ようこそハイスコア狙いの教室へ   作:茶漬生活

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10月12日(月)前編

Ἀνερρίφθω κύβος

 賽は投げられよ。

 Πλούταρχος(プルタルコス)(46?-119?)Βίοι Παράλληλοι(対比列伝)


 

 ドキドキ結果発表はーじまーるよー。

 

 

 体育祭から土日を挟んだ5日月曜と6日火曜に早速中間テストがありました。

 明らかにスケジュール詰め過ぎなのでもうちょっと考えてもらいたいものです。

 

 

 まぁ原作描写通り割と簡単なテストでしたし、体育祭の-1点は総合ではなく全教科に適用されるらしく、学力高い奴は最下位とって平均点下げる側に回っているので心配は要らないでしょう。

 

 この学校の定期テストって赤点ラインがクラス平均点依存ですから、体育祭で学力高い奴に最下位とらせるとペナルティどころか逆に恩恵なんですよね。

 原作堀北たちがその方向で説得しなかったのは非常に謎です。

 

 中間テストは模試と違って、好成績とったからといって報酬がもらえるわけじゃないのに。

 実点数は集計すればどうせわかりますし。

 

 唯一の不安要素は最下位を一度も取っていない上に学力が低い坂上クラスですが、念のためにテスト前に椎名をクラス移動させたのでこちらも大丈夫なはずです。

 

 

 

 

 

 とまぁ謎の体育祭ペナルティは置いておいて中間テストの翌週12日。

 本日は選挙の投票および結果発表日。デデドン!

 

 色々な運命が決まる重要な日ですね。

 

 既に全員投票を終えて自クラスで結果発表を待っているところです。

 

 ちなみに、笑えることに高育の生徒会役員総選挙は立候補者演説とか一切なくいきなり投票です。

 

 最初に聞いた時はなんぞそれって思ったんですがよくよく思い出してみると原作6巻で南雲が着任あいさつで2回自己紹介したり、公約打ち出したりと「いや選挙前にやれよ」って行動フルコンボだドン!なので、確かに選挙時点では公約とか演説してないっぽいです。

 

 実際の選挙みたいに自分で立候補者調べてそいつがどんな奴か調べろってことですかね?

 妙な仕組みです。

 

 まぁ、結局のところ組織票の争いなので英輔君はお互い特に街頭演説みたいなことはやっていません。

 

 一番大きい1年の組織票はほぼ固まっているので、南雲と兄北が2年3年の票をどれだけ取りまとめられるか次第ですね。

 ポンコツからは桐山先輩一派の説得は完了したと聞いているので心配はしていません。

 

 南雲が学校の真実とか()()()()()にして色々広めてるようなので、兄北がどこまで頑張れたか次第ですね。

 

 さて、先ほど投票を終えてそろそろ先生方による集計も終わる頃だと思うんですがどうなりますかね?

 

 

 おっ、校内放送が始まりましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ザザこれより生徒会役員総選挙の結果を発表いたします。まず会長職、

 2-A南雲雅君210票。2-B桐山生叶君34票。1-B鬼塚英輔君203票。

 したがって次期生徒会長は南雲雅君に決定しました。』

 

 ……おおぅ。僅差とはいえ落選ですか。

 ご愁傷様です……って落ちたの英輔君なんですけどね。

 

 これで次の会長はあのチンピラですか。

 騒然とする教室に関わらず放送は続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『続いて副会長職。1-D龍園翔君、信任237票、不信任210票。

 したがって次期副会長は龍園翔君に決定しました。』

 

 こっちは普通に受かりましたね。

 あとの庶務だの書記だの会計だのは2年の南雲派だけなのでどうでもいいでしょう。

 翔はこれからの同僚兼獲物リストに舌なめずりしてるでしょうけれどw

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、英輔君。これはどういうことだい?

 生徒会長は桐山先輩に入れるんじゃなかったのかい?」

 

 ほも君の声が震えてますね。

 

 はい、英輔君は今回の選挙、南雲の情報網を欺くため直前で会長職は桐山先輩に、副会長職は龍園に投票すると説明しました。

 彼が勝てば南雲は副会長にすらなれないでしょうしね。

 

 みんな納得してその通りに投票したでしょう。

 

 

 

「このクラスだけな。」

 

「鬼塚!? 南雲先輩を止めるために桐山先輩に入れるって話だっただろ!?」

 

 本堂に限らずクラスは混乱の極みですね。さもありなん。

 

 

 でもね?

