オラリオ総異端児化計画   作:夜月工房

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前回からのあらすじ:神会での失敗はノーカの心に深い傷を残した。挽回のために出来る事は何かと考え続ける余り、その日は一睡も出来なかったノーカだが、その経験が天啓を授けた。そうだ、徹夜で仕事しよう。彼女は壊れていた。最初の一日は何事もなかった。二日目も、三日目も。四日目辺りから周囲も何かおかしいと気付いた。だが彼女は止まらなかった。そうして迎えた五日、周囲の見守る中、彼女は最後まで足掻きながら息を引き取った。ノーカ・ウントはオルガ・イツカになったのだ……五日だけに。


第十九話:エンドレス・ワーク――誰がそこまでしろと言った――

 仕事が終わらないのは何故か。そこに仕事があるからだ。では仕事は何故あるのか。仕事を終わらせていないからだ。

 足らぬ足らぬは工夫が足らぬとは言うが既に業務が滞りなく進む様に必要な書類は一ヶ所に纏めて向きを変えるだけで複数工程消化出来る様にしたり移動が必要な場合でもなるべく近くに流れを一筆書きできる配置にしたりと最適化しているし同じ精神論なら足りぬは努力であるが基本的に努力とはやりたくないがやらなければならない事か或いはやらされている事に対しても真面目に向き合う姿勢を言うのではないかと考えるつまり仕事をやりたくて仕様がない、何よりも優先したい、お仕事楽ちいと思い仕事をする分には努力など存在できず、努力が足りねば仕事は永遠に終わんねぇからよ。

 仕事が終わんねぇかぎり、その先に仕事はあるぞ!

 だからよ、終わるんじゃねぇぞ……

 

「いや終わらせらきゃないんですよ!?」

 

 机の上に突っ伏して意識どころか命を落としていたノーカは、がばりと上半身を起こすとそんな事を叫んだ。噛んだ事には気付いていない。そんなノーカの様子に全く動じる事なく、粛々と業務に励むギルドの皆さんは、プロだった。単に慣れただけなのは、ここだけの秘密である。

 

 

 

 

 

第十九話:エンドレス・ワーク――誰がそこまでしろと言った――

 

 

 

 

 

 そんな感じで神会(デナトゥス)デビュー失敗の次の日から本格的な申告漏れ等の確認が始まり早一ヶ月。

 現在28連勤にして13徹目のノーカ・ウントは仮に、否、実際に過労死した場合であっても確率で復活するスキル(ネクロリザレクション)なるサブクラス的なアレ(デュアルジョブ)に選んでいるネクロマンサーの上位職(ソウルテイカー)由来のスキルで復活して眠気こそ吹き飛ぶものの副作用のアンデッド状態が時間経過により解けると『解除不可能なステータス異常扱いの過労』によりエレキテルラボのクエストで装備のエレキテルが外れたときのように数秒後に即死してはネクロリザレクションを繰り返す毎日を過ごしていた。控え目に言って地獄である。ネクロリザレクションが失敗した時は普通に憑依装備(Ma/Ca)から復活魔法(リザレクション)が飛んでくるが、過労が外れないままなので秒で死ぬ。アレス下さい。過労はそのまま、アンデッド状態は解除されたので秒で死んだ。

 言うまでもなくそのままでは効率が悪いが、もはや意地の問題らしく、ウラノスの言葉すらも通じなくなっている。実は死んでいる最中に現状を再現した夢(現実の経過時間に比べて長い時間を過ごせる加速された仮想現実の一種)を利用して仕事のミスを確認したり今後の作業の最適化を行っているので効率はやや上なのだが、言ったところで誰にも通じない。

 一度は休ませるため強制的に意識を刈り取った事があるため、恐らくは対策されており、同じ手段は使えない。

 ウラノスの強い希望により派遣されて(試験を受けに)来た『事務員のお姉さん(パートナー装備)』が普通に審査を通りギルドに就職しているのだが、ノーカ関連というだけで職員からは超人認定されてしまい別部署にて酷使されているためストッパー処ではない。

