ようこそハイスコア狙いの教室へ 作:茶漬生活
“誰が犯人かって?
それを探す物語に決まってるでしょ?
誰が犯人かって?
そもそも「何の」犯人かわかってる?
誰が犯人なの?
私をこれから殺す犯人は誰?!”
竜騎士07(1973-)“ひぐらしのなく頃に 暇潰し編”
チェス盤をひっくり返す推理ゲームの本題はーじまーるよー。
既に盤面はボドボドになっていますが。お前の推理ガバガバじゃねぇか。頭酢入りかよ。
さて、これまでパパ柳にとって八神を切る必要性が出たのは予想外だという長い前提を語ってきました。
ここで話を八神に戻します。
八神が有罪になった流れを追ってみましょう。
まず2年生編3巻。無人島サバイバル4日目、7月23日(金)の4時56分にI4で小宮と木下が襲われました。
八神断罪時の真嶋の証言から、「最後に消息を絶った地点から小宮たちに接触できた」のは2名だけであり、そこに八神が含まれています。
七瀬は事後の現場で「特徴的な髪色と髪型」を目撃しており、7日目にこれは天沢だったと証言されていますので、七瀬の証言を信用すればGPSが壊れていたのは八神と天沢で間違いないでしょう。
次に2年生編4巻。無人島サバイバル最終日、8月3日(火)の朝。
堀北が寝ている間にテントの中に『正午』『K・A』『退学』『I2』と書かれた紙が折り畳まれ忍ばされていました。この筆跡は堀北の感覚では八神の字に似ていたそうです。
紙が忍ばされたのは堀北が起きる前、少なくとも試験が始まる7時前のはずですね。
そして2年生編6巻。10月に入り、体育祭の本番も近づいて来た日。
椿が佐藤に接触しました。
2年生編7巻によればこの時、佐藤を椿の部屋に呼んで脅迫。その後も「八神の命令で脅している」と騙って脅迫を繰り返し、11月1日(月)に佐藤が綾小路を頼ったことにより綾小路は「椿が八神に濡れ衣を着せようとしている」と理解しました。
椿の裏に誰かがいるのではないかと想定はしていたようですが。
11月9日(火)。
南雲が桐山クラスの岸から「南雲が大金を賭けて特定の生徒を退学にさせる遊びをしている」という噂を聞きつけ、噂の出所を探し始めます。
11月9日(火)。同日。
市橋が南雲宛てのラブレターを堀北に託し、堀北はそれを八神に託しました。
このラブレターは綾小路が作ったもので「綾小路・八神で生徒会室で話し合おう」というアナグラムが仕込まれていたそうです。
八神はこれを覗き見てアナグラムを解き、封をし直した上で南雲に渡しています。
おそらく八神はこの内容をパパ柳に伝え、パパ柳は来賓を利用して綾小路を排除する計画を立てたのでしょう。
そして、龍園と南雲の話から推測すれば11月12日(金)かその前日。
綾小路は龍園と坂上・真嶋に八神を疑うように仕向け、南雲に協力を要請しました。
11月13日(土)。文化祭当日の15時。
堀北は八神の筆跡確認のために議事録を見ようと生徒会室に現れたところ、アナグラムを解いておびき出された八神と遭遇し、尾行していた伊吹が八神を取り押さえました。
その後、南雲が登場して噂を漏らした犯人だろうと問い詰め、堀北が紙の事を伝えて八神の容疑が深まったところで龍園・小宮・木下・真嶋・坂上が登場。
小宮と木下が犯人は八神だと証言を行い、真嶋・坂上がGPSが機能していなかった容疑者と一致することから「小宮・木下襲撃」「綾小路退学試験の暴露」「堀北のテントに紙を放り込んだ」犯人が八神と断定されました。
ここで、八神は「小宮たちのように痛い目を見たくないなら黙って下がれ」と暴れ、瞳を赤く腫らした天沢が登場し八神を止めようとしたところで、来賓たちが到着し八神を連れ帰り、八神は退学処分になりました。
先に述べた通り真嶋・坂上の両方が腐っていない限り、この来賓たちはパパ柳の手駒です。
なにか気付きませんか?
