ようこそハイスコア狙いの教室へ   作:茶漬生活

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12月19日(土)Jenseits von Gut und Böse

The great aim of education is not knowledge but action.

 教育の偉大な目的は知識ではなく、行動だ。

 Herbert Spencer(1820-1903)


 

 

 社会の闇を暴く推理ゲームはーじまーるよー。

 

 

「ホワイトルームは失敗が前提だった……ということか……?」

 

 

 清隆も同じ答えにたどり着いたようですね。

 

 

「おそらくそれで正解だ。

 パパ小路と研究者たちホワイトルームの子供たちはただの生贄だ。」

 

 フラスコ計画(ホワイトルーム)の理由なんて「できそうもないことだから」に決まっています。

 

 先述の通り直江にはホワイトルームを成功させる気がなかったことは明白です。

 

 失敗前提なら何のために立ち上げられたのか?

 

 成果が求められていないということは手段自体が目的ということです。

 

 直江がわざわざ大場組と繋がりがあるだけで能力も金もないパパ小路を選んだ理由。

 料亭・笹川で示唆した内容。

 バブル全盛期。

 そして前世の日本との比較。

 

 これらから推測できる答えが一つあります。

 

 

 

 

 国会議員の関与で大場組に嬰児誘拐をやらせること。

 

 

 

 

「有栖。ホワイトルームの存在が露見した場合、どうなる。」

 

「それは……人道的な観点から各方面から非難されるでしょう。

 政権交代どころか他国から日本政府自体が標的にされることもあり得ます。」

 

 

 なぜそんなことを?という疑問には、篤臣(時臣)には鴨川・月城(アサシン組)が付けられていたという点を踏まえると見えてきます。

 

 

「だろうな。

 では責任者の綾小路篤臣が失踪か自殺()()()()()後ならどうなる。」

 

「……っ!それは……狂った個人の犯行になり、ダメージは最小限に抑えられます……」

 

「その通りだ。当然、市民党も無傷とはいかない。過去に公認した責任はあるからな。

 だが綾小路篤臣を落選させた後なら市民党のダメージは微々たるものだ。

 

 そして捜査結果から出てくるのは『人工的に天才を作る』なんていう誇大妄想。

 表に出られない研究者たちによる児童虐待。

 嬰児誘拐を実行した暴力団の関与。

 こんな妄言に賛同して資金を出したボンクラども。

 

 世論はどう動く?」

 

 

「……まず暴力団への徹底的な批判と制限の動き。

 続いてスポンサー企業経営陣の一新……でしょうか。」

 

 

 

 そういうことです。

 鴨川2世は証拠を残さないように動いていますからね。

 

 依頼主の国会議員がこの世からフェードアウト(死人に口なし)すれば「頭のおかしい元政治家に依頼されたと主張するヤクザによる嬰児誘拐」という誰から見ても悪と映る事実だけが残ります。

 

 つまりヤクザを叩く大義名分が出来るわけですね。

 

 


 要望に素直に答えるだけが政治家じゃない。時に要望に応えられずとも、相手に対し不平不満を抱かせないようにしなければならない場面はいくつもある。

 法案1つとっても、それは究極通すか通さないかの2択でしかない。

 通されなかった方は不満を抱くだろう。

 だからこそ、そのどちらでも無い第三の選択を用意し、賛成も反対も抑え込む。

 目の前の直江先生は、そういった手腕を幾度となく見せつけてきた。


 

 

 奇しくも時代の進みが遅れているこの世界で、プロジェクト立ち上げ当時はバブル全盛期。

 そう、前世では商法改正に阻まれつつも総会屋や地上げ屋が大暴れしていた時代です。

 

 そしてそれに対応する動き……この世界に明らかに足りていなかったもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律案の可決

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これが直江・鴨川たち国会議員組の初期目的と考えていいでしょう。

 

 直江・鴨川の動きとしてはヤクザとの繋がり以外なにもないノータリンを配役(キャスティング)したって点ですからね。

 スポンサーを増やさせたのはパパ柳、鈴縣を採用させたのは月城です。

 

 

 そして暴力団対策法は「公共の福祉」を理由に憲法で保障された基本的人権のいくつかを踏みにじるものであることから非常に成立が難しいものであります。

 

 しかしこの大義名分が加わると、「反対者」=「極道族のお仲間」と見なされて、事情が表に出た時には致命傷なので賛成票を入れるしかないというわけですね。

 

 月城と言う身の軽い暗殺者を抱えてる直江たちにとって鈍重な暴力団なんて要らないですし、通信・インターネット・SNSが発達している時代においてホモ=ゴクドゥスとの繋がりはデメリットが大きすぎます。

