ダンジョンで料理人が有名なのは間違っていますか? 作:混沌の魔法使い
フリュネの劇的ビフォーアフター
縛られていた蛙の化物みたいな女にとりあえずマーボーを20回くらい流し込んで性格をある程度変えてから俺はダイダロス通りの家に帰ってきた。
「エレボス。なんかこいつ縛り上げられて放置されてたんだけどよ。こいつ知ってるか?」
「捨てて来い」
即答で捨てて来いというエレボスにやっぱりこいつは禄でもない女だったかと苦笑する。
「とりあえず俺はこいつを知らないから、どんな奴か教えてくれよ」
「まぁいいが……本当にそいつは禄でもないぞ?」
本当に禄でもないと前置きしてから、エレボスはこの蛙の化け物――フリュネ・ジャミールについて教えてくれた。
イシュタルファミリアの団長でレベル5の1級冒険者だが、素性に問題があり過ぎる。
気に入った男に催淫剤を使い、めちゃくちゃにする。
超がつくナルシストで、気に入らない女もボコボコにする。
イシュタルが闇派閥から手を引いて、真っ当なファミリア運営を始めたので、それに反発している。
イシュタルも持て余しているが、一応団長ということで謹慎させていたらしい。
「なるほど、確かにこいつは禄でもない」
「だろ? さっさと性格を変えて捨てて来いよ」
デュオニソスのように性格を変えるというのも確かに良い手だが……。
「いや、性格を変えるのはもうやったんだ。麻婆豆腐を20回くらい流し込んで、アリーゼみたいな感じになった」
「それはそれでどうかと思うが、性格が変ったなら外捨てて来いよ」
明るい馬鹿……げふん、ポジティブな感じになったので性格を変えるという目的は達成した。だが今回はそれに加えて後もう1捻り加えて見たいと思っている。
「ちょっと試したい事がある」
「試したいこと? こいつでか?」
「ああ。人道的とは程遠いから避けていたんだが……1回試して見たいことがある」
ユグドラシルのアイテムで種族を変える物……この世界の人間に効果があるのか試してみたかった。
「正気か?」
「正気だ。それにこれは最終手段になるが……死に掛けている人間も人間ではなくなるが復活させれる」
「……それでもだ。本当にやるのか?」
「臨床実験みたいだけどな、モンスターや化物になるような物は使わない」
アンデットや、昆虫にするようなアイテムは使わないと言ってからアイテムボックスから種族変化のアイテムを取り出す。
「まずはこれ生まれ変わりの秘薬。だがどんな種族になるか分からないからこれは使わない」
「懸命だな。俺も流石にそこまでするのは見過ごせん」
「俺もするつもりはない、精々人様に迷惑を掛けないようには改造するがな」
エレボスと話をしながらお目当ての小瓶を取り出す。
「精霊の森の雫だ。これを使うとエルフになる」
「……マジで?」
「マジだ。とりあえず使ってみるとしよう」
雫の蓋を開けて気絶しているフリュネに振りかけてみるととすぐに変化は訪れた……のだが。
「カワサキ。これは不味い、絶対に良くない」
「俺もそう思う」
おかっぱ頭の半分が金髪のストレートになり、左耳だけがエルフ耳、そして下半身だけ肌が白くなった。
「化け物が化け物になった。まだないのか?」
「ある。もう一瓶掛けてみるか」
もう一瓶精霊の森の雫を振りかけると……今度は劇的な変化が起きた。
「……なんで背が伸びたのに他はそのままなんだ?」
「さぁ? だがやばいな。もうこの薬はないぞ?」
「どうするんだ!?」
「ははは。やっべえな」
「笑ってる場合か!?」
エレボスのいう通りで蛙のような体形から手足がすらっと伸びたが、顔はそのままなので本当に出来の悪い玩具みたいになってる。
「アマゾネスになるアイテムがあるが試してみるか?」
人間職の派生のアマゾネスにする腰帯を取り出してエレボスに見せる。
「大丈夫なのか?」
「まぁ大丈夫だろ? 多分、きっとメイビー」
元々アマゾネスらしいし、きっと大丈夫だろうとその腰布をフリュネに巻いたのだが……。
「■■■ッ!!!」
「おおい!? 大丈夫じゃないぞ!? ぐっぶ!?」
「ちょっと耐えてろ! すぐに何とかする!」
「■■■!」
「耐えろ!? 死ぬぞ!? げぶ!?」
テルスキュラのアマゾネス……長身で出る所は出ていて、引っ込んでいる所は引っ込んでいる絶世の美女に変化したのだが、多分スキルの「凶戦士」とかも発動してしまって暴れだし、フリュネにボコボコに殴られているエレボスを囮に背後に回りこんで種族変化の獣人の耳を無理矢理装着させた。
「ご主人様にご奉仕するニャン♪」
「「うわっ、キッツ……」」
美女は美女だが、30過ぎの女がするにはきついぶりっ子ポーズのフリュネに思わずエレボスと揃ってキッツと叫んで、次のアイテムを使ってみた。
「すべては神の御心のままにアーメン……」
天使になったら胡散臭さMAXで気持ち悪くなった。
「ヒャッハー! 搾り取ってやるぜェ!」
サキュバスにクラスチェンジしたフリュネはエレボスに襲い掛かった。
「早く! 早く変えろオオオ!!」
押し倒されて叫んでいるエレボスに頷きはしたが……後禄でもないアイテムしか残ってないわけで……。
「モノを出せよぉ!!」
「カワサキイイイイイイッ!!!」
ズボンを押さえているエレボスが大分やばそうだったので、生まれ変わりの秘薬を投げ付け……。
「紅茶とクッキーをどうぞ」
アマゾネスにクラスチェンジし、褐色肌に戻ったのが職業にメイドが生えてしまって……。
「あら、あらあら? ここはどこでしょう?」
「どうする?」
「どうするって……とりあえずイシュタルファミリアに返しておこう、夜も遅いしイシュタルファミリアまで送るぞ」
「それはそれはとても助かります」
アリーゼのお馬鹿可愛い感じが消えなんか物凄いお淑やかな雰囲気なメイドに変化してしまった。まぁイシュタルの望み通り問題児では無くなったから良いだろうと思い、フリュネを俺はイシュタルファミリアまで案内した。
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「おはようございます、イシュタル様。さぁさぁ、何時までも眠ってないで起きてください」
「……誰だ?」
「いやですね、フリュネ・ジャミールですよ」
「嘘だろ!?」
「はい、皆様。ご飯の準備が出来ていますから食堂に集まってくださいよー」
「あれがフリュネ……?」
「嘘でしょ……」
「いやいや……え? 夢?」
メイド技能が生えてきたフリュネの姿にイシュタル含め、イシュタルファミリアの面子は全員誰だお前はとなったのだが……。
「まあファミリアの悪名が広がるより良いか」
「……いや、普通に飯が美味いんだけど」
「一緒に編み物するの楽しいですね」
戦闘に関してからっきしになりはしたものの、面倒見が格段に良くなり、夜更かしや、深酒、寝坊などに口うるさくなった物の全体的に見ればいい変化かつ、アマゾネスが多く大雑把な性格の者が多かったので、メイドへとクラスチェンジしたフリュネはカワサキとエレボスの危惧とは裏腹にイシュタルファミリアのハウスキーパーとしてあっさりと受け入れられるのだった……。
オラリオにアインズ・ウール・ゴウンのメンバーがいるのは
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間違っている
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間違っていない