細かい描写はこうなっています。
「あの噂を流したのはおまえなんじゃないのかってことだよ」
南雲生徒会長は苛立って軽く机の下側を蹴る。
「待ってください。急に一体何ですか。どうして僕がそのようなことを」
(中略)
「あの特別試験のことや、その参加者に関しては口外しない決まりだったのでは?」
「そのルールを先に破ったのはおまえだろ」
「
「まぁな。だが、ここに姿を見せただろ。勘繰りたくもなるってことだ」
「それは単なる偶然です」
(中略)
「……なるほど、よくわかりました。最初からお二人は組んでいたんですね。あのラブレターに見せかけた手紙を僕に渡したときから、ここで僕を
(中略)
「堀北先輩、あなたは議事録を見せられて無人島試験での紙を連想し、僕が犯人だと考えた。そして南雲生徒会長にラブレターに見せかけた手紙を渡しひそかにメッセージを送ったんです」
なぜか、彼はここまで触れなかった議事録や紙の事に自ら触れだす。
(中略)
「そうか八神か。テメェが小宮と木下を可愛がってくれた犯人なんだってな」
「は……? 意味が、分からないのですが」
「とぼけんなよ。小宮と木下がつい先日思い出したんだよ。無人島試験で大けがをしたのは、全部お前が暴力を振るってきたからだったってな」
(中略)
「記憶になかったはずなのに同時に思い出して僕の名前を言った? あり得ません! この2人が口裏を合わせて僕の名前を出したに決まっています!」
(中略)
「犯人を見たことを思い出した。それを疑う根拠はなんだ八神。言ってみろよ」
(中略)
「誰にも見られたはずがない、完璧に上手くやったはずだ。そう思ってるからだろ?」
もうわかりますよね?
この流れにおいて一切の物証が存在せず、八神自身も一切容疑を認めていないんですよ。
本人が否定している中、疑惑と偽証で断罪とはたまげたなぁ……冤罪の典型的なパターンです。八神は悪役令嬢だった……?
八神が認めたのは「小宮たちがどんな痛い目にあったかを知っている」「堀北の紙のこと、堀北が筆跡を疑っていたことを知っている」という「秘密の暴露」のみで、どちらも八神しか知らない秘密ではありません。
八神のGPSが壊れていたのは同じ班の高橋・宇都宮と、宇都宮の会話を聞いていた椿は知っていますし、紙については堀北や伊吹・天沢・綾小路が知っています。
しかも決定打になったGPS情報と小宮・木下証言の一致について、GPSでは容疑者は2名ですし、2年生編7巻最後に明かされる通り、証言の方は綾小路が仕込んだ偽証です。
見事な推理だったよ、堀北ちゃん、南雲君。でも一つだけ見落としていることがあるよ。
八神もまた大きい三角定規におどらされただけの犠牲者の一人にすぎないってことさ。
三つの容疑について本当に八神がやったのか。
これを真面目に検証してみましょう。
まず一つ目。小宮・木下への暴力。
ここで、小宮の証言を思い出してみましょう。
「わ、分からない……何の前触れもなく、急に
(中略)
「さつきが戻ってくるのを待ってる間に、2人で斜面をのぞき込みながら話をしてた。ここをショートカット出来ないかって。で、これは難しいなって思ってたところで―――」
「ふくらはぎに衝撃が走ったんですね?」
ふくらはぎ――――小宮が襲撃者より高いところに居たとしてもふくらはぎに衝撃というレベルならまず腕じゃ無理ですね。八神が力士体形なら話は別ですが。
つまり少なくとも小宮に対してはローキックかそこそこ長い棒で下段をフルスイング、あるいは遠距離から岩か何かを投げつけたわけですね。
踏み折るタイプの蹴りだとジャージに足跡が残るので論外です。
……どうやって顔を見られずに両方をやるんですかね?
片方ずつやったのなら小宮が落ちた時点で木下は犯人を見ているはずです。
最低でも坂上・茶柱が収容後に木下から「覆面をしていた」という証言が出るでしょう。
ですが、小宮・木下の偽証が通っていることから木下はその証言をしていない。
つまり、二人が同時に襲われていなければおかしいです。
手で体重を支えながら両足で蹴ったんでしょうか?
そんなブレイクダンスかカポエイラのようなアクロバティックな方法で突き落としたのならば篠原はまずそれを証言するでしょう。
「上手くやった」なんて自信を持てるレベルではない雑過ぎる犯行です。
では、投石で遠距離から片付けた?
