ようこそハイスコア狙いの教室へ 作:茶漬生活
“勝兵先勝而後求戦 敗兵先戦而後求勝”
勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む
孫武(B.C.535?-????)? “孫子”
KOTY2021。はーじまーるよー。
ということで引き続き原作坂柳クラス目線でパパ柳の部下の行動を見ていきましょう。
2年生編1巻ではもう一つ不思議な点があります。
冒頭部分の「暗躍」。2月某日に月城がホワイトルーム生相手にこのような発言をしています。
「以上が、綾小路清隆及び2年生156名の詳細なデータです。全て頭に入りましたね?」
月城は室内に映し出されたスクリーンで、学校が1年間をかけて集めた生徒たちの資料、それを全て開示する。名前や生年月日、出身校はもちろん、両親や兄弟、幼少期からの成績から友人関係まで。通常担任の教師ですら見ることのできないありとあらゆる詳細な資料を交えての極秘ミーティング。
「
そして2月時点ではクラス内投票が行われていないので綾小路世代はまだ160名。
「全て」というにはデータが3人または4人分足りてないですね。
更に人数が合わないことをホワイトルーム生が指摘していないことから、データがなくても問題がない――――つまり、月城の説明の前に「省かれたメンバーに関わらないように」と何らかの説明がなされていることが推察できます。
考えられる可能性は五つ。
一つは、3月のクラス内投票で確実に退学すると考えられた人物を省いた可能性。
綾小路の動きを完全に読み切って戸塚・真鍋・山内が省かれたというパターンです。
ですが、月城が「ホワイトルームの最高傑作」の動きまで読み切って、綾小路が月城の掌の上ですごくダンサブルする程度の存在であることを見せつけられていれば「憎悪のホワイトルーム生」は「ホワイトルームの最高傑作って月城以下の雑魚じゃん……ひょっとして:井の中の蛙?」と入学前からポッキリ折れているでしょうから、これは違うと推察できます。
あったとしても精々、退学濃厚な龍園と葛城が省かれた程度ですね。
この場合、賽の目が外れて恥をかいた月城が追加でデータを渡すというポンコツムーブをすることになってしまいますが……
一つは、学校が1年間かけて情報を何一つ集められなかった生徒。
これは流石に除外していいでしょう。
流石に入試の際に名前や生年月日、推薦を行った出身校など多少のデータは分かるはずです。
一つは、学校が1年間かけて資料を集める必要がなかった生徒。
要は坂柳有栖です。
家庭事情や友人関係を調べるまでもなくパパ柳が一番ご存じですからね。
もう一つは、綾小路世代の月城の協力者候補。
要は坂柳有栖です。
他に協力者がいるという可能性も否定はできませんが、月城は坂柳に連絡を取ったりしているので、この可能性は高いですね。松雄栄一郎のセカンド幼馴染とか出てきたら笑うぞ。
最後の一つは、手を出されては困る人物。
月城が着任させられた目的……つまり援護対象の坂柳派中心人物に関係する情報です。
要は坂柳有栖、山村美紀、神室真澄と鬼頭あたりですね。
山村以外の隠し球が居る可能性は否定できませんが。
そして、実際に「ホワイトルーム生」は坂柳クラスに手を出していないことからも、答えは推察できます。というか最初の一つが除外された時点で実質一択です。
「綾小路退学に協力しろ」という「坂柳=協力者」と見せた連絡そのものが、坂柳が刺客から襲われない理由付けのカバーストーリーだったというわけですね。
綾小路が冷静なら月城の「お仕事」に直ぐに気付いたでしょうが「自分を退学させようとする動きがある」なんて大掛かりな陽動を仕掛けられては、目が眩んでしまうのも仕方ないでしょう。
船上試験にむけて連合が真嶋先生と坂上先生に対してとった陽動作戦はこれを参考にさせていただきました。
そして、原作第9巻で坂柳が綾小路と勝負する約束をした――――つまり坂柳の退学が確定したのは学校1階の玄関前。
高育どころか普通の高校でもカメラを置いている場所ですね。
ここを抑えていれば生徒や不審者の出入りを凡そ把握できるので、監視カメラがないはずがありません。
この約束を知ったパパ柳は焦ったことでしょうね。
なにせ綾小路はこの少し前に実力を発揮して龍園を叩き潰しています。
綾小路に全力を出されたら坂柳に勝ち目はありません。退学確定です。
ですが、パパ柳自身が強権を振るって前例のない介入をすればあからさますぎて、4担任や坂柳本人、他の1年も出来レースに気付くリスクが高すぎます。
だから理事長交代と言う茶番を行ったわけですね。
え? クラス内投票は最初、プロテクトポイントなんてなかったじゃないかって?
