あれから2週間ぼど
毎日毎日しごかれて、右腕の集中的なものを掴むとかそういうリハビリも行いってた
そのおかげか予定より早く、私の想像以上に動くようになった
『ふっ…ふっ…』
ブンブンと風を斬る音が静かな地下に響く。
素振りは欠かさない。基礎はきちんとしなきゃ
「リリー。」
っと呼ばれて振り向く
『あれ?先輩、寝てなかったんですか』
「それはこっちのセリフやボケ」
コツンっと小突かれたと思ったら近くの岩場に腰かけた先輩
やばい絵になる
心の中の一眼レフで写真撮りまくってると、ふと隣をポンポンと叩いたので、斬魄刀を戻し隣に座る
「どや右腕。」
『先輩のおかげでだいぶ良くなりました。たまに力抜けちゃう時あるんですけど、まぁこれはどうなんだろ。リハビリで治るものだといいんですけどね』
グッと握ったり開いたりする。未だに違和感や鈍さ、もどかしい感じがするけど。だいぶいい
「毎日毎日朝から晩まで動きまくって、なにそんな焦っとるん」
『焦ってる…?私が?』
「焦っとるやろ。」
焦ってる…って言われたらまぁそうかもしれない。
冬の決戦って言ってもそれよりも早く動いてた気がするし。
いま一護の虚化時間は6秒弱。
10秒ちょいになった時にたしか襲来し、織姫が攫われていた気がする。
その時点で動けるようになっていなければ私はヨン様に1発入れれない。
もう時間が無いんだなんて、心の中で焦っていたのかもしれない
『その通りかも。先輩もそうでしょう?一護使い物になるぐらいの虚化保持時間伸ばすのに焦ってる感じ』
「こればっかしは時間かけへんとあかんもんやからな。と、いうかリリー喜助んとこに帰っとるんか?」
っと言われビクッと肩がはねる
『か、か、か、帰ってますよ!!そりゃ!ねぇ?』
「嘘ド下手か」
『いや、帰ってはいるんですよ。ギブス取りに行ったりメンテナンス頼んだり。でもなんか鉄斎さん伝えになってるし。なんか喜助さんが私の事を避けてるからなんか気まづくて』
「まぁ、そりゃ、あんなこと言って気まづいわなそりゃ」
『先輩、私は戦線離脱しろと言われてこっそり参加なんかしたくないんです。ですから認めさせる、治ったから参加させろと。堂々と!!だから先輩。早くリハビリ終わらせないといけない』
「まったく、正直やなリリーはわざわざ認めさせにいくなんて」
『ってことで!!!先輩!今からご指導お願いします』
「あ”ぁ?夜中やぞ!俺今から寝よー思っとったのに」
『お願いしますよ先輩〜!!!』
「ったく…1時間だけやで」
『ありがとうございます先輩!!!』
______________
それから3日後のこと
『いけた!!いけましたよ!!』
私は今両手でしっかりと刀をつかみ振るってる
ダンベルもしっかりと掴み健が傷ついてるので途中までだけど上げれるようにもなった。
ギブスのおかげで腕の痛みも無いし。
本当に前までとはいかないけど、戦闘に支障が無い程度に進化できた。
「おーおめでとさん」
なんて、軽く言うが長年の付き合いの私はわかる。先輩も喜んでくれてる
『先輩。ありがとうございます。先輩が面倒見てくれたおかげです』
「んやねん、改まってお前の面倒みんのなんてもう今更やろ」
って優しく撫でられた
『私、今から喜助さんのところ行ってきます』
「認めてくれるとええな」
その言葉にコクンと頷く
『行ってきます先輩。』
先輩にはまた恩ができた。
始解なしでも戦えるための特訓。
初めての右腕負傷による左利きの矯正。
そして今回のリハビリ。
それ以外にもまだまだたくさん恩がある
私はいつか、その恩を返すことが出来るのだろうか
シャワーを借りて汗を流し、きちんと服を整える。
そしてみんなにお礼を言って
瞬歩を使いながら商店へ向かった
『ふぅ…』
なんだろ、珍しく緊張する
中に入り、すぐに鉄斎さんが出迎えてくれた
『鉄斎さん』
「やや、リリー殿お帰りになられてましたか。」
『喜助さんは…?』
「店長は茶渡殿と阿散井殿と地下に…」
呼んでくるかと言われ、こくんっと頷いた
居間に待ってると
すぐに襖が開けられ
「なんだか久しぶりッスね」
なんて扇子を開いた喜助さんが座った
斬魄刀を横に置き正座する
『お久しぶりです。喜助さん。今回はお願いがあってきました』
「お願い?」
私は両手を畳につけ頭を下げた
『私はここ2週間ほど。右腕のリハビリをしました。現在1ヶ月ほど前の怪我する前までには回復し。
始解も戦闘も以前と変わらず…いえそれ以上に私は強くなることが出来ました。
お願いします。戦線外通告取り消してください。私に戦わせてください!!
