続航宙軍   作:ytaki33

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エルナの気持ち

続航宙軍 2章  エルナの気持ち 019

 

 

 まずは、アランとルミナス様との会話です。

 

『ルミナス様、アランです。ご相談ごとがありますが』

と思念を集中し【女神と会話】のスキルを発動させました。

 

『エルナさんの事ですね』

 

『はい、もう全てお見通しですね。そうです』

 

『アランは、どうしたいの?』

 

『えっ?俺がですか。って何故、自分なんですか? そりぁ、エルナさんが幸せになってもらいたいに決まっているでしょう。初めてパーティー組んだメンバーだし、一緒に冒険者の活動もして、一緒に飯食べて、一緒に釣りもしたり、、』

 

『なら、なぜ、エルナさんの気持ちに気づかなかったんですか?』

 

『えっ?、それって、まさか、エルナさんも俺の事、、』

と言葉が詰まっています。そうです。最初は、どこに行くにも一緒でした。

 只、クレリアさんの事があるので、いつも一段下がった位置にいたことも、後から出会った辺境伯のメンバーと実力を見せる闘いにも自ら加わり、俺に挑むように争ったり、それでいて時折見せる寂しいそうな振舞が気にはなっていた。いつも自分を抑え込んでいるようなそんな仕草が。

 

 そうなんだ。今、気づいたよ。

 

『こんな自分でいいんですか?さらに嫁になってくれって言っても良いのかな』

 

『えぇ、そうね。そのまま言っても納得してもらえないでしょうね。それほど、女心は複雑なんですよ。クレリアさんの事も、私に誓って一生を捧げたんですから。その思いは誰よりも強い決意でした。だから、私もその時答えたのです』

 

『その誓いに背いたらどうなるんですか?』

 

『あら、私が罰でも与えるって思っているの!アラン』

 

『いえ、滅相もないですよ!誤解です。誤解、って2回言いました』

 

『もう、こんな時にふざけないの!、めっ!、、ふふ、こうしたおしゃべりって素敵ね。憧れていたのよ』

 

『ルミナス様でも、そんな風に思っているんですね。すっごく親しみがあっていいですね』

 

『それで、話を戻すわね。エルナさんもクレリアさんへの思い以上に、あなたを想っているわ。あなたに対しても私に誓って忠誠を尽くすってね。でもあの子は勝気でしょう。そう簡単に自分の意思も曲げないでしょうね。

 でも、苦しんでいるのはカリナさんの時と一緒よ。どれだけ思い描いていたか。勿論、命令だっていって無理に従わせるのもありだけど、やっぱし、女性はロマンチックなそんな出逢いを夢に描いているのよ。白馬の王子様登場って』

 

『ま、まさか、俺が白馬にのって王子様の格好して、バラの花束もってプロポーズするんですか?、、いやぁ、絶対無理、無理です。はぁ~』

 

『もう、どういう発想しているの?地球のホロ映画見過ぎじゃないの?、そうじゃなくて雰囲気よ。そう、君がいないとだめなんだみたいな。相手に同情してもらうようにね』

 

『うわぁ~、最も苦手な分野です。士官学校時代も、同僚の女子からは、いい人ねって言われて、恋人みたいな子も出来ず、そういう付き合いってしたことないんですよ。正直、クレリア達からあんなふうに思われていたなんて、気づけなかったし』

 

『まぁ、その素なところが良いのかもね。スケコマシさん』

 

『な、なんですか?、そのスケコマシって?、、』

 

『わかったわ、少し、時間を頂戴。エルナさんと話してみるわ』

 

『はい、お願いします』

 

こうして、女神さんとの会話が終わりました。次は、エルナさんの場面です。

 

         ◇      ◇      ◇      

 

 最近、私って、なにかにつれ、イライラしているの。前はこんな事無かったのに、あの南の大地での神機探しの時も、何故か、少し寂しい気持ちだった。

 

 小さい時は、父親が騎士だったから、ひたすら剣術の稽古に明け暮れたわ。その後、騎士団に入団しても、周りは胡散臭い男性ばかりで、夜な夜な、花街にでかけているようなそんな輩ばっかり、そんな中、漸く、近衛騎士団に抜擢されて物凄く嬉しかった。

 

 そして、クレリア姫様直近の近衛騎士になれて、そんな時のクーデター。その後は、ようやく、ゴタニアで姫様とお会い出来たのに、変な男に姫様が、、そうその時は、絶対追い出して見せると思ってたら、そう、こんな男性にあったのは初めてだった。

 男のくせに、料理が上手、しかも、魔法って言ったら、笑っちゃうぐらい凄すぎて、魔石から魔素を取り出したり、ダルシム隊長以下15人の近衛騎士と私とを相手に、あっという間に叩きのめされて、その強さも尋常じゃなかったわ。でも後になって、まさか【使徒】様だったなんてね。

 

 それから、出会ったセリーナにシャロン。そう、セリーナとは、一触即発までやりあったわ。ふふ、でも、今では仲のいい、そう親友と呼べる間柄よ。でも、そのセリーナもシャロンも、、今は、

 

 アラン様と出会った頃は、近衛騎士の時のような肩ぐるしさもなく、とにかく毎日が楽しくて、そう、初めて釣りをした時も、大きな魚を釣り上げて一番になって、アランに褒められた時もすごくドキドキしていた自分がいたの。

 名前で呼ばれた時も、また、”アラン”って声かけした時も、、こんなに胸がキュッとなったことが無かった。

 もし、出来るならあの頃に戻りたいって、、そう、クレリア様も同じ事をガンツに着いた時に言っていたわ。

 3人だけの冒険者で、タラスさんの荷物を盗賊のアジトにとりにいったり、一緒に魔法の練習や、そう、私がクレリア様から一撃を受けて頬が腫れたとき、アラン様がそっと手を頬に添えて、「ヒール」を掛けてもらって、あの時ほど、ドキドキしたことは無かった。

 なんなんだろう。こんな気持ちになるなんて、、そう思っていたら、何故か、頬に冷たい雫が流れていた。慌てて、その雫を拭いていたら、突然、周りが真っ白な空間に変わった。

 

『我が、愛しき迷える乙女よ。あなたに神託を授けます。これより魔の大樹海の奥に小さな祠があります。そこには、封印した箱が置いてあります。それをアランと二人で持ち帰りなさい。そして、二人の心が合わさらないとその箱は開けられません。その中にはこれからの重要な神託が書かれた碑文があります。良いですか?これは、2人でしか成せない事柄です』

そう、言われた後、周りの景色が元に戻りました。

 

 えっ、神託を承った、、それもルミナス様が直に私に、、でも、なぜ、アラン様と、、分からない。このことをとりあえず、クレリア様に相談してみよう。と、そのまま、クレリア様の執務室に向かった。

 

 

 

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