0巻や2年生編を見れば分かる通り、あれが通って綾小路が退学になったら困るのは高育に送り込んだパパ小路の方です。
そして、パパ小路に唯一表に出せる研究者である鈴懸を紹介して「
つまり、月城は「健康的フラスコ計画」の関係者……というか実質主導者、あるいはその一人であり、その立場からしても困る話です。
ついでに言えばパパ柳はパパ小路の道連れになる企業を増やしてますから、おそらくホワイトルームが表に出てパパ小路が破滅するときのインサイダー狙いだったんでしょうね。
高育ですら人を嵌めていく方針なのに、大人の世界でそれが行われていないわけがないですし、パパ柳の利益最大化としては非常に強い手です。国益は大きく損なわれている気がしますが。
話を戻すと、月城交代後の最初のクラス内投票案はドア・イン・ザ・フェイスの交渉術であって、本命はプロテクトポイント導入による坂柳保護と対抗馬の葛城排除だったというわけです。
当の坂柳がサドっ気を出して思惑の斜め下をいきましたが。
月城体制でもステイルメイトによる引き分けがあるチェスが通ったのは、月城体制≒パパ柳体制であり、介入するのに都合がよかったからということですね。
坂柳がパパ柳の停職を知らされていたのも「これからめっちゃお前有利に事が運ぶけど、月城って奴がやったことや! お父ちゃん関係あらへんで!」という無関係アッピルだったというわけです。
2年目から前例のない試験を連発していたのも一之瀬・堀北の生徒会組の情報アド無効化のためですね。
「……挑発がお上手ですね、理事長代行。しかし──
「たかだか
お労しや月城……坂柳はもうちょっと視野を広く持つべきです。
2年生編4.5巻で「本当の天才は挫折などしませんから」とハンス・ギーベンラートを批判していますが、坂柳が挫折していないのは過保護なバカ親が手を回してきただけです。子供はただ可愛がればいいペットじゃないぞ……
将来的には石上あたりとくっつけるつもりだったんですかね? パパ柳の駒の中であの駒だけやたら優遇されてますし。
生徒会の資料を見る限りサイクル通りなら2年目の2学期末は「協力型総合筆記テスト」か、それにOAAを組み込んだものになるはずですが、坂柳クラスの勝ち目が一切見えません。
別の特例試験に差し替えられるかもしれませんが、
2年生編1巻。ペア筆記試験。
この試験では5教科ともに10点分ほど明らかに範囲外の問題が出されていると説明されています。
国語や英語は高難易度な問題を出すにも限度がありますが、数学に関してはリーマン積分すら習ってないであろう段階で「
そして、それ以前の問題として、あの堀北が「問題文すら理解できなかった」、幸村が「問題文の意味も分からなかった」と言っています。
「xが有理数の時は1、無理数の時は0になる関数y=f(x)とX軸、Y軸、x=1に囲まれた部分の面積を求めよ」といった問題であっても流石に問題文は理解出来るでしょう。
意味は分からないでしょうが。
考えられる可能性としては「ディリクレ関数を[0,1]の範囲で積分せよ」のように定義の説明なしで数学用語を使った悪問ですね。
「
そりゃ堀北・幸村どころか坂柳でも解けませんわ。
ちなみに答えは
綾小路がこれらを解けることを当然月城は知っていますから、この悪問は何の妨害にもなっていないどころか、むしろ想定される回答者が綾小路だけという意味では綾小路にとって助けになっています。実際は高円寺も解けたでしょうが。
一方でパートナーに0点を取られたら、これが解けたところで無意味なので綾小路の退学狙いにせよ、退学回避狙いにせよ全く無意味な措置です。
綾小路の推測からは、この特別試験が坂柳クラスに圧倒的有利なものにされていた意図と、この悪問が出された意図が抜け落ちています。
綾小路を狙い撃ちにしたようなこの悪問が設定された意図は何か?
