俺が七草の養子なのは間違っている   作:萩月輝夜

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唐突に投稿します。


決断と同盟

八幡達から撤退したシリウス。

テレビ中継車に偽装した移動基地へ戻ってきたアンジー・シリウス。もといリーナはシートに腰かけて落ち着くよりも先に撤収を命じた。

 

反論はなくリーナが車内へ戻ってきたということは”車を出す”と意味なのだから問題はないのだが…。

聞きたくても聞けない、といった空気感を醸し出す。

作戦前に綺麗だったブーツは汚れ赤い髪はヒモが切られ乱れ髪になっているからだ。

この車内にいるものでリーナに「何かあったのですか?」と聞く勇者は誰一人としていなかった。

 

「少佐。」

 

移動している車内、天井の高い移動車両の中でスターダスト級の二人の隊員が頭を下げる。

 

「申し訳ございませんでした。」

 

二人はデーモス遭遇に際し追跡脱落をしてしまったことへの謝罪をしていた。

その反応にリーナはいつものように無表情で応じた。

 

「構いません。それを言うならば私も第三者の介入があって目標を取り逃してしまった…おあいこです。」

 

と告げて少し口角が上がった。

その反応を受けてスターダストの隊員もほっと胸を撫で下ろしたのか緊張した口調が柔らかくなる。

 

「…ありがとうございます。」

 

「脱走したサリバン軍曹を処理したのですから実際問題作戦成功と言えるでしょう。…処分したサリバン軍曹の遺体は?」

 

「無事回収しております。」

 

「結構。」

 

部下からの発言に今度はリーナが内心でほっと胸を撫で下ろし安堵した様子で頷いて指示を出す。

 

「軍曹の遺体は直ぐ様解剖へ回してください。それから私が追っていたあの白覆面の事は何か分かりましたか?」

 

直ぐ様表情を引き締め連絡を待つ。

 

「申し訳ございません。今回の遭遇で対象のサイオンパターンを採取するに至りましたが特定までには至らず。脱走者のデータには一致しませんでした。」

 

「そうですか…脱走者のデータと一致せず…もしかするとサイオンパターンが変質しているのかもしれないですね。」

 

「恐らくは後者だと思われます。」

 

「了解した。採取したパターンで追跡に当たれ。」

 

「イエス・マム」

 

その答えを聞いて自分の席へ戻るように指示するし戻ったのを確認したリーナは座席に腕を押さえ治癒魔法を掛けながら深く腰かける。

 

(八幡貴方は一体なんなの!?複数の魔法を同時に展開してそれでいて速度は超一級…それに魔法が使えるロボットなんて聞いたことがないわよ……あーもう!考えると腕が痛くなってきたわ!)

 

考えるのをやめて今は少し休憩をしたかった。

 

◆ ◆ ◆

 

翌日。俺は学校に登校するしてリーナを呼び出した。

昨日の事を確認したいためだ。

二人でマッ缶を飲みながら雑談をしながらリーナにどんなアプローチを掛けようかと考えていた。

俺がリーナに「お前シリウスだろ?協力してくれない?」と言ってもなに言ってんだこいつは…となって警戒されるだろう。

七草という十師族の立場を利用すれば懐柔は可能だろうか?それが一番可能性がありそうだな…。

まぁそんなことをリーナと話ながら考えながら声を掛ける。

 

「そういやリーナ。」

 

「どうしたの八幡。」

 

「そういやお前って昨日も学校休んでたけど大丈夫か?」

 

「大丈夫…って休むのは家の都合だってほのかに伝えてたはずよ?病気じゃないわ?」

 

ほう?それなら少しカマを掛けさせてもらおうか。

腕を庇うような動きを見せていたリーナに声を掛けた。

 

「”腕、痛むんだったらちゃんと病院行けよ?”アザになったら大変だろうし。」

 

「!?…別に怪我なんかしてないわ。ちょっと肌寒いだけよ。」

 

表情に咄嗟に出ないように飲み込んだのか表面上は何事もないように装っているが俺の《瞳》だと筒抜けなのさ。

悪いな。

心拍が異常に上がっているのは図星を突かれそれを表情に出さないようにしなければ、と必死に体裁を取り繕うとしているからだな。

 

「……。」

 

俺がずっとリーナの表情を確認していたからか何故か顔色を紅くしてもじもじしている。

俺に指摘されてどうしようかと迷っているのかそれとも…トイレにでも行きたいのだろうか?

