ようこそハイスコア狙いの教室へ 作:茶漬生活
“Das Talent gleicht dem Schützen, der ein Ziel trifft, welches die übrigen nicht erreichen können; das Genie dem, der eins trifft, bis zu welchem sie nicht einmal zu sehen vermögen.”
才ある者とは誰にも届かない目標を射抜く狙撃手のようなもの、
そして天才は誰にも見えない目標を射抜く者である。
Arthur Schopenhauer(1788-1860) “Welt als Wille und Vorstellung”
最後のクソゲーレビューはーじまーるよー。
さて、これまでKOTY2021大賞受賞(予定)作品「無人島サバイバル」を見てきましたが、原作での結果はどうだったでしょうか?
試験をほっぽりだして遊び倒していたにも関わらず、幸運バフを重ね掛けされて幸運デバフをバラ撒いていた坂柳グループは
パパ柳・月城は「運を操作する」方針を取っており、綾小路は「運で左右する要素を極力排除していくことが肝要」だと考えていましたが「運を実力で捻じ伏せた」グループが二つあります。
ご存じの通り片方は2位の南雲の7人グループ。
事前に学年支配体制を築いて、勝つ準備を整えてから挑んでいるので当然といえば当然です。
隠れ蓑の使い方が上手すぎますね。
そしてもう片方は1位。みんな大好き高円寺です。
無人島サバイバルに限って全力を出したのは単にプロテクトポイント狙いや、今後働かない保証が欲しかったわけではなく、このやり過ぎな介入に気付いたからでしょう。
真っ先に綾小路と組もうと提案していますし。
7日目に七瀬と戦った後、綾小路は高円寺に対して「実際には南雲グループが高円寺に合わせて接戦を演じているだけに過ぎない」と考えて自分は12日目以降から追い抜くよう11位をキープすることを考えていますが、終盤で綾小路の考えが足りていなかったことが明らかになります。
南雲は綾小路の作戦を読み切った上で10位の黒永グループを使ってランキング表示のボーダーを調整していたため、綾小路は南雲に完敗しています。
操り手が綾小路より格上なので当然といえば当然ですが、南雲のネタバラシを受けても「最後にオレが勝っていればそれでいい」の通り「評価を上方修正」などと言って、綾小路は負けから目を逸らしています。
完敗しておいてなんで上から目線?
満場一致試験で茶柱や星之宮も語っていますが、これが最後の戦いだったらどうするんでしょう?
負けを受け止めて、即座に立ち上がった南雲や、すぐに敗因分析・検討を始めた龍園や坂柳・宝泉を見てるでしょうに……満場一致試験前後の神崎もやってますね。
囲碁だと勝った時より負けた後の検討の方が大事ってのは基本なんですが、チェスだと違うんでしょうか?
……11巻からして綾小路は囲碁もやってたはずですから単に性格の問題ですね。
戦いは戦場の運じゃなくそれまでの準備が重要だと春秋戦国時代から言われているというのに。
自由になれないのはそういうとこだぞ……
そして綾小路は無人島サバイバル終了後に、高円寺と南雲の最終的な点が2点差であることを見て「あの時トランシーバーから聞こえてきた仲間の声。もしあの時、南雲がその声に答えていたなら1位と2位の結果は逆だった気がする」と自分の寄与があったおかげだと自分を納得させる現実逃避を始めていますが、実は無関係です。
というわけで高円寺の行動を追っていきましょう。
5日目。
上位10・下位10組のランキングが公表された日の7~9時にC5の山頂で綾小路と会った時点で高円寺は4位126点だったと語られており、直後に綾小路相手に綱引きで勝利し20点を獲得。2位146点になったはずです。
1日目の7~9時は船上だったことを考えると、ほぼ1日40点の超ハイペースですね。
そして綾小路と七瀬が話している隙に姿を消し、次に姿を現したのは昼のD9。
オープンウォータースイミングで1位を獲りまた20点を獲得し、5日目3回目の指定移動が始まる前に
一方、7日目の朝、首位の南雲と8点差とされていますが、雨で中止になった午後のランキングでは高円寺は1位168点、南雲グループは2位166点です。
課題を全スルーして指定エリアを踏んでいるだけでも、もっと点があるはずです。
順位からしてランダム移動で相当に振り回されていると思われますが、2日間休んで指定エリアを踏んでいなければもっと下がっているはず――――これまでのペースから考えると超スローペースになっているどころか得たはずの点を減らしていることが分かります。
これは南雲も同様ですね。
6日目と7日目に稼いだ点はどこへ行ったのか?
