選抜種目試験、7戦目のチェスで坂柳を倒しクラスの勝利を決定づけたことで、教室に戻ればクラスメイトから温かく迎えられる――はずだったが、オレは今、教室ではなく生徒会室にいる。
坂柳の幼馴染発言で思わぬ窮地に立たされた結果、クラスメイトへの説明が面倒になり、ほとぼりが冷めるまでここに立てこもる選択をした。
普段ならまだしも、チェスで頭を使った後に、堀北のコンパスを躱しながら、櫛田や恵たちからの詰問に弁明し、おろおろする愛里や麻耶を落ち着かせ、波瑠加の冷やかな視線に耐えつつ、からかってくる男子を黙らせていく……自分で想像しておいてなんだが、とんだ地獄絵図だな。
必ずしもそうなるとは限らないが、最悪の場合は想定しておくに越したことはないし、1%でも可能性があるなら避けたい事態だ。
「――じ」
そう考えた時に、基本的に部外者が立ち入れない生徒会室は都合が良かった。
一度帰宅することも検討したが寮の自室は合鍵所持者がいるため、逆に逃げ場を失いかねないし、後日、教室に戻らなかったことを問い詰められても生徒会で卒業式の準備が切羽詰まっていたと言い訳が立つ。
「――のこうじ」
あんな話題は一過性のもの。今日を乗り切れば周囲の熱も冷めなんとかなるだろう。
ただ、試験の都合で携帯等は教室に残したままであるため、全員の帰宅を見計らって教室に戻る必要があり、まだ油断はできない。
「……いつまで黙っているつもりだ、綾小路」
「正直こんな状況でなければ、オレも出ていくんですけどね……」
「そこは遠慮するな。大方Aクラスに敗北したことを人知れず泣きに来たんだろ。なら俺たちは仲間じゃないか」
「あーー……」
そう話すのは2年Bクラスの桐山。
オレが生徒会室に入った時にはすでに自席に座っていたのだが、死んだように動かなかったため、前衛的なオブジェだと思うことにして放置していた。
このまま他の生徒会役員が来るまで粘れるかと思ったが、残念ながら向こうから絡んできてしまった。
こうなると無視にも限界があるため対応せざるを得ないが、桐山の勘違いを正すと余計面倒な事になりそうなので、なるべく当たり障りのない返事をしておく。
「2年生の特別試験も今日まででしたね」
「あぁ……。俺たちは明日の卒業式どんな顔をして堀北先輩に会えばいいんだ。不甲斐ない堀北派ですみません、先輩……」
「多分気にもしないんじゃないですかね」
「おまえな……いや、綾小路の言う通りか。堀北先輩はこれしきのことで俺たちに失望したりはしない。だが、南雲を、これからの学校を任せても大丈夫だと、そう安心して卒業して欲しかったんだ」
「結果がすべてじゃないかもしれませんよ、可能性を見せることぐらい――桐山先輩だって今回は善戦できたんじゃないですか?」
今回、2年生へ試験ルールを追加し品行方正――『学スタイル』を強制した目的は、南雲の反応の確認(と日頃のお礼)、学校側の対応の検証のほかに、ほんの少しだが桐山へのアシストも含まれていた。
常に学をリスペクトしてきた桐山にとって、今回の追加ルールはノーダメージ。
他の生徒が普段とは違うきっちりとした装いでストレスを感じる中、少なくとも桐山はベストコンディションで試験に臨めたはず。
「いや、手も足も出なかった。……綾小路が俺のサポートをしようとしてくれたのは理解しているし、当初は感謝もした。だが正直あの追加ルールが致命傷だった」
「というと?」
魂が抜けたような顔で遠くをみる桐山。
何かあのルールに抜け道があったのかと、少し興味が出てくる。
「それは……」
「簡単な話だ。私がルールを無視したからな」
廃人状態の桐山のか細い声を遮り、優雅に生徒会室に入ってきたのは、ロングの銀髪をなびかせる鬼龍院だった。
「なるほど」
いつもと変わらない容姿の鬼龍院を見て全てを察した。
「そういうことだ。主戦力が抜けたことで全ての計算が狂った」
「君がそんなに私を頼りにしていたとは思わなかったぞ。まったくテレてしまうな」
「ここ最近の態度から、鬼龍院も少しは改心したんだと、そう考えていた過去の俺を引っ叩いてやりたい」
「改心も何も私はいつだって私らしく生きている。たかが試験ぐらいでそれが揺らぐことはないさ」
設定したペナルティは今回の特別試験の参加権剥奪とプライベートポイントの全額没収。
南雲に搾取され、貯蓄もままならない2年C、Dクラスの生徒ならあるいは無視する可能性も考えていたが、それなりにプライベートポイントを保有していたであろうBクラスからは出てこない計算だった。
考えるまでもなく鬼龍院がクラスのために自分を曲げるはずがなかったか。
「それで鬼龍院先輩はどうしてここに?