 

「な、なによ……?」

 

少し怒り気味に告げてきたリーナに場を和ませるためのジョークを告げた。

元々リーナに思っていたことを告げてお茶を濁すとしようか。

 

「ああいや綺麗だなって。(瞳の色が)」

 

「…!?!?き、綺麗っ…っていきなりなんて事を言うのよ八幡はっ。」

 

おや?先程よりも顔が紅くなったな…体調でも悪いのだろうか?と思っているとリーナが机の上に置いていたマッ缶を手に取り勢い良く飲み干して立ち上がる。

 

「ご、ごちそうさまっ」

 

「あ、おいリーナ。」

 

「なによっ。」

 

「そっち体育館のほうだぞ?」

 

「わ、分かってるわっ。先に教室に戻ってるわ。」

 

そう言ってリーナはぷんすこ怒りながらカフェテラスを出ていった。

その後ろ姿を見てぼそりと呟く。

 

「選択まずったかなこれ…。小町に知られたら脛に一発もらいそうだ…。んぐっ…んぐっ…んじゃまぁ午後の授業を頑張りますかね。」

 

マッ缶の空を握りつぶしゴミ箱へシュートして俺はリーナを追いかけた。

 

 

カフェテラスで腕の事を指摘されてリーナは目の前の少年を警戒せざるを得なかった。

 

(気付かれた…!?)

 

昨日の戦闘の際八幡の《フラッシュエッジ》を受け止めた際に特殊合金正の手甲を切り裂いて血は出ていなかったかが骨が折れてしまっていて治癒魔法で現在治療をしている状態だったのだ。

 

「”腕、痛むんだったらちゃんと病院行けよ?”アザになったら大変だろうし。」

 

その言葉に表情を出さないように必死に食い縛って反論した。

 

「!?…別に怪我なんかしてないわよ?ちょっと肌寒いだけ。」

 

苦しい言い訳だと自分でも思っているが隠し事はそれ程得意ではないのだ。

そう反論すると八幡はリーナの顔をじっと見つめていた。

疑うような…と言う分けではなくただただ見つめられていた。

 

(うっ…や、やっぱり疑われてる…こ、こうなったら人気のないところに誘い込んで…)

 

物騒なことを思い付くがそれを指摘できるものは誰もいない。

 

「な、なによ…///」

 

リーナがじっと見つめられていて居心地が悪い、というか恥ずかしくなったので聞き返す。

 

「ああ。いや綺麗だなって(瞳の色が)」

 

「……~!?」

 

リーナは目の前の少年の言ったことに最初は理解できなかったが次第にその意味が分かり顔が真っ赤に染まった。

その場から逃げ出したくなったリーナ。

しかし混乱をしているからかカフェテラスから教室へ戻ろうとしたのだが

 

「そっちは体育館だぞ?」

 

「わ、分かってるわよ!(も、もうなんなのよ!正体は見破られてるかもしれないし…その、いきなりき、綺麗なんて…もう、なんなのよ~~~~~~!!!)」

 

探るべきターゲットに対して心揺さぶられていたリーナであった。

 

◆ ◆ ◆

 

リーナと共に戻ってくると深雪からにこやかな顔で俺の手が凍りそうになっていた。なんで?

しかし休憩時間に深雪経由で「レオを襲った吸血鬼事件解決」に協力をさせて欲しい、と依頼が来たのだった。

 

正確な話をするために食堂にていつものメンバーと対面してその内容を確認すると達也的にもレオが襲われたことに心の何処かで燻っている所があったらしく協力を持ち掛けてきたのだった。

その事を告げる達也に同調する形でここにいる全員が頷く。…まぁエリカの場合は面白半分もあるだろうがな。

このお転婆娘め…一度お仕置きをしたほうがいいか?ってなんだか俺が変態みたいじゃないか…。

しかし今回俺は家の仕事で吸血鬼事件を追ってはいるので友人達を巻き込んで良いものか、と思案する。

ちなみにリーナはここにはいない。

 

(知り合いを胡散臭い事件に巻き込むわけには行かないよなぁ…)

 

だがしかし、と俺は思い直す。

実力で見るならば俺の知り合い達は全員屈指の実力者だし確かに戦力に加わってくれば百人力だろう。

だがしかし俺はリーナの事が気がかりだった。

 

(ほぼほぼあの赤髪金目…俺の《瞳》でも見破れない魔法強度…となると源流の偽装魔法…《パレード》になるんだろうな…。そうなるとまぁリーナだろうし…USNA最強の魔法師アンジー・シリウスの正体がばれちまうな。)

 

スターズ総隊長、世界最強の魔法師部隊のリーダーであるシリウスの情報がバレるのはあまり好ましくないだろう。

そうなった場合リーナは早々に本国に戻らざる得ない…というよりもマッ缶愛飲仲間が居なくなるのは俺としても少し寂しい。

別にリーナの身を案じているわけでなく俺の為であるんだが…。

まあ…………少なくとも俺はリーナの性格は嫌いではない。打てば響く良い性格をしているからだ。

 

(情報を知ってるからばらされたくなかったら協力しろ…ってそれはもう下衆のやることなんだよ。)

 

そういうのは薄い本だけにしておこうな!っとまぁ冗談はさておき…。

今回は警察や入国してるUSNAも動いているみたいだしそんな連中と相手取るのは多少骨が折れるので戦える連中の力が必要になる。そうなると達也達の戦力は必須と言ってもいいだろう。