一つしかありませんね。
6日目から解禁された行動。
つまり相当な回数のGPSサーチを行っているはずです。
南雲グループは人数上限解放を進めて、グループ合併による平均化がなされたと考えることも出来ますが、ステルスで穴を狙う綾小路、指揮をしなければいけない南雲と違って、蹂躙スタイルの高円寺にとっては他グループの情報を集めるよりひたすら点を稼ぐ方が重要ですし、課題の都度にライバルを探している意味はありません。
ソロの高円寺には合流を気にする相手もいませんしね。
ではなぜサーチをして他の人間の動きを気にしていたのか?
全員の位置・動き・テーブル・傾向・移動速度を把握して何をしていたのか?
10日目夜の桐山達の会話によると、高円寺は230点で点数増加は62点。
8~10日目の3日間の成果と考えると1日20点ペースと半分になっていますね。
ランキングが表示されてから始まった3年の妨害が利いていたということでしょうか?
実際、桐山達は高円寺に危機感を覚えて妨害を行いましたが、南雲は最終日になっても高円寺より綾小路の方を重視していました。
つまりランキングが確認できる12日目晩までこれと同じ程度かそれ以下のペース。
13日目開始時点で高々270点程だったはずです。
さて、最終的な高円寺のスコアは何点だったでしょうか?
327点ですね。
13日目と時間が3/4になった最終日。1.75日間と考えれば高円寺は1日30点以上のペースで得点を重ねています。最終日は得点が倍になってはいますが、ソロに一番有利な着順報酬の回数が減っていることを考えればトントンかほんの少し稼ぎやすくなったといったところでしょう。
南雲の指揮により再度の妨害が入り、更にもう一つ作業を行っているというのに。
というか、ネットワークを用いて高円寺の点数を推測できていそうな南雲が正午前あたりで綾小路に「心配するな。この最終日、高円寺は俺が完璧に抑え込んでいる」とドヤ顔しているあたりからして、最終日の13~15時で一番稼いだ可能性の方が高いんですよね……なんだこいつ。
ちなみに10日晩から最終日まで同じペースだったとしても約26点ペースです。
桐山が本腰を入れる前の「大して効果がない」と言われる妨害をしている間が20点ペース、桐山や南雲が全力で抑え始めてからペースが上がったということです。
綾小路に作戦勝ちした南雲や桐山は無能を超えた無能でそれにすら負けた綾小路はパパ小路レベルだったということでしょうか?
違いますよね。
高円寺に対して妨害が意味をなしていないんですよ。
高円寺は妨害で点が落ちたと演出していただけです。
これは桐山達からあっさり逃亡して、囲まれても軽くあしらっていることからも分かります。
相手にせず走っているだけで追いつかれないですし、先回りしようにも目的地を悟らせない動きが出来るんですから。
触れもしないスピードにはどんなパワーも通じないって王城ホワイトナイツのエースが言っていました。
そして協力体制をとって12テーブルを把握できるはずの桐山が高円寺の指定エリアを把握出来ていないことから、そもそも高円寺は普段から自分のテーブルを特定されるような動きをせず、他テーブルの推定指定エリアも踏みながら縦横無尽に島内を駆けているということも分かります。GPSサーチで集めた情報の有効活用ですね。
こいつスピードだけじゃなくてパワーや頭脳に加えて無尽蔵のスタミナと超回復力、神速のインパルス、鋼の魂、おまけにTレックスまで持ってるんですけど……どないせいっちゅうねん。
このように高円寺への妨害が意味をなしていないため、南雲が綾小路に気絶させられなかったとしても高円寺に勝つためには妨害ではなく南雲グループ自身が点を稼ぐことが必要です。妨害を指示するために点を消費してサーチしたら本末転倒ですしね。
実際、南雲は月城との戦いが終わった時には既に姿を消しています。
骨折などではなく単なる気絶なので緊急アラートが鳴っていたとしても24時間以内にスタート地点に戻る必要があるだけなので、最終日では意味がないですね。
つまり南雲はこの後すぐに高円寺を止められないという状況を把握して点を稼ぎに行ったはずです。
しかし最終日に課題や指定エリアが配置されない北部I3に南雲が来てしまっている時点で南雲には課題・エリア移動ともに点を稼ぐ手段がなくなっています。
要は、綾小路に気絶させられるより前。最終日の昼にノコノコI3に表れた時点で南雲の勝ち目は消えているんですよ。
朝からグループメンバーを遊ばせていなければ結果は違ったかもしれませんが。
ギリギリの差を演出していたのは南雲だけではなく高円寺も同じだったということです。
妨害が有効であるかのように演じ、南雲に楽勝だと思わせて最終日に手を抜くよう操っていたのは高円寺の方です。見事に嵌められていますね。
綾小路のようにランキングに載らないことで実力を見誤らせるのではなく、妨害が始まった途端にペースを落として自分の実力を過小評価させるように仕向けていたわけです。
英語テストでわざわざ3年に負けて2位を獲るなどしていたのも、学力の方を隠したんでしょう。