 芸人どももいい加減理解してほしいものです。特にボイラーのCMに出てた奴。

 

 0巻時点で暴対法が成立していたなら嬰児誘拐なんて大場組にとって死刑執行同意書にサインするようなものですから加担するわけがないですね。

 

 しつこく持ち掛けてくるようなら大場組も何十人もの嬰児誘拐よりもパパ小路にオハジキを飛ばす。あるいはもっと穏便に“自殺”してもらう方を選んだでしょう。

 

 

 恐らく「持たざる者」ではない1年生議員の鴨川が関わっていたのは、クズ(パパ小路)を犠牲にすることが出来るかどうかの試金石だったのではないでしょうか?

 

 2世の「父に報告したかった」というのも鴨川俊三も事前にこれを知っていて、パパ小路の処分にケリを付けて「非人道的な行為に片が付いた」「自分はもう政治家としてやっていける」と証明したかったという意味だと考えれば意味が通ります。

 

 何も聞かされてない状態でいきなり「無辜の子供に対して非人道的な行為をして、人工の天才が作れそうです」なんて無邪気な報告を上げられれば、普通の親は責任を取ってバカ息子の人生に始末をつけるでしょう。

 その前にショック死する可能性もありますが。

 

 

 

 パパ小路、モラルが薄い研究者といったクズどもの命はともかく、子供たちの人生と暴対法の成立は釣り合ってるのか?

 

 答えにくいものがありますが、暴対法制定とその後の規制強化、それに連なる暴力団排除条例制定の動きは、長期的には間違いなく犠牲になった子供の数以上の人の人生を救うでしょう……嫌な話ですね。

 


 1000人も救ったんだから、()()()()()には目を瞑れ


 

 

 これは原作0巻終盤における馬鹿小路の内心描写であり、彼は1000人を救う側のつもりで述べていますが、彼は足元を掬われている側であり、「多少の犠牲」の方に数えられているというわけです。

 

 考えや発言の全てが自分に突き刺さっている、皮肉な男です。

 大義のための犠牲となれ……

 

 政治家じゃなくてコメディアンを目指すべきでしたね。

 そっちの才能には溢れていますからジョーカーの様にはならないですし、某国大統領のように転身は出来ないでしょうが身の丈に合った生活はできたはずです。

 

 

 

 

 ……個人的には好きになれない考え方ですし、おそらく直江自身も好んでやっているわけではないでしょうが、クズや放っておいても消える可能性が高い命を使って、国民の最大幸福を追求する姿勢は、政治家としてこれ以上なく優秀です。

 

 密室政治で暴対法が成立した後もパパ小路が切られなかったのは、上級国民の弱みホイホイになったという以上に、できるはずがないと思われていた人工の天才が本当に生まれてしまったからでしょう。鈴懸自身も困惑してましたし。

 

 そして、これを踏まえるとホワイトルームと似た鬼島政権の第二政策というものの正体も朧気に見えてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 もう分かりますよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 表に出せない連中の掃き溜めが上げてしまった成果を表に出せる形で実行できる形のものです。

 

 ヤバ過ぎる経緯で半ば成功してしまったフラスコ計画を、問題点を修正した上で()()()フラスコ計画として表に出すわけです。

 

 

 

 更に言えば健康的フラスコ計画を表に出すにあたって、反社絡み・被験者は誘拐児というW厄満に加えて、表に出られない研究者というドラまで乗った前例は完全な爆弾であり、発表前には秘密裏に跡形もなく消えてもらう必要があります。

 

 

 直江がWRの停止勧告をした際の「割り切れ」「大人しくしておけ」「それが無理なら()()()()()()()()()」という発言、それまでヤクザ絡みの後始末をしてくれたことからしてもそういうことでしょう……

 

 パパ小路は「自分が切り捨てられる」と考えたようですが、逆ですね。

 

 

 

 

『人には沿うてみよ、馬には乗ってみよ。』

 

 直江が鬼島に贈ったものとして原作9巻で出てくる言葉ですが、諺に詳しい人には前後が逆転していることがおわかりでしょう。

 

 かなり直江の本質を表した言葉だと思います。

 

 馬として使う前に、人として扱ってみるという意味です。

 

 直江は4年ほど、(篤臣)に沿ってみて、(捨て駒)として使うことを決めたということですね。

 

 

 

 そして、パパ小路は馬であったものを、感情面の発達に問題が残るとはいえ、綾小路清隆を始めとする人工的な天才を作るという「大成果」を上げました。

 

