地底の復興の途中に八雲紫がやって来た。
何と話したいことがあるから明日、紅魔館に来てほしいらしい。
何かを企んでいるのではないかとも思ったが、嘘と言う感じがしなかった。
一体何を考えているのか。
それは明日になれば分かるのだろう。
勇義sideout
川城にとりside
八雲紫に話を持ちかけられたことは驚いた。
何しろ狐の式鬼の方が一切干渉してくるなと言う風に札を妖怪の山の麓に張り巡らせたから、八雲紫が部分的に話してくれた。
一つ、彼女は八雲の式鬼であった。
二つ、彼女に関する記憶を私達幻想郷の住人から奪った。
三つ、明日紅魔館に来て欲しい、そこで全て話す。
この事を私は理解し了承した。
全ては射命丸や椛のためだ。
椛は一緒に行くと言ってくれた。
これで文さんと奴の話を思い出せるかもしれないと、歓喜していた。
私達は、明後日清々しい朝を向かえることができるだろうか。
それは誰にも分からない。
にとりsideout
蓬来山輝夜side
うどんげが精神を直して四日程度たった頃だった。
うどんげが何故あのとき狂ってしまったかを話し始めた。
「あの時、波長を見たとき…彼女の中に二つの波があったんです」
波長は普通、一つの魂にひとつある。
それが二つあるとはどう言うことかと言えば…
「彼女には二つ人格が有るんです」
「それでもうどんげが狂ったのかは分からないわ」
「まだ続きがあります。それで、私は波長の波を読み取って言葉に変換してみたんです」
玉兎には波長を感じとり、トランシーバーのように変換し理解することができる。
「その変換した言葉は『嫌だ』『何が』『傷付けたくない』『やめないぞ、お前の好きだったモノ全て壊してやる』『嫌だ、うどんげや妹紅、輝夜さんを傷付けたくない』『てゐなんて頸動脈を切り裂いたからもうすぐ死ぬかもな』『もうやめて…やめてよ…』『私も命令されてるからな』『ボクの体を返してくれよ…!』 って。」
「その後、彼女の破壊衝動のある波長がおかしくなってその波長を読み取ったら気が狂ってたんです」
「そう…」
「…御話し中申し訳ないのだけれど、幻想郷の厄災…いえ、私の式鬼の事で伝えたいことがあるのだけど、良いかしら?」
八雲紫が隙間を開きヌルリとやって来た。
「…お話しください」
私達を襲った幻想郷の厄災を
「私の式鬼の莉乃と言う名前の少女がいます。彼女に関する記憶を貴女方から奪っていたことを申し上げます。」
「それで」
「貴女方の記憶をお返ししたく、そして彼女の事を救済して頂きたく存じます」
「…分かったわ」
「おい、輝夜!」
妹紅が胸倉を掴んでくる。
「あいつは私達を殺そうとしたんだぞ!」
「だからよ」
妹紅は何故分からないのかしら。
「彼女の中には二つ人格がある。主人格がもう一つの人格に乗っ取られている。だから…」
「死の救済を与えるのでしょう?八雲紫」
「…えぇ、そうよ」
「…わかった。だが、輝夜だけには行かせない。私も行く」
「当然でしょ」
全ては明日の紅魔館だ。
この異変が解決するのかどうかは、彼女達の心の強さで決まる。
友を討てるかどうか、それで決まる。