身体能力の下限は島内移動で悟られてしまいますし、身体能力の課題で手を抜いてしまうとバレてしまうので隠せるのは学力の方しかないということですね。
恐らく南雲としては高円寺のペースを勘案して13日目に絶対安全圏まで稼いで「最終日は綾小路と遊んでいたぜ!余裕な俺KAKKEE!」という考えだったんでしょうが、射程内を絶対安全圏と勘違いしたのが敗因です。高円寺は居合とかもやりそうだな……
まぁソロで2位を獲っておいて、実力の半分以下でしたとか意味が分かりませんし、南雲じゃ見抜けないでしょう。
半分以下の気&片手でパーフェクトセルを倒した悟飯ちゃんを彷彿させます。
ランキングを確認していた綾小路もこれに気付いているはずなので、妨害がなければ結果が変わっていた云々は完全に負け惜しみですね。気付いていないなら完全に実力不足です。
高円寺も綾小路と同じく、ランキングが表示される間は実力を隠し、最後にスパートをかけて追い抜く作戦だったわけです。
GPSサーチを点差の調整を兼ねて使っているのも綾小路と同じですね。
唯一の違いは12日目までのポジショニング。
妨害を受けないよう実力を隠してランキング非表示の10位と僅差の11位を狙った綾小路と、妨害を受けながら実力を隠した上で1位と僅差の2位を狙った高円寺の違いがそのまま結果に繋がりました。実行難度が桁違いですが。
アニメクイズとかもあるようなので同じ作戦をとってもオタ知識の差で綾小路は勝てなかったでしょうが、キン肉マンやスターウォーズ、地獄少女クイズなら綾小路にもワンチャンありますし、3位に入ることは可能だったでしょう。
実際、5日目の綱引きで高円寺から「ランキング消滅後じゃなく今の内から本気を出せ」と示唆されています。綾小路は手を抜いてしまっていますが。
出し惜しみはしないとは何だったのか……
話を戻すとランキング表示期間に高円寺が稼ぐペースを過小評価したのが南雲の敗因です。
操り手の方は気付いた上でゲームを優先したのかもしれませんが、南雲の性格は混合合宿で高円寺に掴まれていますし、ダンサブル明智みたいなものです。
高円寺の掌の上でクルックル、キレッキレのターンを見せる様はまさに道化です。
1年時からやっていた、プライベートポイントの買い取り交渉もPPより、上級生の性格を読み取る事が目的だったんでしょうね。
更に言えば、無人島サバイバルは高円寺の実力だけでなく性格もよく分かります。
11日目。
高円寺に対する桐山・三木谷・フリーグループ×6の妨害戦で高円寺はキャンプ地B3から3年集団を振り切って課題を回収。
その後なぜかシエスタを始め、GPSサーチで場所を特定されて追いつかれるも、また逃走し「分析するのに向かない相手」だと印象付けました。
前日、桐山が夜間移動する前からB3でぐっすり休んでいるので超ショートスリーパーかどうかに関係なく不要な休息ですね。
結果として桐山は先回りする作戦に切り替えるも、11日目は「一度たりとも阻止できず」となり、桐山に「3年生など大したことがないという印象を高円寺は強く抱いただろう」と思わせました。
これ何がしたかったんだと思います?
11日目を見れば分かる通り妨害をものともしない実力があり、13日目・最終日を見れば分かる通り妨害は意味をなしていません。なのに妨害がうっとおしいので叩き潰した?
不思議ですよね。
原作で直接は触れられていませんが、実はこれをやっていないと無人島サバイバルで退学確実だったグループがいるんですよ。
それは誰か?
小宮・木下・
ご存じの通り小宮・木下がリタイアしたことにより、篠原は実質ソロ、しかも着順ボーナスを得られないため綾小路よりも厳しい環境に追い込まれました。
そして、彼女を支えることにした須藤・池・本堂グループは男子3人グループのため、男子1女子2の小宮グループと大グループを組むということは不可能です。
リタイア2名を抱えた篠原が生き残るためには誰かと大グループを組む必要がありますが、小宮グループが組めるのはルール上、女子ソロの堀北・伊吹、女子2人組、女女男の3人組、女子オンリーの3人組のみ。
そして組んだ時点でそのグループは着順報酬が得られなくなり共倒れになるため、組むとしたら最終日付近の方が安全です。
堀北もそれを見越して必要があればランキング閉鎖前に組むと宣言していましたね。
ちなみに篠原は8日目時点で下位7位にまで落ちてきていました。
これを受けて、綾小路は龍園・坂柳・一之瀬・堀北にグループ上限解放のための共同作戦を提案します。篠原と旅の仲間の池ががんばらなければどうにもなりませんが。
無人島サバイバルで綾小路のとる作戦は「運を極力排除する」と言いながらも、基本的に他人頼りのお祈り作戦です。
そして、最終日。
堀北は下位10名が全て入れ替わって篠原が沈む可能性を考えつつも、合流しようとはしていませんでした。つまり篠原のグループには既に空きがない―――女子3人組と組んでいたはずです。綾小路の作戦は一応成功していると思われます。
堀北は最終日時点で自分が50%を上回る程度だと考えているので、組んだら共倒れになると考えて見捨てた可能性も否定はできませんが。
では12日目終了時点のランキングはどうだったでしょうか?
