ドルフィンウェーブTB   作:月想

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やあ、半年振りだね(謝罪)
忘れた頃にやってくるのがワイさ。
待っててくれた奇特な君たちへ。
わが復活を贈ろうではないかっ!←
ドルウェブって、最高だよな。


第20話『命短し恋せよドルフィン?愛じゃないから恥ずかしくないもん!』

「んじゃ、昨日の反省会始めるぞ。」

「はい!」

 

休日、夕凪寮の私の部屋。

KIRISHIMAのメンバーが勢揃いして机を囲んでいる。

何でもない日常の風景ではあったが、それがいかに幸せなのか。

今の私はそれを染々と実感していた。

 

「正直、相手が大したことなかったから何とかなったって感じだが。」

「杏ちゃん、失礼やっちゃが。」

「いいだろ別に。ホントのことだし。」

「確かに、ちょっと失礼なような...。」

「あーもううっさいな!いい子ちゃんばっかかよ!」

「はい!わたしいい子でいますよ!」

「クリスマスの手紙か!アタシはサンタじゃねー!!」

 

新人戦を敗北で終え、ジェットバトル撤退と思われたKIRISHIMA。

しかし、杏里の必死の訴えで撤退は延期。

今後の命運を中央大会に託すこととなった。

一回戦は入華が開始ギリギリの滑り込みで間に合ったおかげで、何とか勝利を納めることができた。

 

「はぁ。ニコニコしてないでお前も何か言えよ輪。話が進まないだろ。」

「ごめんごめん。つい嬉しくて。」

 

何にせよ、またこうしてみんなで一緒にいられることが嬉しい。

一度は諦めたが、やはり失いたくない私の居場所なんだ。

 

「何しみじみしてんだ。問題はこっからだっての。」

「あはは。そうだね、ごめん。」

「ったく。ま、いいけどさ。...話戻すぞ。お相手様よりアタシらがギリギリ強かったおかげで何とか勝ったが、問題は山積みだ。

まず入華とみちるは経験不足から役割の認識が甘い。シングルルールみたいな単純な攻防の切り替わりは期待すんな。」

「は、はい!」

「マスタールールの試合をもっと見て、アタッカーの動きを研究しないと!」

 

新人戦とは違い4人1組で戦うマスタールール。シングルとはかなり違う内容となっており、今まで通りとはいかない。

 

「次にアタシとトシエだが。」

「想像以上に鈍っちょったよね...。」

「確かに、映像で見た二人よりは動きが固かったかもね。」

「...情けないことに、今のKIRISHIMAの足を引っ張ってるのはアタシだ。全盛期の走りも出来ないで、KAZAMIに勝つなんて夢のまた夢なのにな。」

「杏里...。」

「杏里さんなら大丈夫ですよ!すぐに前みたいに、前よりももっと強くなれます!」

 

表情が陰る杏里に激励を送る入華。

今ではすっかり元気になったいつも通りの姿に毒気を抜かれたのか、杏里もまたニヤリとした顔で応える。

 

「当たり前だ。なんたって、アタシはワダツミ最強のライダーだからな。」

「はい!杏里さんはわたしの憧れですから!」

「だから頼むぜ輪。多少無理だろうが構わない。さっさと本調子になれるトレーニングメニュー、考えてくれよ。」

「任せて!」

「みちるちゃんも、何かアドバイスとかあったら遠慮なく言ってね?」

「ええ!?私が詩絵さんにアドバイスですか!?」

 

元通りどころか更に絆が深まったように感じる私たち。

今の私たちなら、今度こそ。

そう希望に胸を膨らませ、明日からのトレーニングについて思考を巡らせるのであった。

 

「...ところでさ。キレイにまとめる前に一つだけいいか?」

「何かな?杏里。」

「...最初から最後まで誰も突っ込まないからアタシだけおかしくなったのかと思ったが。やっぱりおかしいよな?」

「何が?」

「何がって...。何でお前らずっと抱き合ってんだ!?」

 

杏里が先ほどまでの決め顔を盛大に崩し、私と入華を指差して吠える。

その様子にみちるまでどこかホッとしたような表情を浮かべている。

入華と私は顔を見合せ、杏里が何故怒っているのか少し考えてみるが...。

 

「......何でって...何が?」

「『何が?』じゃねー!なんだその困惑顔は!やっぱりアタシがおかしいのか!?」

「いえ、私も気になってはいたんですけど...。」

「だよな!?おかしいよな!?」

「ウチは仲良しでええと思ったっちゃけど。」

 

