【完結】俺は綴命の錬金術師   作:発火雨

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新しい土地と新しい出会い?

 地下での戦いで囚われてしまった僕と兄さん。ウィンリィやホークアイ中尉が人質とされてる現状でも、旅を続けることを大総統から許可された僕らは早速タッカーさんのところへ行って情報をすり合わせることにした。

 

「ランファン……腕が」

 

「気にするナ、すべて己の未熟さゆえダ、タッカー先生とノックス先生のおかげで命に別状はナイ」

 

 フーさんとランファンはオートメイル技師を探すためラッシュバレーへ、本当はウィンリィを紹介できればいいんだけど、顔が割れたランファンが接触すると危険だからとフーさんは自分たちで技師を探すと言った。

 

「タッカー殿、ノックス先生。この御恩は決して忘れまセン」

 

「よしてくれ、俺は感謝されるような医者じゃない」

 

「ははっ、感謝は受け取っておきましょうノックス先生、貴方は誰がどう見ても立派なお医者さんですよ」

 

 タッカーさんとノックス先生のおかげで命を繋いだランファンとも別れ、僕たちは今後の指標を相談した。するとランファンが持ち帰ってくれた情報が、僕たちの新しい旅路を照らしてくれたんだ。

 

「スカーとチビ女がマルコーさんを連れて北へ……スカーの兄が残した研究資料。この国の錬金術の不自然さ……」

 

「とにかく、次に向かう場所が決まったね、兄さん!」

 

「君たちならすぐに向かうと思って色々準備しておいたよ、アームストロング少佐に頼んで紹介状も用意してもらったし、僕のレポートも持って行ってくれたら、門前払いはないと思うよ」

 

「レポート?」

 

「うん、以前から合同演習なんかで向こうの人と顔を合わせることもあってね、僕の合成獣を雪国での救助犬として使えないかって相談されてたんだ、それについてまとめてあるからきっと受け取ってくれるはずだよ」

 

 タッカーさんも準備が出来次第、北へ向かうということなので、僕たちは一足早くブリッグズ行の汽車に乗り込んだ。

 

「いいの兄さん、ウィンリィの到着を待たなくて?オートメイルも寒冷地仕様にしないと不具合が起きちゃうくらい寒いみたいだよ」

 

「いいっていいって、スカーの野郎を追わなきゃ行けねぇんだ。ウィンリィを巻き込むわけにはいかねぇよ」

 

 僕たちが北方司令部に着いた時になぜかバッカニア大尉と成り行きで戦闘になり、そのままアームストロング少将に出会うことになる。まさか少佐からの紹介状を読まずに破かれるなんて……なんかこの人師匠に似てる気がする。あの日々を思い出しただけで、今まで雪国で一度も震えてこなかったのに、いま魂から鎧が震え始めてきたよ、兄さん。

 

 そのまま、北方司令部を案内された僕たちは、そこで左遷され出世コースを外されたファルマン少尉のつらら落としを手伝っていると、地下からホムンクルスが襲撃。なんとかみんなで力を合わせて、凍らせて外に放り出すことが出来たんだけど……

 

「君たちの知り合いが来てるみたいだぞ。セントラルから来た国家錬金術師で、今うちの救助用の合成獣を診てくれている」

 

 マイルズ少佐がわざわざ僕たちに教えてくれた。合成獣を診てくれるセントラルから来た国家錬金術師なんて僕たちの知り合いに一人しかいない。

 

「もしかしてタッカーさんかな?」

 

「あぁ、すぐに後を追うって言ってたもんな」

 

 僕と兄さんが部屋に案内されると、そこにはタッカーさんともう一人メガネを掛けてスーツを着た女の人が。

 

「エド君にアル君、約束通りちゃんとここまで来れたよ。雪国の寒さはこの歳になると応えるね。そうそう紹介しよう。新しく秘書として僕を手伝ってくれてる……」

 

「初めまして、マーゴット・オレンジ・ペコーと申します。タッカー先生の秘書を務めていますので以後お見知りおきを」

 

「一応表向きは秘書ってことなんだけど、まぁ護衛かな。私一人だと怖くて国境最前線まで来れなくてね」




『マーゴット・オレンジ・ペコー』

鋼の錬金術師のPS2ゲーム一作目、翔べない天使に登場した変装したホークアイの偽名。アニメや原作での変装で眼鏡をかけたホークアイを浮かべてもらいたい。スーツとメガネを着こなし、見るからに優秀な秘書。
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