月城はこれで何をしたかったのか?
綾小路がこの難問を解くか、解かないかを確認したかった。
つまり、この特別試験は坂柳と坂柳クラスへの支援であるとともに、綾小路がどこまで本気を出すつもりなのか、坂柳支援にどの程度障害になるのかを測るための確認です。
2学期末に龍園、学年末に坂柳相手に一部実力を出してしまっていますからね。
堀北が原因とはいえ綾小路は見事に嵌ってしまっていました。
堀北相手にどれだけの力を解放しちまったんだよ!――――まぁそれだけ綾小路が堀北を認めていたということでしょう。
新1年生は全員この試験において綾小路のパートナー狙いをスルーしているため実質的に綾小路の一人相撲です。
綾小路が見抜いたペア筆記試験の裏に隠れた綾小路退学試験、天沢の裏に隠れた宝泉との協力、七瀬・宝泉との交渉の裏に隠れた自傷行為などは完全に陽動で、あからさまに仕掛けられていた裏の裏を読めていなかったわけです。
見事なミスディレクションですね。
父親と違って綾小路は経験が少ないから仕方ない面が大きいですが。
2年生編2~4巻。無人島サバイバル。
これはかなり多くの情報をもたらしてくれたイベントですが、全てを記すには余白が狭すぎる……もとい時間が足りないので、ひとまず大枠の問題点だけ見ていきましょう。
坂柳は「半リタイア」という特別待遇を得て、教師たちが見守るスタート地点固定となっており、想定される暴力の嵐から完全に守られていますね。
「ひとつ聞きたかったんだが、着順報酬は貰えるのか?」
リタイアした生徒がいると着順報酬は消えるが、坂柳の立ち位置は特殊だ。
「ありがたいことに認めていただいております。意図的なリタイアではありませんしね」
これは5日目の坂柳と綾小路の会話ですが、「38℃以上の発熱はリタイア」という乗船後の「
公平性を考えれば坂柳は強制リタイア、あるいは自らリタイアするか野垂れ死ぬまで参加させるのが妥当なジャッジです。
フェイスケアの心配がない肌質なのはご自慢のDNAでしょうか?
実力至上主義の学校で唯一人、実力が欠けていることに配慮してもらえるとは羨ましい限りです。
……バカンスを満喫していてランキングすら確認していなかった上での発言なら完全にアホの子ですが。
そして、無人島サバイバルは他にもいくつも罠が仕込まれています。
一つ目は基本移動。
「さて、腕時計の概要が分かったところで基本移動の話に戻そう。試験中全グループが同じ指定エリアを目指すわけではない。この腕時計内部には『テーブル』と呼ばれるものが存在し全部で12通りある。(中略)といった風に初日から最終日までどの指定エリアになるかは内部的に最初の段階で決まっているということだ。」
船の上でのルール説明で真嶋はこう語っています。
具体的に指定エリアがほとんど分かっている綾小路・宝泉・鬼龍院のテーブルを見てみましょうか。信用できませんが最終日のエリアも参考まで。
1日目 D9⇒D7⇒B7⇒D7(D9はスタート地点)
2日目 E8⇒E6⇒F7⇒I7 山越え
3日目 H7⇒J5⇒H5⇒I4
4日目 G3⇒H4⇒H6⇒I7
5日目 I8⇒H9⇒B6⇒B5
6日目 B6⇒A5⇒C3⇒A3*1
7日目 C3⇒E2⇒中止⇒中止
8日目 E3⇒E6⇒??⇒F8 山越え*2
9日目 ??⇒??⇒H9⇒D5
10日目 E4⇒F4⇒B9⇒C9
11日目 C8⇒H9⇒I9⇒J10
12日目 H10⇒D2⇒D4⇒D2
13日目 C2⇒D2⇒F3⇒G3 山越え
14日目 H3⇒I2⇒??
ランダムと説明しているものの綾小路テーブルのランダム指定は基本的に3マス移動で時々大ジャンプが入る両極端な指定だと分かります。
加えて、この島は1マスが南北500m×東西700mなので東西方向に動かされる方が当然厳しいです――――なんで縦と横で幅が違うんですかね?