 だから用済み関係者と違って「消される前に無関係になれ」という蜘蛛の糸を垂らされたのでしょう。

 

 ある意味でパパ小路は清隆という成功例によって、馬ではなく人としての扱いを取り戻し、直江の情によって生き永らえているわけです。

 

 本人は全く自覚してないでしょうが。

 パパ小路ってほんとバカ……

 

 

 本人は「嘘」について、「誰もが簡単に使えて最も強力な武器」「リスクのある諸刃の剣」「上手く使いこなして初めて意味がある」と言っていますが、彼は嘘で全身を串刺しにされており、相手の本心からの情を見抜けない男です。

 

 そして、庇護者の直江が亡くなった後、それを蹴ってしまった彼がどうなるかは見えています……鴨川Jr.にとっては試練継続ですかね。

 

 

 

 

 

 

 それに、上級国民が隠し子を放り込んでるなんていうのも、成功例として出てきたら最も効率的な行動は“本家”を“事故”で根絶やしにしてDNA鑑定による血縁を証拠に遺産総取り&お家乗っ取りでしょうに……あなたの報いはあなたのこうべに帰するのだ。

 

 まぁ隠し子に逆襲されなくても天沢グループのように、ボンクラが当代を勤めているお家はどのみち大打撃を受けることになるでしょうが。

 

 

 

 

 

 

 と言った推測をかいつまんで披露したのですが、六助以外みんな顔色が悪いですね。

 ちょっと大人の話をし過ぎましたか。

 

「とまぁ、直江は極めて優秀な政治家で、パパ小路は暴対法成立のために捧げられた捨て駒。

 パパ柳もしっかり関わっているということだ。娘に見せていたのは唯の外面だよ。」

 

 DNAと無関係に「持たざる者」を捨て駒にしているのが君の父親。

 君が父親に誓った持論は「持ってる側」に生まれた故の傲慢さであり、君が不自由なく生きてこられたのはDNAではなく生まれた環境の関与が第一です。

 

 

 

 そもそも直江と鬼島がその後繋がったことから考えても橋渡しになったのは普通に考えて祖父柳・パパ柳の坂柳親子です。

 

 祖父柳が鬼島派なのに息子のパパ柳が直江派について、政治的爆弾になりうるプロジェクトのサポートを任され、その後円満に離脱して鬼島派について先代の後を継いだ……直江・鬼島はプロジェクト立ち上げ時点で既に繋がっていたと考えた方が自然です。

 それに、人材育成なんて長期プロジェクトをやってる間にどう考えても総理の目がなくなります。

 

 

 つまり直江は最初から総理の椅子なんて気にしてないんですよ。

 

 パパ小路に見せていたのは唯のポーズであり、あの男の頭にあるのは常に国益が第一です。

 

 総理になれる立場にも関わらず、幹事長で居続けたのもその方が都合いいからです。

 

 そして、そんな男がこの国を腐らせている坂柳親子をどう考えているかは明らか。

 

 嫌いな奴と組むことが必要なこともあるというのはそういうことです。

 

 

 黒いことにも手を染めていますが、直江仁之助は間違いなく偉大な政治家であり、清濁併せ呑んで、終わりかけているこの国をなんとかしようとした国士の一人です。

 

 本人はそんな扱いをされたいとも考えていないでしょうが。

 

 

 

 ……修学旅行に参加できるなら六助と一緒に馬に乗るのも楽しかったでしょうね。

 

 

 

 

 そして、原作0巻においてパパ小路は「鬼島は若手にも拘らず高育の成功で勢力を伸ばした」と説明していますが、これまで何度も触れてきたとおりパパ柳は明らかに鬼島総理より上の権力を持っており、論理が逆です。

 

 坂柳親子が味方しているから鬼島は勢力を伸ばした。

 坂柳一族がこの国のキングメーカーです。

 

 パパ小路は疑うことを知らない。

 

 

 

 そして、「パパ小路の監視役の鴨川」から直江へ、「パパ柳と組んでいた直江」から「祖父柳と組んでいる鬼島」へ、鬼島から「鬼島を使っている坂柳親子」へとホワイトルームの成果情報が流れていることを考えると、清隆が受け入れられた理由や八神・天沢がここに送られた理由も分かります。

 

 ホワイトルーム生の欠陥である感情・情緒面の問題の解消です。

 

 これは原作0巻でパパ小路の狙いとして明かされていますが、パパ小路の操り手たちにとっても、これが成功しない限り、健康的フラスコ計画は成立しません。

 

 これが解決されない場合、ホワイトルーム生はパパ小路と同じく、生き残られていては困るということ。

 つまり、ここで蜘蛛の糸を掴めない、まともな社会に適合できないホワイトルームの子供たちは捨て駒リストに戻るということです。

 