お願いします!喜助さん』
私は頭をあげれない。喜助さんが今どんな顔をしてるかは見えない。
怖い。なんてらしくない事を思ってしまう
何分。いや何秒なのかもしれなかったけど___
私にとっては長く長く感じた
「リリーサン。頭をあげてください」
頭をあげると眉を下げた喜助さん。でも真っ直ぐ目を見てくる
「アタシは、リリーサンに戦って欲しくはなかった。
自分の身を滅ぼしてまで黒崎サンを護って倒れた貴方を見て___
本当に死ぬんじゃないかと思った。
アタシら死神は死という概念が近すぎて、死というものを人間ほど重くは考えてない節があるんス。
けれどアタシはそんな貴方を見て恐ろしく怖く感じた…
ですがリリーサンの覚悟はわかりました。
毎日毎日鍛錬してたんスね。」
『じゃぁ!』
っとその言葉に心が浮き立つ
だけど、扇子を閉じた喜助さんがビシッと私にむけた
「ただし、自分の身を粗末にするような戦い方はもう禁止ッス。次したら斬魄刀取り上げますし霊力も使えないような機械取り付けますから。
はぁ…」
っとため息を吐いてまた真っ直ぐ私を見た
「通告は撤回。貴方を戦力として数えます」
っと言われた
『やっ…たぁぁぁあああ!!!!!!』
私は両手をあげるほどによろこんだ
すると、下げてた眉をふっとあげて笑った喜助さん
「まったく、リリーサンも正直ッスね。アタシがリリーサンなら告知無視して参加しちゃいますけど、」
『先輩も似たようなこと言ってました。
いやなんか堂々と戦線外通告してくれたのに。
私は喜助さんの気持ちを無視して無理やり参加なんて出来ませんでした。
きっとその状態で参加しても私はモヤモヤしたままだと思うんです。
きっと喜助さんを見る度に申し訳なさと引き目を感じるようになる。
それが嫌だった。
喜助さん、認めてくれてありがとうございます。』
「まったく、もっと突き放した言い方すればよかったんスかねぇ。動かないのをいいことに宣告したのに、まさかたった1ヶ月かそこらでリハビリしてくるなんて」
っと私の右腕の傷跡を撫でる
『ふふ。私の強い意志と先輩との愛の共同作業のおかげですかね♡って
アイタタ!!なんで握るんですかー!!!』
ギュッっと強く握られる腕。傷跡が痛むとかじゃなくて、
普通に握力強すぎていたいんですけど!?