綾小路テーブルの東西方向へのランダム移動は合計36マス、南北方向のランダム移動は合計29マス――――そういうことですね。サンタナやグッチョの肋骨以上に露骨です。
イベリアトゲイモリってリアルにあれやるらしいですね。
綾小路はハズレのテーブル扱いしてましたが、実際ハズレのテーブルです。
最初にテーブルを選ばせてくれるならまだやりようがありますが、テーブルを勝手に割り振られる時点で、イージー、ハード、インフェルノと難易度を変えることだって可能ということ。
警戒されている綾小路の難易度は高めでしょう――――アタリのテーブルと言えるのは精々1つか2つでしょうがね。
そしてご存じの通り綾小路は最終日にI2に追い込まれており、この時、綾小路は最終日だけ自分はテーブルと違うエリアが指定されていると推察しています。
つまり、その気になればテーブル全体の指定エリアを書き換えることも可能ということです。真嶋の「事前に決まっている」という説明は意味をなしていません。
ランダムジャンプが綾小路を追い詰めるのに都合よく飛ぶのはそういうことですね。
綾小路はやればできる子なのですから!
うまくいかなくても綾小路のせいじゃない、うまくいかないのはランダムが悪い!
次に地形。
無人島サバイバルの会場になった島は地形によって大きく三つのフィールドに分断されています。
一つ目はスタート地点を含む南西部。
ここは非常に広く森があるとは言えど平坦な地形で川もあります。
ある意味で最も楽なエリアと言えるでしょう。
二つ目は北西部。
ここは池と山に隔たれた険しく狭いエリアです。
南西部との行き来にはC4の山に挟まれた細い隘路を超えるか、D5の川辺を通る、D5・D6の湖・川を渡る、あるいは山越えをする必要があります。
高円寺と綱引きをしたC5の山はそこまで苦労しないようですが、綾小路・七瀬が6日目に超えたA4・B4の「そびえ立つ険しい山」はロッククライミングが必要ですね。
三つ目は東部。
フィールド自体は平坦といえば平坦ですが、川がいくつも流れており、北の方は地面が荒れている。更に山を避けると極端にエリアが長く、移動させられることを考えると最も厳しいエリアです。
そして、島の中央から南東端にかけて位置する最大標高300mの高山で区切られているため、南西部から東部に渡るにはその山越えをするか、島の南東端を迂回して回る必要があり、北西部とのアクセスもF4・E3にかけて山の切れ目を通る必要があります。
綾小路と七瀬は南西部から東部への移動に約1日半、東部から北西部への移動に1日、北西部からスタートへの移動に半日かけていますから最もスタートから遠いフィールドといっていいでしょう。ここに行く必要が出た時点で異常なまでに時間をロスしてしまうハズレフィールドです。
「すごい
互いに川の音をかき消すように声を張り上げながら会話していたが、程なくして合流しようと合図を出してきた池に従うように、オレたちは川の上流へ向かう。
そして陸繋ぎになったH4の南側まで行き合流を果たす。
するとそこには声を聞きつけた須藤と本堂の姿もあった。
「もしかして、今日最後の指定エリアって……」
「I4だ」
どうやら須藤達も同じI4だったようで、
「こんな
朝の段階で同じ島の東側エリアにいたが、最終地点も同じになるとは。元々須藤を見かけることが多かったことを考えると、
綾小路は試験開始とともにD9から中央のD7に導かれた後、一旦西のビーチ方向、その後中央のD7に戻され、2日目から3日目にかけて高山を避けるように南東方向から反時計回りでハズレの東部フィールドに導かれています。
そして、このルートは綾小路だけでなく、綾小路と同じテーブルの「鬼龍院」と「宝泉・七瀬・天沢」、上述の「須藤・池・本堂」、「椿・牧田・三井・堂上」、3日目に東側ビーチで遭遇したことから分かる通り「南雲・朝比奈」、「桐山」といった3年トップ勢が率いるグループも同様です。時計回りで来るには距離がありすぎますしね。
ついでに「橋本・神室・二宮」「島崎・福山・軽井沢」や「
4日目朝の事件を考えれば当然八神もここに来ていますし、「高橋・八神・宇都宮」グループが7日目朝の時点で6位になっていることを考えると、基本移動を飛ばしているわけがないのでこのグループも東側に導かれています。
何よりビーチフラッグスはグループから1人しか参加できず、定員は8人×男女。
作中でも説明されていますが、南雲や鬼龍院も含めれば17グループが東部エリアに導かれています。南雲が統率している3年は3人グループが最も多くなるようにしていると考えれば3人グループは47組、鬼龍院と余りのソロを入れても49組しかいないはずなんですが、最低でも3割以上が東部エリアに導かれていますね。
……なんで3年にはこんなに不利なテーブルのグループが多いんですかね?
