【任侠ヤクザの親父の話を聞く。そして女子高校生を拾う】   作:ブラックマッハ

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華龍は、沙優の願いを叶えてあげたい

だから俺は聞く。

 

「なあ、お前は何か欲しいものはないのか?何でも買ってやるぞ」

そうすると嬉しそうな顔をして答える。

「本当!?ありがとう。華龍お兄ちゃん大好き」

そう言いながら抱きついてきた。

「おいおいやめてくれ」

 

「どうして?」

「どうしてもだ」

「そっかー。わかった」

そう言って離れた。

「そういえば華龍さんは、何でこんな時間に帰ってきたの?」

「ああ、今日は、病院の理事の仕事の下見をしてきただけだ」

 

「へぇー、そうだったんだ。どんな事するの?教えて」

 

「そうだな。まずは病院の経営だな。まずは病院を綺麗にするところから始まる」

「すごいね。私も手伝いたい」

「それは無理だな。お前にはこの家の家事があるし、ここから1時間は、かかる。だから手伝うことは出来ない」

 

「そっかー。残念」

 

「すまないな」

 

 

「ううんいいよ。じゃあ何を買ってもらおうかな?あっ、でも華龍お兄ちゃんは、そんなお金あるの?」

 

「心配するな。俺だって働いて金はある」

 

「えっ、いつの間に?何してるの?何して稼いでるの?」

 

「んっ、まあいいか。俺が働いているのヤじゃなくて、病院の理事だと言っただろう。その関係でな」

 

「ふーん。まあ、いいか。でも、危なくない?」

 

「大丈夫だ。まあ、安心しろ」

 

 正直危ない仕事だが俺はそのヤクザの道を選んだのだからぶつかって当たり前だ。なんとしてもヤクザて事は、沙優には絶対隠さないといけないな。そして沙優は、眠たそうにしながら言う。

「もう、寝ようよ」

「ああ、そうするか」

そして沙優は先に寝た。俺も寝ようとするとスマホに電話がかかってきた。誰だろう?そう思って見ると、愛からであった。俺は外に出て電話をする。

「はいもしもし、どうした?急に電話をかけてきて」

 

「華龍ちょっとお願いがあるの」

 

「何だ?」

 

「実はね。今から言う場所に来て欲しいの」

 

そう言われて行くとそこは、廃墟のような場所だ。周りは、薄暗く誰もいない。ここならナイショ話でも聞く事が出来るだろう。「なんだよ。こんなところに呼び出して」

「あなたに大事な話があって来たの」

 

「俺に?何だよそれ」

 

「うん。あのね。私達別れましょう」

 

そう言われた。俺は動揺をしてしまう。

 

「はぁ?どういうことだ?俺達は付き合っていないぞ」

 

「違うわ。告白を断るって言っただけよ。まだ私の彼氏でしょ?」

 

「そうか。よかったぁ〜。焦ったよ。お前が俺を捨てたと思ったからな」

 

「捨てるも何も、私は貴方のものよ。好きに使ってもいいのよ」

 

「でも今から俺は捨てられて振られるんだろう。同じじゃないかよ?」

 

 

「うーんどうなのかしら?まぁ、とりあえず私が言いたかったことはこれだけ。あとは、自由にしていいわ」

 

「わかった。じゃあ、また明日親父がいる事務所で会おうぜ」

 

「うん、バイバイ」

 

そう言って別れた。そして家に帰ると沙優が起きていた。そして話しかけてくる。

「ねぇ華龍さんどこに行っていたの?それに顔色悪いけど何かあったの?ねえ答えてよ」

 

「大丈夫だ。安心しろ愛と会っていただけだから大したことはない。振られたとかややこしい事態になっただけだ。よく分からない。ただそれだけだ」

「本当に?嘘ついてないよね」

 

「ああ、勿論だ」

 

「そっか。良かったぁ。華龍さんが傷つくところ見たくないもん」

 

「ありがとよ。俺はお前に心配かけてばかりだな」

 

「華龍さんは私を拾ってくれて感謝してるよ。それより何を買ってもらおうかな?」

 

「おい、俺の話聞いてたか?お前は遠慮しすぎなんだよ。もっとワガママ言ってもばちは当たらないぞ」

 

「うーん。どうしようかな?」

 

「おいおい、マジかよ……」

 

「じゃあ、お酒買ってきて欲しい」

 

高校生にお酒は何年か早い気もするからこれだけは、断ろう。

 

「いやダメだ。お酒を飲んでいる子供を見たこと無いだろう?絶対に飲ませるわけにはいかない」

 

「えぇ〜、そんなの嫌だ!華龍さんのバカ!」

 

