【完結】俺は綴命の錬金術師   作:発火雨

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沢山の評価に感想ありがとうございます。
次回から頂いた感想より、面白そうで拾えそうなネタを拾っていこうと思います。
ストックなしで、毎回書いてるからこそできる芸当、もちろんプロットも頭の中にぼんやりとしかございません。

皆様の応援と感想で出来上がっております

おかげ様で評価バーというやつが真っ赤になりました。
初めての作品に対するご祝儀評価もあると思うのですが、こんなありがたいことはございません。見て頂いてる方々に感謝を。

なるべく感想には返信していきたいと思ってます


生き残ったけど原作が壊れそうです

 俺の名前はショウ・タッカー。なんとかスカー襲撃イベントを生き延びた国家錬金術師だ。

 

 まさか誰もいない時間にスカーが来るなんて……これが原作の修正力だとでもいうのか。たまたま妻が帰宅して紅茶をいれてくれたおかげで、軍用に錬成した合成獣たちが間に合った。

 

 さすがにスカーの目の前で合成獣を飛ばすわけにもいかないから、万が一の保険としてトン・ツー、いわゆるモールス信号を覚えさせた鳥籠の合成獣に、籠の中に隠してある通信機で屋外の鳥小屋の合成獣に連絡させた。そうしてあらかじめ用意しておいたエド&アル探索用、軍に要請用、町中に散らばっている通信用合成獣を集める用の合成獣たちをこっそり出動させておいたのだ。

 

 エド君たちが間に合ったおかげで助かったと思ったが、スカー強すぎ。戦ってるのを目の前で見ても、何が起こってるか全然わかんないし。俺なんて立ってるだけで何もできなかったよ、オマケにバカスカ打ち込んだ催涙弾のおかげで逃げようにも逃げられなかったし。

 

 一応奥の手として合成獣に覚えさせておいた暴徒制圧用の数の暴力作戦。素早い動きと催涙弾耐性を持たせた軍用合成獣をぶつけ、動きが止まったところで統制された合成獣の圧倒的な速度でターゲットの周囲を飛び回り催涙弾で制圧。上手く機能してくれたけど、町中の軍用合成獣が持ち込んだ催涙弾を使っておいて1分ちょっとしか時間を稼げなかった。

 

 戦闘用合成獣を用意しておくことも考えたが、どうあがいても俺の力じゃスカーに勝てるようなすごいのを作れないんだよね。俺より才能ある奴らが、違法な人体実験を繰り返して作り出したのが原作のキメラ部隊なんだからな。あいつらだって人間よりもはるかに強いが、いくら数をそろえてもスカーに勝てるビジョンが全然見えないし。

 

「タッカーさん、お怪我はありませんか?」

 

 ホークアイ中尉が駆け寄ってくる、いや怪我はないんだけどね、腰が抜けて立てないし催涙弾は俺に効くから受け答えもままならない。途中から参戦したアームストロング少佐との戦闘が激しすぎて、怖かったなぁ。激しい戦闘で家なんてボロボロだし、こりゃもうここには住めないね。

 

 まぁこの後は一家総出で安全な田舎まで避難しようと思ってたし、この家の役目はもう済んだかな。そして頃合いを見てよその国に移り住んで、ほとぼりが冷めるまで隠れて過ごそう。幸いスカーから身を隠すためなら理由としても不自然じゃないし、今まで貯めた貯金があれば一年くらいなら生活にも困らない。

 

 肩を借りながら起き上がり、催涙弾でやられた目と鼻を錬金術で治療する。エド君のそばに行き、そのまま生体錬成を応用した医療錬成でエド君から催涙弾の後遺症だけでなく怪我も癒した。国家試験の前に勉強し直したし、育ち盛りのニーナはよくかすり傷を作ってくる。生体錬成の第一人者としてご近所さんに頼られることも多い。自分が作ったわけじゃない野良合成獣の相手をすることも多いし、経験には事欠かない。おかげで医者の真似事を出来るくらいには上達していた。

 

 マルコーさんにはかなわないし、ノックスさんのような錬金術を使えない本職にも及ばないけどね。

 

 その後ヒューズ中佐が事後処理として妻やニーナを保護し、軍の宿泊施設を護衛付きで手配してくれた。もう家は住めないぐらいボロボロだからね!その日のうちに家族会議をして、どこか遠くに生活拠点を移すことに決めた。とりあえず明日から安全な移住先をピックアップだ。

 

 と思ったのに……

 

 ここで俺が生きてることによる弊害が起こってしまった。原作では、壊れたオートメイルの修理のためリゼンブールに住むウィンリィに会いに行く。その時にアームストロング少佐が護衛として同行し、旅の途中でマルコーさんを発見。賢者の石の手がかりをつかむのだが。

 

「いかんぞエルリック兄弟、スカーがいつ襲ってくるかわからないのだ、錬金術が使えぬそなたら二人を護衛なしにここから離れさせるわけには行かぬ」

 

「そうだ、今スカーに対抗できる護衛をここでは確保できない、悪いがしばらくの間大人しくしててくれ」

 

 アームストロング少佐とヒューズ中佐がそこに待ったをかけたのだ。この辺りに根ざしてる国家錬金術師は俺とマスタング大佐の二人。マスタング大佐は軍の所属だし本人も高い戦闘能力を持っているからいいが、俺は戦闘力皆無。そのため俺と戦えないエドの護衛に割ける戦力がアームストロング少佐一人しかおらず、イーストシティに二人に揃って居てほしいのだ。

 

 これは非常に不味い、このままだとエド君が賢者の石に触れる必要なイベントが流れてしまう。俺なんかいいから行っておいでと言いたいが、俺の安全と天秤にかけてエド君もアル君も我慢しそうな雰囲気だ。そうなんだよな、自分たちはいくらでも無茶するくせに、他人がリスクを背負うのは容認できないんだ。

 

 すごくいい子たちなのは間違いないんだけど、どうしよう、この状況。




タッカーが生きているせいで少し状況が変わってきましたね。

原作であったスカーに襲われた時、エドがアルに手を出さないように約束するシーンも無くなってしまいました。原作だとエドだけが狙われてましたが、今回は国家錬金術師であるタッカーも標的だったため、自分の身一つでは守りたいものを守れないので、わざわざ約束もしてません。

名シーンなんだけど、残念、カットされました。
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