…が、しかしリーナの事を考えると達也達と一緒に行動をするのは…不味い。

不用意な情報を知るものがいる場合は拡散のリスクが高くなる。

それならば、と知りうる情報を食堂へ集まった達也達に教えられる範囲内でだが。

 

「今回…レオを襲った謎の吸血鬼だが警察も動いてる。それぐらいに事態は逼迫してるってことだからな。捜索隊の主導は七草家で魔法師を守るために動いてる。…だからお前達が吸血鬼事件を追うなら…まぁ協力をしてくれるならよろしく頼む。人は多い方が助かるからな。」

 

「でしたらっ」

 

深雪が嬉しそうな表情を浮かべていたのを見て少し心が痛んだが俺の方針を伝えておかなければ。

 

「だがお前達を七草の指揮系統に組み込むのは憚られるから別動隊として行動してくれないか?」

 

「ど、どうしてですか?」

 

深雪が悲しそうな顔をしたのは心が痛んだが言い訳をさせてほしい。

 

「どうして別行動なんだ?」

 

達也からの疑問が飛んでくる。

うん、まぁそうなるよな。

俺は全員が納得できるような言い訳を提示した。

 

「それこそお前達は…あんまりこういう言い方したくないけど下手したらうちの魔法師よりも強いかもしれないからな…それだったら俺の命令系統に組み込むよりも遊撃隊でいてくれたほうが敵の狙いも分かるしな…まぁエリカがいるのにこういった事を言うのはどうかと思うんだが…。」

 

「あたし?」

 

首を傾げるエリカの反応は尤もなもので全員が俺とエリカの間を視線をさ迷わせる。

 

「ああ。ぶっちゃけると今回の捜索はすこーし厄介でな。死人が出ている以上警察が動いていてその犠牲者に魔法師も出ている…そうなると一般人と魔法師両方の保護を訴える組織が動いてんだよ。」

 

「動いてる…あ。」

 

ほのかが何処か納得した、という感じで両手でぽん、というジェスチャーをしてくれた。

 

「そういうこった。警察側は確実に千葉家がと…関わってるからエリカ含む遊撃隊がこっちにこられると指揮系統がめちゃくちゃになるんだよ。それに…俺は七草の人間として”自力でこの事件を解決した”っていう実績が必要になるわけだ。俺とすればそんな闘争にお前達をこの事件に関わらせたくない訳なんだが…お前達は”するなよ?”って言っても首を突っ込んでくるだろ?」

 

そういうとエリカを中心にして”当然”といわんばかりの表情で頷いた。

 

「だからこそ俺の目が届く範囲で遊撃をしてくれる分にはある程度は知らんふりで情報の共有はできる。お前達は存在しない第三勢力って訳だ。まぁ…警察側の幹比古とエリカがいるからなんとも言えんがな。」

 

まぁ達也という”軍所属”の人間がいるからさらにややこしく…なるのでこれ以上は止めておこう。

只でさえ俺は面倒事を隠し決めようとしているのだから。

達也にもリーナの事を話しておいた方が良いのかと迷ったが…色々と情報網を持っているこいつはUSNAの事も感づいてはいるんだろうな…。

 

と、まぁ尤もらしい事を言うと全員が頷いてくれた。

こうしてうちの七草の部隊…というか達也率いる部隊が遊撃隊として加入しレオを襲った吸血鬼捜索隊が結成されることになった。

 

◆ ◆ ◆

 

週末の土曜の夕食を終えて俺は自室…というか作戦指揮所になっている魔改造された中継車にて姉さんと共に作戦会議をしていた…というか姉さんにも一応は知っておいて貰わないと裏口が合わせられなくなってしまうので。

泉美や香澄も話に参加しそうにしていたが「ダメだぞ?」しておいた。

二人はムスっとして小町は二人を見て呆れていた。

 

二人きりになった車内で相談をする。

 

「それ…本当なの?」

 

信じられない、といったような表情を浮かべる姉さん。まぁ無理もないだろうと交換留学生…リーナがあのUSNAのアンジー・シリウスだとは夢にも思わなかっただろうし。

姉さんとしても怪しい、とは思っていただろうがそんなビックネームが俺の口から告げられるとは思わなかっただろう。

 

「ああ。」

 

「でも…どうしてそんなことを?うちに協力をしてくれている第三課の人たちも知らない情報を一体どうして…?」

 

「えーとそれはなんだけど…まぁ…姉さんには知っておいて貰った方が良いしな。」

 

「…!それって…。」

 

まぁ必然的に俺の《瞳》の力がばれてしまうが…まぁ遅かれ早かれ姉さんには知って貰っていた方がいいとそう自分に言い聞かせ説明をしながらメガネを外し力の一端を見せるために黒目から黄金色の瞳へ変化させる。