幸いにも昨日の夜12時直前まで2年Dクラスは下位10組に名前を連ねていなかった。
けれど絶対の安心は出来ない。最後の最後、この5組が別のグループと手を汲めば必然的に得点が上がるため、順位が入れ替わる恐れがある。6位7位のギリギリに位置するグループと入れ替わることは避けられない。極端なところ、下位の10組全てが上位のグループと組んだなら、その10組ともが下位を抜け出すこともある。
3年がボトボトと落ちていますね。
理由は?
当然、高円寺追跡のGPSサーチですね。
フリーグループは指定エリア要員が1名いてペナルティで落とせないため、挑発してGPSサーチを使わせて3年のポイントを削っていたわけです。熱クナラナイデ、負ケルワ。
最終結果は?
退学になった5組は3-D武藤のグループ、3-D川上のグループ、3-C川俣のグループ、3-C東雲のグループ、3-B
しかし、これには疑問があります。
南雲はなぜ3年下位5グループに大グループを組ませて救済しなかったんでしょうか?
3年が下位5グループになれば、CPは南雲クラスも含めた3年全体から持っていかれ、南雲が1位を獲ったとしても無人島サバイバルの勝利が完全に無意味になるというのに。
南雲自身が僅差で高円寺に勝つと考えているので、高円寺が2位になることは最終日昼時点では南雲の中で既定路線ですね。
もし南雲の想定通り、1位が南雲グループ×『試練』、2位が高円寺、3位が桐山グループだったとしても、南雲グループが450CPで桐山グループが100CP。
南雲の150CPは学校から、南雲の300CPと桐山の100CPは下位5クラスの3-B~Dから徴収することになるので、南雲クラスにCPが偏るだけで、学年全体で見て50CPの赤字です。
実際は南雲グループが3年内から200CP獲得、試練で学校から100CP獲得するも2年に400CP取られるという、学年全体で見て300CPの赤字な上に便乗作戦まで破綻しましたが。
学年全体から不振と反感を買って南雲クラスの優位はともかく、学年支配体制が揺らいでしまいます。
頭パパ小路でなければ救済しない理由がないですね。
ではなぜか?
これも3年の事情を考えればわかります。
元々南雲は上位10グループを全て3年で独占するつもりでしたよね?
そして妨害役にフリーグループを15組用意していました。
上位独占用に南雲の7人グループと桐山を含めた6人グループが9組で61人。
そして3人グループのフリーグループが15組存在してるので45人。
ソロの鬼龍院や瀕死の38℃先輩の3人組がいるので合計110人、3年はこの時点で143名なので救済に使えるのは33人。3人グループ×11組程度しかないわけですね。
優秀な人材はそもそも上位10組に食われており、体力自慢はフリーグループに吸われていますからこの11組はいわゆる学力オンリーのうらなりか学力も体力もない出涸らしの集団です。
38℃グループの救済も含めると最低7グループはボーダーの倍よりちょっと少ない程度まで稼いでいる必要があるわけですが、男女構成でマッチしている必要もありますし、そんなにも存在していますかね?
救済を
南雲が救済を想定していたのは1・2グループであって、ここまでの数のフリーグループが下位に落ちるのは完全に想定外です。上位10組独占の目標が欲張り過ぎだったとも言えます。
そこがお前のブロードウェイや!
元から支配者役を演じさせられているだけのマリオネットなので当然ですが。
それに「大は小を兼ねる」発言をした桐山の最終日トランシーバーの会話から考えれば、最終日にフリーグループを更に使い倒しているので、実際に危険域を割ったのは7グループどころではなく、もっといたでしょう。
武藤・川上・川俣・東雲・三木谷グループを救済したところで、下位5グループはまた別のフリーグループになる――――所持PPが50万上限の3年はどうあがいても退学回避が不可能ですから、下手をすれば下位5組に合流後の6人グループが入って退学者が増えます。
桐山は船上で南雲の気まぐれを批判してましたが、状況を理解できていないだけで3年大敗北の戦犯は桐山と三木谷です。
6グループ以上を危険域に陥るほど使い潰し、3年全体に大ダメージを与えてチケット総数を消し飛ばした事実が広まれば、南雲にチケットを確約されている桐山は針の筵でしょう……こいつ卒業までに刺されるんじゃねーの?
