ガンダムビルドダイバーズ:BR   作:レイメイミナ

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お久しぶりです
今回はいつもより短め


第10話「大好きな朝日の人」feet.B

 いつまでそうしていたかがわからない。

 ただレイメイが走り去っていく姿を見てからずっと、わたしは自分の口に手を当てて考え込んでいた。

 

「好きって、こういうことなんだ……」

 

 カグラに教えてもらった「愛」という感情。でもなんだか説明不足だったみたいだ。わたしの想像していたものより、愛はもっと凄かった。

 なんというか、気持ちが良かった。自分の知らない感覚が体を伝って怖いはずなのに、レイメイだから怖くなかったし、委ねられた。それに知った今は怖くない。むしろ、もっとああしていたくなる。

 

「レイメイ…………」

 

 会いたい。

 

「あ…………」

 

 レイメイが戻ってきた。会えた。

 あ、したくなってきた。さっきの。またしたい。

 

「え、えと……あのね、ビリーヴ。さっきのは勢い余ったというかなんというかアレでそのぉ私もね? ビリーヴのことは大好きだから、あのーもう少し健全に行きた──むぐっ!?」

 

 気付いたら、さっきみたいに唇を合わせていた。

 あれ、なんか違う。もっと深かったのに、なんか不格好? あぁ、斜めに入れるんだ。口と口の隙間を埋めるみたいに、もっと深く。

 

「ん、ん……」

 

 確かさっきは口の中に舌を入れてたはず。えっと、こう。あれ? レイメイ口閉じてる? 開けて、もっと深く進みたいの。

 なんとか開いた。柔らかいなぁ、すっごく気持ちいい。レイメイも気持ちいいのかな。あぁそうだ、さっき上の方なぞられるとすごいゾクゾクした。立ってられないくらい気持ちよかった。

 えいっ。

 

「んん〜!?」

「んはっ……ん……」

 

 肩びくってした。気持ちいいんだ。えへへ、嬉しい。わたしのこと感じてくれてる。こんなに嬉しいんだ。

 愛って、本当にすごい。

 

「んおっう! いっあ、すおっふ!(ストップ! 一旦ストップ!)」

「わっ」

 

 余裕なさげに肩を押されて中断される。残念、まだ感じてたかったのに。

 

「な、なな……なぜ?」

「なぜって、ああしたくなったからだけど?」

「えっとその…………気持ち良かった、から?」

「うん」

「そ、そっかぁー……だから、はぁ……」

 

 私の気持ちを察すると、レイメイは見るからに困った様子でため息をついた。

 

「私がビリーヴを歪めてしまった…………」

「歪めた?」

「本っ当にごめん勢い余ったばかりに……」

 

 どうして謝るんだろう。別に気持ち良かったからいいのに。

 

「えっと……ですね、責任を取ろうっていうかそんな感じなんですけど……」

「なんかレイメイ、口調変」

「ひゃわっ!?」

 

 緊張、してるのかな。なんだか凄い様子が変だ。

 

「そそそ、そんなことないよ〜」

「うそ。わかるよ、だってわたしはレイメイのこと好きだもん」

「おぉう……面と向かって言われると照れる…………。そ、それでねビリーヴ。私とあなたはこれで恋人っていう関係になったわけだけど……」

「うん。嬉しい」

「私も…………だけど、今はそうじゃなくて。折角だし公的にも事実上そういうことにしたいなーって思って」

「こうてきに……?」

 

 どういうことなのかよくわからないけど、つまり…………わかんない。どういうこと?

 

「えっとつまり、私がビリーヴの後見人になって、ビリーヴの面倒見ますってこと」

「こうけんにん…………になると、どう違うの?」

「私が保護者って形で実質的な戸籍が出来て……、まぁ要するに私達は家族になる。だからずっと一緒」

「ずっと一緒!?」

 

 嬉しい。

 嬉しいって気持ちが溢れてくる。ずっと一緒、一緒なんだ。こうけんにんってすごい。

 

