ようこそハイスコア狙いの教室へ 作:茶漬生活
4月08日(水)
“Quid detur tibi aut quid apponatur tibi, lingua dolosa?”
何がお前に与えられ、何がお前に加えられるのだろうか、欺きの舌よ?
Nova Vulgata, Psalmus 120:3
吐き気を催す邪悪な学校でハイスコアを目指す挑戦はーじまーるよー。
2周目となる今回はこちら「ようこそ実力主義の教室へ」世界(推定)を走っていきたいと思います。
では早速キャラクリ……と言いたいところですが、実は既にキャラクリは終わっております。え?ガバ?再走しろ?
うるせえ!こまけぇこたぁいいんだよ!!RTAじゃねぇんだから(ボソッ)
さて肝心のキャラはこちらになります。
氏名 : 鬼塚英輔(転生者)
誕生日 : 7月20日
学力 : B+
知性 : C
判断力 : C
身体能力: B+
協調性 : E
スキル : 空手、合気道、完全記憶、無極
まぁ全部これまでの生活を踏まえた自己評価なんですけどね……
実際高育にどう評価されているのかは知らぬ!
それよりなんか変なのがありますねぇ!そう、転生者!
なんぞそれって思いますよね?思いますよね?思うって言って!
いやー、実は死んだら転生しちゃったんですよね~。テンプレテンプレ。
死んだあとなんやかんやあってHello, New World!
2004年生まれってのが分かったので逆行転生チートの可能性とか考えて、まずは情報収集。前世とどこまで同じかどうかを探っていたら高円寺グループとか東京都高度育成高等学校とか非常に聞き覚えのあるワードが聞こえてきました。
どうみてもよう実の世界です。本当にありがとうございました。
英吉って名前でもっと前の時代だったら爆の字を探さないといけないところでしたね。
あとスキルの「完全記憶」は転生特典みたいなもので忘れることがないってよくあるやつ、もう一つの「無極擬き」の方は漫画「喧嘩商売/喧嘩稼業」の無極みたいにちょっと戦闘力ブーストしたり痛みをある程度無視できるっていう転生特典の副産物みたいなやつです。
まぁそんなしょうもないチートは置いておいて、聞くも涙、騙るも涙な15年半が過ぎ、そろそろ原作本編が始まります。騙るな語れ。
本日2020年4月8日水曜日。入学初日でちょうどバスに乗り込んだところです。2020年ってとこに疑問がありますが原作でも巻によって年が異なっていた*1ので、リアルな世界になったらこんなもんかなという気はします。
グーグル先生によると高円寺グループの御曹司が同学年らしいのと空手の大会で何度か見た名前が一昨年から消えているので、原作と同時点なのは間違いないと思います。違ってても許してお兄さん。
原作で綾小路くんが「間違いを覚えてしまいそうな」と表現していましたが確かに混雑がひどいですねぇ。朝の銀座線かな?
このまま待っていれば座席をめぐってOLと金髪君のイベントが発生するんでしょうが、今回はちょっと狙いがあって阻止させていただきます。どうするのかって?簡単です。
「東京都高度育成高等学校新入生、起立!席を譲れ。」
生徒も大人もみんな英輔くんに注目してますねぇ!モストマスキュラーとかやったらどうなるんだろう。いいゾ~これ。
「見てのとおり、このバスは混雑しており、我々が原因なのは明らか。そして専用バスを用意しなかった学校の不手際だ。本日付とはいえ学校に所属する以上、学校の失態は我々の失態であり我々が雪ぐ必要がある。未来を支えていく若者たらん自負があるなら迷惑をかけるな。繰り返す。起立!席を譲れ。」
皆、放心してますねぇ!おや……黒髪ロングの女の子と茶髪のセンター分け男の子が並んで席を立ちました。それを見て皆席を譲り始めたようです。最初の一人が重要ってはっきりわかんだね!
どうやら老婆もOLも生徒以外は全員席を確保できたようです。金髪が優先席に座ったままですが気にしないでいいでしょう。重要なのは生徒以外が座れることです。余った席に生徒が座ってるのは無問題です。
「同窓諸君。協力に感謝する。」
とりあえず平然とした顔を作って締めておきましょう。金髪君が目立ってからだと「あいつはいいのかよ」という風に思われてしまいますしね。
しかし、ほんとなんで専用バスを用意してないんでしょうね?