やはりおかしいと退かない杏里の様子に困りつつ、自分たちの様子を確認してみる。

家のクッションや座布団を杏里たちに渡して私はベッドに腰掛けているわけだが、入華は座布団ではなく私の膝の上にいる。

器用に体をこちらに向けて寄りかかっているような形だ。

由芽に絡まれた時も思ったが、胸というのは大きいと弾力がすごい。

今もぎゅうぎゅうと押し当たっているが、枕にしたら快眠が期待できる。

入華が常に気持ち良さそうに笑っている為、たまに頭をポンポンしたり、撫でてみたり。

猫とか犬好きの気持ちがよく分かる心地よさだ。

リラックスしつつ反省会に臨んでいたのだが、それが悪かったのだろうか。

 

「あ、ダメだ。こいつ絶対何も分かってねー...。」

「そんなに変かな?」

「わたしは全然大丈夫ですよ!」

「アタシらが大丈夫じゃない!」

「だって約束したから。」

「そうです!わたしとコーチの約束です!」

「入華と離れない、支えるって。」

「物理的に支えてどうする!?」

 

ツッコミ過ぎてついには派手にずっこけて見せた杏里を横目で見つつ、幸せそうな入華を見て微笑む。

一度失って、漸く取り戻した笑顔だ。

もう二度と失うわけにはいかない。

 

「入華、コーチ...。」

 

――――――――――――――――――――――――――

◼️□side.みちる◼️□

 

「え、何それガチ百合案件?」

「ガチ、ゆり...?」

 

一回戦から三日経ったお昼頃。ワダツミ人にはすっかりお馴染みのカフェ、カナロアにて。

先日あったことについて『相談』が必要だと感じた私は、とりあえず事情を話しやすい友人に声を掛けてみたのであった。

 

「ああいや、こっちの話。...りんりんと入華っちがねー。でもそれ何か悪いの?新人戦後のこと考えたら、願ったり叶ったりじゃない?」

「それはまあ、そうなんだけど...。」

 

仲が良いのは、良い。二人のわだかまりがなくなって、より信頼し合っているのは確かだ。

だけど、何というか。

 

「くっつき過ぎ、というか。」

「んー、まあ女の子同士だし。仲が良い姉妹だと思えば微笑ましくない?もしくはあれ?みちるちゃんってばジェラってるとか?」

「じぇら...?」

 

伊澄さんの言う言葉は時々よく分からない。

相棒の黒瀬さんよりは分かりやすいのだけど。

 

「昨日なんて、一日中コーチの家で過ごした上に、一緒にお昼寝までしたらしいの。」

 

入華から何故か報告エコチャが来ていた。

朝からコーチの部屋でファッション雑誌を読みながら、コーチがゲームしているのを応援。

お昼にはコーチ手作りの昼食を食べ、眠くなったのでそのまま一緒にベッドでお昼寝。

...これは本当に普通のことだろうか?

 

「すご、まんまカップルのお家デートじゃん。てかりんりんゲームやるんだ。なんのゲームやってんだろ?集める系?ゲットだぜ?」

「...はぁ。ちょっとは真面目に聞いてあげたら?」

 

パフェを食べながら面白そうに聞いている伊澄さんを、めんどくさそうに嗜めるもう一人の友人。

住乃絵さんは不機嫌そうに眉を吊り上げる。

 

「大体、何で私まで...。」

「紫苑ちゃんってば水くさいなー!アタシたち三人、りんりん慰めトリオじゃん。ここまで来たら一蓮托生っしょ?」

「アンタは特に説得出来てなかったけどね。」

「ぐさっ!?」

「あはは...。」

 

態度には出さないが、住乃絵さんはやっぱり優しい人だ。

嫌々ながらもちゃんと相談に乗ってくれて、ここに来てくれたわけだし。

...未だにコーチとの関係はいまいちよく分からないけれど。

個人的には、もう少し仲良くなりたいとは思う。

仕草とかクールだし、何とかアドバイスを貰えないだろうか。

 

「まあその、あれじゃん?頑張って立ち直らせた結果、そうなっちゃったんだし。アタシらにも少しは責任が...」

「は?」

「しゅびまぜん...。」

 

...本当は、優しい。はず。たぶん。

 

「...で?みちるはどうしたいわけ?」

「私?」

「新人戦の時みたいに実害があったわけじゃないんでしょ?それって、放っておいちゃダメなの?」

「それは...。」

「みちるちゃんジェラ?やっぱりジェラなん?キテんの?どっちが本命?てか間挟まり希望的な?!」

 

確かに、何か揉め事があったわけじゃないし。

人の距離感なんてその人たち次第だろう。

どちらかと言えばコーチと入華じゃなく、私たちの慣れの問題なのかもしれない。

でも何なのだろう。この胸のモヤモヤは...。

 

「あれ?みちる?」

「え?」

 

聞き覚えのある声に振り返ると、件の主であるコーチがいた。

いつものスーツ姿ではなく、少しゆったりとしたパンツスタイルの服装だ。

大人っぽくてとてもクールだわ。

 

「みちるセンパイ?それに紫苑ちゃんに桐利ちゃんも!こんにちは!」

 

