一応構想としてはあと一〜二話で完結予定なんですけどね? 会社の方が年末だから忙しくなるし、どうなる事やらって感じでもあるんですよね…(汗)
思わず口から漏れた言葉にその場の空気が凍てついたのだが、既に口から出てしまった言葉を戻す事なんか出来ないし、例え出来たとしても既に言われたイザナミ神の方が先に動いてしまったのでどうしようも無かった、覆水盆に返らずである。
『おい待てそこの貴様、貴様今何と言った?』
「あぁ…申し訳ありません、二十年以上昔に亡くなった母ととても似通った気配を感じ、思わず口から漏れ出てしまったのです…」
「うっわブーストニキが畏まって話すせいで鳥肌たっちゃったんだけど…」
「しっ!! そういう事は例え思ったとしても口に出しちゃ駄目なんだお!!」
オイコラこそこそ話してても内容聞こえてんぞそこの傍観者×2!?
仕方ないだろうが、こちとら死別する前は仲良かった親にそっくりな雰囲気持った相手なのに、そんな存在からめっちゃ睨まれてるんだぞ!? そんな事になったら恐縮してしまうのも仕方ないだろ!?
「二十年程前だと…?」
「失礼は承知でお尋ねしますが、何か心当たりはありませんでしょうか? こう…何と言えば良いのか、他人の空似とは思えない程感じるものがありまして…」
ぶっちゃけなんかもう懐かし過ぎて、現在進行形で微妙に涙腺が緩んでる気がするレベルである…寧ろちょっとでも良いから泣いてメンタルリセットでもしておきたい位だ。
そんな涙腺が緩みかけている俺の様子に気勢を挫かれたのか、先程まで肌を刺す様なプレッシャーを纏わせていたイザナミ神は呆れたといった感じの雰囲気となり、記憶を探る様に指を額に当てながら考え始めた。
「確かに二十年程前、忌まわしいメシアン共によって封印される寸前、彼奴らに捕捉されぬ程度に弱体化させた分霊を、敢えて一般の出の転生体として人間界へと送り出してはいたが…お主の様な子を成しておったとはな…」
「っ…!!」
「珍しくブーストニキが感動に打ち震えてる…本人とは違うといっても、やっぱり親っていうのは大事だおねぇ…」
「う〜ん…式神の私にはちょっと分かり辛いわね…」
だから小声で話してても距離が近いんだから聞こえてるんだぞ、分かってるのかそこの二人ィッ!?
さっきから空気読んで黙ってるアマテラスとアメノサギリみたいにしておいてくれよ!!
…いやアメノサギリは空気読んで黙ってるのかと思ったけど、よくよく見てみればあれイザナミ神に拘束喰らって強制的に黙らされてるだけだし、アマテラスに関してはなんか難しい顔してどっかに念話かなんかしてる感じなのか?
「とはいえ…だ。我こそは冥界の女王、最古の夫婦神故に自覚無き唯の転生体が産んだ子を我が子として認めるわけにはいかぬ」
「そう…ですか…いえ、それも当然でしょう「いえ、少しお待ち下さいイザナミよ、たった今興味深い話が入りましたので、少しばかりお聞き入れ下さい」…んえ?」
さっきまでどっかに連絡入れてたアマテラスが、急に会話にインターセプトしてきたぞ? ってか興味深い話ってなんだ?