高育は大都会のど真ん中に立ってるくせに、理事長たちを除き教員や関連施設の職員寮まで用意された完全閉鎖施設です。
そんな隔離施設に行く人間なんて、納品業者か監査の役人、後は退学者を迎えに来た親ぐらいのものですから、このバスは本来敷地の周辺で生活をする人たちのためにある路線なわけです。大都会ど真ん中を通るバスですから元々混んでいるでしょう。*2
何分かおきにバスがあるとして多少バラけるにしても朝のラッシュ時に160人を追加投入……混むのは当然ですね。毎年やってるはずなのに内部の人間は誰も指摘しなかったんでしょうか?
どうやらバスが目的地に着いたようなので降りましょう。天然石を連結加工した造りの立派な門が見えますね。
さて突然ですが、ちょっとだけ私の出す問題を真剣に聞いて、答えを考えてみてください。
問い・この学校の全周はどの程度か。
2次元ユークリッド空間で一定面積を最も効率的に囲むことができるのは円です。
つまりS=πr2やl=2πrを知っていれば、あとは面積Sを代入するだけで最低でもどれだけの長さがあるか簡単に求められるわけですね。円形の敷地なんて都市計画が無茶苦茶ですし実際はもっと長いでしょうけども。
ちなみに、面積Sについても下限が原作でも明らかにされています。この学校の広さはなんと60万平米超――上野公園やネズミーランド、ネズミーシーを超える敷地面積を誇っているそうです……つくばあたりじゃダメだったんでしょうか?*3という疑問は置いておいてこの数字を元に計算します。
S=0.60㎢を代入してl=√(2.4π)≒2.8kmですね。
今の計算がわからなかった人は須藤・池・山内レベルなので中学の復習してどうぞ。
さて、もう何が言いたいかわかりましたね?
見た目完全に刑務所!!!
門があるということは塀があるということ。
いくら立派な門だろうと、2.7km以上続く塀で台無しです。
この門をくぐる者、一切の望みを捨てよってやつですね。
この学校の運営サイド馬鹿しかいないんでしょうか?――そういえば世襲としかとられないような人事で今の理事長が任命されてましたね。実態が世襲だとしても間に何人か挟むぐらいの可愛げみせてもいいでしょうに*4……理事長の座を一瞬でも譲るのが我慢できなかったとかでしょうか?
現理事長も根っこは娘と同じ説。あると思います。
しかし先代&当代の理事長親子にやりたい放題*5させてる鬼島政権はどんな弱み握られてるんでしょうね?握りてぇなぁ、俺もよぉ!やっぱ壺関係ですかね?
閑話休題。
黒髪ロングちゃんとセンター分け君が先に行ってしまいましたので、英輔君も続きましょう。無駄に広大な敷地を通り抜け、人の流れに沿って行くと案の定、クラス掲示ですね。クラス構成員の名前と所属は今後大事なので忘れずに写真を撮っておきましょう。
そして英輔君は……はい。Dクラスですね。
釈然としないものはありますがテスト以外学校にロクに通ってなかったので協調性はゴミ扱いのはずですし妥当なところでしょう。AとかBだったら逆に困っていたところです。
そして高育推薦貰えた時点で想像はしていましたが、やはり英輔君は原作の鬼塚ポジションのようですね。アイツ下の名前英輔だったんだ……
まぁ切り替えて1-Dの教室に移動しましょう。もちろん、道中さりげなく監視カメラの位置を確認しておきます――
流石に廊下側の壁がないなんてパターンではなかったようです。教室に入ると注目されてしまいました。バスの一件の影響でしょうね。計画通り!
ちなみにセンター分け君もしっかりいます。原作で彼の席は窓際近くの後ろの方……って窓際最後尾そのものじゃないですかぁ!
