続航宙軍   作:ytaki33

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エラちゃんの聖魔法訓練

続航宙軍 3章 エラちゃんの聖魔法訓練  019

 

 少し、前にさかのぼります。

 【女神の雫】を授与されてから、半年が過ぎようとしています。エラちゃんには、セリーナとシャロンから、基本的な戦闘訓練と魔法の基礎を、クレリアからは、一般的な教養と礼儀作法、カリナさんからは読み書きや、算術などの基礎を教わっています。

 

 そして、今日が、最初のアラン様との訓練の日になりました。【使徒の従者】のための【聖魔法】の訓練です。

 

 アランとしては、複雑な思いです。そう、こんな幼気な少女を戦火に巻き込みたくはないんです。でも、自分の身を守るためには、力が必要です。もしもの時、自分がいない状況でバグスと対峙したら、あっという間に全てを奪われてしまうんです。そう、思うと教えていて損はないということで、こうして訓練をしているんです。

 兎に角、エラちゃんの、成長スピードが半端なく凄いんです。

 

「今日から、聖魔法の訓練を実施します」

とアランがエラちゃんに声掛けしています。

 

「はい。宜しくお願いいたします。アラン様」

とエラちゃんが返事しました。

 

 周りには、《かみさんズ》が総出で見守っています。、、なんだろう、凄いプレッシャーがかかってます。この場所は、特別訓練室の中で、魔法防御が周りに施されています。但し、聖魔法の場合、普通の障壁では耐えられないので、手前には、特殊合金の壁を何十にも重ねた専用の壁も用意しています。

 

 「エラちゃん。アラン様じゃなく、あにきでもいいよ」

って緊張しているエラちゃんに、声をかけてリラックスさせようとしています。

 

 「はい、気を使って貰ってありがとうございます。出来れば、そのうち2文字を変えられたらうれしいです」

 

 「えっ?、2文字を変える?」

ってアランの周りにはてなマークがいっぱい浮かんでます。(コミックならこんな感じ?)って

 

「どこをかえるのかな」

 

「はい、あにきの”あ”のあとを”なた”にしたいなぁ~」って、上目つかいで、言ってきてますよ。

 

「えっ、”あ”のあと、、、。いやいや、ま、まだ、早いよね、、、」

って超焦っているアランでした。

 

すかさず、外野のシャロンが突っ込んできました。

「もう、何焦っているのかな?、、エラちゃんにもう手玉にとられてるよ」

 

誰だ、エラちゃんにこんな事吹き込んだ奴は、、

[まぁ、想像つきますけど]とナノムが答えてます。

 

「ん?、、こほっ、冗談は、さておき、リラックス出来たようだから、魔法の訓練を始めよう」

って話題をそらせてます。

 

「ふふふ。もう、話題を変えようとしてますね」

ってエラちゃんから、何故か、余裕の態度?

 

『アテーナ、エラちゃんの魔素量ってどのくらいなの』

 

『はい、彼女の同じ年齢の子と比較したら、桁外れの魔素量です。女神の加護のおかげで

常人の大人の数倍は有ります。但し、一度に使用出来る魔素量に限界があり、まだ体がその魔素量の使用に耐えられません。ファイヤーアローが日に10本程度ですから、聖魔法のホーリアローが打てて1本です』

 

『了解。ということは、一回きりだね』

 

『そうですね。それが良いと思います』

 

「エラちゃん。今のアテーナとの会話は聞けたよね」

 

「はい。聞こえました」

 

「じゃ、ホーリーアローは1本で一回きりだ」

 

「はい、わかりました」

 

「今まで、セリーナやシャロンから、ファイヤーアローのナノムで照準器を指示して使かう事が出来るって聞いたけど、それで合ってる」

 

「はい、ナノカちゃんに準備してもらって、的をハート型にして、そのハートを射抜く練習をしてました」

 

「えっ、的がハート型って、、あははは」

(誰だ、こんな事教えたのは)とセリーナの方に顔を向けると、すかさず、目を逸らせてますけど、目が泳いでいますよ。、、、しょうもないこと教えて、、

 

「じゃぁ、今回用意した専用のあの金属の板の中心に、ホーリーアローの一本だけを思って

ナノムに[READY ホーリーアローX1]を準備させてみてくれるかな」

 

「わかった。やってみる。ナノカちゃんお願い」

と目をつぶって準備しているようだ、魔素センサーで観察すると、エラちゃんの胸のあたりに魔素が集中しているのが分かる。約30秒で準備できたようだ。

 

「準備出来たら、発動してみよう」

 

「はい、ホーリーアロー発射!」

と唱えると、専用の特殊金属の中央部分に光の矢が突き刺さり、次々と板に穴をあけている。10枚目でその光が霧散した。

 

「「「「「凄い!」」」」」とかみさんズが声を上げていた。

 

その後、エラちゃんの体が、少し揺れたので素早く抱きしめた。

 

「エラちゃん。凄いよ。一回で成功したね。それまでの魔法の練習が実ったね」

 

「よかった。成功して。アラン様に、誉めてもらいたくて、、がんばったの」

 

「そうか、よく、頑張ったね。今日は、俺が、エラちゃんの好きな食べ物を作ってあげるよ。

何か食べたいものあるかい」

 

「ほんと~、、エラ、嬉しい、、アラン様が作るのならなんでもいいけど、、プリンが食べたい、あとピザと、オムライスと、、、」

と言いながら、ゆっくりアランの方に倒れながら、寝てしまった。

 そう、一気に大量の魔素を放出したのと、それまでの緊張が一気に溶けたので、、安心してアランにもたれかかって寝てしまった。

 わずか、6歳の子が、大人でも大変なことを成し遂げたんです。わずか、半年で、、こうしてエラちゃんが、次代の戦士の中心となっていくのでした。

 

 

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