スキルツリーがバグった【俺ら】の現地事情   作:神薙改式

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 そんな訳で原因解説回となりますが、前半は少しだけシリアス風味ですが後半になると途端に馬鹿らしくなるので、頭を空っぽにして読むのをお勧めします。


第五十七話 やらかし感染

 どう見たって二人相手に朝チュンしてしまった状況に頭を抱える俺、視覚を塞いでいる結果嗅覚から朝チュンの更なる証拠が臭ってくるから、謎の頭痛とのダブルコンボで遠い目不可避である…。

 

 思い出せ、思い出すのだ我がやらかし性能高めのポンコツヘッドよ…俺は昨日は何をしていた? 取り敢えず思い出せるところから思い出していくぞ。

 

 アーニャ君ちゃんが手術する事を受け入れ、アーニャちゃんになる事を決めて幾日か経った後、世間ではクリスマスで盛り上がっている中、突如基地の近くに大量の子供アクマが現れたのだが、仕事の為に山梨支部に居た為急いで祓おうかと向かった俺に対して、ショタオジが待ったをかけた後に子供アクマ達に対してこう問いかけた「君たちはどこから来たんだい?」と…。

 

 曰く【覚えていない、でも切り取られ、閉じ込められていたのだけは覚えている】

 

 曰く【恐ろしく怖いものに括り付けられ飛んできた、破裂するとともに解放された】

 

 即座に祓う気なんか失せた、こんな目に遭った彼等に対してこれ以上無体な真似なんて出来る筈もなかった。

 

 しかもショタオジから話聞いて何も言えなくなっている俺に対して、直前まで俺の雰囲気に怯えていた筈の子供アクマ達が心配して寄って来ているのである、不安気に「何処か痛いの?」とか「ボク達、何か悪い事したの?」とか聞いてくるのである、心へし折れるわ。

 

 血反吐吐きそうになりながらもショタオジの指示に従い、穏健派達が子供アクマ達を招き入れてクリスマスパーティーを開く準備をしている傍ら、外部から下手な干渉をされないように、またしてもクソな事をやらかそうとしている過激派の対処の為と外神達を普段のMVPレートを大分下げた状態でレイド戦を開いて外に目を向けさせる作業に移った。

 

 まぁ、件の過激派がやらかそうとしていた作戦はグッダグダな事に(外様基準で)クソ雑魚の『魔人 ケムトレイル』とかいう出て来ても碌に害が無い上、数日でMAG不足による自滅を起こす奴等に化けた模様、直前のローテンション吹っ飛ばすレベルに笑える出来事だったわ。

 

 そんで一頻り仕事を終えて交代したので直帰しようかと思ったのだが、ここでミナミィネキから黒札でのクリスマスパーティーをしているので、偶には来てみませんか? と誘われ、普段断り続けている上、今日に限っては落ち着いたら子供アクマ達の事を思い出して落ち込みそうだから、という事でユエ達を先に帰して参加する事にしたんだったな…。

 

 で、だ…ここから先…何があったんだっけ? 確かそこまで度数は高くないものの覚醒者でも酔える酒を出されて、それ飲んで適度にほろ酔い状態になったのまでは憶えているが…。

 

「あ゛〜…確か唐突にカラオケ持ってこられて九十点未満だと罰ゲームだと言われて、その時点でそこそこ酔いが回ってたからはっちゃけて『裸執事』歌ってたけど、結局八十六点で罰ゲーム受ける事になって…あぁそうか、試作品で失敗作の【アムリタソーダ】飲む羽目になって【泥酔】引いたのか…」

 

 本来ならば状態異常を回復させる【アムリタソーダ】が、製造に失敗した事で何かしらのバステを付与する効果になってたから、それが罰ゲームに丁度いいという事でもってこられたんだっけ?

 

 …で、結果として見事に泥酔してしまった俺は、流石に宜しくないからと家に帰されたんだと思うが…マジでどうやったらそんな状況から朝チュンする様な展開になるんだよ…?

 

「…いや、俺マジで昨夜は何してたし…?」

「あら? それだったらアーニャの為に抱いてもらっただけよ?」

「もしかして覚えてないんですか…?」

「あ〜…うん、取り敢えず二人共おはようって事で昨夜の片付けしていこうか?」

 

 ぼけっと思考に耽っていたら当の二人が目を覚ましたので、ぐちゃぐちゃだったり逆にガビガビだったりする身体を洗う為、寝室の隣に併設してあるシャワールームに行く事に…何時もの事だから寝具は汚染防護で常時綺麗に出来るけれど、流石に身体は洗っておかないと気になるからな。

 

 で、各々綺麗になりつつちゃんと服を着て食卓に着く事にしたのだが、どうやら昨夜の出来事について、我が家に於いて知らなかったのは俺だけだったらしく、ユエ筆頭に嫁達は全員承知の上であり、まさかの朝食を食いに来た父さん*1まで先に知らされていたのはなんだか疎外感を感じる…。

 