 

 

 別に英輔君は生徒会を利用したいだけであって南雲の会長就任を止めたいと思ってないんですよ。会長をやりたくなかったわけではありませんが。

 

 どっちでもいい……というかどちらかといえば混合合宿は大きく稼げるタイミングなので南雲が会長の方がありがたいといったところです。

 

 むしろ英輔君に会長をやらせたかったのは兄北の方ですね。

 自分の教育失敗の尻拭いをこっちに押し付けようとか太ぇ野郎です。

 

 ってか契約があるとはいえ南雲の暴走を抑える対抗馬どころじゃなく、こっちに肩入れしてる辺り原作と違って南雲への危険視が高まってますね。

 

 

 まぁ結果を見る限り奔走したようにも見えませんが。

 

 

 茶柱クラスを除いた1年の最大124票と3-A兄北クラス39人の組織票を加えて最大163票。あとの40票が兄北が集めた3年と説得した2年桐山派の票でしょう。

 

 ドラゴンボーイ当選に必要な追加25票ぐらいは普通に集められるだろうと思って任せてたんですけど、予想以上に兄北の人望が低かったようです。

 

 いや、低かったのは本気度の方でしょうね。

 どうせまた余裕だと思って手を緩める癖が出たんでしょう。

 

 

 だから()()()

 

 

 ……兄北にとって2・3年の票まとめて1年全員が南雲に入れようが、問答無用で英輔君勝たせるのが実質ラストチャンスだったのに票が全く足りてないです。

 

 南雲の教育機会は結局全て失敗、契約上ラストチャンスの今回の選挙も1-Bの裏切りで敗北。

 

 これで兄北は見事に()()です。

 

 全力で取り組むべき大事なところで手を抜いて、どうでもいいところでばかり無駄に成果を出して無自覚に他人を犠牲にする……こいつのやる事こんなのばっかりですね。

 

 なりふり構わず契約無視で()()()()()()()()()()()すれば勝てたのに。

 

 人の上に立つつもりがあるなら契約違反で自分が退学になろうがそのぐらいやって見せろ。

 

 ……期待するだけ無駄でしたね。

 

 所詮、兄北も高育育ちの人材ということでしょう。

 一応まだ手は残ってますがおそらく気付かないでしょうし、無駄にした時間の報いを受けてもらいましょう……人のこと言える立場でもないが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まぁ()()の未来はともかく翔はしっかり副会長になれたので全く問題ありません。

 翔にとって坂上クラス統治に副会長の肩書は多少有効でしょうし、暴力以外の手段も覚えて成長著しい彼なら南雲に取り込まれることなく見事やり遂げてくれるでしょう。

 

 学力はまだちょっとアレですが、妹の様子報告する以外何もしてない英輔君でも務まったんですし原作一番の王の器なら余裕余裕。

 原作からして南雲もどうせ人増やすだろうし。

 

 しかし相変わらず頻繁にこちらを蹴ってくるのはやめろください。

 不良男子のアマガミとか誰得。龍園さんは裏表のない素敵な人です。

 

 それに原作的には翔の副会長就任がダメだったとしても、多少目減りするぐらいでなんとかなった気はしますけど。

 

 

 

 

 

「そっちは龍園副会長様のお仕事だ。

 それより本堂、桐山先輩は34票。この意味が分かるか?」

 

 本堂だけじゃなくて、みんな気付いたようですね。

 いい加減いつものパターンは飽きたので単刀直入に質問です。

 

 

 

 問い・現在の茶柱クラスの人数は何人でしょう?

 

 簡単ですね。篠原さつき・池寛治・沖谷京介・市橋瑠璃を除いた36人です。

 

 あれれ~おっかしいぞ~?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「裏切者が最低2人いるってことだね、英輔君。」

 

「その通りだな桔梗。」

 

 

 桔梗ちゃんは怖いな~。最初から全部知ってるくせに。助手としても超有能。

 

 宅飲みの最後に共有したのはこれです。

 宣言通りインポスターを暴き出していたわけですね。

 

 っていうかどっちかというと本来これ桔梗ちゃんの辿る運命やで。

 状況は大分変わりましたが。

 

 南雲のウザがらみの内容や模試が知られていたことからして、連合の内部情報が洩れているのは明らかです。

 あいつの情報ルートが人的ネットワークという点から考えて連合内部に内通者(南雲の端末)がいるというのは容易に推測が出来ました。

 

 原作4.5巻の会長の台詞からして現時点の南雲には特別試験委員にパイプはないだろうというのも推察できますしね。

 まぁあのポンコツが出し抜かれてる可能性も普通にあるので原作描写を信用しすぎるのもいけませんが……どう考えても個人スペック以外南雲に劣ってますし。

 

 そこらへんに気付いた英輔君たちは人ごとに情報共有の範囲を変えたりと、内通者を特定するために色々探っていました。

 ……正直当たりはついていましたけれど。

 

 

 

 そして夏休みの船上試験、全員の携帯を回収して同時送信するついでに信用できる人間だけでPPの現在額と送受信履歴を確認させていただきました。

 スーパー帆波ちゃんと隆二は普通に信用できますからね。性癖以外。

 

 康平さんの康平sonを見て大爆笑する帆波ちゃんとか知りとうなかった。夢が壊れる。

 男がみんなあんなサイズをぶら下げてると思っていたらいつの日か本当にがっかりする日が来ますよ、帆波ちゃん。

 