「ほう、話してみるが良い」
「ええ、貴女の転生体が子を成した相手についてなのですが、以前各組織との連絡係を勤めているヤタガラスが南雲殿の家に出向いた際、その顔を見てその時は思い出せなかったのですが、妙な既視感を覚えたと言っていたのです」
「あぁ、そういえばあの天橋立解放した時*1の交渉する前に、父さんと顔合わせしていたな」
あの時は首捻って考えてたけれど、話の流れからするとちゃんと思い出す事が出来たみたいだな。
「えぇ、各組織に顔出しする都合上あの者はそれ相応に記憶力も高く、それ故に当時思い出せなかった事が引っ掛かっているのだと報告の際にぼやいていたのですが、今のイザナミ神と南雲殿との会話を聞き、ふとその時の話を思い出した事で尋ねてみれば見事に思い出し、確認を取った結果当たっていたのです」
「…もしや、いやまさかそんな筈…」
「多分イザナミ神のお察しの通りかと…かの者、南雲殿のお父上は我等大和神が封印される前にイザナギ神が苦し紛れに作り出した転生体だったのです」
「ウッソだろオイ…それじゃあなにか? イザナギ神は魂レベルでイザナミ神が好みとかそんな感じなのか?」
ウチも父さんから告白して付き合い出したんだって聞いた事はあるけれど…そういや神話でも最初にイザナギ神の方からイザナミ神に対して告白してましたね…結果未熟児が出来た事で告白やり直してたけど。
…あれ? そうなると本来なら俺って未熟児として生まれる可能性がかなり高かった筈だよな? …神秘の力が衰えた結果だと考えておこうか、うん…。
「てかそうだとしたらなんでヤタガラスはその事直ぐに思い出せなかったのよ?」
「イザナギ神は普段外に出る時は仮面を付けてますからなぁ…」*2
「あぁ…確かにそれなら分からないかもだけど…何でそんな顔隠す様な事してるんだお?」
やる夫さんが首を傾げているけれど、イザナギ神にソックリだと判断される父さんの事を知っている俺からすれば、理由については簡単に予測が出来た。
「…あのお方は国産みの神である自分の素顔に威厳が無いと気にして、常日頃から仮面を付けていましたからね、素顔を知っているのはそれこそ親しい仲や偶然見れた者だけでしょう」
「顔が父さんとソックリだというのなら、常にアルカイックスマイル浮かべてる様に見える筈ですからね…武力だけでなく威圧的な威厳が必要であっただろう過去を考えると、確実に舐められる顔でしょうからね」
因みに顔が優しげであると戦闘力が低いのかといえばそうでもなく、何気に父さんはスキル的な面で見れば*3組合の中でも俺に次ぐ程だったりする。
…これ今迄は俺という転生者を子供に持つから、逆説的に親である父さんも高い素質を持っていた*4からだと思っていたのだが、もしかしたら父さんがイザナギの低位とはいえ転生者だったからだったのかも知らないな?
何気に電撃属性得意だったし、レベル上げまくれば何かしらの特徴出たりしたのだろうか? …寧ろ原作みたいにほぼ初期だけで何も無かったりする感じかとも一瞬思ったが、だとしても結構色々な技を覚えたような気が…転生体だからか?
「し、しかし我に会わせたいと考えているのだとしても我とて冥府神、そちらにも相応の格が必要と心得よ」
「むぅ、そうなれば少なくとも70…いや、80程の格がなければ駄目なのでしょうな…」
「ぐぬぅ…流石にそれはキツいものがあるなぁ…確か父さんのレベルって今の所52とかそこら辺だった筈だし…」
流石に経験値ブースト入っていても、50レベルら辺から中々厳しいものがあるんだよなぁ…。
「ちょっと待って、ブーストニキのお父さんレベル高過ぎない!?」
「情報収集がメインになってるとはいえまだまだ前線に出る様にしているし、しばらく前に鍛錬用異界が半終末化の影響なのか、星霊神社の修羅勢御用達の異界並みに拡張されてしまったから、レベ上げには困らなくなっちまったんだよなぁ…」
因みに主な利用者は丹後半島支部に所属している黒札や高レベル組合員であり、ヘラクレニキや元ブナ林組合員を筆頭とした半修羅勢とでもいうべきメンバーである。
因みに星霊神社のとは違いロゴスリアクトの影響下にある為、上限は低いが出現するアクマは固定化されており、対策し易い代わりに本場の修羅勢からすれば物足りないのだとか…息抜きとかエンジョイ修羅勢とかには丁度いいらしいから、ちょくちょくあまり見ない顔ぶれが来たりするようになったんだよな。
「……………行く」
『はい?』
「直ぐに逢いに行くから案内するのだ!!」
「えぇ…いやそうは言われても流石にレベル差20以内にした方が良いのでは?」
「その程度ならばまだ操作可能範囲だから行くぞ!!」*5
「ウッソでしょそこまでやるのかお!?」
「我だってイチャイチャしたい!! もう長年策巡らせるの疲れた!!」
うぅ〜ん切実…いやまぁ、これで来てくれるのなら父さんの対応次第では穏便に済む訳だし、普通に考えてあり…なので…。
「…ごふっ?」
『………は?』
なん…だ? 吐血? 身体が…軋む…様な痛みが…。
「ちょっ!? なんかブーストニキの全身にヒビが入ってるお!?」
「ちょっと何よこれ!? 何らかのフィードバックが起きてるっていうの!?」
あ、駄目だこれ…俺、死ん…。
????「え? あれこれもしかして…やっちゃった?」
某アイツのやらかしによってブーストニキ、折角穏便に話が纏まると思ったらタイミングで『突然の死!!』因みにタイミングとしてはショタオジがICBMどうにかする為の切り札切った所ですね。
尚、今回の話の最中、アメノサギリが縛られてた理由は念話中にいらん事言ったからであり、その結果途中から存在そのものが忘れ去られ、縛られたままとなってました(笑)