仕事で新しい事やらされたり、地域の行事が始まって練習に駆り出されてたらいつの間にやらこんなに時間が経っていた…なんかもうポルナレフ構文な気分ですわ。
そんな訳でアイテムショップという名前のアイテム加工所を立ち上げ、有栖ネキに宣伝してもらう所からスタートして暫くして。
「アイテムショップ名乗ってるのに実態は加工所っていう時点でアレなのに、場所の絵面がATMが数台だけ置いてある無人の銀行にしか見えないの、マジで詐欺臭い見た目だな…」
「まぁ、ブーストニキさんのペルソナの権能がこの程度の見た目で事足りますからね、絵面がこうなるのも致し方無しかと」
ショップの機能としては先に述べた通り、持ち込んだアイテムを俺のDEMを利用して行う加工、当たり前だが『販売数に限りのある』アイテムの販売、戦闘等で得た素材の買い取り、利用者個人の貢献度によって拡張される倉庫等がある。
尚、このATM擬きの裏側が俺のメイン職場であり、利用者が持ち込んだ資材を専用の電脳異界に保管&引き出ししたり、常備しておく必要がある回復アイテム等を製作する作業場にもなっている。
「それにしても…まさか余りにも現実味が無いからって、ゲーム世界に転生したって錯覚する現地民が出たのは驚いたな」
「まぁ、所詮今迄何も知らずにお気楽な日々を過ごして来た人達ですから、ああいったロクデモナイ事をしでかす輩も想定すべきでしたね」
尚、上記のアイテム販売の箇所に『販売数に限りのある』と強調して書いてあるのは、偶々やる夫さん以外の黒札から説明受けていなかった不良みたいな見た目の現地民ちゃんーー見た目が艦これの天龍似ーーが静かに錯乱してた結果、ふらっと立ち寄った既に売り切れ状態のアイテムショップで『なんでショップなのに売り切れ起きてんだよ!? 物売るってレベルじゃねーぞ!!』といきなりキレ散らかすという事件が起きたからである。
どうやら件の天龍嬢は取り込まれてから救出されるまでが非常に短かったらしく、何も状況を理解してなかった所にやる夫さん以外の黒札ペルソナ使いーーそれもよりにもよって色々大雑把なハム子ネキからーーのクッソ適当な説明だけてされて解放された事で完全に現実味が消えてしまい『自分はゲームの世界に転生したのだ』と錯覚してしまったのだとか。
その結果が先述した騒動であり、一見とてもゲームチックなアイテムショップのコンソールを殴ったり蹴ったりしており、ショップに詰めてた俺が鎮圧する羽目になったのだった。
「幸いパトラストーン使えば正気に戻ったし、正気に戻ってからはやる夫さんの説明受ければちゃんと謝罪しに来てくれる辺り、礼儀はちゃんとしている子だったな」
「まぁ、流石に謝りに来て初手土下座するとは思いませんでしたけどね」
「それだけ真面目ちゃんだったって事だろ…いや、俺も普通に驚いたがな?」
件の天龍嬢が後日やる夫さんのカウセリングを受けた後、俺の所にやって来たのだが、対面、即、土下座といった感じで謝ってきたのである。
…正直こんなガンダムのコスプレしてる様なふざけた相手に対して、あそこ迄真摯に謝れるのは寧ろ才能なんじゃないのだろうか?
