続航宙軍 2章 結びの祠 020
クレリア王妃の執務室です。
「クレリア様、先ほどルミナス様から『神託』を受けました」
「えっ、わかったわ。きっと重要な内容なのね。他のみんな悪いけど、エルナと二人になりたいので、暫く退席して頂戴」
「「「「はい、分かりました王妃様」」」」
と、二人を除いて他の執務官の方々が退出していきました。
そして、その神託の内容を話し終えたとき、クレリアさんが
「魔の大樹海の祠ってどこにあるのかしら」
「はい、そのことは、敢えて場所までは教わりませんでした。ただ、アラン様と二人で探して行けと、それもその碑文の箱もアラン様と心を合わせないと開かないって、、自分ではどうしたらいいか分かりません」
「そうね、悩んでも仕方ないわ。まずはアランにも知らせないとというか、アランも神託を受けているかも。まずはアランに聞きましょう」
そういって、二人でアランの執務室に向かいました。
「アラン陛下、今、いいかしら、重要な話があります」
とクレリアがドア越しに聞いています。
「ああ、待ってたよ。エルナも一緒かい?」
「ええ、そうよ」
そういって、ドアをあけ二人で執務室に入っていった。もう、執務室にはアランだけだった。
「神託の件だろう?、まぁ、席に座って話そう」
「ええ、わかったわ」
「さっき、ドローン数機で祠の場所を探してもらったけど、上空からでは見つからなかった。赤外線とX線カメラでは、分からないけど、小さな洞窟があったから、もしかしてその中に祠があるかも知れないな。おおよその場所は分かったけど、地上から歩いて行かないと入れないな」
「そう、でも、なんで二人でって言うのかしら」
「多分、何か大事な内容で、この2人じゃないといけない理由があるのかもしれないよね」
「う~ん。そうね。イーリス様にも聞いてみる?」
「そうだね。聞いてみようか」
『イーリス。今、少し、時間取れる?話したい事があるんだけど』
とARモード通信で語り掛けた。
『ええ、いいわよ。私もルミナス様からその話を聞かされたばっかよ。その場所は、周りが木々で覆われているから直接ドローンとかでは降りられないわ。グローリアでもだめね。
上空から、アランがエルナを抱きながら【フライ】で木々の間に降りるしかないわね。
その碑文の箱は処女の女性じゃないと触れられないんですって、だからクレリアやセリーナ、シャロンでもだめだからエルナさんしかいないわね。
それで、フライを使えるのはアランだけだから、あと、二人の絆が大事って言ったてわ。出来れば二人が出会った当時の装備にしなさいって』
『そ、そうなんだ。わ、わかったよ。じゃ、しょうがないね』
と口裏を合わせています。そう、当然、ルミナス様からエルナとの絆を試すためのものだと聞かされてますので、、
「えっ、ア、アラン様にだ、抱かれて、、降りるって」
とエルナさん顔真っ赤にしてますよ。まぁ、ね。
こうして、祠探索に向かいました。
二人は最初出会った時のアランが皮鎧とエルナが初めてゴタニアのザルクの防具屋で、アランに買って貰った合金の鎧を付けて、、なぜって、そう二人の出会いを思い出すために。(本編026.別れ 参照)
◇ ◇ ◇
今、祠の上空30mくらいの場所から、ドローンにホバリングしてもらい、アランがエルナさんの腰に手を当てて、しっかり抱き寄せた格好で、降りようとしています。もう、エルナさんは顔まっかに、少し息使いが荒くなっています。
「エルナ、大丈夫?、今から降りるからねしっかり掴まっていてね」
「は、はぃ、だ、大丈夫です、はぁ、はぁ」
「じゃ、降りるよ【フライ】」
そういって、ゆっくり、下に向かって木々の間に着地しました。もう、エルナさんの握っていた手が汗びっしょりになってますよ。
「こわく、無かった?、大丈夫?」
「は、はぃ」
と声が上擦ってます。もう完全にてんぱってますね。
「じゃ、祠を探しに行こうか。携帯ライトを照らすよ」
と手にライトを手にしながら、それも二人で手をしっかり繋ぎながら、洞窟の奥に進みました。
約10mほど進んだ場所にその祠が見つかりました。
「あったね。良かった。この祠がそうだね」
「そう、ですね。中に確かに箱がありますね。今、取って来ます」
と繋いでいた手を放し、急いで祠に向かいました。と、その時、ぐらっと地震が起きて祠の上の天井が一部崩れて落ちてきました。
「あ、あぶない!」
とアランが素早く加速魔法で移動し、エルナをかばい上から落下した岩がアランの頭に直撃しました。
◇ ◇ ◇
まるで、あの戦艦イーリスが最初に攻撃を受けたときのように、クリーンルームでプロセッサモジュール交換時に体験した衝撃に近かった。
そう、あの時は、イーリスが叫んでいたよな。
(…中尉! ……ラン…ト中尉! アラン・コリント中尉!)