ノックバックで高所から突き落とすのはFFTの基本戦術ですね。ガッスン スタッ アーッ!
あれ着地してから突然死するのシュールですよね。
投石で順番に片付けたなら小宮・木下には目撃されないことも可能ですが、篠原は「2人が突き落とされるのを見た」と言っていたはずです。
投石の場合は篠原が目撃出来ませんね。
あれれ~?おっかしいぞ~?
それぞれの証言が食い違いますね。芥川龍之介の「藪の中」かな?
もうわかりますよね。
この事件の犯人は二人。
小宮のふくらはぎにダメージを与えて突き落とした人間と、同時に木下を突き落とした人間がおり、片方だけが篠原に目撃されたわけです。
片方は八神だとしても共犯は誰か?
七瀬の証言・描写や、真嶋・坂上の証言に嘘がないのであれば天沢しかいませんね。
八神は姿を見られていないと自信を持っていることから木下に投石した方でしょう。
実際、綾小路は「現場の近くに足跡があった。サイズはほぼ天沢と同じで間違いない」と断言しています。八神の足跡は残されていませんね。
偽証で
八神自身も断罪された時「道連れ」だと言っていましたね。
綾小路をぶっ殺すつもりでいるなら、行き先は別なので「道連れ」にはならないでしょうに。
2年生編4巻では綾小路も複数犯の可能性を考えていたはずなんですが、忘れたんでしょうか?
ちなみに、7日目での登場シーンで天沢は「木の棒」を持っていました。
綾小路は木の棒を
倉地が妨害されたのは綾小路が痕跡すら見つけられない程度に離れた場所――――綾小路の足跡検証を踏まえればここにいたのは櫛田なので、その前に妨害されています。
つまりこの木の棒は倉地と櫛田を追い払った後にわざわざ取り出したものです。
天沢がわざわざ与えてくれた
次に「噂」。
綾小路が八神の対策としてラブレターを渡す前から桐山クラスの岸から退学試験の噂が広まり、南雲の耳に入りました。
この情報は月城と南雲、参加者の1年、ターゲットにされた綾小路と堀北・軽井沢ぐらいしか知らないはずなんですが、どこから3年に漏れたんでしょうね?
綾小路世代が漏らすことは考え難い。漏れて驚いていた南雲が喋るわけがない。
岸が1年参加者・南雲・月城あるいは彼らと繋がりのある誰かと繋がってないと漏れるはずはないんですがね?
やはり八神なんでしょうか?
綾小路はこんなことを言っています。
この学校では、生徒会や部活動を通じて以外ではあまり学年を飛び越えての交流はないらしい。だから顔を覚える機会なんてほとんど無いんだよな。
八神は生徒会メンバーなので部活には入れない。
彼には噂を吹き込めるほど親しい3年生がいるんでしょうか?
少なくとも生徒会メンバーは南雲が議題に上げた時点で誰も語っていないので生徒会メンバーは一切経由していないですね。
実際、八神自身も語っている通りこのタイミングで漏らす意味がないですし、綾小路自身も事後に本当に八神だったのかと疑っていますね。
一旦これは置いておきましょうか。
最後の「紙」。
先に述べた通り、八神は月城にI2に導かれていた可能性が濃厚です。
八神自身はI2で綾小路と戦う認識でいたはずなので、堀北に自分が綾小路と戦うシーンを見せつけたかった、つまり自分が秘密裏に終わらせることが出来ない無能だと月城たちに示したかったのでもなければ、これを堀北のテントに入れる意味がないんですよ。
……これ本当に八神が入れたんですかね?
「ですが僕はその差出人ではありません」
きっぱりと否定してくる八神くん、それを信じたい気持ちはあるけれど……
八神は筆跡が似ているという堀北の証言に対して、認めていません。
2年生編4.5巻で天沢と八神の会話から八神が書いたことはほぼ確実ですが、仕込んだだけで、直接堀北のテントに入れたという表現は避けられています。
なぜこれを気にするのかと思うかもしれませんが、問題点が1つあります。
八神は最終日の朝どこにいたんでしょうか?
