幻想郷の厄災   作:みかん汁だったライター

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第三被害:妖怪の山 後編

 

 私が彼女と…莉乃と話している時だった。

 

 「もう良い白狼天狗…私が相手をする」

 

 天魔様が唾を吐き、私の前に立つ。

 

 「お主はいい。私がこやつを殺す」

 

 「ですが天魔様…!」

 

 「黙れ!」

 

 天魔様が怒鳴る。

 

 「お主は用済みだ。どうせここに残るのなら私の盾になれ…嫌とは言わせぬぞ?」

 

 「…わかり…ました…」

 

 どのみちここで殺される。ならば天魔様の役に立った方が良いだろう。

 

 

 『…』

 

 そして天魔様が動いた。

 

 「っえ!?」

 

 私を片手で持ち上げ、まるで本当に盾のように…。

 

 

 『…』

 

 莉乃は私に攻撃が当たらないようにしているのか、ただ攻撃を避けるだけだった。

 

 「ふん!やはり椛を盾にすれば攻撃せぬか…!それが命取りだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『…出来た』

 

 

 

 「…なんだと?…っな!」

 

 

 彼女はただ逃げ回っていたわけではなかった。

 

 

 『爆』

 

 

 

 

 

 「っがはっ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天魔様が血を吐き吹き飛ばされる。

 

 

 天狗は風を操り速く飛ぶ。

 

 だが、操れる風は自然に吹いた風と自分の術で発生させた風。

 

 

 莉乃は知っていたのだ。

 

 

 天狗は敵の術の風も操れるが爆風は操れないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…天…魔…様…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 天魔様も、文さんも肉塊となってしまった。

 

 

 

 『…』

 

 

 

 

 次は…私…か…

 

 

 

 

 

 

 『…貴女は殺さないよ…』

 

 

 「…ぇ?」

 

 

 『この人たちが生きていたことを、この人達の最後を見ていたのは貴女だけ。片腕の無い河童(・・・・・・・)と一緒に伝えていって…』

 

 

 「…片腕の…無い?」

 

 まさか……!まさか…!

 

 

 

 

 彼女は指を指す

 

 

 

 私の後方へ

 

 

 

 

 

 「も…みじ…」

 

 「にとり!」

 

 

 『彼女も…死なせたくなかった。だけど…ボクは私を(・・・・・)止められなかった。だから…』

 

 

 『彼女の分まで生きて。そして、ボクを殺して欲しい。』

 

 

 

 

 そして、彼女は去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私とにとりは八雲紫によって保護された。

 

 

 

 迷い家に泊めさせて貰い、後日コトの経緯を話すことになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「文さんは彼女を知っていたようです。彼女を好きだったと言っていました。」

 

 「文が厄災のコトを知っているはずがないだろう」

 

 

 

 「彼女は文さんと天魔様を殺しました。ですが、彼女自身はやりたくなかったことだと言っていました。」

 

 

 

 「…そんな馬鹿なことがあるか!ヤツの言葉を信じられるか!」

 

 

 藍さんは何かを隠している。

 

 

 そう思ったのは私だけではなく、にとりもそう思っただろう。

 

 

 

 

 「彼女は『ボクは私を止められなかった』『ボクを殺して欲しい』と言って去っていきました。紫さんはどう思いますか?」

 

 

 

 紫さんが辛そうな顔をしていたのでそう聞いてみた。

 

 「…藍、やはりあの子は…」

 

 

 「紫様、騙されてはいけません。ただの世迷言を聞き入れないで下さい。白狼天狗も我が主を惑わすような事を言うな」

 

 

 「全部本当の事です!」

 

 「黙れ!」

 

 

 

 

 

 

 

 「…あのさ」

 

 そこでずっと黙っていたにとりが口を開いた。

 

 

 

 「推測なんだけど…文は記憶が戻ったんじゃないか?」

 

 

 

 「ッ!?」

 

 「何を馬鹿なことを!まず、それは大前提として誰かに記憶を封印されていなければ…!」

 

 

 「だから、幻想郷の住民全員封印されてるんじゃないかな?…いや、全員じゃないね」

 

 

 

 「八雲藍と八雲紫、そして橙以外(・・・・・・・・・・・・・・)の幻想郷の住人だ」

 

 

 

 「…」

 

 「…そんな馬鹿なことがあるわけが…」

 

 「まぁ、推測でしかないからね。それに」

 

 「幻想郷の厄災からも元、八雲の式(・ ・・・・)だって証言がとれてるしね」

 

 

 

 

 

 「…今日はもういい。帰れ」

 

 「まだ終わってないよ」

 

 「いいから帰れ」

 

 「いいや、まだ聞きたいことが…」

 

 「帰れ、私を怒らせる前に帰るんだ」

 

 

 

 

 「…」

 

 「…」

 

 

 

 にとりが溜め息を着いて「帰ろうか、椛」と、言ってきた。

 

 

 

 「…でもっ!」

 

 「今日は一度帰ろう。」

 

 「…はい」

 

 

 

 

 そして、迷い家から出て私の家に帰った。

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