「もしもし、サイカネキ? 学園についての構想、進捗どんな感じだ?」
『…進捗ダメです』
電話先は山梨第一支部のホビー部に所属しているサイカネキである。
以前からホビー部に協力しており、主に売り出す商品の量産を担っていたのだが、件のアメリカ渡航から暫くした後に、ホビー部による主催で行われたTCG大会後、唐突にサイカネキが『終末来たらエンタメ終わりかねんから、今の内にリアルデュエルアカデミア作って人材確保しようよ!!』と言い出し、最終的には富豪俺たちまで巻き込んで話が決まったのである。
…尚、当の大会では式神技術などを駆使して造られた、ガチモンのオカルトアイテムである【伝説のカード】である『ラーの翼神竜』*1が優勝賞品として贈与される事となっていた。
因みに『ラーの翼神竜』を筆頭にした伝説のカード作製にあたり、それなりの量のフォルマが必要だったので、また新しく幾つかエジプトからの避難民達への融通をする代わりに、当の本柱から引き出す取引を成立させました。*2
そんなとんでも賞品や上位入賞者への賞金であるガイアポイントを狙った俗に言う『闇のデュエリスト』を筆頭に『メシアンデュエリスト』や『元フリーのサマナーで現ガイア連合スポンサードサマナー』の様なカオス過ぎる面々が大量に押し掛けた模様…。
俺自身は身内というか引き取っているエジプトからの難民達の間に、ホビー部から貰った試作ホビーの試遊会を開いていたのでそこら辺の話は聞いていたので、それとなく注意を促しながら協力していたのだが、何時もの黒札特有のガバい危機感と、俺が常日頃からそっちの方面で警戒しまくってるからいつもの事と流されてしまい、当日になってドン引きする羽目に…ホントあの時は言わんこっちゃないという感想以外無かったな。
尚、優勝したのは一般参加者で非覚醒者というマジで唯の少年だった模様。
…あの暫定コナミくん似の少年、あんなオカルトが飛び交ってる状況の中実力と運だけで切り抜けるとか、マジでヤバい生粋のデュエリストだったんだな…。
…そういやあのコナミくん(仮)が賞品受け取った後、賞品を強奪しようとして来た不粋な輩共をひっそりと【異界墜とし】で排除していた際*3に、サイカネキがコナミくんの護衛に回っていたけれど…まさかねぇ?
…で、そんなドタバタハプニングみたいな大会の後、サイカネキはデュエルアカデミアの設営を、以前にポシャった教育機関計画の再構成する事で実行しようとしていたのだが、過去にポシャったのはそれなりの理由がある訳であり、主導しているサイカネキはそこら辺で苦戦している様だった。
「大体何が問題なのかは分かるけど、取り敢えず言ってみろよ」
『土地についてはブーストニキが丹後半島支部の横に用意してくれたし、校舎についてもブーストニキや他の建設系の黒札が建ててくれる事になったから問題解決出来たけど、兎にも角にも教師の絶対数が足りてなさ過ぎる…【先生ニキ】や【ドクターニキ】なんか以外にマトモに教師をやってくれそうな黒札が少な過ぎる!!』
「寧ろやってくれる面子の方が異質ですらあるんだよなぁ…」
そう、基本的に身勝手な奴等ばかりであるのが黒札であり、面倒な裏方を好んでやってくれる物好き等なんて、寧ろ奇異の目で見られるレベルの希少価値であり、更にその中から赤の他人であり絶対教えるのに苦労する事が見えている子供の相手をしようとする教師になりたがる奴なんて、それこそロリコンやショタコン疑惑の眼差し待った無しなのである。
その結果、前回の計画段階では教師をやりたがる黒札がゼロとなり、折角ガイア連合が主導で学校作っても、現場に口出し出来ないのなら意味無いじゃん!? となって立ち消えたのが以前の教育機関計画なのである。
そしてそれについては今現在も同じく、連合が目立ってきた事で新たな黒札である転生者が増えてもあまり解決していない問題となっている。
因みに例として出された【先生ニキ】と【ドクターニキ】についてだが、前者は【ブルーアーカイブ】の【便利屋68業務日誌】に登場する先生ソックリな見た目をした『天使部所属』の前世教師な現高校生であり、後者は【アークナイツ】のドクターコスという実質不審者スタイルを自宅以外で常時キメている教員資格保有者である。