13日目、八神は朝から綾小路包囲作戦を行う椿・宇都宮に合流し、少なくとも綾小路がD2の指定エリア到達を失敗する11時頃まで八神は同じ場所におり、坂柳のサーチ結果によると3人は動いていません。
そしてこの日の朝、八神がいる前で宇都宮は「やはり俺も行くべきじゃないか?」と発言しています。
宇都宮が実現性のない距離で遠吠えしていたならば八神がツッコミを入れたはずです。
つまり、E5にいた綾小路に襲撃をかけられるポジション。
昼時点で綾小路を追い込む方向のE6付近に居たはずです。
そして、ここには坂柳の指揮で鬼頭が突貫しています。
13日目の坂柳の最終エリアはD5。ここに運動能力に問題がある二宮を含めて全員到達しています。つまり坂柳グループのこの日の移動はランダム指定も含めてこの付近で済んでいる。
この日の行動範囲はD5からほとんど離れていないはずです。
つまり八神は13日目の昼時点で、綾小路と同じ西側エリア、もっと言えば南西エリア北部に居たはずなんですよ。
この日の坂柳グループ(坂柳除く)の最終キャンプ地と大体同じあたりですね。
綾小路は八神がフリーになった2回目終了時にはC3。
八神の方はD5付近の川越えがあることを考えれば、東部エリアへの距離は綾小路と似たようなものか少し遠いぐらいですが、綾小路は13日目に夜間移動までしてようやく「E3の右端」まで辿り着いています。それでも指定エリアは踏めていませんね。
まぁ綾小路は念のため1年の妨害を避けていたという事情はありますが。
逆に堀北は14日目朝にどこにいたんでしょうか?
堀北は10時過ぎにI4とI3の間を北上していました。そして堀北の指定エリアは進行方向と逆のI7と表現されています。最終日はランダム移動がない事から考えると14日目堀北の1回目の指定エリアはI5かI6になります。
前日の最終指定地=堀北の最終キャンプ地はそこから2マス以内――――当然東部エリアですね。朝の時点でI2を見ていないということは北の方に行き過ぎてもいない、そして砂浜を移動していないということはH4・H5・I4・I5の4エリアのどこかでしょう。
しかも北西部からは蛇行したルートを通る必要がある北部ではなくそこを超えた中部あたりです。
もうわかりますよね。
八神が朝までに堀北のテントに紙を入れるためには綾小路より遥かに先行する必要があるため「ホワイトルームの最高傑作」や恋心ブーストで綾小路に追いついた一之瀬の3倍以上のペースで走り抜けるか、ワープ能力を使用、あるいはG4-H4、またはE5-H5あたりに一直線に山を抜ける隠しトンネルがあったとかでなければ、物理的に不可能です。
八神がシャア専用ならワンチャンありますが、身体能力に3倍の差がついていればホワイトルームの最高傑作は綾小路ではありませんね。綾小路は出来損ないとして扱われたでしょう。
ホントなんで一之瀬が追いつけたんでしょう……?
明け方から7時にかけて1時間半でのD5-E3移動はともかく、7時から10時までの3時間程度で走ったE3-H3の距離は山があるからF4とG2経由のはずです。最終日1回目のエリア移動に間に合っているので、9時にはH3に着いていた綾小路が10時過ぎまで1時間近くのんびりしていたのを考慮しても早い。
綾小路と七瀬は試験ガン無視でこのルートを急いで逆走するのに4日目の8時当たりから5日目の朝までかけたのに……女子トップレベルの身体能力×愛の力は偉大ですね。
そう考えると不思議でもないか。ガロードとかもっとヤバいですし。
話を戻しましょう。
では、誰が紙を入れたのか?
八神と最も近い天沢が第一候補ですが、天沢はI2に向かう堀北を妨害した際にこのような会話をしています。
「……紙? 良かったらちょっと見せてくれない?」
(中略)
「不規則に並べられた文字……『正午』『K・A』『退学』『I2』」
口に出してそれを読み、そして一度目を閉じる。
「ったくさ……どこまで
「
「それは分からないなぁ。あたしも先輩と同じで参加者の1人にすぎないみたいだから」
何やら不穏なことを言っていますが、明らかに天沢でもないですね。
そもそも指定エリアが13日目までは綾小路と同じはずなので、先行していたとしても堀北が起きるまでに紙を入れるためには八神と同じ問題が生じますし。
八神・天沢以外にこれを入れられた人間はいるんでしょうか?