 実はアルマを誰か一人でも連れてきて休んで欲しいとお願いさせれば一発で解決するのだが、アルマはアルマで【ゴブニュ・ファミリア】の尽力により本拠となる建物が完成した事で本格始動した『なんでもクエストカウンターオラリオ支店』のお仕事で天手古舞の毎日を送っている。業務そのものよりも神々の対応で忙しいらしいが。ギルドに事務員のお姉さんを引き抜かれたのも地味に影響を及ぼしている。

 

 あの神会(デナトゥス)から夜が明けた次の日、ギルドに出勤してノーカを目にした面々はほぼ例外なく二度見した。ギルドの珍獣として認識し、頭のおかしい速度で書類を捌き資料を読み込み書類を作り上げては自分で決裁する姿にドン引きしながらも、存在そのものには慣れてきたはずの職員達ですら二度見した。約一名、かつてノーカを応接室に案内したアドバイザーの職員だけは同一人物だったのかと軽く驚くに留まった。

 全身黒尽くめの、何故か拘束具のようなもので目を覆い隠している、銀髪の少女。頭上には光の輪が浮かんでおり、背中からは二対四枚の灰色をした羽毛翼を生やして、地面から数C浮かんでいる。しかもホバーのように浮いたまま水平に移動している。それはもう、このオラリオにあってもまだ目立つ。単純に着ぐるみの中身が外に出ている事に驚く者も多かった。

 正確に言えば、受付以外の業務に従事するギルドの職員ならば、地面に足を着けて歩いていたトラスーツ時代から梯子が必用な高さにある資料を取るために浮いた場面は何度も目撃されている。ギルドの激務による疲労で見間違えたのだろうと無理矢理に納得されていただけだ。そうはならんなろ、と言われそうだが、なっとるやろがい、と返す他ない。

 

 そんな一人だけブラック労働に明け暮れるノーカだが、成果はキッチリ上げている。

 かつてリストアップした怪しい150の【ファミリア】を精査して、八割からは確定させた差分の徴収をローン払い利子ありで確約させている。残りの二割も殆どが一括で納めている。

 極一部はギルド側の不手際であり、そちらは言い掛かりになってしまった。訂正されて追加で提出された書類が全く別の所にファイリングされていたのを見付けた時は担当者を呼び出して締め上げるつもりだったノーカだが、仕事が余りにも出来ないためとっくに解雇された後だった。

 やり場のない怒りは当時からギルド長だったロイマンのスケジュールに定期的な有酸素運動(リアル鬼ごっこ)の時間を捩じ込む事で発散させた。鬼役は『なんでもクエストカウンター』への委託であり、ちゃっかりギルドの予算から算出させている。

 当然ながら、言い掛かりを付けてしまった【ファミリア】には憑依装備からリザレクションを飛ばして活躍中のTTRBであるスミちゃん直伝DOGEZAをして誠心誠意謝罪しておいた。

 

 現在取り組んでいるのは、良くも悪くも脳筋集団が多く不正もバレバレな【ファミリア】ではなく、海千山千の怪物達が跋扈する商人連中の取引記録である。

 たまに申請している数量を実際に用意したら馬車が百台は必要になるといった分かりやすい馬鹿をしている者もいるが、大抵は宝石や装飾品のような小さく価値の高い品目だったり、大量に取引しても違和感のない薪や炭だったりを隠れ蓑にしている形跡が見られた。

 当然、帳簿上の辻褄合わせはされているので、古い取引に関しては完全に追えないと見切りを付け、五年以内に限定して調べてはいるのだが、取引の規模が大きいため作業量は膨大であった。素人に過ぎないノーカでは勘を働かせる事もできず、黙々とデータの照会をするばかりだ。

 

 そんな中、魔石関連がギルドによる独占状態である事は、せめてもの救いだったと言えよう。

 魔石は、言ってしまえば現代の地球における化石燃料の類と置き換えられる。これがあるとないとでは生活の質は雲泥の差と呼んでも差し支えない程に変わり、巨額の富を生み出す宝だ。違いがあるとすれば、魔石の産出先はほぼダンジョン一択であり、産出量は冒険者の活躍に左右される事か。

