合言葉はどうかしてるぜ。
とにかく書かないといけない病のため書きあげました。
そして本作のオリジナル展開に突入。
俺の名はショウ・タッカー。なんでか北の雪国まで出向いて、今は地下道を歩くおじさんだ。正直もっと錬金術の研究以外に運動もしといた方がよかったと後悔してる。今度家族と日常生活に戻れたら、早朝アレキサンダーを連れてジョギングでも始めようかな。
「その可能性はある、私たちの知らない錬金術の理論があるんだ、それに、ここに居るタッカー君はこの国一番の合成獣の専門家だ。きっと君たちの力になれるよ」
あれ?なんかマルコーさん俺に話振ってない?やめてくださいよ、ジェルソ(ガマガエルの方)とザンパノ(ヤマアラシの方)はアル君の護衛としてシン国に渡るんだから。俺じゃ無理だから。
「よしてくださいマルコーさん。私なんてマルコーさんに比べたら……」
「マルコー先生の言う通りですよ。先生は間違いなく、合成獣の権威です。秘書の私から見ても先生以上の合成獣を作れる人を私は知りませんよ」
あぁマーゴットのサポートが辛い、たぶん本心で言ってくれてるんだろうけど俺には合わないんだよね、権威とか専門家って。町の合成獣専門獣医さんくらいで良いのに……
「そういや姉ちゃん、タッカー先生の秘書なんだろ。いいなぁ先生こんな美人さん引き連れて、やっぱり先生も権威って呼ばれるくらいすごいと女にモテるのか」
「あいにく私は妻一筋なんだ、娘もいるんだよ。そうだ、写真見るかい?」
実はいつも持ち歩いてるんだよね写真。ヒューズさんの写真攻撃に対抗するために持ち始めたんだけど、あの人も対抗してどんどん種類を増やして、一度アルバムを抱えてるのを奥さんに怒られてたな。
「おぉ可愛い娘さんだな、うちにもこのくらいの娘がいてよぉ、うちに帰ると抱き着いてくるんだ」
「俺んちにはもっとデカい息子がいてな、まぁ俺が酒飲んでると、もっと控えろなんてうるさいんだが。いつか一緒に酒飲むのが夢なんだ」
実はジェルソとザンパノにも家族がいて、可愛がってる子供もいる。そうだよな、もし俺たちが負けちゃったら、俺の家族だけじゃなくて、誰かにとっての家族もみんな無くなっちゃうんだよな。絶対に勝たないといけないんだな。出来るかな、俺に。
「タッカー君、私が残した資料は役に立ったかね?」
「えぇ、それどころか、あんなものまで融通して頂き、感謝の言葉しかありません。あなたなら誰かを救うために使えたのでは?」
「いや、いいんだ、君と出会って私も覚悟を決めたよ、実は君たちに頼みがあるんだ」
マルコーさんが言うにはここを出た後、ホムンクルスのエンヴィーをおびき出し、討ち取りたいとのことだ。
「あいつらをおびき出して仕留めるって正気か、マルコー先生」
「あぁ、私が生きてると知ればエンヴィーというホムンクルスは間違いなく自らやってくる、私を囮にすれば奴を釣れるはずだ」
「マルコーさン、どうしてそこまで戦おうとするんデス?本職はお医者さんなんデショ」
「私は今まで、奴らに命じられるまま動いてきた、でもそれじゃ駄目だと気づいたんだ。自分で考えて、自分で決めて、タッカー君やロックベル夫妻のようにね」
マルコーさん、なんかむちゃくちゃ俺の評価高いけどそんなんじゃないんだよね、ただ俺は家族と生きたかっただけで……
「そういうことなら任せとけ、俺が大総統府に電話して、そいつをおびき出してやるよ、んでその後どうすればいい」
「じゃあ俺がマルコー先生のそばでそれまで護衛するかな、なんにせよ先生のそばに戦える奴は控えてたほうがいいだろ」
ザンパノとジェルソがノリノリで作戦に乗り気になってる。
「ならこの雪を利用して罠を仕掛けましょウ。遠隔の錬成陣デ、遠くから攻撃しまス。そうすれば敵もうかつにマルコーさんに近づけなくなるはずデス」
メイが後方からの援護を申し出。
「それなら己れは、隙をみてデカい一撃を叩きこもう。己れの攻撃が一番ホムンクルスに対して破壊力があるはずだ」
スカーもマルコーさんの作戦を成功させるため、攻撃の役に手を挙げる。
そうだよな、俺もどこかで覚悟を決めなくちゃな。少なくても、みんなを助けるためにも、俺がわかる範囲でけりをつけないとな。よし、やってやるか全部ぶつけてみよう。
「あぁマルコーさん悪いんだけど……」
「私たち二人は別行動をさせてください、実は私とタッカー先生を狙うもう一人のホムンクルスがいます。恐らくそいつも一緒に現れるでしょう。ホムンクルスを二人もそちらに行かせるわけには行きません。それに私たちと因縁がある相手なんです」