「期待に沿えずすまないな。探していたのは綾小路の方だ」
「オレを?」
用件は不明だが嫌な予感しかしない。
きっと今日は厄日なのだろう。
「今言ったとおり、私はルールを無視したんだ」
「ええ、おっしゃってましたね」
「つまりは一文無しということになる」
「そうでしょうね。そういうペナルティですから」
鬼龍院が何を言いたいか予想がついてきたが、気付かぬふりをしてはぐらかす。
「だが、次のプライベートポイントの支給までは1週間以上あるわけだ」
「それは大変ですね」
「キミも悪い男だな。もう私が言いたいことはわかっているんだろ」
要はポイントを貸せ、あるいは寄こせということ。
「……後輩にたかるのはどうなんでしょう。クラスメイト……からは無理かもしれませんが、友達の1人や2人――」
「鬼龍院に友人がいると思うのか?綾小路」
「フッ、よせ桐山、テレるだろ。まぁそういうことだ。私には君しか頼れる人間がいない。こんな時は気前よく貸すのも男の度量だぞ」
「とはいっても、オレが貸す理由には――」
「そもそもあのルールだが、学校が作ったにしては違和感がある。他に試験に口出しできそうな組織、人間は限られてくる。南雲ならやりかねないが、今回のルールはあいつにとっても好ましくなかったはず。だとすれば誰の関与か、自ずと答えは出てくると思わないか?」
生徒会が試験へ意見を出せることは一般生徒へは口外厳禁。
状況証拠だけでよくここまで推理できたものだと感心するが、非情に面倒な状況となる。
「面白い想像ではありますね。ただ、就任したばかりの理事長代理の横暴とかその類の線もあるのでは?」
「かもしれん。あくまで仮説だからな。だが、今回のルールは2年生の大半に不評だった。たとえ噂だとしても誰かさんが提案したものだと広まれば――」
「わかりました。来月まで不自由しないぐらいの額をお貸ししようと思います」
「綾小路は話せばわかる男だと信じていた。気の良い返事を聞けて私も嬉しく思う」
「ただ、お貸ししたいのも山々、残念ながら携帯は教室で、そして諸事情により今は戻れない状況なんです」
貸すこと自体を拒否するのは難しいと判断し、物理的な障害があることを主張する方向に舵を切ってみる。
「戻れない状況?」
「鬼龍院、察してやれ」
ここで桐山の勘違いが活きてくる。
流石の鬼龍院も傷心中の後輩からポイントを巻き上げることには躊躇いが生まれるだろう。
「いずれにせよ、答えはシンプルだ。私が代わりに取ってきてやろう。私をパシリにできる人間など他にいない。誇りに思っていいぞ」
儚い期待だった。
それどころか、教室でクラスメイトがオレを待ち構えているところに鬼龍院がやってきて、代理で荷物を持って帰ったとしたら、火に油を注ぐどころじゃない。
「あとで送金しておきます」
「ふむ、そうか。残念だが、ここは綾小路の顔を立ててそれで妥協しよう。ただ、念の為に部屋番号を教えてもらおうか」
「送金されなかったら部屋まで押しかけてくるつもりですか?」
「私も淑女だ。できれば殿方の部屋にひとりで訪れる、なんてことは避けたいとは思っているが、背に腹は代えられない事態もあるかもしれないな」
ニヤリと笑う鬼龍院。あれは本気の目だ。
例え部屋の鍵を開けなくとも、窓を蹴り割ってでも侵入しかねない気迫を感じる。
観念して部屋番号を伝えると上機嫌で去っていった。