「馬鹿とはなんだ。そもそもお前は未成年だろ。法律くらい守れ!!」

 

「だって、華龍さんが何でも買ってくれるって言ったじゃん」

 

「何でもなんて言っていない。それにお前は俺に迷惑かけないように我慢しているだろ。だから少しでも甘えてみてくれ」

そうすると彼女は少し考える素振りを見せてから言う。それは小さな声だった。

だから俺は聞こえなかったフリをした。だがもう一度言う。今度は大きな声で。

だけどやっぱり俺は聞こえないフリをしてしまった。

だって沙優はこう言うのだ。

「私を嫌いにならないで」

そう言われたらもう、どうすればいいのか分からなくなる。

そんなことを言われると、俺は沙優の事を好きでいてはいけないと思う。

俺はヤクザだし沙優は一般人だ。一緒に居たらいけない。そう思う。

だがコイツを帰らせてはいけない。だから俺はコイツを住ませることにした。

それが正解か間違いかわからない。

だが今は沙優のために出来る限りのことをするしかない。

俺はそう思った。

そして次の日、俺は沙優を連れて買い物に出かけた。

「今日は、何を買うの?」

 

「そうだな。沙優の好きな物を買おう。もう聞かなくていい。好きだなと思うのを取ってくれ。そうしたら買うから」

 

「分かった」

それから沙優が楽しそうに選んでいる姿を見ていた。その表情を見て俺はほっとする。

「よしっ、これで全部だね」

 

沙優が買ったのは、服、靴、化粧品など沢山だ。正直こんなに金がかかると思っていなかった。でも俺の財布の中には、20万入っている。

これなら大丈夫だろう。そして家に帰っている途中に、ある男と出会う。

スーツを着た30代後半の男だ。その男は俺に話しかけてきた。

「こんにちは、私は、こういう者です」

 

そう言って名刺を渡してくる。そこには『警視庁』と書かれていた。

「警察の方ですか?」

「はい。そうですよ。実はですね。貴方に聞きたいことがありましてね。ちょっと署まで来てもらえますかね」

 

「いえここで済ませたいので断ります」

「そう言わずに来てくださいよ。ね?」

そう言われて腕を掴まれる前に逃げた。沙優もついてくる。

「華龍さん待ってよ。なんで逃げるの?」

「俺は警察に捕まるような事はしていないからな」

「でも、さっきの人警察官じゃないの?」

「いや、違う。多分、刑事だと思う」

「そうなんだ。じゃあ、何で逃げるの?」

「あの人とおしゃべりしたくないだけだから。ここでなら話すと聞いてくれなかったから怪しい人だと判断した」

「そっか。じゃあ、早く家に帰ろう」

そうして俺たちは家に帰った。そして家に着くと沙優は、買った荷物を置くと、ソファーに寝転がる。

「疲れたぁ〜」

「おつかれさん。お茶飲むか?麦茶と緑茶があるぞ」

「うーん。どっちかと言うと甘いものが飲みたいかも」

「それだと紅茶とかコーヒーになるけどいいか?あとはオレンジジュースもあるぞ」

「うん。それで良いよ」

「わかった。すぐに用意するからな」

 

そう言ってオレンジジュースを持っていく。「はいよ。熱いから気をつけろよ」

「うん。ありがとね」

そうして二人で話し始める。

「なぁ、いつも制服ばかりで服を買えば良かったのに」「えぇ〜だってお金かかるじゃん。それにあんまり服に興味ないし。可愛い服着ても似合わないし、華龍さんはどう思う?」

「いいんんじゃないか?別に変ではないと思うぞ」

「本当に?嘘はダメだよ?」

「ああ本当だ。沙優にはコスプレしたって似合うに決まっていると俺は思う」

 

「そっか。じゃあ、今度買いに行く時は一緒に行こうね」

「ああ、いいぜ」

「やった!約束だからね!」

「はいはい。わかりましたよ」

「むぅ〜なんか雑だなぁ〜。もっと真剣に言って欲しいんだけどなぁ〜。まあいいか。ねぇ華龍さん」

「んっなんだ?なんでも言ってみろ」

「私、学校に通ってみたい」

「それは、無理だ。だってお前は戸籍がないからな」

「えぇ……そんな……」

沙優は落ち込んでしまった。だがこれは事実なのだ。

「だが安心しろ。学校に通うことは出来るから」

「えぇ!?ほんとうに!!」

沙優は嬉しそうにしている。

「ああ、そうだ。その代わりに家出を辞めたらの話だがな」

「嫌だ。絶対に辞めない」

「おい、沙優。わがままを言うんじゃない」

「嫌だもん。絶対嫌だ」

「沙優、頼む。分かってくれ」

「絶対にイヤ」

「そうか、なら仕方が無いな。学校は、諦めてくれ」

 

