スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情   作:神薙改式

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 五十話超えてるのに半終末に到達してないとかマジ? な作品はこちらでございます。

 …いやね、問題起きる前に伏線仕込んでおきたいのに話が脱線しまくって置き忘れてるんすよ…悪い癖ですなぁ…そんな事を愚痴りながら更新でございます。


第五十一話 人間諦めが肝心と被害対策

「は? 米国のメシアンがクトゥルー呼び出して米国機能不全にしたのにも関わらずガイア連合に助けを求めてる? 何それ馬鹿なの? 死ぬの? もしかしてトロイの木馬仕掛けるつもりとか? 地方防衛策ギリ間に合ったっぽいけどまだロクに試運転出来てないんだが?」

「正しくは某邪神がメシア教に侵入していたのを見破ったけれど、邪神が悪足掻きで起動させた天使召喚プログラム…の改変版である邪神召喚プログラムでクトゥルーが召喚され、クトゥルーの影響で米国が機能不全に陥ったから連合に助けを求めた、って感じですね」

「どっちにしろ面の皮厚過ぎて呆れるだけだな…ほい、効果別媚薬一式セット完成」

「…はい、確かに確認出来ました、いつもありがとうございますね」

「対価に見合った働きしてるだけだから気にせんくて良いってのに…」

 

 現在山梨第一支部にて、ミナミィネキからの依頼の品*1を製造しつつ、ここ最近あった事の雑談を交わしていた。

 

 …因みにエログッズ関係の製造についてはミナミィネキが試作品を持ち込み、俺がそれをブラッシュアップした後にミナミィネキの審査を通し、OKが出れば増産するというのが毎度のパターンになっているのだが…。

 

「………」

「あら、なにかあったのブーストニキ? なんだかスケベ部名誉顧問になった時みたいに遠い目してるわよ?」

「最早当然の様にエログッズの用途を理解して改善していける自分の変わり具合に思わずな…てかもう既にエロ権能持ちの現人神みたいになったせいで、スケベ部名誉顧問じゃないとか否定しても白々しいだけなのが虚しい…」

 

 少し前まではバリバリに嫌悪感持って拒絶してたのにな…なんかやる気の無い黒札連中とか、クソみたいな理由で今迄支えてくれてた氏子達を切り捨てる日本神連中見てたら、例えエロ目的であろうとも精力的に働いているスケベ部の方がマシに思えてるんだよなぁ…。

 

「おやっ、つまりブーストニキさんは正式にスケベ部に入ってくださるんですね!?」

「まぁ特にやる事は変わらないから、側から見ても大して大きな違いなんて無いだろうから良いけどさ…取り敢えずは終末に向けての需要見込んで、もうちょい本腰入れてエログッズの生産するのと並行して、娼館利用する奴に少しばかりの警告とかは出すつもりだけどな」

 

 ミナミィネキのやってる【悪魔娼館】なんだが、気兼ね無く利用出来るという点でそこそこ人気があるのだが、最近利用者が増えた事で別の問題も出て来たのである。

 

「お客さんも大満足でリピーターや引き取りされる方もいる位ですけど…何か問題でも有りましたか?」

「そいつには無くても、そいつの式神には問題が出てるんだよなぁ…」

「あぁ、そういう事でしたか…」

 

 別にちゃんと式神と話し合った上で娼館利用するんなら良いんだぜ? でもそうじゃなくて『推しだから手を出すなんてトンデモない』とか何とか言って娼館にドハマりする奴が問題となるのだ。

 

「愛されてるのに手を出さないどころか他所に愛人作って貢ぐとか、嫁式神側からすればNTR以外の何でもないから脳破壊される事案がちょくちょくあるんだよなぁ…」

「う〜ん、でも別に黒札には問題起きてないから大丈夫なのでは?」

「…そういやミナミィネキは黒札偏重派だったな」

 

 人の事を言えた義理では無いけれど、本当にこのガイア連合には多種多様な考えがあり、それに伴った問題も起きるんだという事を思い出した。

 

「ミナミィネキにも危機感持って貰いたいから詳しく説明するが、確かにそれぞれの嫁式神が脳破壊された所で黒札本人には問題は起きないが、脳破壊された式神は情報処理能力がそっちに取られて落ちる事が分かっていてな…娼館に通う様な奴はそれなりに稼ぎがある連中だけど、それってつまり戦闘に出てるんだわ」

「うん? 戦闘に出てるのに連れて行ってる式神の処理能力が下がってるの…不味くないですか?」

「実際ここ最近前まで問題無く相手出来てたアクマとの戦闘で式神の判断が遅れて死に戻った奴がちょくちょく出て来始めてるな」

 

 その結果一緒に居た式神もやられて修復したり何だのをさせられる身にもなると、式神から原因である脳破壊案件を聞く羽目にもなる為、まるで痴情のもつれに巻き込まれたかの様な気分になるのである。

 

 俺等は物理的な修復は出来てもカウンセリングの精度は人によるんだから、基本的にコミュ障ばかりなのにマジで勘弁してくれよ…。

 