「はぁー、あのバイタリティを試験に向けてくれさえすればな……。今回もクラスに散々迷惑をかけたにも関わらず全く悪びれる様子はなかった。綾小路、さっきの件だがお灸を据える意味で送金は止めてくれないか。アイツは山菜定食生活で十分だ」
「そんなことをしたら血肉を求めて部屋に鬼な龍がINするんですが……」
「なら今日は俺の部屋に泊まって避難するのはどうだ?お互いこんな日は1人でいると精神的にもよくないだろう。一晩中、綾小路の知らない堀北先輩の武勇伝を聞かせてやる」
どんな罰ゲームだ。どちらが精神的によくないかは比べるまでもない。
「丁重にお断りさせていただきます。それに、鬼龍院先輩が居なければ今頃桐山先輩はここにいなかった可能性もありますよ」
「どういうことだ?」
「混合合宿で桐山先輩が南雲に狙われた際、最初にそれとなくその可能性を示唆してくれたのが鬼龍院先輩でした」
「本当か?にわかには信じがたい話だが……」
「ええ。口と態度はあんな感じですが、なんだかんだ桐山先輩には退学になって欲しくなかったんですよ。おそらくツンデレというやつです」
「あれがツンデレというやつなのか。なるほど、鬼龍院が俺のことを……」
「そう考えると明日堀北先輩の卒業姿を見れるだけ良かったとは思いませんか?」
「……そう、だな。仕方ない、少しは大目に見てやるか。送金の判断はお前に任せる。ただ、ひとつ忠告しておくが、貸したポイントが返ってくるとは思わない方がいい」
「えぇ……」
そんな気の重くなる会話をしていると、明日の卒業式の準備のために生徒会役員が続々と集まり出した。
桐山もひとまず持ち直したようで、その後は担当業務をそつなくこなしていた。
卒業式の前日ではあるが、3年生の試験結果でクラス変動があったり退学者が出たりした場合など調整が必要になるため、このタイミングまで準備は完了しない。
桐山のように試験結果が振るわなかった役員もいるだろうに、落ち込み、切り替える時間すら与えられない有り様。前々から感じていたことだが、この学校は『生徒会に容赦がない仕組み』になっている。
オレの担当している業務範囲でも、もしクラスが変わっていた場合、卒業証書を書き替える必要が出てくる。
『予備の証書はないから書き損じるな』と言っていた南雲だったが、無事すべて書き終えた後に『今度の俺との勝負に負ければ堀北先輩たちはBクラス落ちだ、絶対必要になるぜ』などと言いながら大量に予備を持ってきた。
大前提を平気で覆す行為は置いておいても、そもそも卒業証書にクラス名は書かず、今日の結果が出てから記載する方針で良かったはず。
本当に嫌がらせに関してはマメなヤツだと一周回って感心する。
そんなことを考えながら、3年の特別試験の結果が記された書類を確認する。
「書き直しは――不要か」
南雲の悔しがる姿でも見たかったのだが、本日の生徒会は欠席。
殿河曰く、『美容院の予約があるから雑用は副会長にでもさせとけ』とかで、すぐさま帰宅したそうだ。
いちはやく金髪に戻したかったのかもしれないが、欠席したのは学との勝負結果も関係しているのかもな。
「お疲れ様です。遅くなってすみません」
そんなこんなで準備を進めていると一之瀬も合流する。
選抜種目試験の性質上、こちらよりも遅く終了する可能性は十分にあったが、いずれにせよ今日は来ないものだと考えていた。
「ごめんね、綾小路くん。せっかく色々手伝ってもらったのにダメだったよ」
「そうか、オレのことは気にする必要はない」
傍までやってきた一之瀬は申し訳なさそうに謝罪の言葉を述べている。
