続航宙軍   作:ytaki33

31 / 87
聖魔法の調査

続航宙軍 2章 聖魔法の調査  005

 

 

『アテーナ、質問があるんだけどいいかな』

 

『はい、アラン様。何でしょうか?私でお教え出来ることなら全てお答えいたします』

 

『聖魔法について、イーリスとナノムで調査したんだけど、その構成に何点か不明点があるので教えて欲しいんだ』

 

『そうですか。どのような内容でしょう』

 

『はい、イーリスより、アテーナへの以下の内容が不明点です』

とイーリスが通信に参加した。

 

『1点目です。聖魔法は、【神機】に搭乗時とそうでないときには魔素の供給がことなるのでしょうか?』

 

『はい、搭乗時は、魔法の初期起動時のみ本人の魔素ですが、その後の連続動作時は【神機】を経由し、この星の「竜脈」から供給致します。それ以外は本人の魔素からのみです。勿論、外部より魔石からの供給は可能です』

 

『次の2点目です。ホーリーアロー:作用直径約3cmの1mほどの長さの光の集合体の中に、元素分解機能を確認しました。その矢の当てられた部分のみ、全てが元素分解されていて、どんな物質も分解可能という認識で合っていますでしょうか。但し、有効射程距離は観測出来ませんでした。この距離の制御はどのようになっているのでしょうか?』

 

『お答えします。はい、概ねその理解で正しいです。但し、有効射程距離は、その物資の構成を分析し、その反射された情報から、収束位置を割り出し必要以上に分解しないように制御しています。但し、対象物が何十もの層で構成されている場合は、連続行使するように魔素量を増加し対応しています。聖魔法の魔素は起動時は本人の魔素を使用しますが、行使中は、この惑星アレスの竜脈より補充し続けます』

 

『承知しました。回答ありがとうございます。では3点目です。

 ホーリーランス:作用直径約10cm 長さ3mのホーリーアローに似ていますが、表面には元素分解機能があるのですが、内部に若干の反物質を観測しました。

 また、さらにその内側にはエネルギ分解というか、そのものの持つ質量を拡散エネルギーに変換するために内部より外側に向かって膨大な爆発力を生み、その個体自体を完全に分解しているように観測したのですが、その分解範囲を同様に制御しているのでしょうか』

 

『この問題にて、一部秘匿事項があります。それ以外はお答えします。

 まず、内部に反物質が生成されているのを検出出来た技術は凄いですね。そう、一見、反物質と衝突させると大爆発が起こると思われていますが、例として、反水素イオンと水素分子イオンを衝突させると、反陽子水素原子と普通の水素原子が生成し、エネルギー分解時に生じる水素の核融合反応を抑制し、不要放射線の放出を抑制除去するために使用しています。

 但し、先ほどいった中の秘匿事項には、この魔法行使の際のセキュリティ情報が別次元に伝わる部分の方法は開示出来ません。言い換えれば、第三者調整者の許可がないと、この魔法は行使出来ないようにされています。もし、この技術が悪用されれば、全ての惑星間の均衡が崩れてしまいます』

 

『そうですね。完全防御不能の攻撃ですからね。異空間でも行使できますからね』

 

『はい、但し、完全という部分は違っています。実は、これを防御出来る魔法が用意されています。但しこれも、調整者様の許可がないと行使出来ません』

 

『そうなんですか。それは、現在使用不可になっている。魔法と関係しているのでしょうか?』

 

『はい、その通りです。その領域に存在する調整者様の許可が必要になるとだけお答えします。その魔法の規模などはお答えできません』

 

『承知いたしました』

 

 こうして、AI通しの通信が完了したが、はっきり言おう。俺にはまだ内容を理解しきれていない。ただ、ルミナス様の許可がないと、使えないってところだけは分かったよ。あははは。

 

『俺から、少し良いかな?』

 

『はい、アラン様。なんでしょうか?』

 

『前にも、ルミナス様にも後で、古代文明について教えてくれるってあったけど、膨大な量のためすぐには教えてもらていない。ただ、この古代文明って、そもそも、何故、今にその技術が継承されなかったの?』

 

『はい、お答えします。結論的には、内部で争いが起き自滅しました。と今はお答えします』

 

『ふ~ん。何か意味ありげだね。色々あったけど、結局は自滅したんだ』

 

『はい、そうですね。文明に伴いそれを正しく行使出来る精神が伴わなかったとでいいましょうか。まぁお互いの欲に溺れた結果です』

 

『そ、そうなんだ。少し、ある意味その怖さを知ったよ。力で無理やり従わせたら、その反動が必ずあるって事だよね』

 

『はい、その通りです。流石、ルミナス様がお選びになられたかたですね。往々にして人は過分な力を得るとその欲望により自滅します』

 

『そうだね。地球の老子という人の格言に「人に勝つ者は力あり。自らに勝つ者は強し」というのがあるよ。他人と争ってこれを打ち負かす者は力があると言えるが、本当の強者ではない。私欲私情を克服できる者、すなわち私心に打ち勝つことができる者こそ、真の強者であるってね』

 

『素晴らしい、格言ですね。地球とは、帝国暦2253年に人類銀河帝国に編入された太陽系第三惑星ですね』

 

『そう、ただやみくもに力で押さえつけてはだめなんだよ。それに、自分自身がその欲望に打ち勝ち、他の為に生きればこそ、真の生を得るんだ。だから俺は、そう、イーリス・コンラート准将が本当の英雄だと心から尊敬し敬愛している。自分もそうでありたいとね』

 

『そうなんですね。了解しました。そのあたりの情報をイーリスより入手致します』

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。