 そして逆を言えば、感情を回復させれば健康的フラスコ計画のモデルケースとしてその後は経過観察として、特に制限されることなく生活できるでしょう。

 

 

 

 カメラ・マイクがありパパ柳の耳に確実に入る調理実習室で、英輔君がホワイトルームの「建前」を暴露し、清隆の感情面を解決しようとした意味はもう分かりますよね。

 

 健康的フラスコ計画成功の可能性を見せて価値を示すことによる清隆の安全確保と、ホワイトルーム黒幕のトップに対して「運営層の処分を忘れるな」という釘刺しです。

 

 

 クズ(篤臣)はクズの親玉(パパ柳)に始末させるのが一番ということです。

 最悪の事態でも英輔君が消されるだけで済みますし。

 

 ちなみに、この部屋は盗聴器の有無を頻繁に調べていますし、窓ガラスの振動を光で傍受されないよう、段ボールを多重に敷いて対策は取っています。

 

 

 

 

 

「あと、茶番だがパパ柳は2月か3月あたりに不正疑惑で停職する可能性がある。

 理事長代行になるのは月城。一応パパ小路の協力者ってことになってる暗殺者だ。

 パパ小路を自殺させる役目も多分こいつだから本当に敵かは微妙なところだな。」

 

 

 有栖ちゃん真っ青ですね。

 

 ちなみに茶番?という点に疑問を持った方がいるかもしれませんが、これも自明なんですよ。

 

 パパ小路とパパ柳の会談内容はパパ小路の理が100%です。

 保護者の同意なしに周りと隔絶された学校に囲い込むという行為を世間一般では何と呼ぶでしょうか?

 

 

 高育による未成年者(綾小路清隆)の誘拐です。

 

 

 訴えられたらパパ柳は豚箱送りで清隆は連れ戻されるので、清隆がここに居続けられるのは二人が実は合意している、あるいはパパ小路が大事にしたくないから引き下がったかのどちらかです。

 まぁパパ小路が逮捕されないのと同様にパパ柳の権力でキャンセルした可能性もありますが。

 

 そしてパパ柳が本当に失脚して月城体制になったのなら退学どうこうに関係なく入学を取り消して清隆の身柄を保護者に返すのが筋です。

 

 原作月城体制でそんなことがなされていない以上、パパ小路はそもそも綾小路を連れ戻すつもりがない、月城も返すつもりがないというのは明らかです。

 

 

 

 そしてパパ柳の失脚が不正疑惑程度で留まっていることからパパ柳と月城の茶番ということも明らか。

 

 月城が本気でパパ柳を追い落とす気なら理事長世襲、綾小路清隆の誘拐、娘の入学時Aクラス捻じ込みや、0点でも合格でき満点でも落ちる入学試験、進学実績偽装などどれか一つだけでも豚箱に叩き込んで二度と復帰できない立場に追いやることは容易です。

 

 疑惑の総合商社ってレベルじゃねーぞ!

 

 つまり理事長失脚は三者共同での茶番、あるいはピエロだけが茶番に気付いていない、のどちらかですね。

 

 

 そして、原作0巻のラストでパパ小路が鬼島や高育の弱みを握ろうとしている、パパ柳に敵対しようとしていることから、表向き三者は手を握っていて、カモ小路だけが裏に気付いていないことも分かります。

 

 つまり、パパ柳・鬼島・直江・月城・鴨川、ついでに石上は同じ陣営です。

 またしても何も知らされていなかった馬鹿小路(51?)ということです。

 

 馬鹿小路を庇ってる直江が死んだ後は長くないでしょうね。

 

 

 

 そして以上の流れから分かる通り、月城とパパ柳の交代劇も()()()()があって行われた茶番であり、清隆を退学させるというのは唯のカバーストーリーということですね。

 

 

 

「あと来年は清隆の()たちが入ってくる可能性がある。

 来年度は2000万PPが報酬の「綾小路清隆」退学特別試験。

 これはそもそも起きないかもしれないな。

 

 次は1年と2年が組んでのペア試験。

 次は7月20日から8月3日まで2週間かけて暴力バンザイ3学年合同の無人島サバイバル。

 建前的には全部清隆の退学狙いだ。」

 

 

「はははは!なるほど、そういうことかミスター!」

 

 やっぱ頭の回転が速いですね。

 清隆と有栖、桔梗、鈴音も気付いたみたいですし地頭がいい奴はこれだから嫌になりますよ。

 