そうだよな、俺もあいつも本来は生きて無い筈なんだから、俺のせいで狂った歯車はしっかりと修正しないとな。
その後、地下を脱出しアル君も回収、逆転の錬成陣も解読してイシュヴァールの人たちが隠れ住む村に移動する。
「アル君はマルコーさんの方を頼むよ、その代わり事前に用意して欲しいものがあるんだ。ほら、私って造形系の錬金得意じゃないからさ」
「いいですけど、本当に大丈夫ですか?たった二人で立ち向かうなんて……」
「大丈夫よアルフォンス君、私たちを狙ってるお客さんなの、私たちが迎えないとね」
ヨキさんとウィンリィちゃんにも周辺住民の避難を手伝ってもらった。そろそろ来る頃だと思うんだけど、一応早く終わったほうがもう片方の応援に行くような取り決めだけど、俺殺されないかな。うぅん、なんかここまで来て不安になって来た。
「先生、落ち着いてください。仕込みも上々です。私も配置に着きますので」
そろそろ向こうは始まったかな、あぁきっとここからでも向こうの様子は見えるんだろうな、エンヴィーかなりデカいし。おっと来た来た。
「初めましてショウ・タッカー先生。いや『綴命の錬金術師』」
町のど真ん中の広場で待ち伏せていたら、向こうからゆっくりと歩いてくる。
「どうかしら、あなたお得意の軍用合成獣もこの雪国だと思うように動けないでしょ、それに今回は隠し持ってくれる相方もいない」
おいおい、不味い不味い不味い、あいつが手に持ってるのってあちこちの家に逃げ込んで使おうとしてたトラばさみとかワイヤーじゃん。昨日の内からアル君に頼んで準備してたのに。早速ばれてるじゃん。
「あなたが大したことない錬金術師なのは知ってるけど、前回はまんまとしてやられた。でもおかげでね、私も学習したのよ」
ゆっくりと近づきながらその爪の射程圏内に俺を入れようとする。
「人間を見くびらない……ラースが言ってた忠告をもっとよく聞くべきだった。おかげで、プライドにも……あぁうちの長男ね、ちまちま小言を言われたのよ。助けてもらったからこっちとしても反論できなくてね、それに失った賢者の石を補充するのにも時間がかかった」
よし、気づいてないな、そのトラップは見せ札。上手くいけばいいなとは思ってたけど、用心深いラストのことだ、一筋縄ではいかないことはわかってた。次の一手は。
「でもね、今までずっと何もしなかったわけじゃないの、私なりに色々考えてね。おかげで」
突如ラストが俺に背を向け、腕を空に一振りする。その一瞬で村の見張り台が真っ二つに切り裂かれ、崩れ落ちる。そして振り返ると同時に、色欲の名に恥じない恍惚の表情を浮かべる。
「こんな風に遠くの建物も切れるようになったのよ、ラースにアメストリス式剣術を習ったのだけど、爪を使う私だと突き技くらいしか参考にできなかった。でもね、使えそうだと思ったから一番練習した技なのよ、これ」
あぁ不味い、もしかして、こっちの作戦第二プランもばれてる!?
「私の狙いはショウ・タッカー。あなたも勿論殺すけど、本命はあっち、私を殺しかけたマスタング大佐の最も大事な人、リザ・ホークアイ、遠距離からの狙撃が得意なんでしょ、だから見晴らしのいい広場にあなたが立って囮になり、高い位置から私を狙う。勿論銃弾くらいじゃ私たちは死なないけど、きっとあなたのことだもの、何か特別なものでも用意してるんでしょ。例えば賢者の石のピンポイントでの破壊方法とか」
マルコーさんが研究して、今からエンヴィー相手に試そうとしてた、賢者の石対策の錬成陣にまで感付いてるのか!
「上手いこと、ホークアイを東方司令部に閉じ込めて私たちの監視をくぎ付けにしたつもりでしょうけど、さすがに何日も表に出ないで書類や電話回線だけでごまかしてたら怪しむわよ。殺しはしないけど腕の一本くらい切らせてもらうわよ。私なんか腕を何回も切られて、炎で焼かれたんだから、二度と銃が使えない腕にしてあげる」
突然走り出したラスト。一直線に倒壊した見張り台まで爪を伸ばす。
「リザ・ホークアイ。恨むならレディの扱いがなってないマスタングを、そして安全な大総統のそばを離れさせたタッカーを恨みなさい」
10本の指が恐ろしい速度で瓦礫に突き刺さる。
今日いっぺんに進めたからたぶん明日は更新お休み予定
どうして4話も書けるなら、4日に分けて更新って出来ないのだろう