そろそろ本格的に終わりが見えてきた感じかな?
なんかボス共が其々の領域で進行妨害系の遅延戦術を取り始めたらしく、一時的に攻略出来なくなり暇を持て余して店に(どう見ても俺目当てで)やってくる女性現地人が増えてきた。
どうやら外でニャルダンジョンを攻略しているカヲルさんを呼び、妨害をゴリ押しでどうにかする迄進めなくなっているレベルの妨害をされているらしいのだとか。
…ムカつく。
「と、いう訳で流石に引きこもり過ぎでストレス溜まってるのに、更に何も出来なくなるという遅延戦術を取ってきたクソアクマ共に対して、目にもの見せてやろうと思います」
「…えっと、それで準備したのがこのロボなのかお?」
作戦の概要を知らせる為に主要メンバーであり、敵の妨害のせいで暇してる黒札連中(+αで霊夢式神)を俺の倉庫へ集めて説明を始めるのだが、全員この倉庫内で一番目立つ機体へと興味が向いており、やる夫さんが代表して質問してきた。
そりゃまあ『全高120メートル』もあれば目立つわな。
「いや、コイツはハム子ネキに『タルタロスをぶち抜いて(物理)でも無理矢理攻略出来る機体』をコンセプトに造ってる『ダイターン3』だな。タルタロスの元凶が元ネタ的に推定ニュクス*1だから、ダイターン3の必殺技である『サンアタック』を日輪の力に見立てて『夜明け』を齎せば、ニュクスに大ダメージが入るんじゃないかって算段で造ってて、現状ガワが完成してて後は内面詰め込む段階だな」
「私が作製依頼しました(AA略)」
後いざとなったらタルタロス諸共ニュクスに蹴り喰らわせて、タルタロスをへし折ってやろうかとも思ってる(脳筋)
「…出来るのか?」
「そもそもタルタロスに窓があって外に出れる事は分かってるからな、最悪攻略間に合わなかったらダイファイターで一気に屋上まで直接乗り込んで時間稼ぎをしていく算段だ」
多分それやったら『拠点(タルタロス)が攻略されなかった』って事でニュクスが強化されてしまうんだろうけど、足掻かないよりかはマシかなと。
因みに搭乗予定者はハム子ネキじゃなくアイギスな模様…ハム子ネキだと当然の様にぶっ壊しかねないから乗せられないのよ…。
「で、話は戻すが敵の遅延戦術に対する特殊装備として作ってみたのが『コレ』なんだが、暇してる皆にはちょいとこれの使用感を調べてみて欲しい」
そう言いながら作業台に置いてあった、今回の話の肝である装備をみんなの前に取り出した。
「何この鋭角の頂点にドリルが付いてる真っ赤な二等辺三角形?」
「このドリル部分…なんか見た事あるようなデザインしてやがるな…」
「ドリルの反対側の底面には二つ穴が空いてるみたいですね?」
出された装備を見て各々が感想を言い合っており、興味津々で中々好感触な模様。
「見ての通りコイツは先端のドリルで目の前の障害をブチ抜く代物なんだが、実際に使ってみせた方が早いだろうからちょいと離れていてくれよ」
そう言って五メートル程皆から離れ、底面側にある穴二つに其々腕を突っ込み、中の操縦桿を握り装備を励起状態へと移行させる。
「おぉっ!? 底面側が使用者の扱い易い様に二つに分かれて展開したね」
「うん? なんでドリルを目の前の目標である岩に向けず、頭上に向けているのでしょうか?」
「…まさかあれはそういうドリルなのか!?」
「うん? 承太郎ニキはアレが何か分かったのかお?」
おう、元ネタと違って『生身でやるから』こんな形状になっちまったが、やっぱり浪漫を作り上げるのは良いもんだよな。
「よっしゃ行くぜぇ…螺旋槍展開及び旋回始動!!」
俺の言葉に装備が反応し、先端のドリル部分が『俺一人すっぽりと隠れる程』の大きさまで巨大化し、旋回部分が猛烈な勢いで回転を始める。
巨大化によるバランスの変化に耐える為に上に向けていた腕を前へと構え、ドリルの基底部分に倒したX字に配置されているジェット噴射口火を蒸す。
「さぁ、盛大にブチ抜くぜぇ…通天砕・螺旋槍ォッ!!」
言葉と同時にジェットを解放し、10メートル先に置いてある固定目標の大岩へと自分の身体毎すっ飛んでいく。
「ふぁっ!? 『グレンラガン』の『ギガドリルブレイク*2』じゃん!?」
「いや、武装名や技名からして『装甲悪鬼村正』の『政宗*3』がモチーフだな」
「一瞬で置いてあった大岩に人が余裕で通れそうな穴が空いちゃったお…」
驚いている皆の感想が気持ち良い…あれ?