南雲・朝比奈・アクア様で小グループを組んでいたのでしょうか?
他にも3日目までかけて島の東端J6に導かれた
課題を追うにしてもフィールドを変える意味がないことを考えると、随分基本移動に振り回されていますね。
1年も「高橋・八神・宇都宮」「宝泉・七瀬・天沢」「椿・牧田・三井・堂上」がいることを考えればトップグループは石上を除き全て東部に導かれているわけです。
なんで能力高いキャラのテーブルは3日目4日目に東部フィールドばっかりなんですかね?
4日目の上限解放課題争奪のライバルになりそうな相手が軒並み東部送りで、西側二つがガラ空きボーナスタイムじゃないですか。
ただでさえスタート地点が近くて有利だというのに。
1日3回周囲12マスの中からランダム、1日1回90マス弱の中からランダムで選ばれることになっている指定エリアにしては随分都合がいい偶然ですねえ。
七瀬が綾小路を襲撃する場所や月城が襲撃する場所を指定出来ていたことからしても、このランダム移動がランダムではなく、生徒を誘導する目的に使われていることは明らかです。
更に言えば、ルール上、エリアが被った場合着順報酬はテーブルごとに用意されず、両テーブル合わせた1~3位しか報酬を得られないと説明されていますが、綾小路テーブルは3日目4回目のI4で須藤テーブル、11日目4回目J10で椎名テーブルとの被りが発生しています。
12の物語……じゃなかった12のテーブルがあるにしてはおかしくないですかね?
そして逆に東部フィールドにいると確定できない人物―――西側に居た可能性がある主要人物は「坂柳・一之瀬・柴田」「神崎G」「石崎・西野・津辺」「磯山・諸藤・椎名」「浜口・南方・安藤」「龍園・葛城」「平田G」「櫛田G」「石上G」、あとは常識的に考えて論外のソロ勢「鬼頭」「堀北」「伊吹」「高円寺」ぐらいです。
そして、龍園・葛城は少なくとも5日目には北西部に居ました。
地獄のような東に比べて南西はイージーモードですね。
エリアの性質からして東部の連中が指定エリアを無視したとしても南西部に戻ってくるのは5日目になるでしょうから、西側エリアは4日目から解放される上限解放課題を狙うのが楽になりますね。
そういえば坂柳グループの一之瀬たちは7日目になっても南西エリアに居ましたね。
運も実力のうちと言いたいんですかね?
2年のソロ勢がリタイアしてしまえば坂柳クラスのポイントも減ってしまうルールなんですが、2年ソロ勢は綾小路以外ホットな東部の戦場に出てこないのも偶然でしょうか?
(どう好意的に見ても偶然じゃ)ないです。
先生助けてっ! 公平性が息をしていないの!!
そして、もう一つ。
7日目朝時点で10位以内に入っている2年3組の内、明らかなのは2位の「高円寺」と9位の「龍園・葛城」であり、残り1組は不明となっていますが、雨天中止になった7日目午後の順位からしてこの残り1組は10位で「神崎グループ」か「坂柳グループ」であり、そのグループは朝時点で午後の10位101点より下のはずです。
坂柳グループは5日目に最大人数3人を解放し、6日目にはサーチを使って東側に居たはずの橋本達と大グループを組んだことになっているので、「橋本・神室・二宮」と点の平均化を受けています。
合流前の坂柳グループは実質的に一之瀬・柴田の2人組。
橋本グループは、激戦区の東部エリアに回されていたため、最低でも3年生17組を出し抜けるほど優秀でなければそこまで点を稼げないはずであり、東西の移動で2日程度潰されていますので6日目までで着順報酬6回という驚異的なペースで進んでいる綾小路ですら69点と考えると、7日目朝の10位は間違いなく神崎グループの方でしょう。
しかし、坂柳グループは7日目午後には127点7位に浮上しています。
5日目の朝時点で龍園・葛城ペアですら6位128点だというのに。
このペアは到着ボーナスが29点―――つまり15回の基本移動で1回しか到着を逃していない超優秀グループです。
坂柳グループは合流した直後にいきなり半日で27点以上稼げるようになったんですかね?