まぁ、「桐山のこんな弱い部分など最初から分かっていたと淡々と語るだろうか」というように、綾小路からも兄北の捨て駒と見られている人間ですし、敬愛する兄北と同じことをやって刺されるなら本望でしょう。兄北の見習うべきところはそこじゃねーよ。
南雲が何も言わず責任を被っているあたり、桐山を大分気に入っていたりしますかね?
自分の作戦ミスだったと認めることになるので言わないだけだとは思いますが。
と話が逸れましたが、高円寺がGPSサーチで探っていたのは3年の構成で、それを踏まえた上で3年に自分を追い回すように挑発を繰り返し壊滅に追い込んだわけです。
もっと直接的に操作中のタブレットを掏るか、指の動きからパスコードを読んで0点になるまでGPSサーチを連打したかもしれませんがね。
つまり篠原を救ったのは高円寺です。
ついでに言えば三宅・長谷部・佐倉グループも救済対象に入っていたかもしれません。
高円寺は最終日にこれをやりながらトップをとったわけです。
南雲や桐山が妨害に力を入れれば入れるほど、泥沼にはまっていくので高円寺には好都合ですし、綾小路は完全に無関係ですね。
高円寺は本人が語っている通り、綾小路と違って他人に運命を委ねる作戦は取りません。
計算の上で他人を読み切って動かすだけです。実際、他人は助けてくれないですしね。
助けてくれていればこんな学校に来る必要なかった……
ホモで目がなさそうな平田に夢中な
ツンデレ野郎ほど実力が高いのは世界法則なんでしょうか?
……なんやこいつ(震え声)
LRやGODどころじゃなくバグキャラやん。
ザクの運動会にバスターマシン混ぜるのやめーや。
超人というかスーパーマンの類……地球を逆回転させて時間巻き戻したりせんよな?
ここまで述べてきた通り、無人島サバイバルの結果を見る限り、実力はこの順です。
高円寺>>3年>月城・パパ柳>>>>綾小路・坂柳・龍園
高円寺は南雲の妨害だけではなく、月城の運命操作をも叩き潰し、月城や綾小路・南雲も含めて盤面全てをコントロールして1位を勝ち取って見せたわけです。
『くだらない出来レースをしようとすれば今後全て自分が持っていくぞ』というパパ柳達への「警告」ですね。
高円寺は間違いなく月城理事長代理とパパ柳理事長の関係に気付いていますし。
根拠は8巻の南雲との会話です。
高円寺は高円寺グループの企業を任されているとのことですが、混合合宿の時点でも高円寺グループのホームページに名前が残っていることから分かる通り役職がそのままです。
高円寺が表向き外と連絡が取れない以上、高円寺の役職にも間違いなく「代理」が立てられているので「理事長」と「理事長代理」の関係に気付かないはずがありません。
まぁ年齢から考えて会社を任されたのも1年未満でしょうが。
11巻のフラッシュ暗算で引き分けて3対3に持ち込ませたのも、確実に負ける坂柳が勝たされるかどうかの確認ですね。月城とパパ柳を試していたわけです。
そして
恐らくペア筆記試験の時に好成績を取らなかったのも油断させる仕込みでしょう。
ペア特別試験も情勢を見極めた上で、要注意人物の七瀬と組んでいますし。
ちなみに七瀬は無人島サバイバルの綱引きで高円寺と初対面のような態で綾小路に説明を求めていましたが、ペア試験のパートナーなので初対面ではありません。
怪しい人間ですアピールが露骨ですね。スルーした綾小路はアレですが。
加えて言えば、クラス内投票という穴のないクソゲーでは、山内の退学が決まった直後にヘイトを自分が引き受けようとしてますが、綾小路からも見抜かれるレベルだったことからして、誰か1人を退学させなきゃいけない事態に内心激怒していたでしょう。
実際に六助と話して分かった性格からの逆算が大きいですが。
高円寺が常に本気を出さないのは、本気を出せば他クラスがどう動こうが関係なく自分のクラスをAクラスに持っていく事が容易いからでしょうね。
基本的にクラスメイトだけじゃどうにもならない場合にしか動きません。
全員Aクラスを目指した英輔君に六助が協力してくれているのもそういうことですね。
そして堀北や幸村のようにテストの点を伸ばさないのも赤点ボーダーの調整をしていると考えれば納得がいきます。
綾小路世代の特別試験のうち、サイクル通りに行われたもので退学者が出る可能性があるのはペーパーシャッフル(例年数組)、混合合宿(0~4名)、学年末選抜試験(確定2名)、サイクル外のものでも満場一致試験(0~4名)とほとんど退学者が出るようなものではありません。
前例のない試験を入れてもクラス内投票(4名)、ペア筆記試験(0~160名)、無人島サバイバル(0~15名)であり、ペア試験を除けば兄北世代2年末時点の退学者11名、南雲世代の2年末時点の退学者17名と比べてあまりに少ない数。
つまり上級生の退学者は特別試験ではなく、定期テストと審議による退学がほとんどです。南雲の方はパパ柳の攻撃をかわした結果とも見ることは出来ますが、兄北世代と比べても少ないことは変わりません。
クラス内投票の建前になった「退学者がいない」というのも、そもそも定期試験の一環であるペーパーシャッフルを除けば、退学者が出る可能性があったのは混合合宿だけですし……
その前提で見ると、綾小路世代はDクラスにすら赤点や審議で退学する人間が居ないのは異様です。歴代最低の5月0CPの実績を解放したクラスですよ?