「それに私がビリーヴの後見人になれば、いつかビリーヴがリアルで暮らすときに一緒にいられるからね。こんなに嬉しいことはない! ……でしょ?」

「わたし、リアルに行けるの?」

「うん。ビルドデカールっていうのをつかって、リアルのガンプラに人格を移す感じでね。後見人はそのガンプラを作るのも役割だから」

「わたしの体が、レイメイが作ったものになるんだ…………。へぇ……」

 

 それは、わたしが隅々までレイメイのものになったみたいで、なんとも言えない高揚感がある。レイメイの作った体……わたしのために作ったガンプラ…………素敵。

 

「……とっ、ということなんですがっ、いかがでしょうか!」

「ふふっ、やっぱり口調変」

「それはその……ビリーヴがいきなりキスするからで──むぐっ!」

 

 緊張から声が上擦って変な言葉遣いになるレイメイがあんまりにも可愛くて、愛しくて、思わずまたキスしちゃった。

 これは呪いだ。レイメイが可愛すぎるからかけられたキスせずにはいられない呪い。

 レイメイの口の中を舌で蹂躙する度に、どんどん欲が出てくる。

 

 ────いけない、これ以上はレイメイが酸欠する。

 あとわたしがただキスしたいだけで恋人になったとか思われないかが心配。まぁそうなんだけど、違う。わたしは一緒にいるっていう確認をキスすることでしかできないからそうしてるだけ。決してそんな、そういうわけじゃない。

 

「ぷはっ、ごめん。レイメイ可愛くて」

「ハァー……ハァー……! 愛情表現キスしか知ら……ないか。ゲームで息止まるかと思った、リアルすぎ…………」

 

 必死に呼吸するレイメイの姿も愛おしい。わたしがそうさせたんだって思うと──

 

 わたし、いけない方に行ってない?

 

「そ、それでどうなんでしょうか……」

「ん?」

 

 いいや、レイメイが鈍感なのがいけないんだ。まだわたしの意思が伝わってないようなので、再びキスをするために身を乗り出す。

 

「わかりましたわかりました! 肯定ですねハイ!」

「ふふっ」

 

 ニコリ。

 

────────────────────

 

 2人が円満(?)という形で完結した中、その光景を陰ながら見守る2人の姿があった。

 

「ビリレメ、尊い……!」

「あれもこれも全部それ言うためかよ」

 

 そう、ビリーヴに恋愛を教えレイメイへの恋心を自覚させたのも、逃げ出したレイメイをカスミに追わせるよう指示したのも、全てはこのピンク髪をハーフアップで纏めた美少女カグラちゃんの仕業なのでした!!

 アーハッハッハッハッハッハッゲホッゲホッ!

 

「だって、あの子ビリーヴちゃんといる時が1番楽しそうなんだもん。可愛い子の笑顔が見たかっただけだよ」

「アバターじゃん」

「身も蓋もないこと言うな」

「ぶー…………」

 

 ぶーたれんなオイ、お前仕草がいちいち可愛くて悪いお姉さんに捕まらないか心配なんだよ。

 

「いやホントだよ。レイメイちゃんどっかでコロッといなくなりそうな雰囲気あって怖いからさ」

「わかる」

「ああやって、楽しそうにしてるの見ると安心するし、なんか良いじゃん」

「うん」

「GBNってそういう場所でもあると思うんだよね。楽しさを忘れた人が、再び楽しさを、”好き”を知れる場所」

「好き…………か」

「あ、地雷だった?」

「んーん、別に。いい言葉だと思う」

「うん、とりあえずお前は恥ずかしげもなくそういうこと言うのやめような。勘違いする女子が可哀想だから」

「え?」

 

 その首傾げるのやめろォー!! キュンってなっちまうだろうがー!!

 

「まぁあれだよあれ、終わり良ければ全て良し。幸せならば尚更良し!」

「…………? うん」

 

 そう、これでいいのだ。うん。

 レイメイちゃんが、紅月(アカツキノ)ミナちゃんが幸せでいられることが担任教師たる私の最上の喜びだからね!

 

「よしカスミ、我々はフォースネストに戻って何知らぬ顔で2人を迎え入れようじゃないか!」

「オレは結構関わってるよ?」

「そういうのいいの!」

 

 さぁ私が生んだこのモンスターカップルを、我々の檻に迎え入れようじゃないか。

 




次回、まさかの”アレ”が復活!
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