俺が七草の養子なのは間違っている   作:萩月輝夜

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原作キャラはこんなキャラじゃないだろと思う方もいらっしゃる方もいるかも知れませんがよろしければ2話目をどうぞ(続くとは言ってない。)


七草家へ

泉澄たちは事件の後遺症がないか簡易的な精神チェックを受けて問題なかったためそのまま帰宅することになった。

 

魔法師はちょっとしたことで魔法が使えなくなってしまう可能性があるために必要だったのだ。

 

医者の簡易チェックの前に俺の《瞳》で泉澄たちの状態を確認した。

されたことを忘れさせる必要があったのだ。あんなことをされたら魔法が使えるかどうか以前の問題でトラウマが残るだろう。俺は迷わず《瞳》の力を使用した。

 

他人に知られると非常に不味いんだが俺の《瞳》は特殊で、見た対象をゲームのキャラのようにステータスとして可視化し、メニュー表示をすることができるのだ。今どんな状態なのか、どんな装備なのか、どんなものが好みなのかとかな。これを俺は《見透す瞳(トゥルースサイト)》と名付けた。自分で言ってて中二くせぇなこれ…

 

もう一つ…《初期化》という魔法がある。これは俺が指定した物体を現在の状態から俺がその物体が存在した時間軸を選び跳躍して戻す荒業だ。物体、生物は問わない。これはもし生物が死亡もしくは物が壊れたとき復元できる能力だ。平たく言えばザオリク、アレイズだ。こんなん見つかったら実験動物間違いなしだな…知ってるのは俺だけだ。俺が泉澄達にやったのはこれだ。ステータスに《精神異常》が出ていた。

 

そして俺が泉澄達に使用した魔法が《消失》という魔法で、これは精神に対して使用する魔法だ。

この魔法はばあちゃんからも「無闇に使用するな」と厳命を受けるほどで、効力としては対象者の記憶を1日だけだが遡り俺が改編できてしまうという精神干渉系統の魔法だ。

無論俺もこれを使うのは今回で二度目になるが、ばあちゃんも人助けのためなら許してくれるだろう。

 

「泉美、香澄。俺の目を見てくれ」

 

急に俺に「目を見てくれ」何て言われたら気味悪がれるか?と思ったが

 

「わかりましたわ。八幡様」

 

「わかったよ。八幡さん」

 

素直に俺の言うことを聞いてくれてちょっぴりこの子達大丈夫か…お兄ちゃん心配と思ったが茶化している場合ではない。

 

整った顔立ちの双子の姉妹の目を見て俺は「消失」を発動した。

 

 

 

 

 

 

無事に「消失」の発動が成功し二人の先程の出来事を変態集団から襲われたことだけ消して「身代金のための誘拐」の記憶に改竄した。

 

車に揺られているとなぜだか香澄と泉美が俺の両サイドに陣取って来てやたら密着して話しかけてきている。どうしたんだろうか、まだあの恐怖感が残っているのか?問題だな…なんとか対処しなくちゃいけないな。てか好感度MAXやん。何で?

 

その光景を見ていた八幡に聞こえない程度の小声で小町と真由美が会話していた。

 

「ねぇ、小町ちゃん?」

 

「なんです?」

 

「八幡君って女誑し?」

 

「ですね…本当にごみぃちゃんなんだから…」

 

車に揺られるほど数十分。七草さんに連れられて俺たちは『七草家本邸』へ連れてこられた。

 

「うぉ、でっけぇ…あのくそ親父の家より数倍でかいな」

 

「うん、そうだ…(ぐぅぅぅぅう。)」

 

小町の腹の虫がなって静寂。次の瞬間笑いが起こった。

 

「そういや、まだ飯食ってなかったな」

 

「//////」

 

「大丈夫よ。家の者に食事を用意させてるから。食事をとってからにしましょう。父に会うのは」

 

七草家に入り食事をとらせてもらうことになった。めちゃくちゃ豪華でびびりました(小並)

 

 

 

 

食後、少し休憩していると七草さんが客間に呼びに来てくれた。

 

「八幡くん、小町ちゃん。いい?」

 

七草さんは学校の制服から着替え私服になっていた。しかし、私服になると高校生には見えないな。身長が同世代よりも少し低いのもあるが結構童顔なのだ七草さんは。

 

「あ、はい。どこにいけばいいんですか?」

 

俺が動くと七草さんは俺を手で制しとどまらせた。

 

「いえ、ここで大丈夫よ」

 

七草さんがそう言い終わると後ろから男性が姿を現し俺と小町の手を握ってくる。

 

「初めまして八幡くん、小町さん。私が七草家当主、七草弘一だ。娘を救ってくれてありがとう八幡くん」

 

 

 

日本の魔法師の頂点十師族が一つ、七草家。その当主七草弘一が俺の前にあらわれた。

 