めいめいバラバラに動いている堀北クラスでここまで結果を操れるのは綾小路か高円寺しか考えられません。
ちなみに赤点ボーダーの仕様を考えれば分かりますが、クラス編成で能力にバラツキがある――――つまり分散が大きいクラスほど赤点退学者が発生しやすいです。
学力が高い者で纏まっている坂柳クラス・一之瀬クラス、学力が低いもので纏まっている龍園クラス、学力が低い者の中に赤点ボーダーを引き上げる堀北や幸村・王・平田・櫛田・高円寺・綾小路が混ざっている堀北クラス――――Dクラスに対するトラップですね。
そして綾小路は原作描写からしてそんな調整をしていない……それ以前に高円寺の行動が読めていません。
逆に高円寺は最初の小テストで堀北・幸村と同じ90点を取ってスリートップだったにも関わらず、その後は上位程度に収まりトップ層にほとんど名前が出てこない。
2巻で赤点退学になりかけた須藤を煽るといった動きをしているので高円寺一択ですね。
点数を抑えている綾小路の方が貢献度は高いですし、MVPは教師役をやっていた堀北・平田・幸村・櫛田ですが。ってかあれで退学者ださないこいつらスゲーな。
高円寺の想定を下にぶち抜いて最初の中間テストで赤点取った須藤はさぁ……
まぁ、堀北が英語の得点を下げた上で平均点が79.6点なので、合計は3184点。
高円寺がボーダーを正確に読み切って仮に100点から40点まで下げたところで赤点ボーダーは39点で須藤退学の結果は変わらないため、調整しようがないですしね。
それに高円寺は5月時点で2年・3年からPPを買い漁っていますから須藤を救えたはずですし、綾小路と堀北の成長狙いで調整したという可能性も否定できないのがホントに怖い。
人生2週目みたいなことしやがって……ほんとなんなんだよこいつ。超厄介。どうしよう……
大体「集めた情報だけでは測りきれない知性、判断力に関しては評価保留」って面接官コメントと知性と判断力のC評価はなんだよ! こんなのどう見てもヤバいやつじゃん!
面接官コメントが心疾患に関する注意だけで能力に一切触れていないのに両方A評価で、真嶋がコメントで能力にフォロー入れてる坂柳と真逆です。Aクラスにでも放り込んどけよ!
ついでに言えば、堀北クラスと同様にテストでの退学者を出していない龍園クラスは龍園・金田・椎名のおかげでしょう。
全員0点なんて奇策をとるわけでもなく、突破し続けているわけですから大したものです。学力低めなのってひょっとして中間テストの堀北みたいに点数調整してたりするんでしょうか?
いや、翔の百人一首見る限り少なくとも古典のダメさは素だわ。
……流石にこっちには高円寺関わってないよね?
こいつが守るべきと見る範囲がどこまで広いのかわからないのがほんとに怖い。
六助の方は最低でも連合は庇護の範囲に入れてるんでしょうけど……相手したくねぇ。
朝比奈先輩はまだこっちが情報を握っていると知らないアドバンテージがありますが、こいつはどうしようもない……ホント見逃してくれないかな……
そして、2年生編5巻。パパ柳の理事長復帰後に行われた満場一致試験。
茶柱の過去話から分かる通り、これは本来卒業前に行われる最終特別試験の前哨戦。
そして船上での教員たちの会話からして11年ぶりに急遽復活させられた特別試験であり、明らかに4年サイクルの例外です。
つまり、これは何らかの意図があって捻じ込まれたものです。
無人島サバイバルが終わって1週間、船上にいる間に決まったというのも唐突ですね。
このクソゲーには滅茶苦茶不自然な点があるんですが気付きました?