コーチの後ろからひょっこり顔を出したのは、これまた件の入華だった。

よくよく考えれば、カナロアにコーチ一人で来るのは珍しい。

きっと入華にねだられて来ることになったに違いない。

 

「はろはろー入華っちにりんりん。相変わらず仲良しじゃん、今日はデート?」

「桐利ちゃんってば!デートだなんてそんなぁ...。」

 

顔を赤くしながら照れている様子の入華。

先ほどの話を聞いていたからか、住乃絵さんも、話を振った伊澄さんまで少し困った表情を浮かべている。

 

「紫苑がプライベートで二人と一緒なのは珍しいね?」

「...まあ、偶々ね。」

「ふふっ、偶々なんだ?」

 

住乃絵さんが素っ気なく答えるのを微笑みで返すコーチ。

まるで親子みたいって思ったのだけど、本当にこの二人はどういう関係なんだろうか。

 

「輪さんは何を頼みますか?!」

「私はアイスティーと...このチョコバナナケーキって言うのにしようかな。入華は好きなものを頼んでいいよ。」

「本当ですか!?じゃあ日替わりパフェと季節のパフェと今だけ限定パフェと!」

 

相変わらず大量のパフェを頼んでいる入華。

私の知っているコーチなら、苦笑いしつつも自重するように止めるはずなんだけど。

今のコーチはニコニコと注文する入華を見守っているだけだ。

というか、入華がコーチを名前で呼んでるなんて初めて見た。

 

「...今のところ、前より仲良くなっただけに見えるけど。」

「そうそう。やっぱりみちるちゃんが気にしすぎなだけじゃん?」

「うーん...。」

 

そうなのかな?こないだはうっかりスキンシップが多かっただけで、仲良し度的には友だちと変わらない、とか?

頭を混乱させながらもコーチたちの観察を続ける私。

そうしていると、席に注文された食事が運ばれてきた。

 

「おいしそー!いただきまーす!」

「すごい量...。あんなに食べたらヘリーさんに何時間説教されるか...。」

「ウケる、撮っとこ。」

 

勢い良くパフェを食べ進める入華を各々の感想で見守る友人たち。

コーチも変わらずニコニコと見守っていると思ったら。

 

「入華、付いてるよ?」

「はりはほーほはいはふ、ひふはん!」

 

入華の口に付いたクリームを手で拭き取り、そのまま自分の口に運ぶコーチ。

 

「は...?」

「おぉ...?」

「このパフェすっごくおいしいです!輪さんもどうですか?!」

「じゃあ、一口もらおうかな。」

「はい!あーん。」

「あーん。...うん、美味しいね。こっちのケーキも食べてみる?」

「いいんですか!?あーん。」

「あーん。」

「もぐもぐ...おいひー!」

 

目の前の光景に唖然とする二人。

私はやっぱりおかしいと表情を固くする。

 

「え...あーん、って...。」

「すご。本当に恋人みたいなことしてる...。付いてるよ(キリッ)からのあーん、とか定番じゃん。こ、これがナマモノってやつ...!?取り扱い注意!?」

「はぁ...。二人にもこういうことだって、分かってもらえたかしら?」

 

伊澄さんは何やら興奮した様子で声が届いていなさそうだけど、住乃絵さんは私に向けて頷いてくれる。...少し機嫌が悪そう?

 

「輪さん!もう一口だけ、いいですか...?」

「ふふっ、しょうがないな。あーん。」

「あーん!」

 

その後もイチャイチャ?し続けるコーチと入華を眺めては、何とも言いようもない心持ちで頭を悩ませる私たちなのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――

 

◼️□side.入華◼️□

 

みちるセンパイたちと別れて、輪さんと一緒にショッピングに来た。

何やら欲しい参考書があるとかで、まずは本屋さんに向かった。

勉強熱心な輪さんは本当にかっこいい。

ジェットバトルの知識もメキメキ付いてきて、今では杏里さんや監督とあれこれ作戦を考えたり、新しいトレーニングメニューまで考えついちゃうくらい。

わたしも見習わないと。

欲しい参考書って何だろうと輪さんに聞いてみると、栄養学とローカロリーレシピの本を探しているらしい。

私が前みたいに悩まないように、おいしくてヘルシーな料理を作ってあげたいと言ってくれた。

わたしの為だった。

すごくすっごく、嬉しかった。

新人戦の後から、輪さんはすごく優しい。

最初は気を遣ってくれてるのかと思ったけど、輪さんは無理をしているわけでもないみたい。

何だか前より笑顔でいてくれる時間が増えたと思う。

わたしが甘えると、優しく応えてくれて。

まるで年の離れたお姉ちゃんができたみたいで。

そういうあったかい時間とあったかい気持ちが、不安や辛かったことを和らげてくれる気がした。

今のこの時間が続けば続くほど、失くしたくない、守りたいって気持ちが強くなる。

どんどん勇気が湧いてくる。

 