 隆二と帆波ちゃんは顔にクエスチョンマークが浮かんでますがそれが普通ですね。

 翔は……まぁ興味がなかったんでしょうし仕方ない。

 

 

「六助と清隆の科学オリンピック参加は無人島サバイバルを潰すためということだ。

 無駄になる可能性は高いと思っているがな。」

 

 

 無人島サバイバルは7月19日に乗船、7月20日~8月3日までの2週間。

 

 第52回化学オリンピックは7月6日~7月15日までイスタンブール開催。

 第62回数学オリンピックは7月14日~()()()()()までペテルブルグ開催。

 

 

 数学オリンピック代表を清隆が勝ち取れば、無人島サバイバルはターゲットの清隆が不参加というわけです。

 

 原作月城の台詞によれば、無人島サバイバルの開催に大分無理をして調整したため日程などはズラせないようですしね。

 

 そして無理やり後ろにズラそうとすると今度は部活の高専大会と干渉してそっちの調整が必要になります。

 

 日程的に何の問題もない化学オリンピックに参加を認めて、数学オリンピックだけ認めないという判断を封じるために2種類に分けて参加させた。

 

 清隆ターゲットにさせないために高育が建前にしている理念をぶつけて、スケジュールを潰したわけですね。

 

 

 

 ちなみに、この世界でもコロナが流行するようなら清隆を化学オリンピックの方に出すのが一番有効でした。

 

 無人島サバイバルとは日程が被らないと思って安心して承認した後、コロナ流行によって7月23日-7月29日に延期。

 

 無人島サバイバルの直前で開催国トルコ側の事情で日程が変更されて、今更どうにもならないという完璧なトラップにできたんですが……まぁ世界的に病人が減っているのでこっちの方がよかったと考えましょう。

 

 

 

「そういう事だ六助。頼んだぞ。」

 

「だが断る。君の仕事だろう?最後までやり抜き給え。」

 

 ナニィッ!……はぁ。やっぱ気付いてたか。

 千秋と言いこいつと言い人の心読むんじゃないよ。

 

 ってかお前もジョジョネタ通じるのかよ。

 やっぱサブカルがあまり通じないホワイトルーム生より六助の方が上ですね。

 

 

「実際どうなるかはわからん。俺の読みが外れて必要なくなる可能性だってある。

 そして、後で個人的に頼みたいことがある。

 こっちでも手は打ってるができれば高円寺グループの力も借りたい。」

 

「いいだろう。なんでも言い給え。」

 

 細工は流々仕上げを御覧じろ……と言いたいところですが英輔君がぶち壊すつもりであり、それを気付かれている以上、最後に立ちはだかるのは六助でしょう。

 

 打てる保険は打っておくべきです。

 

 

「その後はリニューアル体育祭、満場一致試験、文化祭。

 修学旅行中に直江がご臨終と俺に分かるのはそこまでだな。

 

 桔梗が気にしてた俺が他人の秘密を知ってるってのも同じ理由だ。

 そいつらが爆発するのを入学前に知ってたのと事前調査で補ったものだ。

 

 もし交代劇が起こってもパパ柳は来年2学期には復帰するはずだから有栖は黙っていろ。

 隆二も親父がどこまで関わってるか心配だろうが責任は本人に取らせろ。いいな。」

 

 青い顔してますがどちらも頷いたのでまあ信用しましょう。

 

 正直、パパ柳(袁紹)こそがこの国のガンだと思ってますが、清隆のためには居た方がマシですし仕方ないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それに、祖父柳・パパ柳と世襲されていることから分かる通り、あの訳の分からん権力の源泉は世襲できるものです。

 

 つまり、10年・20年後にあの権力を手にするのは()()()()です。

 

 

 時間は若者の味方。

 そして、耐えて待つ、次代に託すというのが大人の戦い方です。

 

 

 祖父柳に疑問を持って別の道を探したというパパ柳は結局、祖父柳の後を継いで同じ道を歩むことにしたようですが、坂柳有栖がパパ柳の後を継いでから、同じ道を歩むかどうかはこれからの彼女次第です。

 

 

 この子次第でこの国の未来は変えられる。

 

 

 

 

 国の未来を変えるのは「教育」です。

 

 同級生たちとの交流で彼女が自分を磨き、何かを得ることを期待しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 0巻でマッポーカリプスな世界観が判明して、この展開が見えたのが本作を書いた動機です。
 原作で説明されてない部分は極力、現実で埋めればいいという考えですね。

 あと、「アンチ・ヘイト」タグつけてますけど作者は原作スキーです。
 作者のことは嫌いでも、原作のことは嫌いにならないでください。
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