伊吹は論外ですよね。
ここでもう一つ。
天沢のいう
I2近くに集結させられていたのは綾小路・鬼龍院、八神・天沢、月城・司馬、堀北とついでの伊吹と一之瀬――――だけではありません。
もう一人
あっさり綾小路にやられていましたが。
「調子に乗ってるなぁ、雅のヤツ。
にしても堀北生徒会長も使えないって言うか、雅を止めてくれると期待してたのに。
結局、
本当の敵は敵のような顔をしていない。
乗っている人間がラクダを操っているように見えても、実はラクダが人間を導いているのだ。
そもそも「彼女」は一之瀬のことを「可愛い後輩」と言っていますが、「彼女」は生徒会メンバーではありませんし、一之瀬は部活に入っていません。
一体どこで一之瀬と接点を持ったんでしょう?
一之瀬と「彼女」の接点は南雲のいる生徒会ですね。
「彼女」は生徒会メンバーではないですが、生徒会室に出入りしている場面がありますし、八神の筆跡だって見ようと思えば見れたわけです。
ひょっとしたら
そして「ゲームを好む人間」を知っていることから天沢は「彼女」と接触しています。
無人島サバイバル4日目早朝に天沢と八神がI4で小宮・木下を襲撃をしていますが、その前日の昼「彼女」は「南雲」とともにJ6に居ましたね。
綾小路が6日目7時から9時にかけて1時間毎のGPSサーチ画像から天沢の位置を確認した際、天沢はB7におり、指定エリアB6を目指して
なんで天沢はB7に居たんでしょうか?
綾小路・七瀬と同じテーブルなので前日の指定エリアはI8⇒H9⇒B6⇒B5のはずで、H9からB7に寄らず真っ直ぐB5・B6を目指した方がいいはずです。
途中でスタート地点のD9に寄っていたにしても同じく真っ直ぐ行こうとするならB7に寄る必要はありません。
綾小路・七瀬のようにB8から西の砂浜を突っ走るという手段がありますが、天沢はわざわざ
砂浜を行かないならなぜB7に来たんでしょう?
天沢は宝泉・七瀬と別行動している、つまり綾小路や七瀬と同じ1人課題にしか参加できないので、課題という可能性もありません。そもそも試験が始まるのは朝ですしね。
B7近辺に何か用があった帰りなんでしょうか?
綾小路がサーチした7時以前、天沢はどこに寄っていたんでしょうね?
ちょうど
無人島サバイバルで天沢が何かをやる前日には必ず「彼女」が近くに居ます。
そして最終日の朝。
先述の通り堀北がキャンプしていた場所はH4・H5・I4・I5あたりのはずですが、南雲グループは朝から
無人島サバイバルで出てきた人物の中で、堀北のテントに紙を入れられたのは一人しかいません。
堀北のテントに紙を入れたのは「彼女」です。
状況証拠の積み上げで全ての主犯が八神になるなら、状況証拠の積み上げで共犯者になるのは天沢と「彼女」です。
そして八神の断罪。
綾小路に八神のことを吹き込んだのは、佐藤を介して接触した椿桜子と宇都宮陸の二人。
椿はこう発言しています。
「クラスメイトが退学させられた時、最初は宝泉くんが絡んでると思ってたんだけど、最近八神くんだってことを
誰にですかね?