 

 

 

この人が七草弘一さんか…なんか人当たりが良さそうなひとだな。自己紹介されたのでこちらも挨拶する。

 

「八幡です。こっちが妹の小町です」

 

「小町です」

 

「娘たちの危機を救ってくれてありがとう。真由美から報告を受けた際は生きた心地がしなかったよ。お礼をさせて欲しいのだが…」

 

「いえ、偶々だったんです。お気に為さらずに」

 

「いや、そういう訳にはいかない…何か…そうだ!」

 

「?」

 

「?」

 

俺と小町は首をかしげた。

 

「香澄たちからは話を聞いてる。何でもご実家から絶縁されたとか…訳を話してくれないかな」

 

俺は乗り気ではなかったが小町の熱い説得を受けて話すことと相成った。俺の話を聞いた弘一さんは苦虫を噛み潰したような顔をして悲しい顔をした。サングラスをつけていたので目元までは解らなかったが。

 

「そうだったのか…君は非常に素晴らしいことをしたと思うよ。だがそれは身を削る奉仕の精神だ。いつまでも続けられることではない。そんなことを続けていては心が死んでしまうだろう…休める場所。安心できる相手が必要だ。

どうだろう八幡くん、小町くん。うちの…うちの子にならないか?」

 

予想外の提案だった。俺と小町が?七草家の人間に?どっきりもいいところだ。どこかにカメラを隠しているんじゃないだろうな?思わず声に出てしまったが。

 

「冗談ではないよ?」

 

弘一さんは言う。

 

「すまないが君たちのことは調べさせてもらったんだ。八幡君と小町君の事をね。君のご実家は旧第八魔法研究所に属していた八幡家の家系だそうだ。君たちの魔法力は凄まじい。中学での魔法実技も八幡君、君は入学してからずっと一位。発動速度も異常な速さだよ。これが君たちを迎え入れたい一つの理由だ。もう一つは…人柄だ」

 

「人柄?ですか?」

 

「ああ」

 

生まれてこのかた言われたこと無いんですけど…?

 

「魔法師は冷徹な者が多い。私もそうだ。だがね…それではいけないと思っているんだよ。人の心を失ってしまったらそれは《魔法師》なのか?それはもう《魔法師》を語るたたの《機械》だよ。いや、人じゃない。君たちに魔法師の在り方変えてもらいたいんだ。他人を労る心を持ち自分を犠牲にしても救おうとする君たちを私は守りたい」

 

「俺は…」

 

「お兄ちゃん…」

 

この人が嘘を言っているようには思えない。俺の《瞳》も「この人は嘘をついていない」とわかる…

俺の家族は今小町だけだ。その小町を困らせるわけには行かない。なら答えは一つだろう?

 

「わかりました。その話お受けいたします。妹共々よろしくお願いします!」

 

「…そうか。あとは任せなさい」

 

弘一さんは安堵したような様子で俺たちに一言言って客間から出て行こうとする。

 

「お兄ちゃんよかったね」

 

「ああ」

 

「私はこれからやることがあるから、失礼するよ。今日はゆっくり休みなさい」

 

「ありがとうございます。弘一さん」

 

弘一さんは部屋から退出した。直ぐ様固まっていた七草さんが俺と小町の肩を掴んで揺らしてくる。いたいっす。

 

「驚きより嬉しさの方が大きいわね!やったね八くん、小町ちゃん!あ、そうすると八くんたちが私の弟妹になるのかぁ…ね。おねえちゃんって呼んでみてよ八くん!」

 

え、くっそ恥ずかしいんだけど

 

「え、七草さ」「おねえちゃん」

 

「さ、」「おねえちゃん」

 

圧強いな!?俺は決死の覚悟で

 

「ね、姉さん」

 

「ぐふっ」

 

「弟…いいかも」

 

「お兄ちゃんのせいで真由美おねえちゃん変な扉が開いたかも」

 

「なんだそれは…」

 

弟いじりが始まり大変鬱陶しかったが俺は嫌ではなかった。

 

今日は12月25日。クリスマス。俺はとんでもないクリスマスプレゼントをもらったのかもしれないな。

 

 

そして数ヵ月がたった。弘一さん…いや父さんのお陰でさまざまな手続きを経て俺と小町は正式に七草家の人間となった。

 

姉さん、小町、香澄、泉美と非常にうるさいくらい仲良く過ごさせてもらっている。今年の4月に第一高校に入学することに決まっている。成績?トップになると総代になって答辞を読まないといけなくなるらしいので手を抜いたら姉さんに問い詰められたけど俺は悪くない。全校生徒の前で噛んでみろ。それこそ黒歴史だ。ちなみにトップになった女の子と俺の点数差は1だったらしい。あぶねぇ。

 

 

名前は何て言ったかな…司波なんだっけ…?

 

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