一目で見ても分かりやすい変化と言えるだろう。

それを見せると俺の瞳をじっと見つめしばらくして視線をそらしてホッと息を吐いていた。

合点がいったという風だ。

 

「ふぅ…それが八くんの《魔眼》って言うわけ……どおりでこの間の横浜の際に迎撃が素早いと思ったわ。」

 

「ごめん。隠し事をする訳じゃなかったんだけど…ガキのころから”それは知られてもいい人以外には伝えるな”って婆ちゃんからの言い伝えだったから。」

 

「……!そっかぁ……ううん。八くんを攻めてる訳じゃないの…ただ…ね。」

 

「?」

 

次の言葉に俺は顔が熱くなった。

 

「わたしに…そんな大事な事を伝えても良い、って思われるほどには八くんからの信頼を得てるんだなーって感動しちゃったの。お姉ちゃん…嬉しい。」

 

「…?!…ちょっとなに言ってるか分からないですね…?」

 

イタズラな笑みと優しげな笑みを浮かべ俺の手を取って顔を覗き込んでくる姉さんに対して真っ直ぐと目を見られなかった。

視線を逸らすとこっちの視線を合わせようとしてくるので仕切り直しと咳払いをして手を離すと姉さんから話を切り出してくれた。

 

「それで?このタイミングでその事をわたしに教えてくれたってことは何か考え事が合ったってことよね?」

 

うちの姉さんは話が早くて助かると俺は実行したいことを告げる。

 

「…ああ。リーナを此方の陣営に抱き込みたいんだ。今回の件でUSNAに借りを作らせてとパイプを太くしておきたいんだよ。」

 

そう告げると姉さんの表情は驚愕に染まる。

 

「…!?随分と大胆な行動に出たわね八くん。でも分かってる?相手はUSNAの戦略級魔法師とその部隊…スターズなのよ?」

 

驚く姉さんを尻目に俺は告げた。

 

「それを言ったら此方は日本の魔法師の頂点の十師族で七草の長男なんですけど?それに地理的な有利はうちの管轄内だしな。それに父さんも今回の件に関しては”俺に一任する”って言ってたし今後の事を考えればこのくらいの事はしておいた方が良いだろうし。そもそもUSNAは日本政府に今回の件を告げずに秘密裏に作戦を進めているからうちから突っつかれるのは嫌な筈だしな。」

 

有り得る筈もないだろうが父さんは俺を次期当主に据えたいらしいから俺にこんな無茶な仕事を振ってきている…ただ面倒くさいから姉さんではなく俺に振ってきているのはそう言う思惑があるからだろう…。

ならば俺の隠し戦力を増やすなら、と今回の作戦を思い付いただけだ。

俺が笑みを浮かべると姉さん苦笑していた。

 

「あ、悪い顔してる…本当にお父さんの嫌なところは似ないで欲しいかな八くん?」

 

「それは…褒め言葉な気がするんだけど?」

 

「…分かったわ。今回わたしは八くんのサポート。八くんの提案にはわたし”イエス”でいるわ。でも大丈夫なの?相手はあのアンジー・シリウス…もし交渉が決裂になったりでもしたら…。」

 

相手は世界最強の魔法師集団の長だ。しかし…。

 

「大丈夫だって。相手が誰であろうが必ず勝つから。俺を誰だと思ってんの?七草の養子で姉さんの弟だぜ?」

 

「そう言いきれちゃうのが八くんなのよね…。」

 

呆れたような表情を浮かべるがスッとそれは微笑へ変わった。

少し話した後で指揮所車両に積載されたモニターに協力関係にある組織から貸し出された監視衛星を使った周辺マップモニターに写し出された捜索している光点が活発に動いているのを確認して目的地へ向かうことにした。

 

こんな調子の良いことを言えるのは姉さんの前だけだ…それほどまでに俺は七草真由美という人物を心の何処かで信じているのかもしれない。

 

◆ ◆ ◆

 

捜索技術という点ではUSNA…スターズの方が上なのかもしれない。

俺も現場に出れば《瞳》の力を活用すればその場の事は分かるが指揮所にいて把握を出来る…尚且つ敵国の敷地内で監視衛星を使えないにも関わらず俺達よりも素早く探知し動いているのは技術が此方よりも上なのかそれとも吸血鬼に関するトレースだけが出来るだけなのかは分からないがな。

俺も技術屋としては非常に気になるので是非話を聞いてみたいところではある。

 

「八くん。対象を確認したわ。」

 

指揮所でモニターを見て情報を処理した姉さんの声でハッとして正面を見るとIFF(個人識別認証コード)に割り振られたモニターに移る光点には”アンジーシリウス”と覆面女の識別が映りリーナ側の人数は四人で取り囲むように動いている。

そしてその敵味方含め五人に近づいている光点がある。

恐らくは達也達だろうと考え俺は移動指揮所の座席から立ち上がりホルスターに仕舞っていた《特化型》を確認した。

 

「行ってくる。」

 

「頑張ってね八くん。」

 