 真澄ちゃんなんて「パパのと違う」と怯えて涙目でしたし……こっちは最後の方の記憶飛んだようでよかったな康平。

 お前と他のメンバーはしっかり覚えてるけどな。

 

 

 

 とまあそこらの話は置いておいて、船上での携帯チェックの結果、複数の2年や3年からPPを何度か受け取っている()()()が星之宮クラスと茶柱クラスで1名ずつ浮かび上がりました。

 片方は少額なのでまぁ先輩から援助してもらったという程度で収まりますが、受け取りが多額の方は携帯を預ける直前に大半のPPを2年に送信しています。

 

 メールのやり取りなどは特に残ってませんでしたがPPを一旦預けて偽装したようですね。

 当たりを付けていた人物というのはまさに彼のことなのですが、裏切者の自覚も十分なようです。

 

 正直信じたくなかったのですが、先月、南雲が龍園の生徒会就任を知らなかったことで改めて茶柱クラスの容疑者の方が裏切者だと確信できました。

 

 

 察してはいましたが()を完全に買いかぶっていたようです。

 

 

 

 さて、ここでもう一つ質問です。

 

 問い・原作Dクラスの体育祭までのCP推移はどうなっているでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは原作を読めば大体わかりますね。

 

 4月は当然1000CP。

 Sシステム開示後の5月・6月はご存じの通り0CP。

 中間テストの報酬をCクラスから守り切った7・8月は87CP。

 無人島試験の225ポイントと船上試験での50CPを合わせて9月は362CP。

 10月は体育祭の時期が不明なので難しいですが、体育祭が10月だったと仮定すると-100CPがなくなって10月も362CP。

 

 水泳授業で稼いだ高円寺やRMTで稼げた高円寺、船上試験で100万PPを得た櫛田、50万PPを得た軽井沢(ヒモ小路)、高円寺、堀北・平田などを除き、基本的にPP獲得はこのCPからの月頭振込に限られます……高円寺の文字がゲシュタルト崩壊してきそうですね。

 

 部活で稼ぐ手段もありますが、バスケ部のフィジカルゴリラですらPPを受け取ったのは夏休みの大会でたった3000PP、2・3年でも数万という話でしたね。

 

 つまり体育祭時点で大半のDクラス生徒は最大でも189,800PPしか持ってないということです。

 体育祭が9月の場合は153,600PPでもっと減りますし、軽井沢たちの浪費プレッシャーに釣られて4月の10万ポイントを溶かした奴多数な原作Dクラスだと、体育祭時点で10万ポイントすら持ってない者がほとんどでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ()()、原作5巻の体育祭においてこのような描写があります。

 ちょうどコスパゴミな推薦競技のあたりですね。

 


平田、次の競技でもポイントを肩代わりするつもりか?」

「そうする必要があるからね。仕方のない支出だよ。」

 そうは言っても平田はこれまでに都合3回分支払いをしている。

 借り物競争と四方綱引きに参加予定だった須藤の2回。四方綱引きに参加予定だった堀北の1回と安くはない。

 次もとなれば合計()()()ポイント。いくらプライベートポイントを多く所持しているとはいっても身銭を切りすぎだ。


 

 彼は派手なデートで人より大きな支出があったはずなんですがね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 他にも原作1巻。中間テストの返却日。

 

 ()はこれを事前に知っていました。

 各授業で1枚ずつ返却ではなくSHRにまとめて返却されるということは全クラス同じタイミングのはずです。

 ()は返却されるのがその日だと、一体誰から聞いたのでしょうか?

 

 原作5巻のサッカー部の試合では()がOBの南雲に懐いている描写がありましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして原作10巻。学年末試験の結果発表があった日。

 南雲と兄北が会話しているところに綾小路が遭遇し、遅れて堀北が現れるシーンの会話です。

 


「……私にメールを送ってきたのは、南雲生徒会長ですか」

「正確には()()()()()()が、そんなところだ。お前が堀北先輩の妹だな。」


 

 堀北は誰か分からない相手にメールで呼び出されて来ています。

 

 綾小路が体育祭で龍園にメールを送り付けた際の説明から分かる通り、高育生はSNS経由で一つだけ別アカウントを持てるので、誰かわからないメールを送るのは可能ですね。

 

 しかし、そもそもコミュ障で分厚いATフィールドを展開している堀北のメールアドレスを知っている人間は限られます。

 

 面倒を見ていた須藤、綾小路、船上試験で繋がりを持ったクラス中心人物の平田……

 

 南雲の指示で堀北を呼び出した、あるいはメールアドレスを漏洩させたのは誰なんでしょうね?

 

 

 

 

 一人しかいないだろうが、えーっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「事情を聞かせてもらおうじゃないか。平田洋介(impostor)。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回、いつも以上に曲解・独自解釈がすごい内容になるので平田君ファンはご注意願います。

 パパ柳ほどではないですが、平田って5本の指に入るぐらいツッコミどころが多すぎるんですよね……ホモは嘘つき。
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