特に7日目は朝から一之瀬が時計を壊して柴田・一之瀬が離脱していたはずなんですが、橋本・神室・二宮の実質3人でどうやって点を伸ばしたのでしょう?
都合よく周りにポコポコ得意分野の課題が
そういえば月城は基本的にモニターに張り付いていたらしいですね。
そして坂柳グループは最終的には261点も稼いでいます。
ペース的には1日18点程度であり、坂柳以外6人が基本移動を全て達成するだけでも1日24点なのでこちらは全く不思議ではないです。
不思議なのは
他グループはこの超スローペースにすら追いつけていません。
14日間で54回――――雨天中止が2回で最終日の3回は2倍なので実質の55回分の基本移動があることを考えれば、1日20点取るだけで追い抜ける計算――――3人グループが基本移動を逃さないだけでも165点と考えれば非常に低いハードルです。
このチンタラしまくったペースで3位ということは、3年上位グループですらほとんど稼げていない。
つまり大人数グループで参加できる課題はそもそもソロ用の課題と比較して、最低参加人数によりライバルが少ないことで競争率が低い代わりに少ない点数というバランスになっている上に、他グループにとっては基本移動自体が非常に達成の難しいものになっているということです。
基本移動を外していない龍園・葛城コンビが上位10グループに入っていた理由はこういうことですね。
しかし10位以内に入っているということは南雲達3年生の妨害もあったはずですし、体力に不安があるため基本移動が難しい二宮のいる橋本グループと組み、7日目時点でまだ合流していなかった鬼頭(ソロ)との遅すぎる合流&平均化を行ったり、綾小路支援のため10~12日目の夜間、13日目の綾小路救出でGPSサーチを連打し、鬼頭を椿・宇都宮・八神の居場所に突貫させて着順報酬を捨て、得点が2倍になる最終日に一之瀬が離脱し着順報酬が消滅など、坂柳が点数と時間を浪費し続け、勝利を投げ捨てているとしか思えない行動をとり続けていることを踏まえて考えれば、あまりに高すぎる順位です。
平均化の仕様から考えれば鬼頭の後に橋本たち、あるいは橋本と鬼頭を合流させてからの合流でしょうに……というか組むなら橋本じゃなく神崎グループでしょうに。
そして半リタイアになっている坂柳は何を食べて何を飲んで生き延びていたんでしょうか?
初期ポイントが一律なルールからすれば坂柳が購入できる水・食料は2週間分に遠く及ばないにも拘わらずトランシーバーに加えてデッキチェアやパラソルなんてものを購入してます。
移動できない立場である以上、誰かが課題で入手した水食糧を一々持ち帰ってくれなければ坂柳は教師たちが見守る中で栄養失調か脱水症状でリタイアしているはずですが、そうなっていない。
つまり坂柳クラス・一之瀬クラスのグループが一々スタート地点に食料や水を持ち帰ってくれていたはずです。女王アリみたいな優雅な生活の裏で、全グループにとんでもない時間のロスが生じているはずですよね?
学校が支給していたなら不公平極まりないですが。
Konozamaで、なんで3位になれたんでしょうか?
逆の意味で全く結果が伴っていません。
実に不思議です。Wonder of Uninhabited Island.
そういえば坂柳グループが描写される時は常に南西部でしたね。
坂柳が失策を繰り返しているのは1年時と同じですが、結果は真逆。
幸運全てが味方に付いて、不幸が他全てに回ったかのような結果ですね。
あっはっはっは。坂柳グループ以外の運の悪さが笑えてきますよ。
聖人の遺体をコンプしてD4Cからラブトレインを発現させたんでしょうか?