状況から推測したひよりの策をBクラスが打ち破れる可能性はほぼないと考えていたため、結果に対しての驚きはないのだが……。
強すぎる責任感がなせる技なのか、現実逃避なのか、サボりの南雲とは違い休んでも誰も文句は言わない状態であるはずの一之瀬が、遅れた分もと人一倍働いていたことには少しの驚きがあった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
体育館で装飾や椅子などを設置し卒業式の準備を済ませる頃には、チェスの勝負が終了してから3時間が経過していた。
「そろそろ頃合いか」
生徒会の仕事を完了させ、荷物の回収のため教室へ息を殺して向かう。
廊下の窓から覗いた限り、室内に人はいない。
だが、堀北がコンパス片手に掃除用具入れなどの死角に潜んでいる可能性はある。
あいつのブラコンとストーキング力は本物だからな。
念のため、聞き耳を立て、呼吸音、心音等が聞こえてこないかチェックする。
わざとドアを開け周囲の反応も伺った。
「……何をやってるんだろうな、オレは」
誰がどう見ても不審行為にしか見えない。
急に馬鹿馬鹿しくなり、大人しく自席に向かう。
やはり考えすぎだったようで教室には誰もいなかった。
安心して帰宅準備をしようと机に近づいたところで、オレの荷物がないことに気づく。
代わりに机上にはメモが置かれていた。
『荷物は預からせてもらったわ。返して欲しければケヤキモールのカラオケまで来るように』
「あいつには人の心がないのか?」
オレが言うのもなんだが。
荷物を回収できなければ鬼龍院が部屋に攻め込んでくる袋小路な状況。
諦めて、すっかり暗くなった夜道をひとり歩いて進んでいく。
やっぱり今日は厄日だな。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
試験後だからか、明日が卒業式だからか、珍しくカラオケは空いており、受付で尋ねると荷物を攫っていった下手人はすぐに見つかった。
「遅かったわね、綾小路くん。そろそろ荷物を捨て置いて帰宅しようかと考えていたところよ」
「盗人猛々しいとはお前のためにある言葉なんじゃないか、堀北」
携帯を置きこちらへ顔を向けた堀北は、広い部屋を贅沢に1人で占領しており、オレの荷物はテーブルの真ん中にこれ見よがしに置いてあった。
「あら、聞き捨てならないわね。防犯の観点から無人の教室に置いておくことはできないでしょ?」
「わかった、感謝する。じゃぁオレはこれで」
荷物に手を伸ばしたところで、堀北が奥へと引っ込める。
「試験も終わったことだし、そう焦る必要もないでしょ?せっかくカラオケに来たのだからゆっくりしていきなさい」
わざわざ密談向きのカラオケを指定してきたため想像はついていたが、『はい、お疲れ様』と見送ってくれるはずもなかった。
「人質を取るなんて卑怯だと思わないのか?」
「物に対して人質というのは適切かしら。いえ、綾小路くんにとってこの荷物は苦楽を共にした数少ない友だちだったわね、それは酷いことをしてしまったわ。ごめんなさい、荷物さん」
「わかった、話ぐらいは聞いてもいい」
「初めからそう言ってくれればよかったのよ。まずは試験お疲れさま、と言っておこうかしら。坂柳さん相手に見事だったわ」
オレに逃走の意思がないことを確認し、堀北がゆっくり話を切り出す。
「今回のことで改めてあなたの力がAクラス昇格へ必要だと感じたの。来年度からもっと積極的に力を貸してくれないかしら?」