「ああ。」

 

そう言い送られ俺は指揮所から外へ出て目的地へ走る。

深夜に近い時間帯で人の気配は公園付近には殆ど無い。

公園の階段を掛け登り近くの茂みに隠れ《瞳》の力を発動し脳内に情報が流れ込んでくる。

モニターにあった通りにUSNAの軍人が覆面女を取り囲み優勢に戦いを進めていたのは仮面の女…アンジー・シリウスが押しており覆面女は逃げ出す機会を伺っていたが…包囲網は不完全だ。

 

(警察にUSNAに遊撃隊に七草…とんだ夢のドリームチームだわな…入り乱れすぎて収集がつかなくなってるな…まぁしかしこんな監視網が広がってるなかで良くもまぁUSNAは動けるもんだ…裏に協力者がいそうなものだがまぁ今はそれどころの話じゃない。俺がリーナに話をつけてさっさとこの猟奇事件を解決しないとな。)

 

国内で暴れている異形のものをとらえるのには皆協力的だろうしその”遺体”をどう扱うかで色々と面倒なことになりそうだなと思ったが後回しにしよう。

今は吸血鬼を捉える方が優先だ。

 

木陰から戦闘の状態を確認していると仮面の女魔法師が覆面女を圧倒している姿が見える。

俺はホルスターと《次元解放》のポータルから改良した超特化型《フェンリル改》と近未来的な近接装備を取り出す。

 

状況を俯瞰していると仮面の女魔法師が覆面女に攻撃を当てているの目撃しチャンスと思い行動に移す。

体勢を崩した覆面女に対して俺は近未来的な近接装備を加速術式を使い投擲すると身体に突き刺さるが血は出ずに地面に縫い付けられるように体勢を崩す。

俺は突如として現れ驚いているリーナに向けて迷うこと無く特化型に封入された起動式を発動する。

此方を射貫く金色の瞳には確実なる敵意が宿り此方へ向かってくるが俺の魔法が確実に早かった。

 

しかし、仮面の女魔法師はプロの魔法師であり先手を取ることに成功していた俺だったが仮面の女魔法師が既に手にしている武装一体型の拳銃から発せられた単一魔法が俺を捉えていた。

その魔法式を分解するには時間が足りない刹那の時間であり俺はその攻撃を体で受け止める。

しかし俺の《次元解放》により俺という情報体は外れているので攻撃は通らず体を通り抜け背後の茂みの林を抉るだけに留まった。

 

「…!?」

 

断続して武装一体型のデバイスより魔法の弾丸が放たれるが俺を透過しているのに対して「はぁ!?」と言った苛立っているような感情を感じ取り明らかな隙を晒しその隙を突くようで悪いと思いつつ仮面の女に向けて体を覆っている偽装情報体を剥ぎ取る。

 

《フェンリル改》から放たれた無系統魔法・物質構成(マテリアライザー)を使用した。

賢者の瞳(ワイズマン・サイト)》でも見破れない強固な情報体の魔法があるのならば逆戻れば良いと、そう考えた俺は力業だが仮面の女魔法師の魔法使用履歴を遡り”情報体で偽装する前の魔法師使用状態前の身体”に巻き戻すことにした。

いくら特殊部隊のリーダーと言えども常時魔法を発動するのは想子の無駄遣いだし疲労するのは当然であると。

その考えは当たっていたようで術が消えていく。

 

体を覆っていた偽装情報体は映像の逆回しのようにノイズが走り真実の姿を月明かりの下へ晒し出させた。

 

「…………!?」

 

次の瞬間。

戦神のような荒々しい金色の瞳を持つ赤髪の仮面の女魔法師の姿は美しい金の髪を持つ蒼窮色の瞳を持つ美しい少女の姿へと戻った。

 

「アンジー・シリウス。俺と手を組む取引をしないか?」

 

俺は《フェンリル改》を突きつけながら此方を呆然と見ているリーナの綺麗な瞳を見ながらそう言葉を投げた。

 

◆ ◆ ◆

 

リーナの頭は?で埋め尽くされそうになっていた。

先程まで追跡を行っていた白覆面のパラサイトと戦闘に入り体勢を崩し「取った!」と確信を持っていたところに突如として対峙していた白覆面のパラサイトは地面に剣で縫い止められて剣が射出された方向を見ると黒づくめの男…昨日も遭遇し邪魔された八幡がいたのだ。

またしても、と作戦の妨害を受けたリーナは敵意を剥き出しにして手に持っていた武装一体型のデバイスで弾丸を発射し着弾したと思えば”通り抜けてしまい”後ろの林を揺らすだけに留まってしまった光景に思わず一瞬唖然としてしまった。

 

しかしそれが良くなかった。

 

