夢の中のわかりにくさは仕様です。
そのうちはっきりとわかりやすくなってきます。
美しい自然に囲まれた村
きつい重税に苦しむ人々
畑の食物を鹿が食らう
生きる為の資金を食らう
人々は音をたて追いたてる
俺も一緒に追いたてる
昼は働き作物を育て
夜も働き追いたてる
倒れる人
怒る人
焦る人
ついに銃声が響き渡った
「見逃してやって下さい!重税と借金に苦しみ、さらに作物まで食い違い荒らされ、もう限界だったんです!」
「だが決まりは決まりだ。お前ら虫けらごときが鹿を殺すなんて貴族様達の獲物が減るだろう!」
重税は時に年収を越える
払うことができなくなる
払えないなら殺される
だから借りる
借金が増える
返す為に金を稼ぐ
鹿に作物を食い荒らされる
鹿を殺すと貴族の狩り遊びの獲物が減る
そして殺される
狩猟笛は貴族の特権だ
だから音をたて追いたてる
朝昼夜と働くことになり過労による死者がでる
労働力が減る
借金は返せず家族が殺される
延々と歯車は回り続け、いずれは死によって終着する
「そうだなあ。金か娘を寄越せば無かったことにしてやらんこともない。」
「そ、そんなものこの村にはもう…。」
「それじゃあ駄目だな。」
男は連れられて行く。待つのは死だ。
また死によって歯車が止まってしまうのだ。
遠ざかっていくその景色を見て俺は決意した。
「こんな世界変えてやる。諦めるなんて嫌だ。」
あの人が教えてくれた。この世界を変える方法を、人間であるということを。
「俺はこの国を革命してみせる!」
村をでることは犯罪だ
かまわない
一人では無理だ
仲間がいる
どうやって変える
王を打ち倒せ
荷物なんてない。
俺は思うまま一人で村の外を目指した。
「うーん…。ん…、もう朝か…。」
朝の眩しい光が目に飛び込んでくる。
体を伸ばして欠伸をしながら立ち上がった。
ヒカルはもういないみたいだな。
今日は休みだから寝てても問題はないが如何せん腹が減った。
「朝飯でも食うかー。」
顔を軽く洗った後、食堂に向かった。
賑わう食堂では見慣れた第一小隊のメンバーが食事をとっている。
「よお!おはよう!」
「おはようじゃないよアラター。」
「もう昼だ!いくら休みとはいえあまりにも弛んでるんじゃないか?」
「えっ、マジで。」
朝だと思ってた…。
「今起きたのかアラタ。」
「あっ、ムラク。」
「疲れているのか。」
「いや、そういうわけじゃないんだけどさ。」
「まあアラタはいつもこんな感じだし。」
「そうだな。」
「納得すんな!」
ムラクもすっかりジェノックに順応したよなあ。
「なんか最近やたら長い夢を見るんだ。」
「夢、か。どんな内容だ?」
「よく覚えてないけど徐々にはっきりしていってる。まだ全然思い出せないけど。」
「そうか。だが、次からは休みだとしても昼に起き出して来ることの無いようにしろ。」
「わかったよ、ハルキ。」
まあ夢を見たからじゃ、理由にはなんないよなあ。
「ところでアラタ、今から遊ばない?」
「おっ、ユノか。良いぜ!」
「ついていってもいいか。」
「えっ、ムラクも?…いいけど。」
「おう!良いぜ!」
それから俺たちは島中の店を回りに回った。
革命以前の農民は大体こんなもん。
彼は1話目ででてきたある人物に革命を教えてもらったのです。
夢の中の人物はまだ名前は出しませんが、アラタ視点だと思ってください。
夢の中ではイメージがしやすいようにキャラの名前はそのまま出す予定です。