やはりその手の話だったか。
「このクラスは十分に成長してきている。オレが出しゃばる必要はない」
実際にそう思う。
今回は坂柳との約束があり、チェスだけは真面目に取り組んだが、他はノータッチ。
クラスの勝利は堀北たちの実力だ。
この調子で成長していけばAクラスも夢じゃない。
「あなた自分で言ってたわよね?私がキング、あなたはポーン。世の中には『王様の言うことは絶対』と主従関係に従順な若者が多いと聞くわ」
「王様は働きに見合った褒賞を与えるものだが、その点はどう考える?」
交渉するならそれなりの材料がいる。
堀北がどこまでやれるか、少し付き合ってみるのも悪くない。
「例えばそうね、坂柳さんのあの発言についてだけれど、大勢で問い詰めては話しにくいだろうからと代表して私が詳細を聞いて、後ほどみんなに伝えると言いくるめ解散させたわ。皮肉なものね、他の人から見たら私たちは仲良しだから、聞き出すなら適任だと疑われもしなかったわ」
「あぁ陛下、その寛大な御心遣いに……うんぬんかんぬん」
「やるなら最後までやり切りなさい」
「残念ながら敬意が足りなかったんだ」
「私が本当に王様なら極刑ものね。話を戻すけれど、あなたの態度次第では、勝負に負け乱心した坂柳さんの妄言だったと証言してもいいわ」
それはそれで後が怖いな。本当に乱心した坂柳が攻め込んでくるぞ。
いや、ほとんど妄言だから事実を言っているようなものなのだが。
「話がそれだけなら交渉は決裂だな。そっちはなんとかできる」
堀北なりに考え、即興で提示してきた交渉材料にしては良い線だったが、対応が少し億劫なだけで、対処できないわけではない。
つまり、より面倒なAクラスを目指すことへの対価にはなり得ない。
「そう。なら仕方がないわね。過度な協力は諦める事にするわ」
「……やけに物分かりが良いな」
「ええ。断られたらそれはそれで構わないと考えていたの。Aクラス昇格の難易度が少し上がる、それだけでしょ?」
「違いない」
堀北も今回の勝利で明確に道が見えてきたのかもしれない。
結果的にクラス争いが無意味になる未来が待っていたとしても、その道中、ライバルたちと切磋琢磨していくことは無駄ではない。
答えは最後まで未知数ではあるが、ほんの少しだけ別の未来への可能性も見えて始め、来年度以降の楽しみとなりそうだ。
ただ、そんなことの確認だけなら明日以降でも良かったはず。
わざわざカラオケに呼び出したのは――。
「おっ、打ち上げ会場はここか!鈴音、綾小路、会場確保サンキュー」
「堀北さん、綾小路くん、今日は本当にお疲れ」
カラオケルームのドアが開き、須藤や平田を先頭に次々とクラスメイトが入ってきた。
「……謀ったな」
「あなた、普通に誘っても来ないでしょ」
「お前もこんな集まりに来るタイプじゃないだろ」
「今日は特別よ。だってほら」
堀北の視線の先には和気あいあいとはしゃぐクラスメイトたち。
元々騒がしい面々だったが、1年前と同じようで全く違う姿がそこにはあった。
「私はこの仲間たちとAクラスに上がってみせる。あなたもその中の1人、ということは覚えておいて」
「……ああ、そうだな」
上手く言語化できないこの感覚をオレは忘れることはないだろう。
「きよたかー!幼馴染ってなによー」
「きよぽん、詳しく聞かせてくれるんだよね?」
こっちの対処についてはすっかり忘れていた……。
こうしてクラスメイトの歌声をBGMに大した関係じゃないと説明し続けることになった。
本当にとんだ厄日だな。