 現状、ギルドが独占している事から需要と供給に関係なく魔石の買取価格は固定できている。また、魔石製品と呼ばれる魔石を利用した各種便利グッズ――技術的には代替品のない物も多く含まれる――の製造、販売はオラリオの街による公共事業に含まれているため、最終的な利益率は驚く程に低く固定されている。

 そのため、額として見れば莫大な利益になってはいるが、個々の品目については一見すると不釣り合いに思われる価値に抑えられている物も多い。商売人からすればもっと安く買い取り高く売れる物の価値を理解していない愚行に見えるため、歯噛みしてしまうのも理解は出来なくもない程に奉仕的なのだ。

 ちなみに、せっかくの儲けも街の整備やお気持ちレベルの各種補助金といった別の公的事業に呑まれて消える。それでもダイダロス通りなどには手が回り切らない辺り、何とも言えない悲哀を感じずには居られない話である。その意味ではロイマンの着服など砂漠の中の砂粒一つ……とまでは言わないが、オアシスに生えた木一本の葉っぱ一枚程度である。

 

 等とそれっぽい話をしたものの、現在ギルドはダンジョンの出入りすら録に管理していないフリーダムな状態にあるわけで、冒険者の稼ぎも当然把握しておらず、提出される書類の中身は自己申告に過ぎない。ノーカがこれを知ったのは【ファミリア】の調査を終わらせてから、商人側の取引記録をある程度読み込んでからの事である。その際の荒れっぷりは周囲も気の毒に思う程であった。

 ドロップアイテムを武具や消耗品に加工して貰うため直に持ち込むのは良くある事だし、取引所が混んでいて待つのが嫌だから後日売却する予定だとか戦利品を主神に自慢したいだとかで魔石を即座に売却せず持ち出す冒険者だって当然の様に存在するし、ギルドも黙認している。

 中にはそんな持ち出された魔石を直接やり取りする商店や商人も居る事だろう。それを追えるかと聞かれれば、首を横に振るしかない……急な羽振りの良さだとか珍しい場所に出入りしていただとかの噂話からあっさり露呈する事もあるが。

 

 一先ず、真っ当な魔石製品の取引に関しては完全にギルドの管理下であり、限りなく正確なデータとして手元に残ってくれている事は非常に助かるのだ。

 ギルドにも先の解雇されていたような者が在籍する事はあるが、魔石関連はギルドの信用に直結する内容の一つであるため職員としての実績による信用、そこからこいつは決して汚職に手を染めないとされる信頼の双方を獲得できる精神的堅物のみが携わる事を許される事業なのである。

 

「なーんて言ったところで仕事が今よりきつくなる可能性があった事より今以上には楽にならない現実のが重要なわけでして」

 

 何だかんだで山場は越えており、終わりが見えてきたものの、辿り着くにはまだまだ時間が必要なメイン業務を切り上げて、ノーカは職員用の休憩室へ向かう。本日の業務は連勤と共に終了だ。

 明日は定期的に行われるギルドの炊き出しがあり、それの配給役に当たる日なのである。流石に毎分ペースで死亡する状態のまま参加するわけにはいかないので、半日使って爆睡と洒落込むのである。

 

「それでは、お悔やみ下さい(おやすみなさい)

 

 その日の午後、職員用の休憩室へやって来た者は例外なく、床に突き刺したハルバードに寄り掛かる様にして立ったまま死んでいる(ねむっている)ノーカの姿に大層驚かされたそうな。珍獣を止めても奇行種ではあった事に、職員は多大な呆れと僅かな安堵を覚えたとか。

 

 

 

 この一月の間で、闇派閥(イヴィルス)の襲撃は数回あった。その全てで犠牲者が出たが、ギルドの炊き出しに対する襲撃一件だけは意識を強制的に落とされ休んだ直後に書類仕事から遠ざけるため調理の手伝いとして人足に駆り出されていたノーカが居た事で闇派閥(イヴィルス)の構成員が一方的に狩られる形となった。護衛の任務に就いていた【ファミリア】の面々は実に居心地が悪かった様だが、捕縛されたメンバーを取り返すべく運搬中を狙った再度の襲撃に遭い、その時は存分に役目を果たし見事犠牲者なしの撃退に成功したそうだ。末端しかいなくて手柄としては微妙だったらしいが。