原作では大分遅れて席に着いた黒髪ロングちゃんはやはりまだ来ていないようです。門ではセンター分け君と一緒だったはずなのにおかしいですねえ。今頃ラベンダーの香りとかに包まれているんでしょうか。
机にネームプレートが置かれているようなので、歩き回って席を探します。入口か黒板に座席表を掲示すればよかったんじゃないっスかね?忌憚のない意見ってやつっス。
――――どうやら最前列の6席ではないようです。このまま窓際列を見ていきましょう。
しかし男子列・女子列に別れるんじゃなく順番が完全ランダムに見えますがこれが今の高校のデフォなんでしょうか?まさか噂の生年月日順……いえ10月20日生まれの彼が一番後ろなのでそれもないでしょう。
何度も折り返して気が付けば真ん中を通り過ぎ王、松下、篠原――おっ!原作ヒロインの一人平田君がいますね。中学時代の過去を隠して高校デビューしたDクラスのアイドルです。ホモは嘘つき。
さて――入口から二列目まで戻ってきちゃいました。石倉、園田、本堂、佐藤っと、ありました。鬼塚英輔。後ろが沖谷京介、左前が平田洋介。なるほど。
京介!洋介!英輔!ジェットスケリームアタックを仕掛けるぞ!
後ろのN沖谷はともかく、左後ろがSR松下、左がSR篠原、左前がSSR平田で前がSR佐藤、右前がSR須藤(覚醒あり)で右がSR池。
神引きじゃないですか!やったーー!
原作リーダーポジの平田と関係を持ちやすいのはもちろん、篠原グループ、三馬鹿のうち2名との席が近いってのもおいしいですねぇ!期待できますよクォレハ。
――おっと、ご近所さんはもう一つありましたね。さてさて最後のガチャ結果。右後ろの席のネームプレートは……高円寺六助?
URとか神引きじゃないですか!やだー!
どうやら4人目の三連星は高円寺君だったようです。
オワニモの呪文とか唱えてみようかな。ハハハッ、英輔君も消えちゃいますね……orz
「――ぇ、バスで号令かけてた人だよね?」
どうやら意識が飛んでいたようです。重めの鞄を机に置きつつ振り返るとセミロングの美少女。
来ました!Dクラス三大URの一角です!
「あぁ、鬼塚英輔だ。よろしく。君も同じバスに乗っていたね。
かわいい子がいるなって気になってたから覚えてるよ。」
唐突な口説き文句にクラスの視線がさらに倍!まるで世界の中心になった気分です。
視界の端でセンター分けが「こいつマジか」と言わんばかりに口を開けています……隣に座った黒髪ロングの方を気にしててください。
「かっ、かわ……もうっ、からかわないでよ。わたしは櫛田桔梗だよ。
ちょっとお堅い人かなって思ってたんだけどひょっとしてチャラい人だったりする?」
こうかは ばつぐんだ!
承認欲求モンスターにはストレートな誉め言葉が刺さる。ここテストに出るから受験生は覚えておくように。少なくとも気の強い女のロマンを責めるよりは確実に確実性が高いです。
「まさか。櫛田桔梗さんだね。これからよろしく。桔梗ちゃんでいいかな?」
歯が浮くような台詞をサラッと言えてしまうのは年の功ですね。
世の中には※という格言がありますが“雰囲気イケメン”という言葉が示す通り、よほどの不細工でもなければ、人気を得るために一番モノを言うのは普段の態度。特に社会経験が少なく個人差がつきやすいこの年代なら猶更です。
原作で “露骨にモテない”キャラとして山内と並び評されたこの鬼塚君であってもそれは例外ではありません(願望)
たかが顔面一つ、コミュ力で押し返してやる。ν鬼塚は伊達じゃない!
「もちろんだよっ。こちらこそよろしくね、英輔くん!
中学からの友達は誰もここに進学しなかったからさっそく友達ができてよかったよ。
あっ、連絡先の交換お願いしてもいいかな?」
ダウトーー!!疑わしき者は爆する!!
