その日は友人と飲みに行くはずだった。
水橋パルスィ、黒谷ヤマメ、キスメ。
四人でいつもの居酒屋に行くはずだった。
だが、その日はその四人のうち誰も来なかった。
「…っかしいな、だれも来ないなんて」
いつもは私のおごりなので誰か一人は来てくれた。
だが、今日は誰も来ない。
一人寂しく酒を飲むのか…
そう思いながら今日は一人で飲んだ。
次の日、三人の死体が発見された。
発見者は私の飲み友の鬼。
酔って地上の出入り口まで行ってしまって、戻ろうとしたところで、黒谷ヤマメの死体があり、走って戻ろうとして、キスメの死体が落ちてきた、そして恐ろしくて橋姫にそのことを伝えようとしたところ、橋姫が橋の真ん中で頭から血を流しながら倒れていたという。
結局犯人が分からず、その飲み友が犯人として拘束された。
だが、彼がやったとは思えない。
その飲み友は、鬼にしては珍しい内気な性格で、酒を飲んでも内気だった。
そんな彼がヤマメとキスメ、パルスィを殺した?
そんなことはあり得ない。
そんなことを考え、地霊殿に向かう。
地霊殿に入るとさとりは永遠亭の兎を心療していた。
「彼女は凄惨な光景を見たらしく、妖怪の賢者に依頼されたのです。」
「何をだい?」
「彼女が見た景色を妖怪の賢者に教える事、そして彼女の精神をもとの形に直すことです。」
私は彼女に何があったのかを知りたくなった。
「勇儀、アナタも見ていきますか?」
さすがはさとりだ、心の中を読んで見せてくれるようだ。
そして暗転
月の賢者の心臓を貫く手刀、心臓を引っ掻き、あまがみする恍惚ともとれる表情。
何れもトラウマ級だった。
私でさえも吐きそうだった。
もう、駄目だと思った。
彼女が助かったのは奇跡だったのか。それとも、何か意図したものがあったのか。
分からないが、何か裏があるとしか思えなかった。
「っぇ…おぇっ…」
暗転が終わり、さとりの方を見るとさとりが嘔吐していた。
「さとり様!大丈夫ですか!?」
火焔猫燐もといお燐が背中を擦っていた。
「えぇ、大丈夫。ついでに勇儀に話しておきたいことが増えました。」
さとりは何か話したかったらしい。
その話は予想もしないことだった。
「パルスィさんたちを殺した疑いがかけられている彼、容疑を否認していますが、こうも言ってました。」
そこで一旦言葉を切ると告げた。
「獣のような臭い、そして遠吠えが聞こえた。地底では狼の妖怪はいないしはっきりと聞こえなかったから気のせいかもしれない。と、言っていました。」
「そして、先程体験した勇儀さん、貴女なら分かるはずです。」
「「彼の証言とと同じように
「案外来ているのかもしれませんね…彼女が。」