事や夜以外は異界で鍛錬と稼ぎが主となっており、壊滅的過ぎる俺の生活費管理や趣味用の小遣いを稼いでおり、今現在は隣には居ない…うん、こう書くとマジで俺マダオだな。

 

 まぁ、ユエ本人にも小遣いとして収入の三割を渡している*1ので、その小遣いを貯めて何かしら買いたい物があるとの事だったが、プライベートな事かもしれないので詳しくは聞いていない。

 

 そんな訳でユエも居ないから退廃的な時間の潰し方も出来ないし*2、普段から分身出しまくって脳の処理能力をフル稼働させていたのが今回の原因なんだろうから、偶にはゆっくり情報の整理でもしていようかねぇ? と思っていたのだが…。

 

「おや、面白そうな場所を見つけたと思ったけれど、既に先客が居ましたか」

「…誰だテメェ?」

 

 新たに作っている式神造形部発の霊装開発に関する進捗を確認していた際、俺以外入れない様にしてあった筈の個人空間に突然ノイズが走ったかと思うと、まるでそのノイズから滲み出る様に車椅子に乗った赤いスーツに常に逆光で目元が見えず、総白髪のクッソ怪しい風貌のオッサンが出現したのだった。

 

「私かね? 私の名前は『スティーブン』とでも呼んでくれたまえ」

「おうそうか、そんじゃあそのスティーブンさんはなんで人の部屋に無断で入って来てんだよ」

「おや、元いた場所で追われる身となってしまってね、慌てて脱出してみたんだが、それによって偶然ここに出て来てしまったみたいなんだ」

「アンタさっきここに来た時『面白そうな場所を見つけた』とか言ってたから、絶対に確信犯だろ…」

 

 なんなんだこの胡散臭過ぎるオッサン…例えるなら『FGOで召喚されるサーヴァントが片っ端からDr.ロマニの事を胡散臭いと感じるレベル』で胡散臭いぞ…。

 

 ってか今感じてるこの感覚をサーヴァント達も感じてたんだとするのなら、マジで悪態の一つや二つ吐きたくなる気持ちも分かるわ、だって今の俺めっちゃ白い目で見てる自覚があるもん。

 

「はっはっはっ、いやすまないね…確かにここに来たのは自分の意思ではあるが、同時に元居た場所を追われる身になったというのも嘘じゃないんだよ?」

「元居た場所追われるとか何やらかしたんだよアンタ…」

「いや何、とてもありふれた理由さ…平たく言えば何時の間にか派閥争いに巻き込まれていて、巻き込まれていると気がついた時には既に私の居た派閥が敗れていたというだけの話さ」

「そうかい…で、そんな派閥争いに負けてこんな所に逃げ延びて来たアンタはこれから如何するつもりなんだ?」

 

 さっきの直感を信じるならばコイツはDr.ロマニみたいな『悪くはないんだけど致命的な事をやらかしてしまってる奴』という事になるので、この直感を信じて取り敢えず会話を続けて行く事にする。

 

「ふむ、取り敢えずこの空間を使わせてもらったりは出来ないだろうか?」

「生憎と現状安全対策の為に俺以外が手を加えたりする様な事は禁止していてな、俺の所属している組織のトップも『何時問題が起きるか分からないから、常にリソースは全部管理出来る程度にしておいた方が良い』って言ってたから、まだ余分を解放する気はないんだよ」

 

 下手すればこの電脳空間にアクマが出現するらしいからな、俺の支配下でそんなふざけた事絶対にさせんからな。

 

「そうかい、困ったねぇ…ならばもし良ければだが、君達の組織のトップに掛け合ってもらって、私を入れさせてもらう事は出来ないかね?」

「それは…いや、如何なんだ?」

 

 ガイア連合は転生者ーー現在呼称:黒札ーー支援の為にショタオジがトップに立つ組織で基本的になのだが、俺が掛け持ちしている『デジタル技術部』には既に正体までは分からないが、何かしらのヤバい人外がショタオジ認可の下で黒札と偽って働かされている*3事を知っている為、そこら辺に関してはショタオジの一存でしかないのだ。

 

 正直外部の人間を入れるのを渋るショタオジが容易に想像出来はするが、俺しか入れない様にロックしてある筈のこの電脳空間にアッサリと侵入した腕前を見るに、科学と神秘どちらにも精通しているとんでもない存在を放逐するのも何が起こるか分からない為回避はしたい。

 

「取り敢えず相手方の要望は聞いてみる事に損は無いと思うんだが、そこら辺我等が盟主殿は如何思われる?」

「おや?」

 

 俺のショタオジに対する声掛けにスティーブンは驚いた様な顔を浮かべる。

 

 ふはははは、正直この電脳空間は俺自身と言っても過言じゃないからな、電脳空間内の相手に気付かれない様に外部に連絡取る位朝飯前なのだ!!

