ガンダムビルドダイバーズ:BR   作:レイメイミナ

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頑張るヒロインズ


第62話「最終決戦⑥─絶対に勝つのです!─」feet.M, N

 カスミがダブルオーとレイドボス機の相手をしてくれる中、あたしはこのνガンダムっぽいアシンメトリーの何かと戦っている。

 が、しかし。問題が1つ。

 

 ファンネルが、ない!!!

 ここに来るまでの戦いでなんとファンネルを撃ち尽くしてしまったのだ。回収しようにもこのアテナさんのファンネルは使い捨てのファンネル・ミサイルなので、もはや取り返しはつかない。

 そして当のνガンダムはフィンファンネルをバリバリ使ってくるわけでして。

 

「ぐぅっ、うわあっ!? ちょ、こいつら攻撃範囲が際どすぎ! とんだスケベだなぁ!?」

『訳の分からんこと言ってんじゃねぇ!!』

 

 νガンダムの撃ってくるバズーカをスラスター・バリアで防ぐ。これはスラスターの推力でビームや実弾を相殺、それか溶かす構造なのだけど、如何せん燃費がゴミ。次回までに改善したいけど、ここで勝たないとその次回が来ないので困った話なのだ。

 そしてこのスラスター・バリアの欠点はもうひとつ。バズーカ1個防ぐのに必要な推力で機体で引っ張られてしまう。これはもはや、パンジャンドラム並の欠陥兵器だ。

 スラスター・バリアで後退した先にフィンファンネルが待ち構えていて、両サイドからビームを撃ってくる。それを両肩コンポジットシールドブースター、及びIフィールドで防ぐ。

 

「ふっふっふ、残念でした! バリアは3重に張られてるもんね!!」

 

 コンポジットシールドブースターのグリップを握り、νガンダムを狙って引き金を引く。νガンダムは避けたりシールドで防いだり。

 このTR-6アテナには第5世代MSのミノフスキー・フライトが搭載されており、地上でもこの図体で自由に飛ぶことができる。

 But、この宇宙空間ではミノフスキー・フライトなど使用する必要はない。つまり、その分余らせたジェネレーター出力を軒並み武装に回せるのだ。えらい。

 

『クッソ、フィンファンネル! 奴を捕らえろ!』

 

 νガンダムの命令通りにフィンファンネルがあたしを狙う。次々に来るビームを華麗に避け、時にはIフィールドで防御。そして、フィンファンネルのうち1つに接近して、折り畳まれている隙間にビームトンファーを通して斬り裂く。

 

「第5世代は動けるデブの総本山! よく覚えとけェッ!!」

 

 コンポジットシールドブースターを取り外し、腰部右サイドのフルドドIIに接続。強力なビームキャノンでバズーカを撃ち抜く。

 

『なッ、クソォッ!!』

 

 νガンダムはヤケクソでシールド裏のグレネードを撃ち出し、ビームライフルを乱射してくる。そのどれも回避し、AMBACによる姿勢制御で旋回しながら接近。νガンダムは咄嗟にライフルを捨て、ビームサーベルを引き抜いてこちらのビームトンファーを受け止める。

 

『ッ…………!』

「……聞きたいんだけどさ、お前ってなんでマスダイバーとかやってるわけ?」

『は?』

「なんでなのか聞いてるんだけど」

『今のGBNが気に食わない。これで満足か?』

「全然? もっとあるでしょ」

『俺がお前らを倒し、一線級の評価を得れば、彼女が振り向いてくれると思ってな』

「彼女?」

『ヒカリ。お前らも見ただろう? あの優美なる悪魔、デモニックバルバトスの勇姿を』

 

 ヒカリ? って、アノマロが言ってたJCマスダイバーちゃんだよね。スタルに人生めちゃくちゃにされて完全に病んでるっていう…………。

 

 あー、そうか。

 なーんか胃がむかむかすると思ったら、こいつ、ただのロリコンか。

 

「………………きっしょ」

『は──ッ!?』

 

 弾き飛ばし、そのまま追加で蹴り飛ばす。

 マジでキモイこいつ。うわぁ、ホントマジで無理。本気でぞわっと来た。今すぐ手を洗いたい。

 

