追記…香澄と泉美の口調逆でした…泉澄ファンの方々申し訳ない。
運命の悪戯
「貴方のやり方嫌いだわ…あなた一人で抱え込まないでよ…!貴方が傷つくのはもっと嫌い…!」
「もっと…人の気持ちも考えてよ!私、ヒッキーの事…好き、なのに!ヒッキーが傷つく必要ないじゃん!私そんなに頼りないかな…!」
俺の大切な二人の少女。
中学の修学旅行の際に部活に依頼が入ってきた片方は『告白を成功させてほしい。』告白をされる方からは『告白をさせないでほしい』
俺は悩んだ。悩んだ末のあの行動だ。後悔はしていない。しかしー。
二人の少女からその言葉を、好意を向けられて俺は逃げていた。今の関係が壊れてしまうから。
その事件以来俺は様々なことに巻き込まれた。
文化祭の件、生徒会長立候補の件。
それら以降、俺は学校の『悪役』に選ばれちまった。
『修学旅行の際に告白を邪魔したくそ野郎』『文化祭の実行委員長を攻め立てて泣かせた』とか『あの『一色』に取り入るために比企谷家の長男が『一色の娘』を自作自演で生徒会長に立候補させたあげく手助けした。』なんて噂が飛び交い俺は虐めにあいまくった。
上履きは墨まみれ、教科書はずたぼろ。机には動物の死体。囲まれてリンチなんてのもざらだった。
まぁばぁちゃんに仕込まれた古武術で無様にやられることはなかったが。
俺がどんな苛めにあっていても俺が信じた二人の少女を巻き込むわけにいかなかった。だから俺は二人を遠ざけた。
自己満足かもしれない。だけど俺は『本物』を守ることができたんだな。
肉体的な苦痛より嫌がらせの方が精神的に結構キツイものがある。
倦怠感を覚えながら帰宅する。
自宅に帰宅した俺はさらに追い討ちをかけられた。俺の部屋の荷物がなくなっており親父が俺の荷物を売り飛ばしたらしい。
原因は俺が中学でやらかしたことが問題らしく俺がいることで比企谷家に迷惑が掛かるからお前との縁を切る、って事らしい。
俺はあきれてしまった。
もういい加減疲れちまった。小町からは泣きながら親父に話しかける。
「お兄ちゃんが出ていく必要ないじゃん!お父さんもお母さんもおかしいよ!なんで…なんで…お兄ちゃんばっかりいっつもこんな辛い目に遭わなきゃならないの…?!そんなにお兄ちゃんを追い出したいのなら…私もこんな家…出ていく!」
親からは親子の縁を切られ外へと俺と小町は実家を出た。
月日はもう冬。外はすっかり帳が落ちようとしている。度重なる大戦により前世紀よりも寒さがより強くなっている。
「寒いな…もう冬か…大丈夫か小町」
「うん、大丈夫。お兄ちゃんの方こそ平気?」
公園のベンチに二人で腰掛け俺は小町の頭に手を乗せ撫でてやると小町は恥ずかしながら気持ち良さそうに目を細めた。
「もう、デリカシーないんだからお兄ちゃん」
すこし照れているが嫌では無さそうだ。
「さてこれからどうするか…」
取り敢えずの行動資金はまだまだ余裕が有る。が、しかし、年端もいかない少年少女が彷徨いているのは良くない。そこで思い付いたのは
「ばぁちゃん家にでもいくか…?いや、でもな…」
ばぁちゃん。母方の親。つまりは祖母だ。俺に武術を仕込んだ張本人。家にいったことはないけどな。何でも長野の山奥らしいが。
考えていると小町が俺の袖を引っ張る。心配そうな顔で俺の顔を覗き込んできた。
「大丈夫?お兄ちゃん」
「あぁ、問題ねーよ。さてと、取り敢えずの腹ごしらえしますかね」
俺は立ち上がり大通りへと向かう。小町も急いで立ち上がり追いかけてくる。
「わわっ!?待ってよお兄ちゃん!」
大通りのサイゼリヤへと向かう。やっぱり千葉と言えばサイゼリヤよ。
「やっぱりサイゼリヤ?」
「当然」
「はぁ、やっぱり…」
「サイゼリヤいいだろ?安くて旨いし…ん?」
俺が小町と会話していると目の前を歩いていた姉妹?だろうか。彼女達の前に黒塗りの業務車両がいきなり横付けし、男が数人出てきて車の中に連れ込み猛スピードでこの場を離れていった。
俺はその光景をみて。
「ねぇ、お兄ちゃん。今のって誘拐だよね」
「マジかよ…はぁ、自分って奴は何で面倒ごとに頭をつっこんじまうんだろうなぁ…」
「そこがお兄ちゃんのいいとこじゃん?」
「いくぞ」
「うん!」
そう言い小町と共に加速術式を発動させ黒塗りの乗用車を追跡した。
数分後ー
二人組を連れ去った業務車両は町外れの廃工場に止まっていた。
見張りが二人いたが魔法を発動し背後から手刀をあてて昏倒させた。小町に携帯を渡し警察に連絡するよう指示し外で待機させた。
窓があり、中を覗いてみると二人の少女が手足を縛られ口を塞がれていた。周りには8人程の黒ずくめのおとこたち。
リーダー格が電話をしているようだ。上機嫌に笑い声をあげている。交渉が上手くいったようで電話を切った。