アリスの胸はパッド入り!なんだか一気に目が覚めました!
ふざけんな。
高校生に退学を賭けさせておいて、やることがこれか?
原作で綾小路はこのゲームをこう評しています。
限られた1日の中で、多くの得点を集めるには『効率』が求められる。
そのためには『運』で左右する要素を極力排除していくことが肝要だ。
ある意味本質を突いていますが惜しいですね。七瀬の方が正解に近いです。
「なんだか学校側が試験をしているのか生徒会長が試験をしているのか分かりませんね」
「実際にそういうことだろう。南雲は学年全体を手中に収めてるからな。ルールに従う側じゃなくルールを作り支配する側にいるってことだ」
このゲームの本質は、「
参加者側からの攻略法は3年がやっていたようにプレイヤー側に回ることですね。
なんて公平なゲームなんでしょう!
がんばれ坂柳ちゃん3号かな?
これを知っていたおかげで連合は無人島試験でプレイヤー側に回って稼がせてもらいましたが。
「記憶がなくなるまで一之瀬さんを痛めつけてリタイアしていただきましょうか?」
怯える一之瀬を見て、月城は微笑みながら立ち上がる。
「などと、
「っ……!」
「もちろん救済されるプライベートポイントを持たない方々に、です」
それはすなわち、強制的な退学を意味する。
「そんなことできるはずがないと思いますか? 不正の理由を作ることなど、ルールを管理する側にしてみれば造作もないことなんです。特にこの監視の目が行き届かない無人島の中では何が起こっても不思議ではない」
月城が一之瀬に対して述べたこれは脅しですが、それに近いことは十分できる――――というか実際にやっていたわけです。
そして月城が一之瀬を見逃したのもそういうことです。
一之瀬は
一之瀬がリタイアすれば柴田・二宮が絶不調に陥り坂柳グループは墜落。
勝てないどころか、場合によってはまた坂柳退学の可能性が出てきます。
7人グループの場合100万PPより退学回避は安くなるかもしれませんが、ペア試験で得たCPを失うため坂柳は失脚し、クラス内カースト最下位に転落するでしょう。
腹いせに暴力を振るわれた場合、
「(約束された勝者を勝たせる)学校を守る側の人間」としては一之瀬をリタイアさせるわけにはいきませんね。
地形、エリアのサイズ、エリア指定の方法、テーブル振り分け、課題配置、
正直運営側としては見事なやり方ですが、参加者側から見ると運(笑)が7割のお祈りゲーです。
そして原作坂柳は自分にチートコードが適用されていることに気付かないアホの子です。
山内を見下している場合じゃないよ。足元ちゃんと見て。
英輔君が学校の不正を訴え、4担任含めた連合に高育不信の種を撒いていたのはパパ柳がこういう手合いだからです。
相手の意図を読んで動かないと、カモにされてしまいます。
連合が公平性を盾にして、何かあれば真っ先に有栖ちゃんが退学になる体制を維持しているのはこのため。有栖ちゃんを人質に取っているわけですね。
あるいは相手の意図を無視できるほどに強力な力を持つかですね。
連合で言えば公正なやり方で稼いだ7000超のCPがそれにあたります。
そしてもう一つ。
無人島サバイバルですが、これ一番不利な学年はどこだと思いますか?
作中では経験や体格的に3年>2年>1年であり、そのハンデを埋めるために出発順を1年からにして、1年だけ小グループ4人組でスタートできる特別ルールが加えられており、更に報酬が下の学年ほど多くなることで調整しているとされています。
「ここまで単独で戦っている高円寺が凄まじくとも、物量には勝てない特別試験だ。」
綾小路も言っている通り、無人島サバイバルは到着ボーナスや脱落ペナルティの関係上、人数が増えるほど有利になっています。
つまり1年が1番有利――――ではありません。
ここでこの試験の前提を一つ。
事前準備の小グループを組む段階で、無人島で大グループを組むことができ、最大で6人、学年に1つだけ「増員」カードを使った7人の大グループを作ることが可能。
そして「単純に人数が多い方が有利であるのに加え特典も用意されている」「大グループを組む難易度は非常に高い」と説明されています。
もうわかりますよね?