って言いたいところですが、ここは我慢の一手です。耐えましょう。
「もちろんだ。QR画面出すからちょっと待ってくれ。あと、せっかくだから――
平田君でいいよな?よかったら連絡先交換してくれないかな。」
この流れで、はやくも女子に囲まれている平田達に営業をかけましょう。
さす平というべきか、既に篠原グループや軽井沢グループ、牧田君や本堂君と交流を広げているようで女の子に囲まれています。彼女たちも囲い込みが早いですね。ただ彼はホモなんだよなぁ……(冤罪)
今度は桔梗ちゃんが積極的に会話を進めてくれたおかげで首尾よく周囲のメンツやトップカースト層とも交流を持つことができました。ちなみに沖谷君は“おきや”だったようです。
しかし口を開けたままフリーズしているコミュ障がチラついて、少しうっとおしいですねぇ。事なかれ主義君が悪目立ちしています。
一通りの挨拶と連絡先交換を済ませるころには空席もほとんど埋まっていました。そういえば、佐倉も長谷部も沖谷もただの黒髪です。まぁリアル世界ですし、漫画的表現はマイルドになっているのでしょう……と思ったらいましたよ。赤髪。
いや、あれは染めてますね。髪質が痛んでいるのがよくわかります。桜木花道のつもりでしょうか?世代が大分違うはずなんですが。
まぁあの調子だと10年後には内藤鉄也になっていそうです。生暖かい目で見てあげましょう。
「中々設備の整った学校じゃないか。噂に違わぬ造りにはなっているようだねえ。」
UR3号来ちゃったーー!
荷物や人で埋まっていない席はもはや一つのみ。座席を探す様子もなく悠々とこちらに向かってきます。
そういえば同じバスだったにも関わらずこのタイミングで来たという事実と今の発言。どうやら既にある程度校内を見て回ってきてるみたいですね。本当に優秀です。ラベンダーガールとは期待度が違いますよ。
時をかけてるのは英輔君の方なんですがね。世界跨いでますけど。
しかし難問です。英輔君が作ろうとしてるキャラからして、金髪君に話しかけないわけにはいかないですが、会話が成立する気がしません。
「正しい礼儀作法」DVD全集の特典映像「宇宙人と会った時の礼儀作法」とか見ておきたかったですね。
さてどうするか……本当に両足を机に乗せてますね。これから席替えまで彼の足の匂いを嗅いで過ごすのは正直御免被ります。
後頭部付近に常に靴がある池君もかわいそうですし……あぁ、この方法でいってみましょうか。
「はじめまして。正確には二度目だが、隣の席になった鬼塚英輔というものだ。
これも一つの縁だと思ってこれからよろしく頼む。」
「丁寧なあいさつご苦労だね。君のことは覚えているよ。
私は高円寺六助。よろしくするかどうかは君次第だねぇ。」
うーん、まさに問題寺。予想通りの反応です。だが一刺しだけはさせてもらいましょう。
「なるほど。では挨拶ついでに一つ提案だ。ソファーやもっと高価なチェアなら様になっただろうが学校の机程度でその姿勢は君の格を下げている。脚を下ろすことをお勧めするよ。」
そう。長い脚に誤魔化されそうになりますが……金髪も相まって三下臭がすっごい。
実際に見てみるまで対応が思い浮かびませんでした。百聞は一見に如かずってやつですね。
「……一理あるねえ。提案を受けよう。これからよろしく頼むよミスター。」
よっしゃー!Vやねん!一発かましてやりましたよぉ!――――こいつ今何て言った?あばっ、ばばっあばばばばっ。だめだ顔に出すな。
「ああ、こちらこそよろしく。お互いスケがつく者同士だ。六助と呼んでもいいかな?」
「好きにしたまえミスター。」
「これは俺の連絡先だ。登録しておいてくれるとありがたい。」
「そこまでの手間はかけたくないねえ。必要があれば勝手に連絡してくれたまえ。」
「ありがとう。そうさせてもらうよ。」
QRコードの読み取りすら手間ですか……まあそんなことはどうでもよろしい。どこから取り出したかわからない名刺を受け取って話を打ち切りましょう。
今のやりとりでクラスには彼が問題児だとはっきり伝わったでしょうし、言いくるめロールに成功した英輔君を印象付けることができました。
だが、ミスター?
原作の彼なら鬼塚ボーイかせいぜいデーモンボーイと呼んでくるぐらいだと思っていたんですが……ミスター?