「本当に気持ち悪いよ……。でも、1人の女のために戦ってるのはあたしも同じ」

『グッ、何……?』

「あの子がさ、一緒にGBNやりたいってさ、すっごい笑顔でホンット可愛くてさ。天使みたいだったんだよ、あたしだけの天使様。それなのにお前ら全く空気読まずにGBN壊そうとか、ふざけてんの? 殺すよ? ホント、ねぇ? あの子の笑顔の邪魔すんだったら二度と外に出られないようにしてやるから」

『ッ……!? い、行け! フィンファンネル!!』

 

 あたしの気迫に気圧されたνガンダムが、ひたすらにフィンファンネルで攻撃してくる。さっきから何度もやってるけど、効かないんだよ、それ。

 あたしは闇雲にビームを放つフィンファンネルを全て落とし、ビームバリアを展開。マッハ2の速度でνガンダムに激突する。

 

『ぐわああああッ!!!』

 

 激突した弾みで軽く距離ができ、その隙にビームトンファーを展開して再び突っ込む。

 

「ただの変態でそのまま、死ねェェェッ!!!」

 

 ビームトンファーは胸部装甲を破り、コアユニットに届く。すれ違いざまに引き裂いて、胴体を真っ二つにする。

 νガンダムは声も上げず、しめやかに爆発四散した。

 

────────────────────

 

 ビルドダイバーズのリーダー、リク先輩がかつての自分の乗機、ガンダムダブルオーダイバーエースと戦っている。すぐにダブルオースカイへと改造されたからダブルオーダイバーの時期は短いけど、GBNをやる上では間違いなく有名人なので調べるうちにすぐに情報に辿り着いた。

 そんな中、私は自身が役に立てないことに苛立ちを覚えていた。

 せっかく自信満々でこの機体を作って、戦って、1人では勝てなかったあのZZにも勝つことができたのに、これではただの役立たずだ。そんな自分が、不甲斐なくてしょうがない。

 

「…………いえ、」

 

 ここで立ち止まってどうする、リベリオン。私はここでただ蹲るためにあなたを作ったわけじゃない。

 フリーダムガンダムリベリオンは、今までの空虚のような人生を塗り替えて、私が私として花開くための私の剣。

 ここで立ち上がらなきゃ、ダメだ。

 レバーを倒す。ディアクティブモードでも、動けないわけじゃない。

 

「やああああぁぁぁッ!!!」

『何ッ!?』

 

 ジークフリートを大きく振って、ダブルオーダイバーへと振り下ろす。ジークフリートはドライブユニットのGNソードに容易く受け止められた。

 

『邪魔、だァッ!!』

「ぐぁっ……!」

 

 大きく弾かれ、スラスターで姿勢制御。そのままダブルオースカイの方まで駆け寄る。

 

「あ、あなたは……」

「コネコ、なのです! あー、えっと……助太刀するのです!」

 

 ディアクティブモードでどこまで戦えるか。火器類のほとんどは使えないけど、完全な質量兵器であるこのジークフリートならまだやり合える。

 

「う、うん! ディアクティブモードってことは、やっぱりあの波動は……」

「リク先輩……も、GNドライブが機能停止してるのです。つまりあの波動は、様々な動力源を機能停止か弱体化させる強力なジャミング!」

「でも、マスダイバーは影響を受けてない。これ、すごく不利だ…………」

「大丈夫なのです。リク先輩は、どんな逆境にも立ち向かうビルドダイバーズのリーダーなのですよ!!」

「ッ……! うん、そうだった!」

 

 私の問いかけにリク先輩は笑顔で答えた。

 

『どうかかってきても変わらない。勝負の土俵にすら立てない貴様らなど虫ケラ当然だ!』

「それはどうかな、なのです!!」

 

 再びジークフリートで激突。ダブルオーダイバーのGNダイバーソードで受け止められ、GNソードIIの攻撃を受けそうになったところで、リク先輩の体当たりが炸裂。ドライブユニットのダイバーソードが外れ、機体本体は飛ばされた。

 

『グッ!』

「ダブルオースカイメビウス、ラッシュポジション!」

『少しはやるようだ。だがこれはどうだ、トランザム!』

 

 ダブルオーダイバーの銀色の表面が赤く染まる。その瞬間、私とリク先輩の間をすり抜けるソニックブラストが駆け巡る。

 そして、続いてやってくる私への攻撃になんとか対応し、ダイバーソードをジークフリートで受け止める。

 