その直後リーダー格の人間が手下に指示を出した。動いた二人は下衆な笑顔を浮かべながら少女の服を引き裂いた。少女は悲鳴をあげられず身動ぎするが当然動けない。引き裂いた衣服からは下着が見えており柔肌に触れ下着を脱がそうとしていた。その時
俺は瞬時におっさん二人の眼前に立ち顔面を鷲掴み持ち上げた。驚きに戸惑っているおっさんを男達の所へ投げ捨てた。巻き込まれたのもいるようだがどうでもいい。
取り巻きのおっさんどもが俺の回りを取り囲む。
「な、なんだてめぇは!?おい見張りは!」
自分でもビックリするぐらい低い怒気を発する声が出た。
「おい」
「…っ!?なんだ!」
「おっさん…悪いんだけどさ、今日まで俺は大変な日が続いてよ…イライラしてんだわ」
おっさんどもは俺の発した圧力にビビりながら
「餓鬼が…いきってんじゃねぇぞ!?バラシちまえ!」
拳銃やナイフなど銃刀法違反に引っ掛かりそうなものを構えている。
「運がなかったんだよ、おっさん達」
拳と首をコキコキっ と鳴らした。ばあちゃんにしこまれた魔法と体術を組み合わせた『四獣拳』と呼ばれるその内の一つである一対多数用の乱舞の型『朱雀』を構えてメガネの奥にある瞳が【黄金色】に輝く。
「ストレス発散の生け贄になってくれよ」
廃工場には怒声が響き渡るが次第に悲鳴に変わっていく。
憂さ晴らしをするかのように俺は誘拐犯どもをボコボコにした。
???視点
学校からの帰り道。私泉美と香澄は迎えの車が修理中のため歩いて帰宅していました。
隣にいる香澄と話ながら歩いていると後ろの道路から黒塗りの乗用車がやってきて私たちの目の前に横付けしてきたのでした。私たちは咄嗟の事で対応できずにいると、大人が私たちになにかを嗅がせられ、そのまま気絶して車の中へと連れ込まれてしまいました。
気がつくと私と香澄ちゃんは縛られ口に布を当てられ声が出せない状態でした。CADを使おうにも手が動かせません。香澄ちゃんも気がついて動揺しています。
大人達のリーダーのような人は何処かへ電話をしているようでした。その内容を聞いてみると
「お宅の大事な娘さんたちは預かったぜ。返してほしけりゃ金を用意するんだな。用意できなきゃ大亜連合に売り飛ばしてもいいんぜ?
その言葉を聞いて私は体が動かなくなりました。お姉ちゃんに聞いたことがありました。「いい?香澄、泉美。学校から帰る際は必ず迎えを呼ぶのよ?一人では帰らないこと。
世間やニュースでも聞いたことがありました、大亜連合が魔法師を誘拐していることを。
私は怖くなりました。もしかしたら私も魔法師を産み出すための実験台にさせられー。
「おい?娘がどうなってもいいってのか?おい!」
大人の人が乱暴に携帯を切りました。その次に発せられた言葉に私は恐怖と不快感で気持ちが悪くなりました。
「ちっ、しょうがねぇ。痛い目にあってもらおうじゃねーか…まだ餓鬼だが顔立ちは整ってるな。へへっ…!少し味見してみるとするかね。おい!山田!鈴木!その嬢ちゃんの服を裂いちまいな」
山田と呼ばれた太った男の人が鼻息荒く私に近付いて来ました私は精一杯の抵抗をしました。
「んんんーー!!(いや!来ないで!)」
「ふひぃ…!元気がいいなぁ…そっちのほうが興奮する…!」
身をよじりますが抵抗むなしく私と香澄ちゃんは制服を破られてしまいました。
「お、可愛いの履いてるねぇ…ピンクか…ふひっ!発育は…それほどよくはないけど中学生ならもう生理は来てる筈だからねぇ…」
「んんんん-!!んんんーー!!(いやいやいやぁ!誰かぁ!)」
私たちの下着に下賤な者の指が触れる瞬間もう駄目と思い目を閉じました。
「……(あ、れ?)」
だけれどもいつまでたっても不快な感触は訪れなかったので恐る恐る目を開けてみると、そこには男の子?男の人?が立っていました。
「………ッ!」
しかも、私たちに危害を加えようとしていたおじさん達の頭を鷲掴み、持ち上げています。男の子は顔だけこっちに向けてこう言いました。
「待ってろ、すぐ助けてやる」 と。
少し目がきついけどそれでも優しげなその表情に私と香澄は安心して気を失いました ーーーー。
ー八幡視点ー
取り敢えず無傷で変態集団を沈めた。変態どもをひとつの場所に集めて魔法を発動する。『キャッチリング』が発動し一纏め状態にする。外にいた見張りは立っていた地点に重力慣性に干渉してその場に縫い付けるように叩き伏せ動けなくしている。呻いているが死ぬようなことはしていない。
縛られていた女の子の縄を解いてやり制服が破れていたので俺のコートを被せた。すると、女の子が…ってよくみると双子であり幼いながらも整った顔立ちをしている。変態達を擁護するつもりはもちろんないがこういった可愛い子達は襲われるのもなんだが納得してしまう。
…もちろん紳士なんで破れた箇所は見てないよ?八幡ウソツカナイ。そんな言い訳を頭のなかで言い聞かせていると双子が目を覚まし涙ぐみながら俺へと抱き付いてきた。Why?