単純にこちらを認めたからと思うのは軽率です。何といっても彼は原作最強説もある怪物。前世アドバンテージと原作知識をもっただけの凡人英輔君なんかよりはるか格上です。
ゼロじゃない程度の可能性にすがるより、何か勘付かれた可能性の方を想定しておいた方がいいでしょう。
やっぱりこの席ははずれだったようですね。ほも君たちとの会話に夢中になっているフリですませておくべきだったです。反省。
ちなみにコミュ力5のゴミはもはや顎が外れそうになっています……ほんとうっとおしいなこのUR1号。
中二病系ニュータイプやまだ見ぬ龍園に代わって、痛みと恐怖を教えこんでやるかどうか葛藤している間に始業のチャイムが鳴り、スーツ姿の女性が入ってきました。
来月頭の展開に備えて録音アプリを起動しておきましょう。
「えー新入生諸君。私はDクラスを担当することになった茶柱佐枝だ。普段は日本史を担当している。この学校には学年ごとのクラス替えは存在しない。卒業までの3年間、私が担任としてお前たち全員と学ぶことになると思う。よろしく。今から1時間後に入学式が体育館で行われるが、その前にこの学校の特殊なルールについて書かれた資料を配らせてもらう。以前入学案内と一緒に配布はしてあるがな。」
事前に配布されているものと同じ資料が前の席から回されてきます。
違いは入学案内と保護者への説明ペーパー、本日のタイムスケジュールと入学同意書、学内専用携帯端末がついてない点。入学前に携帯を送り付けてきたのは初日に迷子になる生徒を想定したとかですかね。
……持ち込み忘れした奴への対策なんでしょうが、この分厚い冊子を前から回すのもいかがなものか。事前に机上配布しておく程度の手際は見せて欲しかったところです。ギックリ腰にだけはならんでくださいよ!?
――――質問は無いようだな。ではよい学生ライフを送ってくれたまえ。」
原作通りのSシステム概要説明を終えた後、アラサー教師は教室を出て行こうとします。
既に教室が騒がしくなり始めていますが急いで声をかけましょう。
「待ってください。肝心の入学式の説明を忘れておられませんか?入学式まで50分近くも残っていますが各自集合でそれまで自由に出歩いてよいのか、それとも直前に先生がアテンドに来ていただけるまで教室で自己紹介でもするのか。さらに言えば式終了後は各自で戻るのかどうか。これらについてご説明願います。」
事前に伝えられてる内容をかみ砕いて説明するだけなのに1時間は余裕をとりすぎです。実際10分ちょっとで終了してしまいましたし、質問が出た時のバッファにしては長すぎますよ。まさかSシステムの裏を見抜かれて質問を受けた時に詳細を答えることを想定しているんでしょうか?
メタ読みすればあえて指示をせず問題行動を起こさせたいってところでしょうが、生徒目線では大事な連絡を忘れたアラサーうっかり教師です。
さて、今の指摘にどう対応するか。今後のためにもこれで学校サイドのレベルを計っておきましょう。
実際は各自集合でも待機指示はあり得るし、アテンドが来る場合でも待機するとは限らず自己紹介の必要もない。つまりダブルバインド――こちらで選んだ二者択一を突き付けて他の選択肢を選ばせない話術です。
前者なら、自己紹介を始めさせないためにさっさと教室を出て行きましょう。
自己紹介を始めると
後者ならほも君の代わりに自己紹介を主導して英輔君の影響力を確保しましょう。
茶柱先生の指示があればレッドヘアーボーイの離脱を防げるかもしれません。バスの時とは逆で最初の一人を潰すことで他の離脱者を潰す狙いです。
そしてダブルバインドにかかって二択に飛びつく程度であれば学校も茶柱ティーチャーにも警戒を一段階緩めていいでしょう。高円寺とコミュ障が最優先警戒対象です。
逆に学校がこの空白時間の建前を用意しているなら、こんな小さな罠に引っかからず事前想定に沿った回答が返ってくるでしょう。
どうする、茶柱。大河も古沢脚本は気になってたけど最初の方しか見れなかったんだよなぁ。
「校内から出ない限り好きに教室を出ても構わん。お前たちはもう高校生だ。いちいち案内せずとも5分前10分前行動などは出来て当然だろう。講堂でクラスごとの席についていればそれでいい。終了後も普通にこの教室に戻ってこい。」
あー飛びついちゃいましたかー。ほんとにこの学校ロジ周りの想定がダメダメですね。前者のようなので率先して手洗いあたりを理由に席を外させてもらいましょう。
最初の一人が席を外せば他のクラスメイトも率先して教室を出ていくでしょうし、明白に仲間外れが出る状況ならほも君やプリティガールは自己紹介を言い出せません。
「だが、そんなに心配なら鬼塚。入学式終了後この教室に全員が戻るまでお前にクラスを全て任せる。遅刻者が出ないようしっかり監督しろ。」
ファッ!?今なんつったこのアラサー。
いやいや、えっ?えぇっ?チャートにないですよ!今日の仕込みがほとんど無意味になるじゃないですか。ガバはRTAには付き物、ってRTAじゃないって言ってるだろいい加減にしろ!