 

 …まぁ、それでも結局電脳空間という自分が有利な場所なのに戦闘系のスキルは生えないんですよねぇ…つらたん。

 

「はぁ…君は何かしらの運命にでも魅入られてるのかってくらい色々やってくれるね…まぁ、今回の判断については本当にファインプレーだったと言っておこうか…後別にいつも通りに話せば良いと思うよ」

「あ、そう? じゃあ難しい話とか馬耳東風なんで、後は任せたショタオジ」

 

 そうして正規手段であるポータルから俺の個人空間にやって来たショタオジに後の交渉を任せて、そのまま二人のやり取りを眺める事に。

 

「さて、こうして顔を合わせるのは初めてだね、スティーブン」

「ふふふ、ああ初めましてだなガイア連合盟主殿、ネットワーク関連については自信を持っていたのだが、ここには素晴らしい運用者が居るようだ」

「まぁ、彼の場合は少々特殊な方法で管理してるからね、それじゃあ早速だけど話を詰めていこうか」

 

 ふ〜む、めっちゃ真面目なショタオジの雰囲気からして、もしかしてこのスティーブンってオッサン、マジでヤバい奴だったりするんだろうか?

 

「まぁ、私に関しては先ほども話した通り以前居た組織の派閥争いに巻き込まれてしまってね、新しい場所を探していた時にこの場所を見つけて興味を惹かれてね、ここでなら私の手腕もしっかりと発揮されると思うんだが、如何だろうか?」

「まぁ、アンタ程の力量なら何処でもやっていけると思うけれど、それでも手元に置いて何するか動向を観察出来るのは有り難いね」

「ショタオジがそこまで言うとか何やらかしたんだよこのオッサン…」

 

 思わず声に出てしまったが、下手すれば黒幕扱いされても仕方ないくらいヤバいショタオジがこうも警戒するとかどう考えてもヤバい奴なんだけども、逆に何やったのか気になるのは人としての性なんだろうな。

 

「う〜ん、端的に言えば別世界で終末の引鉄大量にばら撒いて、大量の人死と終末を更に加速させた感じかな?」

「ヤバい奴じゃん」

 

 え? ヤバい奴じゃん(大事な事なので二度言いました)

 

「私としては自分で起こしてしまった思いがけないトラブルに対して、人類が対策出来る為の手段を皆が使えるように配布したつもりだったんだがねぇ…」

「分かった、これ本気で言ってるみたいだし、オッサン善意と天才特有の凡人に対する無茶振りでやらなくても良い地獄への道を全力で舗装した感じだな?」

 

 しかも他人の話を聞かずにやった感じと見た…いやマジでそうなら監視の目必須やないかい…。

 

 俺の推察に対して苦笑いで答える二人に対してそんな事を考えながら、変なタイミングに居合わせたもんだと頭を抱える俺であった。

 

「あ、そういやうちの連合員には即バレしかねないから、取り敢えずこれでも着て誤魔化しとくのをオススメするよ」つ『スティーブコスプレセット』

「因みに俺も監修してるから、ちゃんと周りにはスティーブだと思わせる思考誘導効果付きだぜ」

「ええぇ…」

*1
尚収入の分配は研究費三割、趣味一割、生活費三割、ユエへの小遣い三割である…ユエに大半渡して残りや素材でやりくりしようとしたら徹底的に抗議された結果である

*2
ミナミィネキに悪魔娼館開いたから是非とか言われたが断固お断りである

*3
not働いている




 てな訳でこれから『デジタル技術部』でこき使われる事になるスティーブンさんの合流で御座います。

 で、スティーブンが来れば勿論『例のアレ』もガイア連合に入ってくる訳でして…そうだね、魔改造だね(まだ本格的に使えるのは後になるけど)

 そんな訳で次回以降もお楽しみください。
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