「どうしたの?難しい顔をして。」

「へ?...な、何でもないです!ちょっと、お腹空いて来ちゃって!」

「さっきあんなにパフェ食べたのに?もう、食いしん坊なんだから。」

 

そう言いつつ優しく微笑む姿に、改めて伝えたい想いが強くなる。

気付けば前に輪さんが服を選んでくれたGalatea近くまで来ていた。

 

「今日はヘリーさんいるかな?」

「どうなんでしょう?何か欲しい服とかアクセサリーとかあるんですか?」

「自然と服屋さんは見に来ちゃうんだよね。ワダツミの場合商業施設は全部近いし。それに、入華に似合う服がまたあるかもしれないしね。」

 

また選んでくれるんですか?!と喜びたいのを抑えて、これはチャンスだと考え直す。

もらってばっかりじゃダメだ、勉強した知識で今度こそ輪さんに似合う服をプレゼントしなきゃ!

よし!わたしが選びますって言っちゃうぞ!と気合いを入れて立ち止まったタイミングで。

 

「あれ、颯だ。」

「ん...輪さん。と、入華。」

「あっ...。」

 

現れた人影につい言葉を詰まらせてしまう。

褐色の肌にポニーテール、動きやすそうな服装の女の子。

相馬颯ちゃん。

わたしが負けた、わたしから全部を奪いかけた女の子だ。

 

「颯ちゃん!このあいだはごめん!」

「入華...?」

 

前に進み出て頭を下げる。

謝らないといけない。

ずっとそう思ってたから。

 

「わたし、颯ちゃんが楽しみにしてくれてたのに。わたしも、楽しみだったのに...。あんなバトルをして、本当にごめんなさい!」

「...。」

 

わたしはドルフィンとして、颯ちゃんの気持ちを裏切った。

その上全部颯ちゃんのせいにして、逃げようとした。

だから謝りたかった。

今度こそ楽しいジェットバトルにしたいから。

本当のわたしで、颯ちゃんと戦いたいって。

でもそれだけじゃない。

一番伝えたい、一番強い気持ちがある。

わたしは絶対に。

 

「でもね、颯ちゃん。わたし、もう負けないから!わたしは輪さんが大好き!みちるセンパイやみんなが大好きで、みんなのいるKIRISHIMAが大好きなの!だから、颯ちゃんが、KAZAMIがどれだけすごくて、強くても。絶対負けないからっ!」

「...。」

 

『宣戦布告』。

わたしにとっての一番のライバル。

きっと越えなきゃ何も守れない、一番の壁。

精一杯その真っ直ぐな瞳を見つめて言い放つ。

大好きを譲らない為にも、颯ちゃんには負けられない。負けたくないんだ。

 

「...いい風、吹いてきた。入華の風。楽しみに、してるね。」

「!...うん!わたしも楽しみにしてるから!」

 

ほんの少し、でも確かに嬉しそうに口元を緩める颯ちゃん。

その瞳には確かな闘志が宿っているように見えた。

 

「でも、勝つのはKAZAMI。」

「ええー!?勝つのはKIRISHIMAだもん!」

「かざみ。」

「きりしまっ!」

 

前みたいに、それよりちょっと仲良くなれたような、そんなやり取り。

嬉しそうに見守る輪さんを見えて、ふとある考えが浮かんできた。

 

「じゃあ、勝負しようよ!ジェットバトル以外で!」

「ジェットバトル、以外?...走るの?」

「じゃなくて!これ!」

「...?」

 

わたしの指差す方向には、さっきからわたしたちの入店を今か今かと待ってるように、自動ドアを開けっ放しのGalateaがあった。

 

「コーディネート勝負だよっ!」

 

――――――――――――――――――――――――――

 

◼️□side.輪◼️□

 

『みんな準備はいいか?!Galatea主催!憧れのあなたへ!ドルフィンだらけのファッションバトルの開幕だぁーー!!!』

 

一言で言えば、大変なことになってしまった。

珍妙なタイトルが叫ばれたかと思えば、辺りを取り囲む人の山が一斉に沸き立つ。

叫んだ本人、褐色の肌と金髪が眩しい村早さんは、その歓声に満足そうに頷いた後、

隣に居並ぶ審査員たちの紹介を始めた。

それを観客席とは別の、関係者席らしきところから見ている私。

何故こんなことに。

私は入華とお出掛けしていただけだったのに。

颯と会ったところまでは良かった。

入華のわだかまりも無くなって、今日は好きなものを沢山作ってあげようとか、そんな母性に溢れたことを考えていたのだ。

驚いたのはその後。

『KIRISHIMAのイルカがしょうぶをしかけてきた!』である。

目があったらファッションバトル。

ジェットバトルとはなんだったのか?

