続航宙軍 1章 新拠点でのベルタ国王来訪 012
『グローリア、今、どのあたり?』
『はい、族長。後3分で王城に着きます。背中には、クレリアさんとエルナさんがいます』
『えっ?ついて来たの?』
『はい、、色々、揉めてました!』
『はぁ~、まぁ、分かった』
「陛下、後3分ほどで到着致します。準備はいいですか?、多少、厚着したほうがいいですよ」
「おお、余は、大丈夫じゃ。むしろ大母上が」
「何をいっておるかや、わらわは、もう楽しみにで楽しみで、たまりませんよ」
いやぁ、このおばあさん、流石、クレリアの大叔母さんですね。陛下は青い顔してますけど、そういえば絶叫系のジェットコースターとか、男性は苦手で、大抵女子が好きなんですよね。そう、自分も苦手です。
「見えましたよ。あれが、グリーリアです」
「おぉ、まさにドラゴンじゃ、それも赤竜ではないか!あの魔の大樹海の守護者じゃぞ。古き言い伝えで、『赤き竜を従えしもの、天のみ使い也』と伝承されておるぞ」
「そんな、言い伝えがあったんですね。知りませんでした」
「そして、『黒き竜を従える者、世界を覇する者と』いうのもある」
「そうですか、直に、その黒き竜達にも会えますよ」
「そうなのか、やはり流石は【使徒】様じゃわ、あははは」
いやあ、このおばあさん。もう、度胸が据わっているというか、流石です。やっぱ、クレリアも豪胆なところって、、
さっきから、一言も発しない人物がいますよ。そう、ゲルトナー大司教です。なんか、高所が苦手だそうです。大丈夫でしょうか?
今、王城の大広場に、ゆっくりと、グローリアが降りたちました。そのまま、前鑑になり、背中の鞍から2人が降りて来ました。
「大叔母様、御久しぶりです。クレリアです」とカテーナで優雅に挨拶しています。
「本当に、大きくなったわね。まだ、あなたが3歳くらいの時が最後だったわ、辛かったでしょう。兄上さぞかし無念であったでしょう」と涙ながらにクレリアを抱き寄せています。
「お、叔母様、、わ、わたし」とクレリアも思わず泣き出してしまいました。
「すまぬ、余が不甲斐ないため、そなたの家臣らを捕らえておったこと、知らぬとはいえ、申し訳ないことをした。後で、アラン様より事の顛末をきいたところじゃ、あと、バールケには、今、蟄居を命じてある。罪が確定次第処罰する所存じゃ、その前にヴェルナーには謝らないとならぬ」
「まずは、グローリアに搭乗してください。つもる話は、コリント領についてから話しましょう」
こうして、無事、6人が乗り込みました。前と違って、風よけのアクリルの風防を追加しています。前は、座席だけで、風がもろ当たりましたからね。
『グローリア、ゆっくり上昇してくれ。急な動きだと辛い方がいるからな』
『了解です』
と、ゆっくり上昇しています。さらに、護衛にD1伍長も追従しています。
「おお、イザーク様じゃ、、ありがたや、ありがたや」とゲルトナー大司教が拝んでいますよ。
こうして、一行は、コリント領に向かっています。
「素晴らしい眺めですね。空の上はこんなにも青いんですね。あぁ~今日という日にルミナス様に感謝致します」とイレナ王太后が喜んでおられます。
「今日は、それほど、早く飛んでいません。中々、こうした高いところが苦手な方もいらっしゃるので、別途また、空の遊覧にご招待いたしますよ」
「まぁ、ほんと、嬉しいわ。うふふふ。良かったね。クレリア、こんな素敵な旦那様なんて、うらやましいわ、私も後、50歳若ければ、、娶ってもらうのに」
と、突然の爆弾発言。
「お、大叔母様、な、なんていうことを」と焦っているクレリアでした。
こうして、無事にコリント領に到着しました。コリント領の大広場には、沢山の方で手を振っていたり、旗を掲げて、アマド陛下万歳!とか、声援が飛んでいます。ほぼ、全領民が出迎えてくれているようです。
「なんという、都市なのだ、これでは王都の方がみすぼらしいではないか!本当にここがあの魔の大樹海の中なのか?城壁も、王都より凄い。アラン様、むしろ、ここをベルタの王都にしたいですぞ」
「陛下、ありがとうございます。最高の誉め言葉です」
「それより、早うヴェルナー・ライスター卿に会わねばな」
「あそこに、控えておられます」
グローリアから降りた場所の最前列に跪いて待っていました。
アマド陛下は、真っ先に降りて、ヴェルナーさんに向かって、抱き寄せるように
「すまなかった。余が不甲斐ないまでに、そなたに、そなたに本当に苦労をかけた」
と涙ぐみながらヴェルナーさんに謝っています。
「へ、陛下、、もったいなきお言葉、、この老兵にお声をかけて頂き、誠に感謝に堪えません」
と大粒の涙を流しながら答えていました。
「陛下、ここではなんですから、屋敷に向かいますね。また、後で、ご会談下さい。出来れば、ここの領民達にお声をかけて頂ければ幸いです」
「おぉ、そうであった」
「皆の者、出迎えありがとう!、余が、アマド・ベルティーじゃ。そして、【使徒】アラン様の配下じゃ!暫く世話になる。宜しく!」
って、今、とんでもない事を平然といってませんか?、、王様ですよ。それが、自分の配下って、、そ、そうか【使徒】様のほうがこの世界では位が上なのか、、まぁ、今後のこともあるからね。
こうして、電撃訪問が始まります。
大叔母って、アマドさんのおばあさんでしたね。実際はどう呼ばれるかわからないので、、大母上にしました。