今回の特別試験では一時的に『プロテクトポイント』の効力が無効となる。本試験を行う上で、公平性のある特別試験を行うことが不可能になるからだ。
この最後の課題だけは明らかに異質で、普通じゃない。
導入して半年しか経っていないにも関わらず、まさにこの試験で秤に乗せているプロテクトポイントの価値を投げ捨てる行為ですよこれ。
朝令暮改ってレベルじゃねーぞ!
つまり、この試験の意図はこの明らかに不自然なこの退学に関する部分。
既にプロテクトポイントを持っている坂柳クラス、龍園クラス、堀北クラスのいずれかが狙いということ。
坂柳クラスの坂柳は月城による持ち上げのおかげでターゲットにはなりませんし、パパ柳からは狙う意味がありませんね。
龍園クラスの金田はクラスの重要人物ですが、あそこで一番厄介なのは龍園です。
つまり消去法で考えて
堀北クラスの満場一致試験は
綾小路・堀北のおかげで大嵐になりましたが、あの試験を課した側は堀北クラスが誰を退学にすると考えたと思います?
実際には堀北が櫛田や過去の茶柱と同様に「クラスの利益」より「私情」を優先したため問題になりませんでしたが、冷静な判断が下せていれば、堀北クラス視点で佐倉よりも選ばれるべき生徒が1人居るんですよ。
それは誰か?
「そこで1つ提案をしようじゃないか。もし私が無人島サバイバルにおいて好成績を残したなら、卒業までの間私の完全なフリーダムを約束してもらいたい」
信じられないような高円寺の発言に、
条件付きとはいえ、まともに特別試験に参加する意思があることを表明した。
「完全な自由を約束……。なんとも思い切った提案ね。これまでのようにあなたが好き勝手するのを許し続けろということ?」
「Exactly.もちろん、許すだけでなく如何なる弊害も私が被ることのないよう君には馬車馬のように働いてもらうよ?」
それはつまり、たとえば去年行われたクラス内投票。クラスで不要な生徒を選出し、退学させるといった特別試験が今後行われた場合、無条件で高円寺を守れということ。
「簡単に飲めるような話じゃないわね。クラスメイトが聞けば誰もがそう思うはずよ」
そう、高円寺です。
高円寺は無人島サバイバルで活躍した場合の報酬として「今後働かない」、つまり「自分はもう用済みだ」と宣言してしまっています。
しかもこの宣言を行った場所は
監視カメラやマイクで学校側に聞かれている場所ですね。
堀北クラスから見れば今後クラスの得にはならない。
普段の態度からしてもかなりのヘイトを集めていますね。
今後役に立たない、それどころか生活態度で損になる可能性すらあるアンコントローラブルな生徒を排除することで100CPを得られる。
しかもプロテクトポイントを無効化しているので確実に排除でき、恨みに思って今後自爆行為をされることもありません。
つまり、満場一致試験が急遽捻じ込まれ、八神が櫛田を唆した意図は、南雲どころか月城まで出し抜いて、パパ柳に中指を突き立てた超危険人物の狙い撃ちです。
プロテクトポイント無効化の理由として、公平性のある特別試験をどうたら言っていますが「プロテクトポイントは公平性を破壊している」「選抜試験で坂柳は退学が妥当だった」と自白しています。
そもそもグループ単位で参加する無人島サバイバルなのに景品が譲渡不可能なプロテクトポイント×1って1位がソロじゃなかったら誰に付与されるんだよ……
坂柳グループが勝っていればランダム(笑)で坂柳に付与されたんでしょうね。
公平性がないプロテクトポイントの付与計画を、公平性を盾にした高円寺にかっさらわれたので潰しに来ているわけです。
ガキの癇癪かよ。
娘さんとホントそっくりですね。
このDNAのどこに誇る部分があるのか……歪んだまま育った馬鹿ガキが国を玩具にしてるとかディストピアにも程がある。
まぁ、だからこそ手が読みやすいわけですが。
有栖ちゃんにはせめてカス虫とかクソを下水で煮込んだような性格で留まっていただきたいですね。既にそれどころじゃなく改善してますが。
現状、てっしー役が真澄ちゃん一択なんですよね。
オールマイト役とデク役がポケ廃2人ってのは認めたくねぇな……この状況に一番戸惑ってるのは英輔君なんだよね。
満場一致試験の結果は、堀北が「クラスの利益」より「高円寺と結んだ約束を優先する」というリーダーにあるまじき行動を取り、櫛田が天沢の発言通り「折れない精神の強さ」を発揮したため、本人のキャリアプラン的に最も退学が得になる佐倉が選ばれました。