…うん、両方アレな部分が厳つくてヤバいとしか言いようがないけれど、そこさえ目を瞑れば大分マトモな人格者だったりするのである。
ドクターニキはただ単に教員資格を獲得した年に、就職先を探していたらガイア連合について知る事となり加入したは良いのだが、以前異界攻略時にセーフティゾーンで襲撃に遭い重症を負った事で、常在戦場の覚悟を決めて常時霊装を着込んでいるのである、因みに専用式神は遠近両刀型のアーミヤを筆頭にアークナイツのオペレーター達を模したキャラ達である。
ドクターニキ自身も基本的には司令塔としてバフをばら撒いての支援を得意とするのだが、ピンチの時は指示を出す裏側で力を練り上げ、一撃の威力を極めてぶちかますという浪漫砲みたいなスタイルだったりする。
先生ニキに関しては『マトモな性格の天使を強化していって三馬鹿の格を乗っ取れば、実質的に過激派を潰せるんじゃないか?*4』とかいう大分トチ狂った方法でメシア教過激派を潰そうとしている、控えめ言って頭のおかしい奴なのだが、これ何がヤバいかって先生ニキ本人はこの方法なら争う必要が減って大分楽になるだろうと、マジで信じ込んでいる所であろう…正直穏健派ともやり取りしている事も含め、個人的に先生ニキって大分理解の外側に居るから苦手なんだよな…。
…因みにこのやり方で現状の半終末状態に併せて大分劣化されているとはいえ、ガブリエルを従えれる程の練度を持っている修羅勢の一人だったりするのだが…先生ニキもドクターニキと同じ司令塔タイプのバッファーだったよな? 人の事言えた義理じゃないけれど、そのステ振りでなんで一人でも平然とアクマの群れを相手出来るんだ?
尚、専用式神はアロナであり、使役しているアクマ達は何故かブルアカのキャラみたいになっていくという、ブルアカの再現でもしようとしているのかと言いたくなる様なよく分からん異能持ちでもあったりする…。
『こうなれば仕方ありません…教師陣に関しては現地民の登用も許容するのでブーストニキ、土地用意してくれた序でに学園の理事長してくれませんか!?』
「お前こんな子供の教育に最悪の影響しか与えないだろう奴をトップに据えようとするとか正気か?」
お前俺が何で言われてるか知ってる? 黒札だけじゃなくて一部俺の素顔知ってる奴からも『歩く健全インモラル』やら『服着たオカズ』とか意味不明な渾名で呼ばれてるんだぞ!?
『現地民過激派のブーストニキなら学園のトップ張っていたって、別に誰も文句言わないでしょうからピッタリじゃないですか!! 序でに問題発生しても自分の采配で好きに対応出来るんですよ?』
「それを言うなら言い出しっぺであるサイカネキがやるべきだろうが、面倒だからって俺に投げんなや!?」
『それにいずれブーストニキは子供作るつもりなんでしょうし、それなら今の内に子供の相手の仕方とか慣れておいた方が絶対良いですよ!!』
「コイツ遠回しに自分が末代宣言してやがる!?」
惚れた腫れたの結果で学園作ろうとしてたんじゃないのか!? え? 私はショタを愛でたいだけだし、彼もまだ子供だからそこら辺の話はまだまだ先の事だ? いやそんなもんあっという間だし、そこはちゃんと責任持ってヤルとこまで辿り着けよ!?
この後結局他の黒札が受けてくれそうにないと懇願された為、名義貸しとして名前だけの理事長をする羽目になった模様。
尚、ブーストニキが理事長を務める学園が出来る事は即座に世界中の神話勢力に知られる事となり、学園が完成した暁には氏子を通わせてみるか…といった勢力がかなり出て来た模様。
結果、初年度から倍率がヤバい事になり教員大幅増員する羽目になったり、各地の大ターミナルを利用したリモート授業の方法を急遽採用する等、大分トンデモない対応を迫られる羽目になったとか…。
そういえば関係ない&今更な話だけど、本編でやたらと漢気溢れるジャックフロストのカルロを連れてるアメリカ在住サマナーって、なんで罰受ける羽目になったんでしたっけ? 誰か知っている方居られますか?