私たちはスカーを探すため、ブリッグズから離れたゴーストタウンに来ている。
そこで私たちはマルコー先生ってお医者さんと、メイちゃんというエドやアルが探してた小さな女の子と出会う。
「酷いですアル様!私という者がありながら、別の女を連れてくるなんテ」
「あらあら、だめよアル君、女の子泣かせたら」
「メイちゃん、一人で先に行ってはいけないよ……タッカー君、どうしてここに!」
「お久しぶりですマルコーさん、ご無沙汰してます。あなたのレポート拝見しました、それと融通してもらえた例のあれのおかげで、私もみんなのために出来ることが増えそうです」
メイちゃんはアルに飛びつきながら困らせ、マーゴットさんはそんなアルをからかう。マルコーさんと呼ばれた男の人はタッカーさんと知り合いのようだ。
「この国の成り立ち、賢者の石、国土錬成陣、この国の錬金術のおかしさ。それを調べるため俺は錬丹術の知識を得るためこの子を探してたんだ」
「さすがだな、実は我らよりはるかに前にそのことに気付いた者がいた。これはその者が残した研究書だ。我々はこの書物に解決の糸口があると睨んでいる。解読するにはスカーの力が必要なんだ」
その刹那、町の外から何かが崩れ落る音がした。私も慌てて窓の外をのぞくと、視線の先で黒い煙が立ち上る。
「みんなはここに隠れてろ、俺とアルで様子を見てくる。中尉はみんなを頼む」
「だから私は中尉ではなく……任されたわ。早く行きなさい護衛は任せて」
残された私たちは同じ部屋に身を寄せて、二人の帰りを待つことしか出来ない。
「つまり、解読には古代イシュヴァールの言葉を紐解かないといけなくて、そのためにスカーの力が必要なんですね」
「あぁ、私の知識とメイちゃんの錬丹術だけでは解読できないんだ」
私の中でいろんな感情が渦巻く、私の両親を殺したスカーが憎い。でも今はスカーの力が必要だと言うことも分かる。エドやアルの体を取り戻すための旅。その中で私も、この国の陰謀でイシュヴァールの人たちが巻き込まれたこと、内乱の真実を知ってしまった。私がどうすればいいのか分からない、一体私はどうするのが正解なのだろう。
「ウィンリィさん、顔色が悪いけど大丈夫?」
「えぇ、大丈夫です、マーゴットさん」
「行こうか、エド君たちのところへ」
タッカーさんが私たちに言う。
「きっと君は悩んで苦しい思いをしてると思う。でも、君ならきっと自分で納得できる答えを出せる筈さ。そのためにはちゃんと二人に意見しておいで、きっと二人はいつでも君の味方だよ」
「先生のお人よしにも慣れましたよ。私は先生の護衛なのでお供しますよ」
「事情は分からないが、君も何か抱え込んでいるのだろう。大丈夫、私も己の罪から長年目を背けてきたが、今こうして立ち向かえている。誰しも道に迷い込んでも、きっと心の求めてるものを理解しているはずだ。大丈夫、きっと周りが支えてくれるよ」
「アル様のお知り合いなラ、私にとっても知り合いデス。任せてくださイ。私も一緒に知恵を出しますカラ」
みんなが優しくしてくれる。私は一人じゃないって思わせてくれた。本当はスカーのこと許せないはずなのに、それでも両親のことが頭を離れない、優しかった父、人を救おうとしていた母、誰かの命を次に繋ぐことに、誇りを持ったあの日の背中……
私たちはスカーを解放し、共に地下を行く。これが私の選択だ!
「なぁマルコー先生にタッカー先生よぉ。あの研究書に俺たちが元に戻るヒントがあるんだろうか」
「その可能性はある、私たちの知らない錬金術の理論があるんだ、それに、ここに居るタッカー君はこの国一番の合成獣の専門家だ。きっと君たちの力になれるよ」
「よしてくださいマルコーさん。私なんてマルコーさんに比べたら……」
「マルコー先生の言う通りですよ。先生は間違いなく、合成獣の権威です。秘書の私から見ても先生以上の合成獣を作れる人を私は知りませんよ」
みんながタッカーさんを頼りにしてる。私の両親も同僚のお医者さんや患者さんからこんな風に慕われていた。お父さん、お母さん、私も私に出来ることでいろんな人を救おうと思う。オートメイル技師として。
全部終わったらタッカーさんに新しいオートメイルのアイデア見てもらおっと!きっと面白がってくれるから。頑張んなくっちゃね!