幻想郷の厄災   作:みかん汁だったライター

1 / 12
プロローグ

 

 その日、幻想郷は壊れた(・・・)

 

 たった一人の妖怪によって…。

 

 いや、一匹と言った方が正しいのか。

 

 それはとても妖怪らしい妖怪だった。

 

 肉を喰らい、妖精を遊び半分で殺し、どんどん力を付けていった。

 

 花の妖怪や後戸の国の神、冥界の管理者、妖怪の山を統べるもの、天人等もソレを倒すために動いた。

 

 だが、全て返り討ちに遭った(・・・・・・・・・)

 

 幻想郷の管理者だけが動かなかった。

 

 「殺せない」(・・・・)と言って動かなかった。

 

 最終的に管理者の式鬼が痺れを切らし冥界の管理者と共に妖怪の山の麓に封印した。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 「チルノちゃーん!?何処にいるの~!?」

 

 その日は妖怪の山に遊びに来ていた

 

 チルノちゃんがかくれんぼをしようと妖怪の山の麓付近で私はチルノちゃんを探していた。

 

 

 他の皆は見つかったのにチルノちゃんだけ見つからないから皆で探していたのだ。

 

 「ん?」

 

 変な感じがしてふとその方向に目を向けると、一つの祠があった。

 

 私達妖精は気になったものは見てみないと気が済まない。

 

 だから見てみようとして…

 

 

 「あ!大ちゃん見っけ!」

 

 見られなかった。

 

 チルノちゃんが出てきたのだ。

 

 「もう!チルノちゃん!」

 

 「ん!?何で怒ってるの!?」

 

 「チルノちゃんを探してたんだよ!」

 

 「おぉ!そうなんだ!じゃああたいの勝ちね!…大ちゃん?」

 

 

 チルノちゃんが私が見ていたほこらに目を向けた。

 

 「あれ、何だろう…?」

 

 

 「私も気になってたんだけどやっぱり触らない方が良いかな?」

 

 「…ううん!あたい触る!」

 

 そういってチルノちゃんはどんどん祠に近付いていく。

 

 祠の扉を開ける。

 

 いや、開けてしまった。

 

 

 

 瞬間、周りから黒い靄が現れ祠に集まる。

 

 

 そして、黒いのに眩しい何かが祠から出てきた。

 

 その眩しさが無くなって、そのナニカを見る。

 

 それは一人の少女だった。

 

 流れるような黒髪、ぱっちりとした瞳、小麦色の肌。

 

 誰がどう見ても美少女だった。

 

 彼女は目を開けるとこちらを見た。

 

 「…」

 

 そして一瞬悲しそうな目をする。

 

 刹那、彼女は消えていた。

 

 「…っはぁ…げほげほっ…はぁ…はぁ…」

 「えっほえほ…ぇぇっほ…おぇぇ…」

  

 チルノちゃんも私も無意識に息を止めていたようだった。

 

 周囲に振り撒かれる威圧感。

 

 憎悪の塊のような気質。

 

 とても恐ろしく、とても儚い。

 

 とても可愛らしく、そして強い。

 

 恨み恨まれた者の目。

 

 あの風見幽香でさえここまで威圧を振り撒かない。

 

 あの冥界の管理者よりも残酷。

 

 あんなものを解き放ってしまった私達は、一体どうなってしまうのか。

 

 その恐ろしさで嘔吐しては咳をしてまた嘔吐する事を繰り返していた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。