「アタシが言い過ぎて、リリーサンがあまり帰ってこなくなって傷心してる中、平子サンとそんな楽しく…へぇ?ふーん」
なんて目が怖い
けれど
私はようやく認めて貰えたのだ
_____________
『わぁーい!恋次きゅーん!!』
「その呼び方やめろ」
っと言われる
ここは地下。恋次と茶渡くんが戦って特訓していた
「ささ、リリーサンの実力見せてくださいな。
パパパっとのしちゃってください」
っと言われる。喜助さんはほんと唐突だ
『いいですよ!!さぁどっちから行きます?』
「俺が」
そう言って1歩前に出る茶渡くん
『喜助さん。私の暁天をお願いします』
っと私の斬魄刀を押し付ける
「いや、でも。俺と拳で…」
っと気が引けたようだ
『女だから、小さいから拳だからって手を抜くの?それが命をかけた戦いでもですか…?』
っというとハッとしたように構え直した
「おいおい、浦原さん。あいつリリー大丈夫なのかよ。ここ数週間で茶渡もだいぶ…「だーいじょうぶッスよ、リリーサンは本来剣術向きじゃない。彼女の得意とするのは体術ッスよ。相性もいいし。なにか掴めるものもあるかもしれないでしょう茶渡サンには」
『行きます。』
__________
かませ犬ポジなんか言われてる茶渡くん。
強いっちゃ強いけど、私の敵ではないな…
一体一より雑魚複数殲滅の方が向いてそう…?
「俺の…拳を片手で。」
なんて少しショックを受けてたみたいで申し訳ない。
私は喜助さんのよくやってる”相殺”という術?技?
を、リハビリ中に先輩相手に練習していた。
使い方は至って簡単。
攻撃を受ける直前、私の霊圧を攻撃と同じぐらい放ち威力を抑える、又は相殺し完全に消滅させるというのができるようになった。
私の霊圧硬度は相当で、意識してない時は普通に食らうけど、意識すればきっとあの剣八の刀も喰らわないと思う。
藍染に通づるかはわからないけどこの技はきっと使える。
失敗しても。まともに食らうよりも威力が弱くなるんだし
でもやっぱりやると難しい。喜助さんに直接教わった訳じゃないから正解かも分からない。
茶渡くんの攻撃も、霊圧で受け止めダメージはほぼない。
『行くよ!!』
ただ受けてるだけじゃ茶渡くんのためにもならないので、ストップと言われるまで戦った
「お疲れ様〜腕の調子もいいみたいッスね」
霊圧回復のため休んでる茶渡くん。
私は喜助さんのところに戻ると斬魄刀を返してくれた
『でしょう?惚れました?惚れました?』
「はいはい、惚れてますよん。でもあの相殺いつの間にみにつけたんスか?」
『喜助さんがやってたのでかっこよくて〜!私もやりたくなっちゃって♡
最初は、かめはめ波とか練習してたんですけど、使い物にならないし、先輩に怒られちゃって』
「あぁ、まぁそれは平子サンが正解ッスね。大体貴方まともに鬼道使えないのに霊圧操作の難しい相殺の技よくできましたね」
なんて褒められた。
そう、最初は手のひらに霊圧を貯めて解き放つだけの技。
かめはめ波を練習してたんだけど、
ため動作が長いのと隙が多いし無駄に霊圧ブッパしすぎと言われた。
威力は高いんだけどなぁ…
拳に霊圧溜めて昇竜拳したんだけどそれも怒られた。
酷い。昇竜拳したい
また復活した茶渡くんと恋次が戦い始める。
『卍解か〜。』
「アタシもリリーサンもこういうのには向いてませんもんね。」
「これ、有昭田サンに頼めば痕ぐらいは消してくれたんじゃないッスか?」
っと私の傷跡を見た
確かにハッチさんに頼めば傷痕ぐらいは無くなるかもしれないけど。
『ほら傷痕って勲章っていうでしょう?』
「それは男だけっスよ。女性がそんな傷痕残すなんて。」
『いーんです。これがたとえ顔だとしても私は残してました。これは私が護った証で、失った代償。そして先輩の恩の証。一護らが見たらまた顔を顰めちゃうと思うので、暫くは隠しておきますけどね』
『まぁ傷物でも先輩が貰ってくれると思うので…きゃっ♡』
「そこはアタシでしょう!?ちょっとリリーサン!?一妻多夫なんてアタシ認めませんからね!!」