未だ大雑把な種族の枠組みでは人間の筈なのに、意識してないのに他者の感情からMAGゲット出来る様になって来てるのって、存在が神格に近付いているって事なんじゃ…今は考えるのは止そう。
「という訳でこんな感じの使用法だな、ドリルにはガネーシャ神と交渉して『障害を取り除く』概念を付与してもらってあるから、奴等が設置した妨害にも有効な筈だ」
「おぉ…これなら持ち運びの問題さえどうにか出来るのなら、カヲルさんの手を煩わせずに済みそうだね!!」
「でも現状だと穴開けただけなら元に戻されるかもしれないから、一応カヲルさんにはちゃんと処分してもらう為に来てもらうつもりではあるわよ?」
「結局カヲルさんに負担掛けてて草」
事実は時として人を傷つけるんだぞ…っ!!(目逸らし)
「それにしても随分と早く製作しましたね…ここまで手が込んだ代物だったら、設計や素材の剪定なんかで大分時間を割く必要があるんじゃないでしょうか?」
「有栖ネキ、それは違う…違うんだよ」
「なんかブーストニキが一気に煤けてしまった…」
そう、こんな手の込んだ装備をパッと出そうとしても出せる筈がないのは誰が見ても分かる事、そんな事をしようものなら『こんな事もあろうかと!!』というお決まりのネタを決める為、マッドなんかが事前に準備しておく必要がある訳だ。
「じゃあ何でこんな都合良く、こんな装備が準備出来たんだ?」
「超火力の決戦兵器欲しさに造ってみたけど、いざ実戦で使おうと試してみたら『デカ過ぎて視界不良からの命中率が死んでる』『騒音もデカ過ぎて他の敵を呼び寄せかねない』『一撃の為の消費が重いから余裕が無くなる』『そもそもブチかますまで&ブチかました後の隙がデカ過ぎて外れたら死』ってな感じで、根本的に俺の戦闘スタンスと噛み合ってない事が判明して倉庫の肥やしになってたんだよ…」
『うわぁ…』
尚このドリル、武器として使う場合『タルカジャ最大まで付与+貫通付与』に、当たった相手に『デカジャ+耐性無効で最大までラクンダ(永続)』がされた上で放たれる『一度当たれば最後まで当たるのが確定している閂投げ』みたいな事になる上、その戦闘中相手は『回復不可の解除不能デバフ』が掛けられるという、結構ヤバい結果が齎されると予測されている。
…まぁ、それに加えて『攻撃可能になる迄三ターン自分にラクンダ&挑発状態&相手が動かないか超大型アクマ以外だと自分に最大迄スクンダ』みたいな、クソ程使えないデバフが掛かるんですけどね…。
そんな訳で全く使えず、かといって勿体なさ過ぎて捨てる事も出来ずに埃を被っていたのがコレなのである…。
「いやでもこれ、ブーストニキお得意のロボ作製に活用すれば良かったんじゃないの?」
「そっちは既にアーゼウスを使ってあったから、個人で携行出来る最大火力が欲しかったんだよ…効率化させる為に武器式神で造ろうかとも思ったけれど、もうこれ以上連れてても負担になりかねんから諦めた」
「ブーストニキは武器式神造ったら全員お嫁さんになっちゃうもんね」
「事実だけども人の傷口抉るのやめーや…まぁ、アーゼウスの方は先の迎撃戦でゼウスに譲渡したから、新しくグレンラガン造ったけどな」
全高五メートル程だから必要資材も少なくて簡単(当社比)に造れたわ。
「ほう…今度見せてもらっても構わないか?」
「承太郎ニキ実はグレンラガンが好きだったり?」
「まぁ全話リアルタイムで観てはいたな」
ちょっと意外な気もするけれど、まぁあの作品は浪漫だから惹かれるのも分かるわ。
「じゃあ試験室に置いておくから、後で遊んでおきなよ」
「すまんな」
「まだ俺自身も忙しくてロクに使えてなかったから、出来れば意見なんかもくれれば助かる」
尚、この後滅茶苦茶チームジョジョのメンバーが遊び倒した結果、無事承太郎ニキのお眼鏡に叶ってお買い上げされてしまった模様…あれぇ?
因みにこの後、障害除去ドリルは其々使い回し、目的通り各異界の攻略に大変貢献出来たけど、代わりに数名ドリルの浪漫に取り憑かれた模様。
実は自分の機体を未だに持つ事が出来ないでいる男、ブーストニキ…アルトアイゼンやらゼンガーなんかも造ったりしてたけれど、毎回話を聞き付けたそれぞれの機体のファン黒札にお買い上げされている模様…。