因みに有栖ネキが知ってる理由は丁度その場に居合わせてたからであり、天龍嬢からは積み重ねていた素材の箱で死角になっていた場所に座っていたので、いきなり土下座しだした天龍嬢の音を人が倒れたのだと勘違いして、慌てて顔を覗かせてみると、とても見事なDO☆GE☆ZAが視界に映ってフリーズしたのである。
「彼方も一通り謝った後に顔を上げれば私がいた事に驚いていましたけどね…今思い返すと結構良いリアクションしてましたね、彼女」
「俺だけしか居ないと思って少しでも恥をかかないチャンスだと思ってただろうあの子からすれば、大分やらかした方だと思うけどな…」
めっちゃ顔真っ赤にしてわなわなしたと思ったら、脱兎の如く逃げ帰っちゃうんだもんな…なんかこっちの方が申し訳なくなるレベルだったわ。
「兎に角、今後こういったバカみたいな出来事が起きない様に、早目に施設の充実させていかないとダメだな…先ずはレクリエーションルームでジムとか作るんだっけ?」
「そうですね、設備さえ用意すれば完成ではあるんでそちらからお願いしますね」
(でもただ単に運動するだけの場所とかやらない人も居るだろうしなぁ…後に追加するゲーセンに導入予定の音楽シュミレーション筐体を専用の防音部屋作って入れておくか)
一部の陽キャには人気が出た様です。
〜それから数日〜
作業してたら承太郎ニキが来た。
「敵がポコジャカ認知異界作り出してきてクソウゼーんだが、ブーストニキの方でどうにかならねぇか?」
「あ〜…じゃあ作り出された異界を片っ端から削り取って、要望にあった初心者用ダンジョンのリソースとしてブチ込める様に、ロゴスリアクト改造しておくか」
まぁこれ使ったら中のオタカラ毎リソースに変換してしまうから、そこら辺は一長一短なんだけどな。
「ほう、攻略が捗りそうだな」
「でも異界削り取ってるから中から足場無くなったシャドウが出て来るし、下手に削り過ぎたらそれだけ出てくる数増えて対処面倒になるってのは留意しといてくれよ?」
「ふむ、相手がどんなギミック使ってくるかが焦点になりそうだな」
フィールド依存系か個体で完結しているかの確認は大事だな…毒沼に居るだけで回復するボスを思い出すぜ。
〜更に数日後〜
今日も元気に異界シュレッダー*1をぶん回している初心者達を見ていたハム子ネキが、タルタロスからの帰還序でに溜まったリソースの配達を請け負いながら、俺の所に愚痴りに来た。
「やぁやぁブーストニキ、タルタロス用の異界シュレッダーはあるっかい?」
「さっきもう壊しただろ…」
「にょろ〜ん…いや、そもそも私タルタロス用の異界シュレッダー貰ってないよ?」
「うっせぇ、こちとらちゅるやさんのネタなんか『さっきもう食べたでしょ』位しか覚えてないのに、その程度の知識を元に*2あんまり無いユーモアセンスでキレの良い突っ込みなんて出来るかよ」
うん? なんか妙な電波受信した気が…疲れてんのかね?
「てか前にも説明したけれど、ポッと出の雑魚異界なら兎も角、タルタロスを筆頭に大ボス共の根城である異界は強度が半端じゃないから、異界シュレッダー使っても時間が掛かり過ぎるって言っただろ? …もしや聞き流しやがったな?」
「ギクゥ⁉︎ そ、そそそんな事ないでしょブーストニキさん!! ちゃんと回収速度がそこまで早くない事とかボスシャドウや被害者を巻き込まない様セーフティを作り上げたとか言ってたの覚えてますから!!」
態とらしい反応をしながらもキチンと説明した内容を
「成る程確かに聞いてはいたらしいな…じゃあその説明から二日後に掲示板に追加した『少しでもシュレッダーを使った異界は内部の霊脈が変化し、折角の攻略度もゼロに戻る可能性が高い為、大型異界用の異界シュレッダーは制作しません』って文面も知っていて欲しかったなぁ…」
「えっ!? そんな通知されてたの!?」
「ハム子ネキちゃんと説明書読まないタイプかよ…」
そんなんじゃ修羅勢やってけないぜ? …まぁ、メガテンシリーズ知るのを後回しにして面倒事起こした俺が言えた義理じゃないけどさ。
「兎に角そんな訳でタルタロス攻略は独力で頑張ってくれ、一応アイギスの強化以外にも支援ドローン筆頭や援助はしてるんだし、ハム子ネキの依頼してきた追加戦力も着々と組み上がってきてるんだから、今回はそれの進捗具合の閲覧で勘弁してくれ」
「え、そういうって事は結構進んでる感じなので!? 見たい見たい!!」
「はいはい、そっちの転移門から見に行けるから、じっくり見てくれば良いさ」
「ヒャッホーゥ!! ハム子行っきまーす!!」
朗報を聞いて元気に門へと飛び込むハム子ネキ…因みに製作に関するお代は、ハム子ネキがタルタロスから回収してくる素材をリソース変換した四割を費やして造る契約を結んでいる為、常時金欠のハム子ネキでも問題無いのである。
因みに途中出て来た天龍ちゃんは特にこれから何かある訳でもありません、ただ単に作者が『トラブルに巻き込まれればテンパりそうで、悪い事したらヒッソリと謝りに来そうなキャラ』で思い付いたのが天龍だっただけの話です(笑)
それにしても、結構色々なオリジナルアイテムや設定久々に出せて楽しかったですわ。