唐突かつ無茶な挑戦を止めるべく、冷や汗を流しながら入華を説得しようとしたのだが。

 

『面白そうな話をしているわね!』

 

と、ニコニコしながら開きっぱなしの自動ドアからファッションリーダー(ガチ)のヘリーさんが現れた。

やるならお店で、いやドルフィンなら会場を押さえた方が宣伝に、などと考え出す姿にいよいよまずいと青ざめる私。

 

『今、勝負と言いましたか?』

 

悪いことは重なる。

聞き覚えのある、今は聞きたくなかった声に振り返ると。

そこには絶対女王(ガチ)が、仁王立ちでこちらを睨んでいたのだった。

知名度抜群の永雪さんをヘリーさんが拒むはずもなく。

更には彼女たちもショッピングだったのか、三人セットで捕まったみちるに紫苑、りーこも加わり。

最後に野生のアイドルが参加し、見事にドルフィンだらけのスペシャルイベントが突発的に発生してしまったのだった。

ちなみに紫苑を見つけた時のヘリーさんの顔と、見つかった時の紫苑の表情の落差は酷すぎた。

間違いなく、今回の被害者代表は紫苑である。南無三。

 

『というわけで、突発的に始まったこのファッションバトル。ゲリライベントにも関わらず、たくさんの人が集まってくれたな!司会は同じくゲリラ的に呼び止められたワダツミNo.1DJ、村早麻汐が担当するぞ!』

 

ワダツミではやはり有名人なのか、歓声と拍手で迎えられる村早さん。

ナンバーワンのくだりは今はいない相方の分のボケだったりするのだろうか。

 

『続いて審査員の紹介だ!主催Galateaの筆頭デザイナー!ヘリー・ルイス!』

『皆さんこんにちは!急なイベントにこんなにたくさんの人が参加してくれて嬉しいわ。

今日は好きなドルフィンを応援しつつ、Galateaの衣装にも注目してね!』

『Salaciaの筆頭デザイナーで、実はヘリーさんの妹さん!セレナ・ルイス!』

『素敵なインスピレーションを期待しているよ。』

『最後にNereIdesと言えばこの人!ミステリアスな美と愛のスーパーモデル!ヴィーナ!』

『愛よ!』

 

更なる著名人たちに沸き立つ観客たち。

有名モデルとデザイナーが揃って登場となると興奮するのは無理もないことなのだが、事情を知っている私からすると、さっきからセレナさんを睨みつけているヘリーさんが気になってしょうがない。

 

『Galateaのイベントに何であなたを参加させなきゃならないのよ!?』

『同じNereIdesなのだし、おかしくはないと思うが。それに審査形式で姉さんと並ぶなら、私が適任じゃないかい?』

 

通りすがりで面白そうと参加したセレナさんと、追い返そうとするヘリーさん。

仲が悪いというより、お姉さんが妹さんを嫌ってる?そんないたたまれない状況に私たちはあたふたするしかなかった。

 

『みんな勢揃いじゃない。あら、へリオンもセレーナも一緒なのね!愛だわ!』

 

愛というジョーカーが二人を包む(物理)までは。

 

「ふん...。」

「インスピレーション...。」

「ウフフ。」

 

そんなわけで、ヴィーナさんに押し切られる形でこのイベントは成立してしまったわけだ。

 

『いよいよ参加選手の登場だ!選手入場!』

 

大会かな?と錯覚するアナウンスと共に見知った人物たちがステージに現れる。

入華にみちる、颯と永雪さん、りーこ、それにアイドル。

表情はそれぞれで違う。

左から笑顔、困り顔、風、女王、笑顔、アイドルだ。

 

『ナンバーワンアイドルのトモちんだぞ☆みんな、今日はトモちんの為に集まってくれてありがとー!』

『帰れ~ド三流~』

『連れて来たのお前らだろ!!麻汐ちゃんは後でおはなししようね!?』

 

アイドルことトモちんこと久々利さんだが、いつからどうしてあの場にいるのかは私も知らない。

何か妙にヴィーナさんから距離を取っていたような気もするが。

順番に紹介を終え、続いてはコーディネートのお題発表となった。

 

『今回のファッションテーマはズバリ!憧れの年上女性に着て欲しい衣装!だ!』

『学校でも、職場でも。年上の素敵な女性に贈るコーディネートを考えてもらうわ。』

『ふむふむ。自分が着るわけじゃないから、逆にセンスと相手への理解が必要になりそうなお題だな。』

 

年上女性向けか。『男性』でないのは色々と配慮していそうだが、そもそもGalateaは女性向けが主。

素直に服を魅力的に見せるには女性の方が都合がいいのだろう。

高校生以上の参加者から見た年上女性へのコーディネートは、もしかしたら若者向けの敷居を壊すアピールになる可能性もある。

流石ルイス姉と言ったところ。

 

