応、ワイや道満や。
違うな。もっとこう...
ああ、どうもキャスター蘆屋道満です。
此度は噂に聞きしカルデアへと参りました。
なんでも数多の英霊たちが人理修復のため集っているとのこと。なので私としてもここは『はっする』して悪っぽい感じで行きたいですね。例えば
「へへへ、拙僧は蘆屋道満。めっちゃ悪いやつやで!グヘヘヘ、厠に行った後は手を30分は洗わねえ」
これぐらいでしょうか。我ながらなんて極悪非道な『むーぶ』これには明光殿も満面の笑み。
おっと、体が光に包まれまして候。
さて、人理修復機関フィニスカルデア、一体どのような場所であるのやら。
ソソソソソ
感じる呼び声、誰かの鼓動。
修験道より産まれし悪辣僧侶蘆屋道満、ここに推参。
これにいたしましょう。
いよいよ、カルデアのマスターとご対面。
なんと、噂に聞き及んではおりましたがなんといたいけな少女。赤毛の似合いし活発な方と、傍らに控えまするわ...ふむふむ、ほう、これはこれは大変珍しき状態のサーヴァントではなくお嬢さん。
ふむ、以前にお会いしたことがあるのか口をあんぐりと開けておられますね。
後ろにおられる『だんでぃ』な男性に『えげれす』の紳士のようなサーヴァント、小柄な少女のサーヴァント。これはこれは、なんとも珍妙な面子で。はじめの挨拶は大きな声で
「修験道よ」
「リンボォォ!?!?」
かき消されてしまいました。
おやおや、記録にない前の私はいったい何を行ったのやら。
「ふむ。拙僧、何かやってしまいましたかな?」
「何かやったとかじゃなくてだねえ、リンボ」
「リンボ?」
はて、そのように名乗っていたことなどありましたかな。うむむ、何か人違いならぬ英霊違いをされているご様子。説明するほかありますまい。
「拙僧はキャスター、蘆屋道満。『りんぼ』というものに一切心当たりがございませぬ」
「となると本当にただの蘆屋道満ということになる」
痛々しい片腕だけのお姿でパイプをふかしながら考察する男性。この方もまたずいぶんな状態で...。さぞお辛いでしょうに、これこのように。指で五芒星をなぞり
「急急如律令、と」
「な、なにを!」
狼狽する『めかめか』しい少女。おっと、私の説明せず先足ってしまう悪い癖。集団のカルデアでは気をつけねばなりませんね。
「随分と痛々しいお姿でしたものでつい。完全にとはいきませぬが少しは楽になったかと」
「...ああ。痛みもなく、動き出せるほどにね。...しかし、これだけで疑いは晴れない。Mr.道満」
「拙僧がいったい何をしでかしたのか、誰かご説明をば...」
「過去のログがある。見たまえ」
小柄な少女に案内されるがまま、すとーむぼーだーという車の中に保管してある記録を見せられた。それはなんとも度し難く、自分の中の溶岩がふつふつと煮えたぎるようであった。
数少ない残されている記録によると、清明殿の名を名乗ったその不届きものは鮮烈なる英雄たちを傀儡のように操り殺戮や死合を行ったとのこと。そしてその中には頼光殿のお姿も。
許せぬ、清明殿の名を名乗るばかりでなく、数多の英雄たちをコケにするなど、それは私のもとめる悪辣とは違う。悪は悪を征するためにあるもの。私の地雷をいくつも踏みにじったキャスターリンボ。奴だけは絶対に許さんぞお!!
「るさぬ...」
「?」
「絶対に許さぬぞお、キャスターリンボ!絶望を味わわせてやる!!」
「うわあ、すっごい悪のする顔」
「ダヴィンチ殿。カルデアの現状についてお聞かせ願えますかな?拙僧の罪、この身一つで全くもって足りぬでしょうが、全身全霊を持って尽くさせていただく所存」
「正直、あんまり信用できないけど、今は少しでも戦力が欲しいからね。10分程度ですばやく説明しよう!」
カルデアの現状。1つ前のロシア異聞帯とこの異聞帯の現状。敵の戦力と味方の状態。絶望的ながら微かな希望の芽、必ずや守り抜かねばなりますまい。
改めてカルデアのマスターとそのサーヴァントたちに挨拶を行い、今の地を後にする。
すとーむぼーだーをマスターの手を取りながら降りると、そこには一度見たかもしれない方が。
「おやおや」
「...コヤンスカヤ」
「あの方が異星の使徒。マスター、お下がりください」
「うわ、クソ坊主...ではありませんね、あなた。もしかして本家本元の道満さんですか?」
「そうなります。貴方様がコヤンスカヤで。タマモヴィッチ殿とは似ても似つかないご様子。なるほど、何もかもが乖離しているようで」
術で中身を見てみたが、ほとんどブラックボックス。辛うじて理解できるのは彼女が英霊とは少し違ったものであること。そして、これは獣のクラスに匹敵するものであるということ。
「レディに対して失礼な方ですねえ。顔面ごとえぐり取って差し上げたいですわ♡」
「それはお互いさまというもの。拙僧のことをカルデアに『りーく』したのも貴方でしょう。ここはお引き取りを。今の拙僧では勝てはせずとも、あとに残る嫌がらせぐらいは可能。具体的に言うと毎日ずっと目の前をハエが飛んでるぐらいのやつです。ソソソ」
「...それもそうですね。女子会も終わったことですし。私はこの辺で、失礼します。ごきげんよう」
ふっと、消えていなくなるコヤンスカヤ。どうやら敵とも思われていないようですね。であれば好都合、油断した獣ほど罠に嵌めやすい生物はいません。さて、私の所感をとっととマスターに伝え、ナポレオン殿がおられる場所へ参りましょう。
「ふむ、おそらく彼女は英霊ではなく獣の類かと存じまする。拙僧の術による情報収集と見立てによるものなので、確実なものではございませぬが」
「今の会話の中でそれだけわかったの?」
「わかったというよりも直観のようなものでございましょう。あくまで推論に基づいてのものではありまするが。まあ、それについては歩きながらでも良いでしょう。今はなぽれおん殿との再会を急ぎましょうぞ。拙僧、かの皇帝がどのようなものかとワクワクが止まりませぬ!」
こまかなツッコミは承ります。
正直ストーリーを全部把握しきれてないです...