4人で小グループを組んだ1年生は、同学年の2人組かソロを見つける、あるいは1枚しかない「増員」カードを持ったグループが3人組と合流しない限り大グループを組めない。
しかも男女割合のルールがあるので「男男女女」のグループは「女女」の2人組としか組めません。「男男」の2人組がいたとしても「男女女女」か「女女女女」の4人組としか組めないわけです。
「そこで―――僕ら1年生で力を合わせて
これは2年生編2巻の7月1日、1年生4クラスの代表が集まった会議での会話ですが、結果的に、1年は4人組を36組、合計144人分も作ってしまっています。
おそらく「大グループ結成が困難だ」という事前説明を踏まえた動きですね。
しかし実際に船に乗った時点で開示されたルールは「4日目以降に開催される人数上限解放課題をクリア」するだけという無茶苦茶簡単な条件でした。
しかも上限解放試験は一度6人まで解放すれば再度受ける意味がないので水や食料と異なり、どんどん競争相手が減っていきます。
あのルール説明はハンデどころか1年へのトラップになっているわけです。
公平性? 逝ってしまったわ、円環の理に導かれて……
4人以上の場合、女子が5割以上を占めている必要があるので、1年女子は最低でも72人埋まっているわけですね。
しかも「椿桜子・三井あゆみ・堂上美津子・巻田高茂」の男子1人・女子3人グループが存在している上、「宝泉・七瀬・天沢」の男女混合3人組があるため、残る女子は最大でも5人です。
そして1年はCクラス男子の波多野が5月末に退学し159人になってしまっており、「高橋・八神・宇都宮」が3人組なので1年全体でも余りは9人。
2年生編4巻で八神が「
更に、4日目の下位ランキングに2人グループが2組入っています。
大した数ではないので総当たりで考えてみると、ここから考え得る1年の構成は「4人×36組、3人×2組、2人×4組、ソロ1人」または「4人×36組、3人×3組、2人×2組、ソロ2人」のみ。3年の戦略と合わせて考えれば実際は前者でしょう。
どのケースでも1年には最大でも2組しか女子2人組が存在しないことになり、1年有力者の3人組2組は女子割合の関係で男子2人組、男子3人組とは組めないので、「高橋・八神・宇都宮」グループが増員カードを駆使しても、4組しか6人以上の大グループを組めないわけです。
これに無人島生活初体験・年齢による身体能力差・退学回避用のプライベートポイントが貯められていないというハンデまで加わるわけですからやってられないですね。
茶柱の説明通り下級生は報酬が盛られるとしても、上位に入れないなら画餅です。
椿が下位に落ちそうなグループを吸収させる案を提案していましたが、既に罠を踏んでしまった1年がその手段で救済できるのは数グループのみ。
1年が暴力に頼ってでも上級生から脱落者を出そうとしたのはこういう事情があったわけです。
提案した宇都宮・椿と迷わず実行したツンデレ系ガンギマリはさぁ……(白目)
しかし、この切羽詰まった状況で伊吹・堀北・篠原じゃなく綾小路を狙ったあたり、下位救済はただの建前で、私情で動いているのが見えてしまって残念です。
宝泉は性格的に女を狙えなかったというのもあるでしょうが。
つまり、あらゆる面で一番不利なのが1年生。次に不利なのが2年、学力や年齢による体格差で最も有利なのが3年です。
3年は全体的に幸運デバフが重ね掛けされていますがね。
夏の怪物の名に恥じないとんでもないクソゲーです。
流石にマインドシーカーレベルではないですが、2週間かけなくても数千円と6時間ちょっとをドブに捨てるだけで済む分ヌギャーをクリアする方が建設的とかどうなってるんだよ……
ところでこの島、1マス500m×700mが10×10エリアなので地図全体は35㎢で陸地割合から大雑把に面積を計算すると約22㎢。
乗船翌日の朝からスタートということから考えると硫黄島や小笠原諸島・沖縄には届かないでしょうから、また伊豆諸島かその先あたりの人工島ですかね? どん判金ドブ。
長くなりましたが無人島サバイバルは今後の話の前提になるので許してクレメンス……
次話は「En passant」の予定。