「けどその考えでいいのか? どこか入れてくれるグループが見つかったとしても、結局は
「
高円寺は止めていた歩みを再開させ、通り過ぎていく。
「どう乗り切るのか、
「おまえに質問していいか、高円寺」
「今の私は体育祭の報酬に心を躍らせていて機嫌がいい。答えてあげよう」
「おまえと堀北は約束を交わした。だが、それは絶対の保証じゃない。クラスの反感を買う覚悟で櫛田を残らせたように、おまえが切られる可能性もあったと考えられる。その点について思うことはあるか?」
自分の約束が守られるか否かに肝を冷やしたのかどうか、その点に探りを入れる。
(中略)
「全て計算の上で成り立っているものさ。(中略)」
(中略)
「他人に自分の身を預けることなどするはずがない。
無人島サバイバルで綾小路に小グループ結成を断られてから考えた手段がこれです。
勝った後の報復にも勝つ手段を整えてから、無人島サバイバルに挑んでいたわけです。
監視された状況下での口約束一つで、パパ柳の手を誘導して、堀北の駒を利かせて、この結果に導くやり口は実にスマートです。
堀北のせいで計算違いを起こして櫛田を追い込めなかったことと、無人島サバイバルで高円寺の忠告を無視して黒永頼りの作戦を断行して南雲に運命を握られた失態を皮肉られたことに気付かない綾小路はさぁ……阿Q正伝は読んでないのかね?
ちなみに英輔君のパパ小路対策はこれを参考にさせていただきました。
この神回避を受けてパパ柳はその後、差があまりつかない文化祭や公平に見える期末テストのような特別試験にシフトすることになりました。
また高円寺が動くような出来レースを組めばどんどん坂柳クラスの首が締まりますからね。
…………お願いだから偶然だと言って。なんなんだよこの超人。
ジムの運動会にイデ混ぜるのやめーや。
考えると怖くなってくるので話を月城に戻すと、連合の活躍によって坂柳のいる「Classroom of the Elite」がご臨終してパパ柳が方針転換しているため、月城が呼び出される理由自体が消えています。
よって、この世界では茶番が起きないか、別の形で介入してくることになるでしょう。
具体的に言うと「クラス移動チケット(限定的)」を3位ぐらいまでの景品にした学力テストを開催する役割ですね。
2年生編6巻のリニューアル体育祭で配られたアレです。
原作では「期限がある以上、最終的に勝ち残る、あるいは勝ち上がるクラスを見極める目が必要だ」と綾小路は考えていますが、茶柱世代のようにAクラスに肉薄しているクラスがある場合を除き、普通に考えれば移籍先はその時点のAクラス一択です。
クラスメイトが減ったクラスは落ちますし、迎え入れたAクラスは盤石になりますからね。
つまり、パパ柳復帰後に用意されたアレも、他クラスから運動に長けた人材を引き抜く目的で用意された、坂柳クラスへの露骨な援護射撃です。
須藤も小野寺も使いませんでしたが。
友情を重視する高校生の青春思考を読み切れていないようですが、他人を駒として見る生活しかしてきていないからなのか、はたまた祖父柳の教育の成果なのか……少し哀れみを覚えます。
原作描写を見るに昔はパパ柳も祖父柳に反発を覚えていたはずなんですがね?
あれも嘘なら救えないですが。
しかし、ここでパパ柳がアレを実装しようとすると、援護意図が露骨すぎるため、有栖ちゃんが父親を疑ってしまいますね。
そこで、原作と同じく「パパがやったんとちゃうで!」と見せかけるために月城がカバーストーリーを引っ提げてやってくると思われます。
お労しや月城……
アゾ剣と月の呼吸でパワハラ上司の頸を叩き落してくれていいのよ?
まぁ、有栖ちゃんには既に疑念を打ち込んでいるので、月城の介入なんてことがあれば父親を疑うどころか疑惑が確信に変わるでしょうが。
今の有栖ちゃんの成長具合からすれば、パパ柳の意図に気付けば獲得したチケットを誰かに譲るでしょう。有栖ちゃんのプライド的に考えて。
具体的には
春樹と清隆、真澄ちゃんがマジで有栖ちゃん育成のMVPです。
月城には是非ともお越しいただきたいですね――――
っと、高速を降りましたか。
そろそろ合宿所に着きますね。
朝比奈先輩と六助……エスタークとダークドレアムの二連戦みたいなのとかホントやりたくねぇなぁ……
次回からようやく混合合宿です。