 話を聞けばアーニャ*2の手術が終わった際、手術で変化させたのは肉体であって、霊的な部分はまだ不安定だったりするので、手っ取り早く変化させたいのならば『経験(意味深)』を積む事で自身の性自認を変えた方が良いと説明されたらしい。

 

 因みにアナスタシアまで一緒に居たのは経験積んでる最中に、アーニャが不安がらない様サポートするつもりでいたのだが、酔ってタガが外れていた俺によってよがり狂っているアーニャの姿を見て、羨ましくなっていた所に既にメス堕ちしていた当のアーニャ本人によって引き摺り込まれて一緒に頂かれる事になったのだとか。

 

「…でもハジメは相談されても受け入れるのを悩んだろうし、教えられたのも昨日でハジメは帰りに泥酔していたから丁度良いと思って勧めた」

「僕の方も彼女達に説明された内容聞いたらハジメに任せた方が良い案件だと思ったし、なんならハジメは責任取るって前々から言ってたし、餅は餅屋ってヤツだよ」

「いやまぁ、確かに現状俺が適任だし必要なら手助けしただろうけどさぁ…なんで素面の時に言ってくれなかったんだよ? 初体験を相手が覚えていないとか普通嫌なものなのでは?」

 

 少なくとも俺だったらそういった記憶は良いモノにして覚えておきたいぞ? 妊婦みたいになるまでされるのが良い記憶かは分からんが。

 

「でもそれなら素面の時のハジメって、例え必要な事であっても引け目感じていそうだし、それなら酔って前後不覚の時の方が勢い任せで行けるでしょ?」

「それに気持ちよくなりたいならハジメさんが全開の方が気持ちいですし、それならば矢張り酔っていたのは都合が良かったかと思いますわ」

「その…ワタシの初めての時みたいに責任を感じられると、気持ちよくなる事よりも申し訳なさが先に来ると思ったので…」

「ぐうの音も出ねぇ…」

 

 確かに相手を気持ちよくする為ならスキル全開にした方が良いだろうけどさぁ…ちょっと皆さん前提を忘れちゃってませんかねぇ?

 

「…レベル四十の俺が全力全壊でレベル1の二人とヤルとか、死にかねん上に下手したら霊質が変化しかねんのだが?」

『……あ』

「はぁ…だから素面の時に頼みましょうって言ったじゃないの」

「「「えぇ…」」」

 

 ジト目で問題点を挙げると、マジで忘れていたという様にポカンとした表情を見せる嫁六人と、それに対して呆れた様に頭を抑えるグレイディーア、尚当の二人と父さんはドン引きしていた。

 

 式神の嫁達は兎も角人間である二人まで忘れているのは、恐らく俺の【軍勢変生】スキルで同レベルまで上がれる様にしているから、そこら辺の心配をする必要が無かったからなんだろうなぁ…。

 

「い、一応ハジメが暴走とかしない様に見張ってたから…」

「ん、地返しの玉も準備万端だった」

「リカバリー出来れば良いって話じゃないんだよなぁ…」

 

 メリュジーヌとリアが弁明しているけれども、霊質の変化というものは現状ほぼ一方通行なので、何かあったら責任問題待った無しなんですがねぇ…?

 

「…取り敢えず二人共、ヤッてる最中に劇的な変化があったりしたとか、何か昨日に比べての違和感とかあったりするか?」

「…なんだか身体の内側からガラスが割れた様な感覚はありましたね…」

「それとアーニャやハジメさんの事を感じ易くなった気がするわね…」

「…取り敢えず、またフェイスレスニキに来てもらって、今度はアナスタシアも一緒に診てもらうとするか…」

 

 もしかして俺の【軍勢変生】ってやらかし性能まで付与しちゃうとかいうデメリットとか無いよな?

*1
因みに普段は近くの母屋暮らし

*2
頬を赤らめて呼びやすい様に呼んでくれと頼まれた




 という訳でブーストニキよ(嫁達の代わりに)責任を取れ(連座)

 尚二人の症状は激し過ぎる霊的なやり取りに粉々に霊器が砕かれたのですが、ブーストニキの歪なスキルツリーの結果が他者への干渉である為、砕かれたその場で修復されていく事になり、ギリギリで命を繋いでいたりします。

 しかし霊器の状態は謂わば素焼きもされていない土器の様なモノであり、安定剤代わりでもあるブーストニキの側から長時間離れると、軟弱な状態である霊器は崩れて死にかねないトラップとなっております、言っちゃえば【軍勢変生】でパワーレベリングした奴が怠けて鍛えなかったらレベルダウンするのと同じ原理ですね、それの命まで掛かってるverです。

 因みに【軍勢変生】では別にやらかし因子は付与されません、単純に皆問題無い程度にレベルを上げている&普段のブーストニキは問題が起きない程度にセーブしているので、そういった問題点が頭の中から抜け落ちていただけです(因みにグレイディーアは薄らと覚えていたけれど、既におっ始めていたので止めれなかった感じです)
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