『審査は10点満点でお三方に評価してもらい、合計得点で競う形式にするぞ!それでは早速、一人目の選手のコーディネートを発表だ!』

 

ついに始まってしまったファッションバトル。

村早さんのアナウンスにまず前に出たのは、

 

「ふっふっふっ。日向の宣伝部長かつファッションリーダーのアタシからだよ!イエーイ!ファンのみんな見てるー?!」

 

自信満々にファンに手を振る炎上ギャルこと伊澄さんである。

勝手に盛ってるであろう自己紹介に早速炎上かと思いきや、会場に彼女のファンはちゃんといるようで、それなりの声援が返ってきていた。

 

『日向では唯一参加となる伊澄桐利選手だな。ギャルな見た目通り、今時のお洒落には詳しそうでコーディネートには期待できそうだぞ!』

「トモちんの方が孤軍奮闘なんだが!?」

『コーディネート発表と共に今回のスペシャルなモデルに登場してもらおう!それでは、どうぞ!』

 

軽快な音楽が鳴り始めると共にカーテンが上がり、綺麗なウォーキングでスペシャルなモデルが登場する。

 

『モデルはこの方!Galateaの超人気モデル!SHION!』

 

 

【挿絵表示】

 

瞬間、熱狂と歓声が巻き起こる。

まあこの企画の時点で大体察しがつくとは思うが。

モデル、もとい"生け贄"となったのは我らが誇るツンデレフレンド、紫苑だ。

相変わらず入華以外はその正体を知らない為、紫苑はSHIONの衣装合わせ係で、今は裏方をしていることになっている。

先程までは

 

『いや、オフなんですけど...。』

 

とごもっとも過ぎる抗議をしていた彼女だったが、本番になればご覧の通り。

決め顔があまりにも様になる、素敵なプロモデルの出来上がりだ。

It's so cool.

どこかのクール先輩にも是非見習って欲しい。

 

『SHION選手はやっぱり大人気だ!モデルでジェットバトルまでこなしちゃうんだし。』

「トモちんもアイドルとラジオ頑張ってるよ!!」

『さて、肝心のコーディネートだけど。』

『ポップなカラーでまとめてあって、可愛さの中に計算高さも伺えて彼女らしい、いいコーデじゃないかしら。』

 

紫苑に気を取られていたが、コーディネートの方もなかなかに決まっている。

淡いピンクを基調に黄色や紫色が散りばめられ、低くない露出度の中にいやらしさより可愛さと美しさを感じられる。

紫苑も着こなしているとは思うが、それこそ本人が着た方が似合うのではないだろうか?

 

「なかなかいい感じっしょ?Galateaの服を好きに選べる機会なんてなかなかないからさ、エモくてバエるやつたくさん選んじゃった的な!」

『期待通りの出来映えでトップバッターを飾った伊澄選手!注目のその得点は!?』

 

流れを決める一番手を見事に乗り越えた伊澄さん。

審査員の三人が順々に点数を発表する。

 

ヘリー【7】

セレナ【6】

ヴィーナ【3】

 

『点数はなんと16点!!高評価と思われたが、審査員はどうやら辛口のようだぞ!?』

『まとまりはいいのだけど、少しポップ過ぎるかしら。今回のお題に即したコーディネートかは微妙ね。』

『インスピレーションが欲しい。』

『愛が足りないわ。』

 

発表された点数にガックリと項垂れるりーこ。ヘリーさんからの評価は真面目に聞いていたようだが、セレナさんヴィーナさんと来て、どんどん不満そうに眉を吊り上げていた。

 

『審査員の方向性がわかったところで、続いての選手はこちら!』

「絶対的な勝利を。」

 

二番手はなんと優勝候補の永雪さん。

絶対女王のファッションセンスはいかに。

ある意味未知数な注目所だ。

ちなみに、優勝候補なのはただ単に強そうだからである。

 

『私服姿でも自信満々な永雪選手!ジェットバトルと同じく、女王はファッションでも最強なのか!?』

 

再びカーテンが上がり、着替えを完了した紫苑が現れる。

しかし、その姿は。

 

 

【挿絵表示】

 

「...。」

 

着物と冠。以上。...why?

 

『えーっと。コーディネートというか、これは...着物?』

「はい、着物ですが。」

『着物、ですよね。...え?』

 

実況上手な村早さんが言葉に困っている。

助けを求めるようにヘリーさんの方を見つめているが...。

 

『着物、あったかしら...?』

『見覚えはあるよ。姉さんがデザインしたものではないはずだが。』

『どちらも着た覚えがあるわ。どこかにしまっておいてくれたのね。愛を感じるわ!』

 

どうやらヘリーさんですら知らない服をどこからか持って来たらしい。

普通店内から選ばないだろうか?Galateaのセキュリティが心配過ぎる。

 

「和風こそ最強。そして最強には冠こそ相応しい。そうではありませんか?」

 

ヘリー【1】

セレナ【7】

ヴィーナ【1】

 

「ばかなっ...!?」

 

驚愕の色に染まる氷の女王。

こっちの台詞ですけど?