「く、うぅッ……!」

『これでわかっただろう! 俺と貴様らの格の違いを!』

「何が……! 所詮チートの力なのです!」

『違うな、これは俺の力だ!』

「何言ってんのです!!」

『俺は強い! 強くなれるだけの経験を積んだ! だが才無き者がどれだけ鍛練しようとも、同じく鍛錬を積み上げた才有る者には遠く及ばない!! この差を埋めるために、俺は悪魔に魂を売った!!』

「だからって!!」

『身の程を知れェッ!!』

 

 フリーダムの胴体にダブルオーダイバーの蹴りが炸裂。弾き飛ばされるのと同時に、視界が激しく揺れる。

 

「きゃああっ!!」

 

 バチリッ。

 

 そんな電撃音が聞こえた気がした。

 その音の直後に、エネルギーゲージを示すウィンドウが表示され、全身にそのエネルギーが回り始めたことを知らせてきた。

 

「えっ?」

 

 フリーダムの機体装甲に色彩が宿る。

 これはまさか、古いテレビを叩くと直るみたいな……そんなアレなのだろうか。

 いやまさかそんなこと…………ううん、復活したなら好都合、なのです!

 

「まさか……!?」

『ハッ、点火したところで無駄だ!!』

 

 ジークフリートを仕舞い込み、ラケルタ・ビームサーベルを展開。ハイマットモードで突撃する。

 左手のサーベルでダイバーソードと激突。追撃してくるGNソードIIを、右手のサーベルを逆手持ちにして上から串刺しにする。

 

『何ッ』

「ここ、なのですッ!!!」

 

 パラエーナを展開して、ゼロ距離で砲撃。ダブルオーダイバーは直前に上に逃げるも、その先にいるのはダイバーソードを持ったダブルオースカイメビウス。

 

「ウオオオォォッ!!」

『貴様らァ!!』

 

 ダイバーソード同士の鍔迫り合い。でも、パワーは完全にダブルオーダイバーが上だ。

 

「クッ……!! 押し、切れない!!」

『諦めろ!! 貴様らに勝ち目はない!!』

「いや、絶対に諦めないッ!!!」

『何故だ、何故そこまで!』

「俺達の、ガンプラを好きだって気持ちは、みんな一緒だ!! だから! 大好きって気持ちで、誰かを否定して欲しくない!!」

『ッ、綺麗事をッ!!』

 

 鍔迫り合いに負け、ダブルオースカイが後退。追撃にダブルオーダイバーがビームを撃ってくる。

 私はそこに割り込んで、手首を回転させビームサーベルで防ぎ切る。

 

「あ、ありがとう……」

「困った時は助け合い、なのです!」

 

感謝の言葉も束の間、ダブルオーダイバーのドライブユニットが巨大なビームサーベルへと変化する。

 

「あれは、ライザーソードなのです!?」

『貴様ら、まとめて斬り裂いてくれるッ!』

 

 1kmにも及ぶ巨大なビームサーベルが振り下ろされ、分断される。

 

「リク先輩!」

「わかってる!」

「これを使って、一気に決めてくださいなのです!!」

 

 ジークフリートをダブルオースカイに向かって投げ、ダブルオースカイは必殺待機状態に入って受け取る。

 ジークフリートは大量の粒子を纏い、カラドボルグに似た巨大な光の剣へと変化した。ダブルオースカイがこれを持ち、ダブルオーダイバーに向かって大きく振る。

 

『まだこれ程の粒子量を……だが無駄だァッ!!!』

 

 ダブルオースカイのカラドボルグと、ダブルオーダイバーのライザーソードがぶつかり合う。その勢いは、ほぼ互角。

 

「ウオオオォォォッッ!!!」

『ハアアアァァァッッ!!!』

 

 激しい鍔迫り合いを制したのは…………ダブルオーダイバーエース。霧散していく光と共に、ジークフリートは粉々に砕かれた。

 

 ………………この瞬間を待っていた。

 

『破っ────ッ……!?』

「ゲームオーバーなのです、ド外道ォッ!!」

 

 私は、必殺技を発動したダブルオースカイメビウスの後ろでずっと、ハイマットフルバーストの準備をしていた。

 総じて6門。いずれも強力なビームを、一斉に放つ。

 ダブルオースカイは直前に退避し、同じくダブルオーダイバーも逃げようとしたが間に合わない。全てのビームに直撃し、解放された圧縮粒子と共に爆発。

 ガンダムダブルオーダイバーエース。かつての英雄を騙るものは、今討伐された。

 




次回、カスミとヒロトの共闘……アルスアースリィ再び!
それ以外くん実はロリコンでした
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