 

「はいどうぞ、熱いので気を付けて下さいね」

 

「ありがてぇ……ありがてぇ……」

 

 故に、ノーカが不参加な炊き出しでは復讐という名の八つ当たりを目論む者への警戒を厳重にしなければならなかった。今回の様に参加する場合でも、戦力の彼我を認識していない輩――幹部に近い者が報復と偵察とを兼ねた何らかの手出しをしに来ないとは限らない。そんなわけで今回も護衛の人数は多目であり、質も高めている。

 

「次の方どうぞ~」

 

「…………ども」

 

 不特定多数を相手にする炊き出しの手伝いではあるが、食事という命に直結する物資の提供場所にあってはノーカの異形もさほど注目を集める事は余りない。調理担当という事で集まった人の相手をせずに済んでいる事も無関係ではないのだろう。

 

「どうぞー、と言いたい所ですけどさっき貰って行きましたよね?」

 

「うげっ、バレた……でも覚えて貰えてるのは嬉しい」

 

「ハイハイ、まずはみんなに行き渡ってからですからしばらく後にして下さいね」

 

 比較的和やかな空気が流れているが、決して安全が確保されて居るわけではない事を誰もが知っていた。闇派閥(イヴィルス)は毎回馬鹿正直に外から襲撃を掛けるわけではない。

 

「あの、これ……」

 

「うん? どうしたの?」

 

「あっちでおじさんからギルドの人に渡してって言われ「ありがとう。はい、お駄賃です」て……!?」

 

 小さな女の子が、何かの入った袋をギルド職員に手渡そうと差し出していた。ノーカは会話に割り込んで袋を取り上げ、お駄賃の言葉と同時に女の子を縄で縛り上げ転ばせてその膝裏に足を乗せる。

 

「えっ?」

 

 唐突な行動に呆ける職員。正気に戻りいくら奇行種でもこれは、と詰め寄ろうとした職員だったが、それよりも早くノーカの言葉が口から出た。

 

「火薬の臭い、染み付いてますよ闇派閥(イヴィルス)ぅ?」

 

 その言葉に、職員は真偽を確認するよりも思わず後退りをした。良く見れば、女の子は小人族(パルゥム)であった。

 

「お姉さん、何を」

 

「隠しきれてないんですよ。袋の中だけならまだしも、指先からも。お芝居はお上手(じょうじゅ)みたいですけど、暗い愉悦を漏らすだなんて……この二流」

 

「……クソがっ、あの(アマ)ぁ……アタシを当て馬に使いやがったな【殺帝(アラクニア)】ぁぁぁぁがぁ!?」

 

「お姉さん、奥歯の中に爆弾仕込んでるタイプでしょ? キマってますねぃ」

 

 私そういうの大好き、と続けるノーカは、見破られた事と良い様に使われた事とによる屈辱から怒り恨み叫ぶパルゥムが開けている口の中に手を差し込み、口内で拳を握り捻りながら腕を下に振り下ろす事で顎を外す。

 

 一方、【殺帝(アラクニア)】というオラリオに住む者ならば誰もが知っている恐怖の象徴(シンボル)である名前が響き渡って、炊き出し場の空気が凍り、直ぐに氷解して、熱を持ち……爆発する。否、実際に爆発した。パゥルムがギルド職員に渡そうとしていた、ノーカの手の中にあった袋が。悲鳴が上がり、現場は狂騒に包まれる。

 

「はははははーっ!」

 

「殺せ、殺せぇ!」

 

 そこに笑い声や三下悪役っぽい台詞を上げながら闇派閥(イヴィルス)が急襲して来る。

 護衛を担っていた【ファミリア】の面々が対応する中、爆発に巻き込まれてアフロヘア―になっている以外は無傷なノーカはギルド職員に避難誘導を頼むとパルゥムを小脇に抱え、空に飛び上がって周囲を見回し【殺帝(アラクニア)】の姿を探す。が、ノーカは当の【殺帝(アラクニア)】について何の情報も持っていなかったため、取り敢えず視界内に不審者が居ない事を確認してから地上に降り、殆ど終わっている闇派閥(イヴィルス)の捕縛に加わるのだった。

