続航宙軍 1章 王都にて【使徒】顕現 011
今は、王都のゲルトナー大司教の居る教会に訪れた。
「すいません。アランというものですが、ゲルトナー大司教様に大至急、面会をお願い致します」と入り口のシスターに声をかけた。
「あっ、アラン男爵様ですね。ただいま、大司教様にご連絡致します」
と慌てて、奥に走って行かれました。まぁ、そんなに急がなくても良いですがね。
暫くして、大司教が現れました。
「これは、これは、アラン男爵様。たしか、新しい領地に行かれていたのではないですか?」
「はい、急遽、ルミナス様よりお知らせする事がありますので」
「えっ、イザーク様でなく、ル、ルミナス様ですと、、わ、分かりました。どうぞこちらにお出で下さい」ちょっと、焦ってますね。
そういって、大司教が使用する応接室に案内されました。
「新しい領土に到着する前日にルミナス様が顕現なさり、私アランを【使徒】に任命されました」
「えっ、なんですって、し、使徒ですか、、わ、わかりました。では、使徒の証をお持ちですね」
「まずは、ルミナス様より教えられた【竜の瞳】がここにあります。また、これから、使徒としての証をお見せします」
【女神顕現】と唱えました。
すると、部屋全体が眩い光に覆われて、一面が真っ白な空間に変わった。
『我が、篤徳なる信徒ゲルトナーよ、ここにいるアランを【使徒】して認定した。我が予言【大いなる災い】に備え、【使徒】アランに従うように』
と言われると、光と共に消えました。
残った後には、滂沱の涙を流しながら、跪いているゲルトナー大司教がいました。
「ア、アラン様は、やはり、【使徒】様だったんですね。イザーク様も、そのために見せて頂き、さらには、ルミナス様までも、、、ああ、なんという奇跡。そして、女神様の言われた【大いなる災い】とは、なんでしょうか?」
その後、それまでの経緯を話たあと、神機の存在も明かしました。そして、この内容を全世界に告知するよう協力をお願いしました。また、ベルタ国王にも早々に魔の大樹海のコリント領に来て頂きたく翌朝に謁見の申し込みをゲルトナー大司教より行って貰いました。一介の男爵ではすぐに対応されないためです。
翌日、早々にアマド陛下との謁見が叶いました。謁見の間に到着すると、横の控えの場に、バールケが、露骨に嫌そうな顔をして佇んでいた。
そのバールケが開口一番に
「急な王との謁見とは、いかなることか。大司教としても、よほどでなければ許される行為ではないぞ。場合によっては、相応の罰が下ると知るがいい」
しかし、アマド陛下が
「よい。余が、会いたいと思っていたのと、さらには、アラン男爵にも聞きたい事があったのだ。余計な口出しは控えよ」
「はっ、申し訳ございません」と、嫌々の態度が見え見えですよ。
「さて、ゲルトナー大司教よ。余に知らせたい事があると聞き及んでいるが、いかなる内容か。直答を許す」
「はっ、この場にて、ルミナス様のよりの神託をお知らせに参りました」
「何、ルミナス様からの神託とな、申してみい」
「昨夜、御姿と共に、重大なる神託を賜りました。後66年後に天より人類を暴食し滅ぼす魔物の群れが訪れるとその名を【大いなる災い】と申しておりました。そして、ここにおられるアラン男爵をルミナス様の【使徒】に任命され、その災いに備えよと」
「な、なに、【大いなる災い】とな、それは大変だ。そしてアラン男爵が【使徒】になられたのか」
「ええい、世迷言を申す出ないぞ、これは、世を惑わす、大罪となるぞ、この者達をひっとらえよ」とバールケが大声を上げ、この場にいた近衛兵達が、一斉に剣を抜き、襲い掛かってきた。
『静まれ!、余の前での勝手な行為を控えよ!』
と、王座の間が光ったと思ったら、兵たちが一斉に跪きました。多分、魔法ですね。
[はい、膨大な魔素を検知しました。王の特権のようなものでしょうか]とナノムが語り掛けてきました。(そうなんだ、確かに、何らかの力が自分に降り注いでいるのが感じるけど、動けない事はないな)
「バールケよ。勝手なふるまい、余をなんと心得る」
「はっ、しかし、この胡散臭い司教が世を惑わす暴言を話したのを収めんとしただけです」
「ん?余がまだ結論を出していない事に、何故口を挟む。お主こそ、これが偽りだという証拠でもあるのか?」
「いえ、証拠はありませぬが、内容がいかにも突飛押しすぎまする」
「もうよい、お主は口を挟むな。よいな」
「う、ぐ、、はっ」
「大司教よ。今言った内容を証明するものはあるのか?」
「はい、今ご覧に入れます。アラン様。お願い致します」
「はい、分かりました」
【女神顕現】
本来、この王家の謁見の間は、他の魔法や惑わし技が掛からないよう、特殊なアーティファクトで結界を作っているとの事です。なのに、この場が突然、神々しい光に満たされて、周囲が真っ白になりました。
『我が愛しき命を与えた者達よ。我が『ルミナス』の名によって示し申す。【大いなる災い】に備えよ。そして我が【使徒】アランに従えば、その命を繋ぎ、逆らえば、その命尽きるであろう』
と言われて、光が収束し、消えていました。さらに、先ほどまで、王の咆哮により、動けなかった者たちが、一斉に動き出し、さらには、アランの前で涙しながら跪いていました。さらに、アマド陛下も同様でした。
さすがの、バールケも人の子でした。同じように頭を垂れて、跪いています。そう、【生きとし生けるもの】の本能です。この星に人類に連なるものとして育てた存在ですから、その御声には、逆らえないんです。DNAに刻まれた記憶なんですね。
アマド陛下が声を震えさせながら質問してきました。
「ア、アラン様、我らの行く道をお示しくださいませ」
「はい、陛下には、これから、我が領土へドラゴンの背にのり、案内させてもらいます。まずは、【使徒】としてルミナス様から賜れた神機と、これからこのベルタ国における不正の数々の証拠をお見せ致します。また、アロイス王国の逆賊に襲われ、命を繋いだ方で、お母上であられるイレナ王太后の姪であらせられるクレリア・スターヴァインに会って頂きます」
「おぉ、はとこのクレリアは無事だったのか。母上もそれは心配しておられた。そうか、使徒様に救われていたんですね。本当に良かった。して、今、ドラゴンに乗るとか言ってなかったか」
「はい、もうすぐ、この王城に現れますよ」
「ええい、何をたわけたことを、ドラゴンなど、もってのほか。陛下、だまされてはなりませぬぞ」
とバールケが我に返ったようで、騒ぎたてている。
「バールケよ。余の前で今後一切、言葉を発する出ない。うっとおしい。下がれ。【使徒】様の御前ぞ、お主こそ、無礼であろう」
いやぁ、一喝されましたよ。さすが、王様です。でも、この後、大変になるんですけどね。
バーケル→バールケ直しました!、、思い込みで名を覚えていました。
宰相と原作では呼ばれてますが、悪い奴が化けてる→からバーケルって思いこんでましたよ(笑)本来は、バールケ卿なんでしょうけど、