「てか下手したら感情部分が暴走して刃傷沙汰になりかねないから、マジで洒落にならんのよ…」

「刃傷沙汰って…式神にはプロテクトが掛けられてるから主人の黒札には手出し出来ないんじゃないんですか?」

「いや、主人に対してじゃなく娼館で雇われてるアクマに対してだよ…メンテしてる最中に自分の掌見ながらそんな感じの事ボソボソ喋ってる奴が居たんだよ」

「えぇ…」

「取り敢えずその時は強制的に落ち着かせてから所有者の黒札呼び出して腹割って話し合話せる事で解決しようとしたけども、何と言うか『憧れは理解から最も遠い感情』だったかな? 私の推しがそんな事言う筈無い!! って脳死で否定するわ、婿式神の方も婿式神の方でイエスマン設定だったからそもそも前提として腹割って話せないとかいうクソみたいな状況だったんだよな…」

「まぁ、基本私達コミュ障ばっかりですもんね…」

 

 マトモに話は進まないわ、そいつが娼館から引き取ったっていうアクマが影に隠れながら嗤ってるのがクソムカつくわで、滅茶苦茶腹立たしい事仕方なかったぞマジで…。

 

「で、余りにも話が進まなくてプッツンしちまってな?」

「え゛? 又何かやらかしたんですか?」

「ここ最近になって漸くマトモに覚えれた戦闘スキルの【マリンカリン*2】を婿式神に使ってやり、主人に対する本音だけをダダ漏れにしてやったんだよ」

「何やってるんですかブーストニキ…」

「まぁ、そしたら今まで抑圧されてた不満や恋慕や嫉妬といった激重感情が出るわ出るわの大洪水、更にその状況で勢いに任せてなのか口説き始めてなぁ…如何やらその黒札式神に【交渉】スキルも持たせてたのか、次々と怒涛の勢いで口車に乗せてあっという間に性交渉にまで持ち込んだかと思いきや、主人をお姫様抱っこして速攻で帰って行ったんだよな…俺と娼館から買ったっていうアクマを放置して」

 

 マジで嵐の様な勢いで交渉して押し切って去って行ったから、俺と放置されたアクマはポカンとするしかなかった位である。

 

「そういえばこの前折角引き取られたアクマが一体返品されてましたね…」

「多分というか絶対ソイツだわ…だって件の婿式神が主人と本格的に結ばれた事とか、邪魔だったアクマが居なくなって快適になったとかで主人の黒札と一緒に礼しに来たからな」

 

 因みに他人の式神に勝手に術使った事でお咎めされる事になっていたのだが、当の本人達が庇ってくれた事や、ショタオジがアクマ相手にするよりかは健全な方に舵取りしてくれたからって事で、一日事務職の書類手伝いで済ませてもらえる事になった、マジサンクスです。

 

「取り敢えず折角のパートナーとして式神が居るのに娼館を利用しようとしている黒札に関しては、そんな感じの理由で注意喚起する事にしようと思ってるんだわ、娼館も別に悪くは無いんだろうけど金の無駄使いになりかねんし、何より式神にストレス貯めて事故った結果方々に迷惑掛けかねないからそこら辺は了承してくれ」

「ふ〜む、確かにそこまで被害が出るんだとするとちょっと考えてしまいますね…まぁ、うちの娼館は黒札だけじゃなくて現地民も利用してますから、そこまで気にしなくても良いという事にしましょうか」

「折角スケベ部に入ったっていうのにいきなり収入減らす様な口出ししてすまんな、一応注意喚起する時にさり気なく商品とか部屋を勧めたりしておくから、それで勘弁してくれ」

 

 そう言って頭を下げると、ミナミィネキは困った人を見る様に眉根を顰めながらも、少しばかり苦笑する程度で許してくれる事になった。

 

 なんだかんだでミナミィネキは良い奴なのではある…エロ大魔王だけどな。

 

「そういえばブーストニキさん漸く戦闘でも使えるスキルを覚えれる様になったんですね」

「そうは言っても基本的にエロ関係のスキルだから補助スキルばっかりだけどな」

「そんなブーストニキにぃ…お勧めのスキルがあるんですが…どうします? 習得してみません? 習得しましょうよ? 習得するべきですよね、それじゃあどうぞ」

「えぇ…なんか強引過ぎない? まぁ負目があるから習得してみるけどさ…何々? …【ファイナルヌード*3】?」

 

 ブーストニキ の 霊的魅了 が 跳ね上がった !!

 ブーストニキ は 男から も 性的 に 見られる様になった !?

 

 …やっぱりミナミィネキ悪魔娼館の邪魔された事怒ってません?

*1
主にスケベグッズやそっち系の消費アイテム

*2
敵一体を悩殺状態にする。ブーストニキはエロ権能によって方向性も設定可能

*3
敵全体に確率で魅了を付加し、3ターンの間、攻撃力と防御力を2段階低下させる




 因みにミナミィネキは純度100%のお祝いの気持ちでプレゼントしております(クレオパトラの専用技では? とか突っ込んではいけない)

 霊的魅力が跳ね上がったのはブーストニキの特性の影響なので全くの偶然でしかなかったりします(笑)

 やったねマナちゃん(クレオパトラの転生体)旦那もファイナルヌードを覚えたから、ダブルファイナルヌードとかしてふざけられるよ!!

 尚相手の性癖は完膚なきまでに崩壊する模様。
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