理不尽モードって来月からじゃなかったです?いくら何でもこれは想定してなかった。やってくれた喃。茶柱。
ちょっと混乱していますがとにかく返事をしておきましょう。
「承知しました。引き受けます。」
そうか、茶柱先生ってこの時期は無気力モードでしたね。これは一応その延長でしょう。おそらく茶柱先生の独断ですね。
「ふっ、では任せた。他の生徒も遅刻しないように。」
ニヒルな笑みを浮かべて今度こそ茶柱先生は教室を出て行きました。
想定していたチャートどおりに進める手もまだ残っていますが、せっかくの機会なので少し賭けに出てみましょう。元々のチャートも半ば賭けみたいなものですし。
原作から離れて前世知識の活用が難しくなるのとトレードオフになるかもしれませんがそこは妥協ですね。運命的なものはあると思ってますし何とかなるでしょう。
まずはほも君を牽制しておきましょう。
「とりあえずクラスを任された鬼塚英輔だ。とはいっても監督なんて必要ないだろう。一応直前に確認はするが各自で講堂に向かってくれ。それまでは自由時間らしいから出歩くもよし、資料を読み込むもよし。交流を深めるもよしだ。あと入学式前に手洗いは済ませておくといい。以上だ。」
言いたいことだけ叩きつけて、率先して教室を飛び出します。
「鬼塚が便所行きたかっただけじゃねーの?」という台詞とともに笑い声が聞こえましたが、あの声は池ですかね。
――――入学式は遅刻者が出ることもなく予定通りの時間に始まり、予定通りに終わりました。
入試主席としてDクラスの英輔君があいさつしただけですね。綾小路君視点の原作で描写はなかったですが神崎が主席=一之瀬と認識していたからには、本来なら一之瀬の役割だったんでしょう。
主席が坂柳じゃないのは素で一之瀬に劣っていたのか、理事長との関係を推測されたくなくて挨拶だけ一之瀬に押し付けたのか悩ましいですね。
あと、ちょっと驚きな点ですがこの学校校歌ないんですね。まぁ確かに入学初日定番の校歌練習してたら昼までに終わらないでしょうが、変な学校です。
教室への戻りで私語など動物園化の兆候がありましたが、まだ箍は外れきってはいないようですね。時間の問題でしょうが。時間通り教室に全員で席についているとまたチャイムが鳴りました。
が!戸は開きません!
茶柱ァ!!お前が遅刻するんかい!!
チャイムが鳴った直後は多少静かになっていましたが、ダメみたいですねえ。ほも君が隣の佐藤や後ろの篠原から話しかけられて弱ったような顔をしています。
こっちに話しかけられても困りますから被害担当艦はお任せしましょう。ほも君は犠牲になったのだ。犠牲の犠牲にな。
10分以上が経過し教室がもはや喧騒と言っていいほどになったころ、茶柱先生が入ってきました……んん?なんか憔悴してますねえ。
「せんせー、遅刻でーす!」
また笑い声があがります。うーん学級崩壊目前。茶柱先生がこちらを親の仇かのような目で見てきます……おかしいですね?発言者の池君はもうちょっと右なんですが。
「すまない。先ほど問題が発生したためその報告を受けていて遅くなった。これから施設説明を始める。先ほど配った資料を机に出すように。」
問題!?いったい何が起こったんでしょうか?
しかし原作通り施設説明ですか。念のため録音はしてますが、ここから先は聞き直す必要もなさそうですね。
――なんでしょう。茶柱先生に加えて左右からも視線を感じます。
「先生は説明しながらガンを飛ばす」「怪物と最高傑作は左右から見つめる」つまり袋叩きの形になってますね。なぜでしょうか?