「・・・アラン陛下・・・・アラン・・・・アラン・・・・・ア、アラン」
と泣き声交じりの声が聞こえました。
「いえ、起きてます!」って、また、意味不明の返事をしましたよ。
あっ、そうか、エルナをかばって岩が頭に直撃したんだっけな。漸く、意識が戻り始めています。
「よがっだ、、アラン様に何かあったら、、わだじ、、どうじていいが、、わぁ~」
と声を上げて泣いてしまいました。
「ご免、心配かけたね。エルナが無事でよかったよ」
「そんな、わたしなんか、わたしの為に」
「そんな事ないさ。俺にとってエルナは大事な人だよ。これからも、ずっとそばにいて欲しい」
「そ、そんなこといっても、クレリア様や他の方々がいるのに、、」
「そういえば、あの神託の箱はあるの?」
「はい、ここに、さっき開けようとしましたが、開きませんでしたよ」
「ああ、神託では、二人の気持ちが一つにならないと開かないって」
「あっ、そうでした。すっかり忘れていました。アラン陛下が気を失ったので、、慌ててました」
「じゃ、二人で手を添えて一緒に開けてみようか」
「はい」
そうして、二人で同時に箱を掴み、蓋を開けました。その中には金色に光る巻物が入ってました。そして、その巻物を広げてた時、
『愛しき、エルナよ。ルミナス名にて神託を授ける』
と声が聞こえ、その巻物に、金色に輝く文字にはこう記載されていた。
【汝、エルナは使徒アランの妻となり、来るべき大いなる災いに備え、多くの子を産みなさい】とそのあとに、小さな文字で、(エルナの苦しみをずっと感じていましたよ。幸せになりなさい ルミナスより)
『うぅ~ル、ルミナスざま、、、あ゛りがとう、、ございまず、、うぅ~わぁ~ぁ』
とその場で大声を上げて泣き崩れてしましました。今までずっと寂しい思いを耐えてきたんです。
「エルナ、寂しい思いをさせてごめんね。もう一度、ちゃんと言うね。俺の妻になって欲しい。これからもずっと支えて欲しい」
と言って泣きくずれたエルナを抱き起し、優しく抱きしめました。
「はぃ、こんな私でいいなら、、うぅ~」
そのまま、ゆっくりとエルナの顔に近づいて、唇を重ねました。いまは、時間がゆっくり流れていきます。そう、今までの切ない気持ちを優しく包みこむように、暫く、そのままの時を過ごしました。エルナが漸く泣き止んで、、涙いっぱいに貯めた目で「ア、アラン、愛しています」
といって思いっきり抱き着いてきました。
「ああ、俺もだよ。これからも、ずっと、一緒だよ」
そういって、二人で指と指を絡めた恋人繋ぎで、洞窟を出ていきました。もう、出たときには空が真っ赤な夕焼け空で、まるで、二人を祝福しているかのように、、
その後、二人が無事に拠点に戻り、事の成り行きを《かみさんズ》に報告しました。
クレリアは、同じくらい大泣きして、エルナと抱き合い、セリーナ、シャロン、カリナさん達からも盛大歓迎をうけましたよ。
こうして、エルナがアランさんの5人目の妻になりました。
それから1か月後、無事挙式を上げて、その時、父親のノリアン卿が、大騒ぎして、、大変でしたけど、、チョー酒癖が悪かったです。「儂の酒が飲めないのかぁ~」と何度も、絡んできてナノムのおかげで悪酔いせずに済みました。
(ナノム、ありがとう)[どういたしまして、スケコマチ]と言い返したとか、、、
その1か月後にクレリア、セリーナ、シャロンとそのさらに1か月後にエルナが懐妊し、
約一年後(10か月後)
以下の生まれた子供の名前です。
カリナ 長男 マグニ 雷神の子の意
クレリア 次男 オーディン アース神族の長の意
セリーナ 三男 ウル 狩猟、弓術、スキー、決闘の神
シャロン 長女 ビクトリア ローマ神話 勝利の女神
エルナ 次女 ピュラー ギリシャ神話 「赤い髪の女」の意味
これで、第2章が完結します。
むしろ、”うちの《かみさんズ》”がこれから、色々活躍しますよ。アランが振り回されますけど、 えっ、まだ、増えるかって?、それは、次の章でのお楽しみということで、、(笑)
原作のキーワードには、しっかり「ハーレム」ってありますが、原作ではそれらしい事なかったですからね。でも、次は、かなり時間がかかりそうです。最後のシーンは用意してますけど、それまでの色々な出来事を、設定も含め難航しています。ほんま、こういうのって大変だとつくづく感じました。次回、またお会いしましょう!
言い回しがおかしいところを修正しました。