スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情   作:神薙改式

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 とある方の感想で面白そうなネタを頂いたので早速使っていくスタイル。

 これもしかしたら半終末直前のミサイルパーティー、展開変わるかもしれんな…。


第三十話 身体は闘争を求める

あの後百万ニキのブラスタもデモニカ仕様に変更するかどうか聞いてみたけど、誰になるのか分からない為新たなビアンカ・フローラ問題になりかねないと言われて断られてしまった…まぁ、残念だったけど候補が多い*1からね、仕方ないね。

 

 取り敢えず百万ニキにはブラスタの優先改造権を約束してR型とB型両方とも使える様に換装式の装備を造っていたのだが、取り換え自由なヤツを造っていたからなのか、はたまた同時進行で完全機械化デモニカを製作していた際にパーツ毎に作っていた経験が影響しているのか、またしても妙ちきりんなスキルが生えてきた。

 

 正直新しいスキルはデモニカを使い続けていたら生えてくるだろうと思っていたのだが、まさかこんなタイミングで、しかも微妙に俺の分野からは外れてるときたもんだ…が。

 

「これは…意外とウケそう…か?」

 

 取り敢えずやってみなければ分からない、という事で試作品を作って問題がないかチェックをしていると、条件を満たしたのか元々お目当てだったスキルが発現し、検証を兼ねつつも調子に乗って夢中になってやっていたら、連合員にバレない様に家でしていた為ゆきかぜにバレた。

 

「ねぇねぇ、ハジメがやってるそれ、私もやってみたい!!」

「別に構わないけど…意外とこういう浪漫に理解示してくれるのか…」

「何よ…好きな人が夢中になってる事を好きになりたいと思っちゃダメなの?」

「可愛いかよ…」

 

 …との事だったのでやらせてみる事にしたのだが、その結果はというと。

 

「これ一般に出回ったらスッゴく流行りそうじゃない?」

「お、マジか? それじゃあ本格的に連合に話持って行こうかね?」

 

 という流れになったので、ある程度調整した後にガイア連合の上層部にプレゼンしてみる事に。

 

「このスキルを使って……こういうのをしようと思うんだけど、ショタオジはどうだと思う?」

「う〜ん、これは面白そうだから採用!!」

「そんじゃあある程度機材なんかはこっちで準備するんで、場所提供の方はオナシャス」

「しょうがないにゃあ…良いよぉ♡」

「…うん? なんか違和感が…まぁいいか」

 

 取り敢えず安心と信頼のショタオジへの相談を通しておく事で、他の人事部や管理部門へと話が通し易い様に工作しておき、序でに必要なモノを揃えていく。

 

 ショタオジの反応からしてこれなら恙なく話が進むだろうと皮算用をしていたのだが、ここからなんか話が変な方向にすっ飛んで行き始めた…具体的に言えば俺の計算が甘かった、ショタオジが場所提供してくれる時の変な反応に気付いておくべきだったのだ。

 

「……なスキルを取得出来てしまった訳で……をやろうと思ってるんだけど『やるぞ!! 寧ろやらん方が有り得んだろう!?』おおう…」

 

 取り敢えずトップであるショタオジの許可が取れたからと裏方にも同じ様なプレゼンで説得に向かったのだが、もうここら辺から相手のテンションがはっちゃけていた。

 

 確かに浪漫だしやりたくなるのも分からなくはないけれども、前世での元ネタを知らん民な俺からすれば寧ろオマケで出来る事の方が嬉しかったりするんだが…。

 

 そんなこんなで裏方や【富豪俺ら】の説得も成功し過ぎな位に成功したので、必要となる設備とその予備をある程度余裕を持って増産しておき、必要となれば逐一生産出来る程度には準備を整えておいた。

 

 …まぁ、その見積りも全くもって甘かったとしか言えなかった訳なんだがな…。

 

 ……………

 ………

 …

 

「どうして…どうしてこうなった…?」

「ブーストニキ言い出しっぺなんだから早く作って役目でしょ!?」

「いつになったらプレイさせてくれるんだよ、待ちきれないよ!!」

「次は俺の番だぞ順番抜かすんじゃねぇ!!」

 

 連合上層部へのプレゼンから数日、最早ルーティンとも言える昼間の根願寺訪問を終え、夕方からのガイア連合での作業時間になったのだが、普段はあまり人が居なかった俺の作業スペースは以前の状況からは考えられない程侃侃諤諤としており、そんな中で喧騒の中心となっている俺は分身総出なのにも関わらず、死んだ目で設備の量産と修理を繰り返していた。

 

 全ての切っ掛けは朝食の際にあまりにも想定が甘かった俺の一言が原因だった…偶然同じ席になった同僚であり友人でもあるヘラクレニキと百万ニキ相手にふと、そういえば試運転やってくれる人が必要だな…と考えて飯を食べ終わった食器を出す際に誘ってしまったのが全ての原因だった。

 

「そういえば二人ってアーマードコアシリーズってやった事あるのか?」

「うん? 勿論あるぞ」

「今世でも出てるのはやってるけど、一応シリーズはある程度追ってる程度にはやってたなぁ…」

「ふーん…そんじゃあ戦場の絆はやった事あるか?」

 

 因みに俺は両方未経験だったので、今世でガイア連合関係が出したヤツを参考にプレイさせてもらっている。

 

「あるな、あれは良い物だ…」

「据え置き型がメインだった俺からすればちと金が掛かっちまうのが難点だったが、あれもあれで悪くはなかったな」

「それじゃあそれらが合体したようなヤツが出来たんだけど、プレイ出来るって言ったらやってみたいか?」

『『『『『………は?』』』』』

 