八幡が手に持った見たことの無い拳銃型のCAD…恐らく特化型だろうがそれの銃口に当たる部分が煌めくと発動していた《仮装行列》が解除されていることに気がついたのだ。

鬼のような大女から華奢で柔らかな四肢を持つ金髪蒼窮の美少女へと戻ってしまい視覚的な威圧効果と隠蔽力は霧散してしまいアンジー・シリウスとしての情報は失われ八幡の前にアンジェリーナ・クドウ・シールズとしての姿を晒してしまっていた。

いつの間に…?と思う思考が乱されているタイミングで追い討ちを掛けるように八幡が話しかけてくる。

 

「アンジー・シリウス。俺と手を取る取引をしないか?」

 

その言葉にリーナは疑問に思う前に体が反射的に反応し《仮装行列》を施し偽装するより先に手に持った武装一体型の拳銃の引き金を引いて情報強化された貫通力を高めた弾丸を八幡へ向けて発射した。

殺到する音速の弾丸を”全て破壊し”尚且つ手に持っていた武装一体型のデバイスがグリップだけを残して消し飛んでいたのだ。

武装として使えない状態になってしまったことに驚いて動きを止めてしまったリーナだったが素早く壊された武装一体型の拳銃を腰のホルスターに戻し手にスローイングダガーを持ち変えようとしたが次の瞬間に自分の景色が突如として夜空を見ており眼前に黒目ではない《黄金色》の瞳に変わった八幡の顔があった。

リーナが知覚できないのも無理はない。

八幡はリーナが動いた瞬間に《仮装行列》の劣化版…八幡の新魔法《偽装工作(フェイントオペレーション)》によって”目の前に八幡がいる”という状態を錯覚し正面を見続けていたリーナの意識を掻い潜って《次元解放(ディメンジョンオーバー)》の空間跳躍を使用して背後に回り込み柔術の要領で体勢を崩され地面に転がされていたのだから。

当然体格差もあり身じろぎ動こうとするが八幡が発動している加重系統の魔法により手足の動きは制限されて手に持ったスローイングダガーも没収され音声入力も出来ない状態で押さえ込まれてしまっていた。

この危機的状況にリーナは口を開く。

 

「くっ…無茶なことをするわね八幡…。」

 

「やっぱりその声…リーナだな。随分と余裕がなさそうじゃないか。」

 

地面に仰向けに押し倒されたリーナは八幡に組伏せられており仮面の出ていない口元に笑みを浮かべ余裕そうな表情を浮かべている。

虚勢であることを見抜くのに八幡は《瞳》の力を使わずとも分かりきっていた。

 

「さっきの魔法は何なの?」

 

「別にお前が知る必要は無いだろ?まぁ…俺の話を聞いてくれるって言うのなら…教えても良いけどな。この状態のお前と話をしたかったからこんな手荒な真似になっちまったが。」

 

「わたしと話を…?随分と手荒な真似をするじゃないの八幡。こういうのはもっとロマンチックに迫って愛の言葉を囁いて欲しいものだけど?」

 

「悪いがそんな経験はないもんでね…気の聞いた言葉は言えそうにねぇや。」

 

「ちょっと…痛いのだけれど八幡?」

 

八幡は瞳を黄金色に輝かせながらリーナの蒼窮の瞳を覗き込むと同時にCADを突きつける反対側の手でリーナの着けているマスクを剥ごうとした。

既に正体が割れているとは言え最後の最後まで抵抗を続けるリーナにある意味で感心していた八幡だったがその肉眼でその姿を確認するまで目の前のアンジー・シリウスという存在がリーナだという確証が欲しい。

 

頑なに此方に顔を背けようとしていたリーナのマスクに八幡の手が触れた。

その時だった。

 

「アクティベイト!『ダンシング・ブレイズ』!!」

 

リーナが叫び没収されていたスローイングダガーが宙を舞って八幡へ襲いかかる。

その本数は5本、狙いは手足に右肩の5ヵ所で殺傷する目的ではなく無力化するための攻撃であることは理解していたが避けることはせずに《次元解放》によって先程と同じくダガーが体を通り抜けていく。

 

「どういうこと…攻撃が通用しない…?」

 

リーナが呆然と呟くなか八幡はリーナのマスクを剥がしにかかる。

顔を振って抵抗を見せるがお構いなしにマスクを剥いだ。

苦し紛れのリーナの抵抗の言葉が浴びせかけられる。

 

「こ、後悔するわよ八幡!」

 

「?お前がどんな意図でその言葉を発してるのかは分からないが…悪いがお前達が追っていた白の覆面女は此方が既に回収してる。お前達がどう言った理由であの覆面女を追っているのかは分からないが…。」

 

「…!?」

 

既に《グレイプニル》に指示を出して地面に縫い付けていた白覆面のパラサイトは回収されているので目的は達せられてると言えなくもない。

八幡の目的は”リーナをこちら側に引き込む手順を踏む”ということなので白覆面のパラサイトが捕まえられたのは御の字と言ったところだろうか。

耳に掛かるレシーバーの留め具を左右順番に外していく。

存外に固いマスクを外すと涙目混じりの美少女善としたリーナの尊顔が現れ八幡は思わず見惚れてしまう。

美少女には見慣れていると思っていた八幡だったが思わず顔が赤くなり視線を逸らしたくなる程であったが視線はリーナの顔を瞳に吸い込まれてしまう。

八幡は無意識に呟いた。

 