俺は関係ないはずなのに気持ちを込めて頭を下げた。

 

「そんな、どうしてそこまでするの?」

「それは、俺のワガママだからな。俺の願いは沙優を幸せにすることだ。そのためだったら何でもする。それが俺の答えだからな」

「うっ……ごめんなさい。私が悪かったです。謝りますから、許してください」

「そうか、わかってくれたか。ありがとう」

「はい、分かりました」

「なら、学校行くのは家出を終えて家に帰った後だな」

 

「はい、よろしくお願いします」

「おう、任せとけ」

 

俺は自信満々に言った。まるで頼りになるおっさんになった気持ちで嬉しかった。話を終えると沙優は、晩御飯の準備をする。今日のメニューはカレーだ。

そして出来上がった時に、インターホンが鳴る。誰かが来たようだ。玄関を開けるとそこには、警察がいた。

「すみません。こちらに、女性が来ませんでしたか?」

「いえ、来ていませんよ。ここにいるのは2日前からいる女子高校生なのですが」

「そうですか。では失礼しました」と言って帰って行った。

 

俺は、中に入りカレーライスが出来るのを待つ。しばらくすると、「できたよ〜」と声が聞こえたのでリビングに向かう。

「おお、美味しそうだな」

「でしょ〜」

「じゃあ、食べるか」

「うん、いただきます」

俺達は、ご飯を食べ始める。

「うん、やっぱりうまい」

「ふふん、でしょ〜」

「沙優は料理上手いんだな」

「へぇ〜、そうなんだ。初めて知った」

「そうなのか?沙優の親とか作らなかったのか?」

「うちは、お母さんが仕事ばっかりしてて家事とか全然しなかったから、いつも自分でやってた」

「そっか、大変だったな」

「まあね、でももう慣れたよ」

「そっか、偉いな」

「えっへん。褒めても何も出ないよ〜」

「ははっ、可愛げがあるじゃないか」

「むぅ〜バカにして〜」

「ははっ、悪い悪い」

「もぉ〜」

こんな感じに沙優と話しながら食事をした。そして食べ終わると、沙優が食器を流しまで持っていく。

「華龍さん、今日は何する?一緒にゲームする?それとも一緒にテレビ見る?あっあと、一緒にお風呂入る?私はどっちでもいいよ」

「じゃあ、一緒にお風呂入ろうかな」「えぇ〜いいの?」

「ああ、いいぞ」

「やったぁ〜!じゃあ早く行こう!」

「冗談だから悪ノリしない」「ちぇ〜つまんないの〜。さっきのは嘘だよ」

「だろうと思ったよ」

「あはは、バレちゃったか」

「当たり前だろ。まだ2日しか経っていないんだぞ」

「それもそっか。じゃあお風呂入ってくるね」「ああ、行ってこい」

沙優は脱衣所に入っていった。俺はソファーに座ってニュースを見る。ちょうど殺人事件の報道をしていた。殺された人は、どうやらヤクザらしい。

 

「物騒だなぁ〜。怖いわぁ〜。俺の住んでいるところじゃないといいけど」

 

 俺も狙われるかもしれないからしっかりしないとな。そんなことを思いながらぼーっとしていると、沙優が出てきた。

「華龍さん〜上がったよ〜。次入っていいよ〜」

「おう、わかった。すぐあがるから待っててくれ」

「うん、分かった」

俺はすぐに服を脱いでシャワーを浴びる。そして、体を洗っている時にふと思う。沙優の服を買わなくてもいいのかと。

 

だが今更遅いし仕方が無い。そう思って体と頭を洗い終わった後に湯船に浸かる。

「ふぃ〜気持ちいぜぇ〜」

 

おっさんのセリフみたいになってしまった。だがこれは仕方が無い。気持ちよかったのだから。そんなことを考えているうちに結構時間が経ってしまっていて、急いで上がり服を着替えて沙優の所に行く。

 

「すまない。待たせたな」

「ううん、大丈夫だよ。そんなに待ってないし」

 

そして二人で寝室に向かう。ベッドは一つと床用の布団があるので、俺はベッドに横になって沙優は布団に横になる。そして電気を消してから眠りにつく。

俺は夢を見た。沙優と付き合っている夢だ。遊園地に行ったり、動物園に行ったり、水族館に行ったりなどいろいろな場所に行って楽しんだ。




今日の午後8時にも投稿します。
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