 何故か二人だけじゃなくて周囲に居た奴等まで反応した…。

 

「ちょっとブーストニキ、その話詳しく」

「いや、食器返しに行かなくちゃならんし、根願寺へのお勤めもあるんだが?」

「そんなもん後回し「お? その台詞俺の前で言うか? お?」ア、スイマセンデシタ…」

 

 ただ単に口が滑っただけという事でまぁ許してやろう、正直時間が微妙に押してるし…飯食いながら雑談し過ぎた。

 

「そんじゃ俺根願寺行ってくるから、返事については夕方の作業場に来てくれたら良いから」

 

 そんじゃね〜、とその時は軽く話を終えて根願寺に向かったのだが、夕方に山梨支部に帰ってから*2が大変だった。

 

「…なんだこの騒動?」

「ん、凄く騒がしい…」

 

 丁度五時の五分前といった時間に山梨支部に戻ると、何やら技術部の作業場周りが滅茶苦茶騒がしくなっていた。

 

 嫌な予感に気配を隠しながら覗き見てみるといつもの技術部の面子だけでなく、普段顔を見せない様な連中や戦闘幹部組の何人かまでもが異様な熱気を纏って俺の作業スペースの周りで屯しているのだった。

 

「ユエ…悪いけど今日の帰りは遅くなるどころか、下手したら夜中になるかもしれないって不知火達に伝えておいてくれないか?」

「…ん、頑張れハジメ」

 

 一緒に来ていたユエと別れて意を決して集団の前へ、異様な熱気を纏った集団は俺の姿を認めると、我先にと俺の元へとやって来た。

 

「ブーストニキ! リアルアーマードコアが出来るって本当か!?」

「俺はガチな戦場の絆が出来るって聞いたぞ!?」

「もしかしてオリジナルロボットのアッセンブルやりたい放題なんですか!?」

「取り敢えず実物出すから作業場まで通せや馬鹿共が…」

 

 次の瞬間まるで事前に決めていたかの様に俺の作業場まで道が開けるが、モーゼの十戒と例えるには余りにも開かれた海の威圧感が高過ぎてヤバかった。

 

 そんな高レベルの圧もある中、気を失いそうになる状態でもなんとか意識を保ちつつ自身の作業場まで到着した俺は、作業場の隣にヘラクレニキでも余裕で入れる筐体を取り出して設置し、ターミナルを通してショタオジに専用に用意してもらった電脳異界へと接続した。

 

「はい、なんかいつの間にやら色々な憶測が立っている事に大分ドン引きさせてもらったが、先日やったデモニカの試運転で良い感じの結果が出た為何時も通り改造してた訳なんだが、完全に機械だけの原作版と思えるデモニカ作り上げたからなのか妙ちきりんなスキルに目覚めてな」

「なんかまたブーストニキがサラッと技術のブレイクスルー引き起こしてる…」

「今はそこは気にするな、完全に機械化出来たけどそのせいでまた重量が百キロいっちまったんだから事実上の失敗だ…そんな訳で妙ちきりんなスキルである【アッセンブル】ってスキルなんだが、簡単に言えば作ったパーツを組み立てて新しいモノを作れるスキルな訳なんだわ」

 

 つまり既存の物同士を連結させて別の物を作り上げるスキルであり、冒頭でも言っていたが改造と量産がメインな俺には微妙にズレたスキルなのである。

 

「で、こんなスキルの説明したらもう予測出来たらしいアンタらの為に無駄そうな説明は大分省くけど、そこの戦場の絆みたいな筐体に入れば自動的に汎用スキルである【機体操作】スキルが付与され、ショタオジに作ってもらった電脳異界でゲーム版とリアル版、両方のアーマードコアみたいな事が出来る様になりました」

 

 割れる様な歓声、事前に察知出来たので耳を塞いで防御はしたが、それでも全身を叩きつける様な声量は最早痛いレベルである。

 

「電脳異界に対応させてあるとはいえ完全機械版デモニカをベースにしてあるからまだ不十分かもしれないけれど、一応『ホワイト・グリント』型や『エスペランザ』型、他には『ハングドマン』型なんかのアーマードコアシリーズの機体は一通り予備パーツ含めて作ってあるけど、流石にここまで来るのは想定外だったからひたすら量産出来るまでなるべく壊さない様遊び、時間を守って楽しんでくれ、以上後は声掛けたヘラクレニキと百万ニキ以外は早い者勝ち、一人三十分までな!!」

 

 次の瞬間『殺到』という言葉が当て嵌まるレベルの勢いで筐体に群がる【俺ら】を尻目に、俺は只管筐体とパーツを造る作業に入る事となった…マジでどうしてこうなった…?

*1
少なくとも三人、微妙な線でもう一人、ブラスタも自我あるじゃんとなれば更に一プラスして合計五人である、これは多い(確信)

*2
昼は霊薬料理の試食も兼ねて根願寺で食べている




 そんな訳でリアルアーマードコアが実装されました、電脳異界へは実際に入っておらず現実世界の筐体から操作している感じですね、まとめサイトにもあるアリスさんが現実世界から遠隔操作式神使って電脳異界で活動しているアレみたいなもんですね、あっちとの違いは式神じゃなくて電脳異界対応型のデモニカで本人も現実世界から操作している点ですけど。

 詳しい設定なんかは次回にやるつもりなんでお楽しみに。
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