「怖かった…怖かったですわ…!」
「怖かった…怖かったよう…!」
俺は手持ち無沙汰だった両手を少し遊ばせ双子の頭に乗せ撫でてやる。数回撫でると落ち着いたのかまだ眼は赤く晴れぼったままだが自己紹介してくれた。
「ぐすっ…私は七草泉美ですわ総武中学2年ですわ。助けていただいてありがとうございますっ!」
「…私は七草香澄。同じく総武中学の2年。助けてくれてありがとう…」
「俺は…八幡だ。とにかく無事でよかった」
俺の名前を聞いて二人は考え込むような仕草をした。
「ねぇ、泉美。八幡さんっていろはちゃんがいっていたあの八幡先輩?」
「うん、やっぱりそうですわ。そっかいろはがいっていたのはまちがえじゃなかったんです!よかった…」
「俺の噂聞いてたのか…」
「学校中で噂になってましたけど私たちはいろはちゃんと友達なので正しい情報を聞いていたんです。よかった八幡様はホントに優しいかたですわね」
「うん、ホントに」
「よかったねお兄ちゃん、わかってくれる人いたね」
「ああ。絶縁してくる糞親父とは大違い…って、あ」
俺が失言したと同時に泉澄(俺命名)たちはずいっと近寄ってきた。しかもちょっと怒り気味で。
「どういう…ことですの?」
「お兄ちゃん…」
小町は寂しそうな顔をして二人からの圧力に負けて渋々話すことになった。今まであったこと、今日絶縁されたことを。鼻で笑われるかと思ったが。
「ぐすっ…なんで先輩がこんな目に…ひどいですわ…」
「何で今までいいことしてきたのにあんまりだよこれじゃ…!」
「まぁ、お前たちあんまり気にするな…でもありがとう」
八幡が笑顔で返すと泉澄達は何故か頬を赤らめながら
「「八幡様あざと過ぎませんこと!?」八幡さんあざと過ぎじゃない?!」
「は?何が?」
「ホントにごみぃちゃんなんだから…」
俺たちが警察に連絡して数分後パトカーがやってきた。そのなかに警察以外の車両が一台止まり中から少女が出てきた。
「香澄ちゃん!泉美ちゃん!」
香澄と泉美に近づき抱き寄せた。
「大丈夫?怪我はない?酷いことはされなかった!?」
「うん、大丈夫ですわ。お姉さま」
「うん、大丈夫だよ。お姉ちゃん」
「よかった、ホントによかった…」
涙ぐみながら姉妹に安堵している少女はこちらに歩いてきた。え、なんすか俺捕まっちゃう?
「妹たちを救ってくださってありがとうございます!本当に感謝の言葉もありません。七草家を代表して感謝いたします」
「え、七草家?」
「ええ、私は七草真由美とも申します。宜しくね。お名前教えていただけますか?」
「俺は…八幡です。こっちは妹の」
「小町です」
「八幡君と小町ちゃんね。当主が会いたがっています。家に来ていただけないですか?」
「わかりました。行きます」
こうして俺たちは十師族の七草家へと向かうことになった。
嘘設定
比企谷八幡…我らが主人公。捻デレ味が少し薄い。妹を溺愛している。ばあちゃんというなの東方不敗のような人物に特殊な拳法を教わり無双出来る。魔法も出来る。強い。本編主人公である達也と唯一戦術魔法を抜いた状態では渡り合える人物。人誑し。
小町…兄である八幡を親愛の情で愛している。かわいい妹。精神操作系の魔法を使用できどんな相手の意識を奪うことが出来る「人心掌握(メンタルジャック)」を使用できる。
ばあちゃん…八幡の師匠であり孫である八幡と小町を親よりも溺愛している。布1本で巡洋艦を両断できる化け物じみた実力と御歳60を越えているがナニカサレタヨウデ見た目が20前半で止まってしまっている美女。八幡曰く「めちゃくちゃ強い。」