この時、二人の後ろに居る人物として綾小路は石上と会話をしていますが、石上は「八神が無関係である可能性を考慮に入れなかったのか?」の言葉通り、確信を持っていません。
更に伊吹や堀北が居合わせた理由を理解していない、一気に退学に追い込まれたことを計画外と評していることから、全貌を把握していない――――つまり石上はただの駒です。
椿に吹き込んで間接的に石上と綾小路を操った
そして、
彼女は生徒会には属していないが、クラス内での発言力は比較的高く、南雲に対する影響力も大きいらしい。
石上・椿・宇都宮や綾小路を操ってパパ柳に八神を処分させたのは間違いなく「彼女」です。
初登場シーンからして南雲から交際を迫られていますし、南雲宛のラブレターを読ませてもらって、状況を把握していてもおかしくないですね。
綾小路が仕込んだアナグラムを解けるということになりますが。
八神も「紙」を仕込んだという発言内容から「彼女」のやったことを知っていたでしょう。
八神は何らかの手段で「彼女」を手駒にして、おそらく12日目の八神が時計を壊したタイミングあたりで紙を渡していたんでしょうが、逆に「最悪の相手」に目を付けられてしまいました。見事に嵌められたわけです。
そして、天沢は月城の駒として入学し、ゲームの参加者にされた無人島サバイバルで八神の退学を防ごうとしたものの、結局八神を退学に追い込まれています。
「今日は
「拓也、やっぱりそのつもりだったんだね」
「どけ。綾小路を後悔させてやるよ。笑えないほど面白くしてやる……!」
「どうしても綾小路先輩の所に行くっていうなら、その前にあたしが止める」
「おまえが? 僕に1度だって勝ったことはないじゃないか。笑わせるなよ」
「力では勝てないかもね。でも……やるだけやってみる」
「おまえが綾小路に傾倒してるのは知ってたが、そこまでバカだったとはな」
「
八神はこの時、綾小路と話す予定でおり、堀北と南雲の同席を歓迎していたことから、過去を暴露しようとしていた「あいつ」はこの3人に関係がある人間。
つまり「綾小路清隆」か「堀北学」「橘茜」「桐山生叶」「朝比奈なずな」「一之瀬帆波」「波多野」、南雲との係わりが薄いですが「櫛田桔梗」「龍園翔」「坂柳有栖」あるいはパパ柳・月城など学校関係者の誰かです。
八神は満場一致試験で櫛田の秘密がバレたことを知っているので、櫛田の過去ではありません。
一之瀬の過去についても3人はとっくに知っており、入学前にデータを見せられた八神がそれを知らないはずがありません。
そしてそもそも南雲と堀北がいない前提だったので綾小路は論外、兄北と橘はそもそも卒業済。1か月ほど生徒会所属だった波多野は退学済です。
波多野の後任が誰かがいるかもしれませんが、2年生編8巻までには出て来ていないですね。
ポンコツ桐山についてなにか暴露されたところで「へぇ……」となるだけですし、龍園や坂柳が過去に何か問題を起こしていたところで「いつかやると思っていました」となるだけなので何も面白くないでしょう。
……八神がこのタイミングで退学に追い込まれた理由はこれでしょうね。
そして天沢は八神を止めに来た時点で既に
つまり、八神が潰され、連れ帰られると見通していた「彼女」に知らされて、泣きながら駆けつけてきたわけです。
「井の中の蛙だと思い知った」という発言も、この巻で天沢は綾小路との力比べで負けており、直前に八神が綾小路に言及しているので、ついそちらを想像してしまいますが、女子高生が一つ上の男子高校生に力で劣るのは当然です。
男に負けたとしても霊長類最強の女の格は下がりませんし、弱き者がゴリラに一発で左腕を折られたってやっぱり格は下がらないよねパパ。
長期連載の格闘漫画ってなんでギャグ漫画化するのん?
巨大カマキリと戦うとか作者の発想力すごくない?
話を戻すと、4.5巻で八神にも綾小路と同じことをされているので今更思い知るようなことじゃありません。
実際、この時の会話でも天沢が八神に力で何度も負けていることが示されています。
そもそも天沢が綾小路を知ったのは
「井の中の蛙」には「天沢」だけでなく「
しばらく休んでいたのは八神の退学だけじゃなく、「井の中」で崇拝していた
「出会いは偶然だっただろうけど、そんなだから雅が戦いたがってるのかも」
思えば朝比奈と接点を持ったのは『
偶然―――か。
オレは彼女との会話の中で1つのロジックを組み立てていく。
今言った
だが、コントロールが全くできないわけじゃない。
何故なら偶然とは、その視点、見方一つで見せる形を大きく変えるからだ。
原作綾小路は天沢や「彼女」から色々
争いは同じレベルの者同士でしか発生しない。
「朝比奈なずな」は綾小路・八神・天沢・南雲を駒扱いできる程度には圧倒的に格上です。
3年になってから新しい
そして、原作10巻。
「おはよー帆波」
「おはようございます朝比奈先輩」