ファイヤー・サンダー・フリーザーどころかファイヤーが3匹。こんなカントー地方はいやどす。ガラル地方ならいいわけでもないですが……
あっ、コミュ障君が刺されました。
そら(間にコミュ障ちゃんがいるんだから)そうよ。誤解する理由、刺される理由。ファイヤー先生も防御デバフ技使ってないであいつらなんとかしろください――――
終了予定時刻を少し超過した頃、茶柱先生が退室し、解散となりました。さて、食堂に行きましょうか。
「みんな、帰る前に少し時間をもらっていいかな?」
イケメンが立ち上がりました。さすほも。
「僕らは今日から同じクラスで過ごすことになる。だから今から自発的に自己紹介を行って、一日も早くみんなが友達になれたらと思うんだ。もう食堂も混んでいるだろうし、空いてくるまでの時間潰しとしてどうかな?」
おぉ……主導権を握る理由がなくなってしまったので言い出しませんでしたが、ほも君はやはり提案するようです。しかし茶柱遅刻のせいでタイミングを逸して既に昼飯時。原作と違って時間がズレているので若干アットホームな雰囲気が出てますね。将来ありがた迷惑系上司になっちゃいますよ?
「賛成!まだ名前とか分からない人いるし。」
桔梗ちゃんは賛成のようですね。原作で賛成していたのも彼女だったんでしょうか?しかし今の時間帯に提案するとなると……
「俺らはガキかよ。自己紹介なんて必要ねえよ。帰る邪魔すんな。」
ですよねー。
案の定レッドヘアーボーイが女子からのヘイトを稼ぐだけ稼いで怒って出ていきました。幸村・長谷部・三宅の綾小路グループメンバー(予定)とそれに続く形で堀北も続きます。
センター分け君は捨てられた子犬の目をしていますね。
まぁ原作通りなら花道君は食堂ではなくコンビニに行くでしょうし、解散後に言い出すとこうなるのは残念ながら当然の結果です。もう13時近いですしね。
あと初期北は唯我独尊ってイメージあったんですが、なんだかんだで誰かの後に続く癖が残っているようですね。育成失敗の罪は重い。
何人か抜けた以外はおおむね原作通りに進んでいます。須藤の後にトップバッター任された井の頭さんはかわいそうでしたが。
そろそろ英輔君の番ですね。
「入学式前に茶柱先生が呼んだから知っている人も多いだろうけど鬼塚英輔だ。気軽に英輔と呼んでほしい。趣味はマンガやアニメなんかをよく見ている。3年間よろしく頼む。」
「おいおいオタクかよ~」という囃したてる声がかかりました。
今度は池じゃなく山内の方ですね。逆にありがたいです。
最初の方針のせいでクラスの中心になりかけていましたし、ここらでカーストを少し下げて寄生先ロックオンを回避しておきましょう。
あと、ぽっちゃり系の二人は仲間を見かけたと言わんばかりに顔が輝いています。おそらく外村と……センター分け君の前の席は伊集院ですかね。
英輔君以降もほぼ原作通りに自己紹介が進み、ホワイトルームの最高傑作君が盛大に滑って解散となりました。
ほも君や軽井沢たちから豪華に外で食事に行こうと誘われましたが趣味のための節制を理由に断ってロックオン回避のダメ押しをしておきます。
クラスを出た後は山菜定食の味や2・3年のクラスの様子、監視カメラの位置や施設・スーパーの品揃えの確認ですね。
山菜定食(大盛)はご飯もうまく炊かれており、下処理もしっかりとされていてかなりうま味でした。下手しなくても有料のフライ定食とかより金かかってませんかねこれ?
ただ、高校生でこれの味が合う人は少ないでしょうし、毎日強制的にこれだと確かに飽きるというのは分かります。
あと食堂が校外からも入れるようになっていて休日含め7時から20時まで利用できるのは嬉しい誤算でしたね。三食山菜定食も可能なようです。きっとこれも一つのヒントなんでしょう。
あぁ、今日は持ちこんだブツの荷解きもありました。大半は今解く必要がないのは助かりますが、流石に今晩だけじゃ終わらないでしょう。
少なくとも管理人には合い鍵を作られないよう釘を刺しておかないと。デジタルドアロックの荷解きは最優先ですね。*6
しばらく忙しくなりそうです
原作0巻って読んでますか?
-
既読
-
未読/詰読
-
そもそも原作を読んでない。