当然のように低評価。

何となくセレナさんが目を輝かせているのは気のせいだと思いたい。

 

「なんだか、雲行きが怪しくなってきた...。」

 

キラキラしたステージの上、相変わらずクールに立ち続ける紫苑。その凛々しさがすべてを察し諦めた故の輝きであることを、私は涙ながらに感じ入るのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――

 

『次!』

 

 

【挿絵表示】

 

「動きやすい、よ...?」

 

ヘリー【4】

セレナ【6】

ヴィーナ【7】

 

『次!!』

 

 

【挿絵表示】

 

「えへへ、コーチに着て欲しくて、頑張っちゃいました...///」

 

ヘリー【2】

セレナ【8】

ヴィーナ【10】

 

『次!!!』

 

 

【挿絵表示】

 

「トモちんは~アイドルだからぁ~」

 

ヘリー【1】

セレナ【1】

ヴィーナ【1】

 

「おかしいだろ!?一張羅だぞっ!!これにはトモちんのアイドルとしての魂がな!って 聞けよ!え、出番これで終わり!?ま、せめて一曲!歌わせて!君はー完璧で究極のa」

 

――――――――――――――――――――――――――

 

酷かった。色々と。

ドルフィンって宇宙人しかいないの?と思うほどの個性。

唯一まともにやったりーこが

 

『アタシ、ドルフィン向いてないのかな...?』

 

とか真面目に悩み出してたから。

大丈夫?炎上しとく?って声掛けたわ、流石に。

大体お題はどこに行ったんだお題は。

気持ちの面では、入華と颯は着て欲しい人がいることだけは分かった。

それは素直に嬉しい。ありがとう。

着るのはちょっとハードルが高いので許して欲しい。

だけどこれ、審査員も我が道を全力ダッシュし過ぎている。

ヘリーさんは唯一の良心。新進気鋭の敏腕デザイナーが唯一まともって、なんだこの状況。

セレナさんはインスピレーション!しか言わないし、ヴィーナさんは愛!としか言わない。

似た者同士か。

声のトーンで高評価か低評価か分かるようになってしまった。

いい加減にして欲しい。

会場も反応に困り始めたのか、

 

『SHIONさいこー!』

『SHIONせくしー!』

『だいてー!』

 

とかいうSHIONしか言及してない野次が飛び交ってるから。

見てよあのSHIONの目。

今すぐやめて!私の娘をいじめないで!って飛び出したくなる顔してる。

終わったらラーメン屋さんに誘わなきゃ(使命感)

 

『はい。次で最後になります。』

 

村早さんも投げやりになってるし。

ところで相方さんがやらかしてましたが、今どんな気持ち?

 

「クールにクールにクールにクールにクーr」

 

おお勇者みちるよ。ラストワンとは可哀想に。

不幸にもこの流れで最後の一人となったのは、頼れるセンパイこと都条みちるであった。

必死に呪文を唱えているが、あまりの事態に効果がない様子。

せめていい評価をもらえればよいが...。

ちなみに、現在の1位はまさかの入華である。

...あれ?もしかしてハッピーエンド?

 

 

【挿絵表示】

 

カーテンを開けるとそこには疲れきった様子の紫苑の姿が。

とはならず。

静まり返る会場。

静寂の中、徐々に呟くような声が漏れだしていく。

 

「普通だ...。」

「普通ね...。」

「普通だわ...。」

『...ふ、普通だぁぁぁ!!というかいい!!普通にいい感じじゃないか!?!?』

「えぇ!?」

 

褒めているのか貶しているのか分からない村早さんの言葉に困惑するみちる。

流れが悪かったのか良かったのか。

みちるのコーディネートは、遊び心もありながら堅実な、まさに"普通にいい"見た目だったのだ。

 

『ちなみに、どういったイメージでこのコーディネートを...?』

「え、あ、はい。あの、憧れの年上女性ということで。身近にとてもクールで優しい、素敵な人がいて。その人が一番魅力的に見えるような...それに私も、いつかこれが似合う、素敵な人になれたらな、とか。...そう思って選びました。」

『100点。』

「えぇ!?」

 

思わず出た村早さんの花丸宣言。

否定する者は最早この会場には存在しないだろう。

こういうのでいいんだよ。こういうので。

感動した。理由、コーディネート、ちょっとした恥じらい。

完璧だ。

きっと今日でみちるのファンは更に勢力を拡大するだろう。

こんな風に想われている女性はさぞ幸せだと思う。

 