「やっぱり…綺麗だな…。」

 

「なぁっ…!?と、当然何をいいだすのよっ。」

 

リーナは顔を真っ赤にしてあわわと震え出す。

 

「はぁ?涙目になったり真っ赤になったり忙しいやつだなリーナ。」

 

「と、いうかわたしから離れなさいよ!人を呼ぶわよ!」

 

「人を呼ぶ…ってお前の方が不審者に見えるぞ?それにお前が俺の話を聞いてくれる、って言うなら押さえてる手を外しても良いけど?」

 

「…知らないわよ!?本ッ当に…どうなっても知らないわよっ。」

 

強情だな…と思いながらも隙を見せれば反撃されると確信しているからこそここで手を緩めるわけに行かなかったがリーナの思いもよらない反撃を受けることになった。

 

「~~~~~~~~~~~っ!!」

 

次の瞬間、夜の公園にリーナの絹を裂くような悲鳴が轟いた。

思わず目が点になった八幡だったが彼女に発動している魔法を解除はしない。

 

「誰かっ!助けて!」

 

まさしく強姦魔から助けを求めるリーナの悲鳴を聞き付け”タイミング良く現れた警官四人組”が現れる。

 

「打ち合わせしてやがったか…。」

 

ぼそり呟きながら素早くリーナを起こし手袋を引きちぎりながら後ろに回り込み動けないように腕を回し込みCADを突きつけながら盾にする。

 

「武器を捨てて両手をあげて後ろを向け!」

 

「…とんだ茶番だな。」

 

正面から駆け寄ってきた警官…の格好をしたリーナの仲間が八幡に拳銃を突き付けるがリーナを駆けつけた仮装警官に投げつける形で突き飛ばす。

突き飛ばしたリーナは正面の警察官の胸の中に飛び込むと同時に周囲の警官が八幡を囲むがほんの一瞬の隙を見逃さない八幡は素早く《乱戦乱舞・朱雀乃型》を発動し取り囲もうとしていた警官達目掛け跳躍する。

一人が苦悶の声を挙げている最中それを足場にして次々と囲んでいた警官達を次々と魔法を使わず身体技能で無力化した。

 

「どういうこと…なの?」

 

「悪いがリーナ…関東は七草の管轄内だからな…この程度の変装すぐに見破れる。おふざけはやめて貰えるか?」

 

唖然とするリーナが信じられない…という顔を浮かべる。

先程までリーナを助けに入ろうとしてたバックアップ要員は全員伸されてしまった。

 

「そろそろ話を聞いてくれる気になったかアンジェリーナ・クドウ・シールズ。そろそろ本題に入ろう。」

 

アンジー・シリウス、とは言わずにそうリーナに八幡が問い掛けると周囲を見渡して溜め息をついて改めてリーナは八幡に向かい合い膝を折って丁寧に一礼した。

 

「これは失礼致しました。確かに貴方を見くびっていました。やはり実際に手合わせして貴方の実力が分かりました。七草八幡…いや万能の黒魔法師(エレメンタル・ブラック)?」

 

軍帽はなくともピシッとしたその敬礼は紛れもなく軍隊式の敬礼で国防軍のものとは違う外国の軍隊であることを教えてくれている。

イヤミを交えるのはUSNAなりのアメリカンジョークなのかもしれない。

 

「ワタシはUSNA軍統合参謀本部直属魔法師部隊・スターズ総隊長、アンジェリーナ・クドウ・シールズ少佐。アンジー・シリウスというのは先程の変装時に使う名前なので今まで通り”リーナ”とお呼びください。さて…。」

 

先程までの呆けていた雰囲気と一変し、剥き出しの殺意が八幡へ注がれる。

 

「例え貴方が日本の十師族の一員であったとしてもワタシの正体に気がついてしまった時点でスターズとして抹殺しなくてはなりません。仮面のままであればいくらでも誤魔化しようがあったというのに…ほんと…残念です。」

 

「会談に応じ無いと、そう言う気なんだなリーナ。」

 

向けられる殺意をものともしない八幡はリーナに気さくに話しかけるとその端正な顔立ちは苦痛に歪んでいる。

 

「…本当に残念ですよ八幡。ワタシは貴方のことを気に入っていたのですが。」

 

伸された警官達から回収したコンバットナイフと拳銃を装備し構えるリーナを一別し八幡は溜め息をついた。

 

「それは此方の台詞だ。もうちょい素直に俺との会談に応じてくれるものだと思ったんだけどなぁ…やっぱり融通は聞かないよな。…なら…。」

 