「今日も元気ねー。ところで2人ってクラス別々だよね?結構仲いいんだ?」
「えっと、はい。仲のいい友達です……」
一之瀬はちょっと照れ臭そうに答えた。
「へ~? 友達ねー」
もう少し普通に言った方が誤解は生みにくいけどな。
「まぁいいや。あのさ、ちょっと綾小路くん借りたいんだけど、いいかな?」
朝比奈はオレに近づくと、一之瀬を先に行かせての立ち話を希望してきた。
「分かりました、それじゃ綾小路くん、私先に行くねー」
(中略)
「じゃぁさ、どうやって帆波はこの試験を戦うと思う?」
朝比奈が
それは好奇心というよりも
原作を読んだ方は分かると思いますが、この後、「彼女」は綾小路に一之瀬を救済してほしいという趣旨のことを依頼しています。
一之瀬と「彼女」の会話からして、一之瀬が綾小路に好意を持っているのは知らなかったでしょうに、一之瀬の反応を見ただけで綾小路を見込んでする依頼にしてはあまりに不自然ですよね。
綾小路は実力を隠しているというのに。
ましてや、一之瀬の反応から読み取ったのであれば一之瀬の片思いというのも分かるはずですし、クラス間競争をしている状態で、堀北クラスの綾小路に一之瀬クラスの弱みを教えるというのは「可愛い後輩が仲間を守れる代わりに辛い思いをする」という綺麗事のためにやるようなことではありません。
当然綾小路にもこの点を指摘されて「本音」として「雅が1年生に多額のプライベートポイントを貸せば、私たちは苦しくなるかもしれない」という自分のメリットを伝え、綾小路を納得させていますね――――
気付いた方もいるでしょうが、これは原作0巻でパパ柳がパパ小路に吹き込んだ「人に取り入るテクニック」そのものです。
綾小路はもう少し考えてみるべきでした。
南雲は他クラスにも50万PP以上持たせないというルールを敷いて、自クラス以外からも徴税しており、2000万PPをエサに他クラスを掌握しCPでも大きな差がついています。たかが数百万ポイントぐらいで今更逆転なんてありません。
止めるならむしろ混合合宿での兄北世代への介入を止めるべきでしょう。
南雲と別クラスの人間がチケットが減ると主張するならともかく、同クラスの朝比奈にとっては自分のメリットすら僅かなものです。
つまり、本音の方も嘘であり、朝比奈には別の目的があって綾小路を操ったということです。綾小路の能力もバッチリ見抜かれていますね。
隠れ蓑の使い方も綾小路以上です。
なにせ堀北と違って
混合合宿で綾小路は南雲の策を見抜いていましたが、綾小路自身が南雲の邪魔をしないと見抜かれていたように思えます。深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているものだ……
気付かないあたり血は水より濃いようですね。
パパ小路をどうするかは清隆次第。清隆はどんな答えを出すのか……
どうしても父親目線で見てしまうので、個人的には自主退学してパパ小路を止める&助けに行って欲しいと思いますが強制することではないですし、どちらにせよ後悔しない選択をして欲しいですね。時間切れで後悔する羽目にだけはなるなよ……
ともあれ、結果的に綾小路は動かされ、南雲による1年への介入は防がれています。
他学年への介入防止……南雲の見かけ上の行動方針ですね。
南雲の行動指針を南雲が破ろうとすると朝比奈が掣肘した……
質問:新学年の抱負を教えてください
生徒会長の暴走を止める……かな。
雅は放っておくと、何しでかすか分からないからねー。
これなんてモロに走らせて、制御している人間の台詞ですね。
つまり、他学年への介入防止、公平な競争維持はマリオネットの意思ではなく、操り手によって刷り込まれているものです。
当人は演技力を駆使してガンガン介入し、ゲームを構築していますが。
卒業前に派手なゲームでもやる気ですかね……?
ガチで怖い……絶対接触したくない。
来年になってこの人が持ち駒を増やした後じゃ一方的に玩具にされる気しかしません。
野生の天才の可能性がありますが、ホワイトルーム元3期生のモンデンキントでテストケース第0号とか言われても不思議じゃないです。
行動を見る限り月城よりパパ柳寄りで繋がっている気がしますが、当初はBクラス所属だったり、ゲームを行ったりと完全に対立した動きもとっているので駒とは違う……
メタ的な読み方ですが、トップに別の誰かを据えるという点や「綾小路を試しているように見た」描写が「パパ小路を試すように見た」描写と被るあたりからしてこの人、直江の孫とかじゃないです?
高校入ってから手に入れたお守りとやらも体調崩した直江の健康祈願か病気平癒だと思えば通りますし――――
修学旅行の裏で直江の葬式に出られず凹んでいる描写があったり、普段着なのに
どちらにせよやることは変わらないですし。
ほんと怖い……勝てるかね? いや勝つしかないんですが。