ヘリー【8】

セレナ【5】

ヴィーナ【9】

 

『まともっ!まともだわ...!よかった、本当に。企画倒れでもう引退するしかないと思ってうぅっ(泣)』

『インスピレーションはもう少し欲しいかな。でも今日は楽しかったよ。』

『愛ね!ミッチーのチサへの愛を確かに感じたわ!もう少し素直になれれば、愛を更に育めると思うの!』

 

優勝。KIRISHIMA所属。都条みちる。

本人以外、納得の勝利となった。

 

――――――――――――――――――――――――――

 

◼️□side.みちる◼️□

 

「KIRISHIMAでワンツーフィニッシュでしたね!」

「そ、そうね...。あはは...。」

 

気づいたら巻き込まれていたファッションイベントに、気づいたら優勝していた私。

手には景品として渡された、私が選んだコーディネート一式がある。

かなり腑に落ちないのだけど、勉強した成果が出た!と喜ぶ入華に水を差すわけにいかず、何とか嬉しいフリをする。

チラリと後ろを見ると、やけに疲れた表情の住乃絵さんと、コーチの姿が。

急な仕事で疲れたようで、労いと私たちの祝いを込めて、ラーメンを食べに行くことになったのだ。

 

『もう少し素直になれれば、愛を更に育めると思うの!』

 

景品の袋を見て、コーチを見る。

なんだか顔が熱くなる。

別に、愛とかなんとかは関係なくて。

日頃の感謝は、伝えなくちゃと思うだけで。

私にはまだ似合わないだろうし。

だから、他意はない。はず。

 

「こ、コーチ!」

「みちる?」

 

努めてクールに、私はコーチを呼び止める。

 

「こ、これ...!受け取ってもらえたら、と...。」

「え?私に...?」

 

礼をするように頭を下げて、袋を差し出す。

表情を見せないのはクール。

そう思うので精一杯。

 

「ひ、日頃の感謝と言いますかっ!私、の...私っ!コーチみたいにクールな女性になりたいれふっ!!」

「...。」

「か、噛んじゃった...。」

 

さらに真っ赤になる顔を必死に隠す。

コーチの表情は分からない。

やがてクスッと笑う声だけ聞こえて、やってしまったという思いでパンクしそうになる。

そんな頭を。

 

「ありがとう。すごく嬉しいよ、みちる。」

 

ポンポン、と。まるであやすみたいに撫でられた。

手から袋が離れて、代わりに温かい手が触れる。

顔を上げると、さっきよりコーチが近くにいて。

 

「こちらこそ、いつもありがとう。みちるには助けられてばっかりだね。」

 

そう言ってはにかむ輪さんは、すごく輝いて見えて。

 

「あ...。」

 

そうか、と思った。私のずっと感じていたモヤモヤの正体。

それはとても単純で、クールとは真逆のモノだったのだ。

 

「みちる?」

「...私、まだクールな女にはなれてませんけど。」

 

私も輪さんが好き。入華が好き。KIRISHIMAが好きで。私だって、素直に一緒にいられることを楽しんでいたかったんだ。

 

「いつか、絶対になってみせます。だから、ずっと側で見守っていてくださいね?輪さん!」

 

――――――――――――――――――――――――――

 

「ああ!?ずるいですみちるセンパイ!コーチの膝に座るの、今日はわたしの番なのに!」

「昨日も座っていたじゃない。欲張りはよくないわ、入華。」

「うふふ、仲良しでええね~。」

 

再び迎えた休日。

今度こそ真面目に作戦会議をしようと息巻いていた杏里の出鼻は見事に挫かれた。

 

「何でイチャイチャ範囲が広がってんだ!?おいみちる!クールはどうしたクールはっ!!」

「これはクールの準備ですから。」

「意味分かんないぞ!?分かんないよなぁ!?」

「ふふっ、仲良しはええことやね~。」

「何でトシエまでくっついてんだ!?ノリと勢いで生きてどうする!!」

 

息切れをしながら突っ込み続ける杏里。

あれ?アタシこんなキャラだったか...?とアイデンティティーに頭を抱える彼女に、相棒は優しく手を伸ばし、慈愛に満ちた声を届ける。

 

「杏ちゃんも、おいで?」

「いくかぁぁぁーーっっ!?!?!?」

 

後日。流石に全員では苦しいと、輪がスキンシップを避けるようになった為、通称『KIRISHIMAハーレム』は自然に消滅していった。

ちなみにゲリライベントを見たファン(過激派)から

「いる×りんキテる...。」

「りん×みちが至高。」

などとよく分からないファンレターが届くようになったとか、ならなかったとか。

それはまた、別の話である。たぶん。




次回、ドルフィンウェーブTB
第21話『ワダツミ最強のライダー』

このキャラがメインの話を見たいって子は誰ですか?

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  • みちる
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