本当に惜しい、と言わんばかりの意味合いを込めたリーナの言葉は常人が聞けば発狂してしまうだろうが八幡は違う。

 

諦めのような乾いた笑みを溢し八幡は顔をリーナに向け黒縁メガネの隙間から黄金色の瞳が爛々と輝き射貫き告げた。

その言葉にリーナは得も知れない恐怖を無意識に感じ取って背筋に悪寒が走る。

 

「結局こうなるよなぁ…姉さんが言ってたのが正しかったか。」

 

八幡は手に持った《フェンリル改》のグリップを捻るとカチャリと音を立てて変形しスライド部分に打刀のような赤刃が形成されその切っ先をリーナに突きつけるとリーナも八幡に対して武装一体型のCADを突きつける。

同時に気絶していた警官達も起き上がり八幡を包囲するように再び行動する。

 

「さようなら、八幡。」

 

「……だから言ったろ?茶番だって。」

 

次の瞬間に月明かりが照らす八幡の影が動く前に囲んでいた警官の右腕が切り飛ばされ苦悶の悲鳴を上げる前に気絶させられていたのだ。

 

「…!?」

 

蒼窮の瞳が驚愕を映し出し明らかな動揺を晒しだしたのを味方の警官がフォローに入るために三方向から襲いかかりコンバットナイフを振るう。

その延長領域に形成された『分子ディバイダー』の仮装領域。

 

「…。」

 

しかし八幡は動揺せず逆に呆れた表情で襲いかかる警官達の『分子ディバイダー』の仮装領域とコンバットナイフ諸とも八幡の赤刃が警官のコンバットナイフを破壊し峰打ちの要領で気絶させられる。

一人を切り裂き低く唸る重低音の返す刃で二人目の警官を気絶させ行動不能にし続く三人目も赤刃を煌めかせ沈黙させた。

リーナの付近にいた残る一人も動き出す前に軽く振るった一閃により無力化された。

警官達が使用していた分子ディバイダーは対人戦闘においては無類の強さを誇るが八幡の使用している《結合崩壊(ネクサス・コラプス)》はその性質上物理法則を無視した質量数を持っているため切り裂くことは出来ずに逆に負けてしまう結果になる。

言うなれば向こうの出力が”一”とするならば八幡の魔法は”百”だ。

 

「…っ!」

 

「まだ…俺を抹殺する、何て(のたま)うかリーナ?」

 

周りの要員が死屍累々の状態になり呆然とした状態のリーナに近づき喉元に赤刃を突きつけ黄金色の瞳で射貫きながら声を掛けるとわなわなと震え騒ぎだした。

 

「い、一体どうなってるのよ!?普通四体一で勝つ?…信じられないんだけど?!?」

 

「それを言うならお前らUSNAが此方の庭で好きかってやってる方が信じられねぇんだけどなぁ…?」

 

「うぐっ…!?」

 

図星を突かれて答えに窮するリーナだったが無駄話をするほど時間が残されていなかった。

その答えが八幡のヘッドセットに通信が入る。

 

『八くん。その公園に接近する人影が…これは達也くん達の遊撃隊ね。そのままだと数分後にリーナさんに遭遇するわ。』

 

「了解…リーナ。此方に達也達が向かっている。」

 

「なんだってタツヤ達が此方に…。」

 

「この間レオがさっきの白覆面の女に襲われたのは知ってただろ?あいつらはやられっぱなしではいられないってことだ。それは俺もだダチをやられて黙ってるわけには行かねぇんだよ。」

 

「…。」

 

「お前達が追っているパラサイトとやらがそれに関わっているならそれは俺たちの敵でもある。それを邪魔立てするなら…リーナ。お前も敵と見なす。さっきの警官のようになりたいのなら話は別だが?」

 

分かりやすい殺気を敢えてぶつけるとリーナは目を白黒させてから溜め息を吐いた。

 

「……分かったわ。ワタシの負け。降参よ。…癪だけど貴方の話聞いて上げるわ。」

 

「最初からそう言ってくれたら話は早かったんだけどなぁ…。」

 

「う、うるさいわね!」

 

「行くぞ。」

 

「あ、ちょ、ちょっと!?」

 

そんなこんなで八幡はリーナの手を引いて連れだしてその場から離脱した。

転がっていた警官は待機していた佐織達に任せていたため身元が分かるような証拠品はでなかった。

現場の証拠隠滅を図ったその後に達也と家で待っているように言われた深雪が八雲を連れて公園に到着したがその場には人一人いなく困惑するしか無かった。

 

(先程までやりあっていた形跡が残っている…一体だれだ…?)

 

戦いの痕跡を辿る達也だったが答えはでなかった。

周辺の監視カメラの映像もただただ深夜の公園が映るだけだったのだ。

 




達也と深雪のシーンはカット!
まだ達也達にリーナの正体はバレていない…ギリギリ。
八幡とリーナがどう言った友好関係を築くのか…お楽しみに。
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