 

 

 

「……つまり? その†笑う:にやぁ†とやらは逃げたんですか」

 

「【殺帝(アラクニア)】です、ノーカ氏。ヴァレッタ・グレーデ……要注意人物一覧(ブラックリスト)に名を連ねる闇派閥(イヴィルス)の最重要幹部の一人ですよ?」

 

「私にだって……わからないことぐらい……ある……」

 

 結局、その場にいた闇派閥(イヴィルス)を鎮圧した後もそれらしい姿を見たという報告は上がらず、捕縛した闇派閥(イヴィルス)の構成員に尋問して得た情報は『噂以上にヤバかった』から逃げたというものだった。

 わざわざパルゥム一人だけを先行させ、その時点では自分達の存在が明るみに出ていないにも関わらず、自らに注意が来ない様にと連れて来た下っ端を暴れさせて場を乱す念の入り様に、護衛達含め全員は改めてその厄介さを噛み締めていた。

 その実、ノーカにはミニマップというECOの仕様(チート)があるため、炊き出しに集まった民衆を人質に仕立て上げ即時撤退するのは非常に有効な一手であった。結構な距離を空けていたらしく、小人族(パルゥム)の件が起きるまでミニマップ上には怪しい集団を確認出来なかったし、下手人の確保をして尋問しようかと思った所に急接近する団体を確認、気を取られたタイミングで回収してそのままだった袋の中身が爆発。見事に間が悪かった。

 

「ま、まぁその辺は覚えるようにしますから、後で資料を下さい」

 

「……それで、こちらのパルゥムですが」

 

 頭を抑えて溜め息を吐くギルド職員は、逃した相手から身柄を確保した相手へと話題を移した。

 

「こちらはラジルカ・アーデさん。【ソーマ・ファミリア】のLv.2、【芸術家(ファイアワーカー)】の二つ名を持つ、ギルドにも登録されている歴とした冒険者です」

 

「……はい?」

 

「昨年、当時僅か九歳の身で冒険者登録を済ませ、それからたったの一年少々で【ランクアップ】を果たした期待の新星……だったのですが」

 

 その名前は、ノーカの狭くて浅い原作知識に引っ掛かった。【ソーマ・ファミリア】で『アーデ』な小人族(パルゥム)となれば、原作の主人公ベル・クラネルを騙し、救われ、仲間になるサポーターの章ヒロイン、リリルカ・アーデが思い浮かぶ。母か、姉か、或いは少し年代がずれたコンパチか。

 ノーカは某狐さん信者である。代替可能(ジェイルオルタナティブ)時間収斂(バックノズル)の二大理論を、良くぞ言語化してくれたと心底感謝している、彼の言動に触れる前から狂っていたタイプだ。狂うと言えば皆も読もうドグラ・マグラ。そうだオラリオに出版社を作って地球の作品を売り出そう。閑話休題。その上で、ダンまち原作について考えてみよう。ベル・クラネルは誰とくっついても姉さん女房になる。数年早く生まれた代替品でも物語は十分に回る。ましてや小人族(パルゥム)だ。外見で判断しがちなヒューマンで、世間知らずなベルであれば十六歳(リリルカ)二十歳(ラジルカ)も大して変わるまい。冒険者である事は問題にならない。きっと冒険者を続けられない理由が出来て、サポーターに転向するのだろう。最初から無力なリリルカと違って落ちぶれたラジルカはより鬱屈した感情を持って冒険者を羨み恨み妬むのかも知れない。それを晴らされ、或いは逆転させられた感情の大きさは比べるべくもない……比べるとクラネルって響きが似てるよね。

 

「ではあのアル中共(ソーマ・ファミリア)闇派閥(イヴィルス)に堕ちたと?」

 

「それは……聞いてみないことには……」

 

 首を傾げるノーカに、ギルド職員は目を閉じ小さく首を横に振ると、深い溜め息と共に肩を落とすのであった。




最初は作中時間が一カ月経過してるので捏造しようと思ったけど長くなりそうなので代わりにConflict歌います。ってなるはずでしたがコピペの方も歌詞扱いされるのか調べるのが面倒だったのでお蔵入りと相成りました。
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